ハロウィン版マヤ・思い出

ハロウィン版マヤの思い出とボイス

思い出1

マヤ

みんな、ごきげんよう。

キャトラ

マヤじゃない。

ごきげんよ～う♪

アイリス

あら、メルヴィンさんは

一緒じゃないんですか？

キャトラ

アンタの愛しの迷執事、

メ～ルヴィ～ンね。

マヤ

愛しの……

ま、間違っちゃいないけど。

マヤ

メルヴィンなら、

ちょうちょを追っかけたまま

行方不明になっちゃってね……

キャトラ

ええっ！？

マヤ

うそ♪

キャトラ

もう！
ホントの話かと思ったわよ！

マヤ

少し前ならホントだったの。

狩りに行った時にね……

マヤ

今は屋敷でお父様についているわ。

従者が風邪で寝込んじゃって。

キャトラ

あらら……

マヤ

それでね……

今日はみんなに

相談があってきたの。

キャトラ

なにかしら？

また恋のあとおしを

してほしいとか？

マヤ

それは、もう大丈夫。

焦らず、少しずつ……ね。

キャトラ

そうね。……けど、マヤ。

あんまりのんびりしてたら、

他のひとにメルヴィン

取られちゃうかもよ？

マヤ

！！！

マヤ

そ、それは……ダメッ！

キャトラ

ときには猛アタックも

必要なんじゃないかしら。

マヤ

……ううぅ……

アイリス

もうキャトラったら。

マヤさん、困ってるじゃない。

アイリス

……マヤさん。チャンスは

逃さないようにしましょう！

キャトラ

アイリスもたいがいじゃない！

マヤ

……話を戻していいかしら？

マヤ

もうすぐ、ハロウィンの

季節になるわけだけど……

キャトラ

おかしがたくさんもらえる、

夢のようなイベントね。

マヤ

ヘレフォード家もね、毎年、

やってきた子供たちに

お菓子をあげたりしてるのね。

マヤ

でも……なんか、それだけじゃ

物足りないなって思って。

マヤ

せっかく屋敷まで来てくれたのに、

お菓子をあげておしまいじゃ、

何か寂しくて……

アイリス

確かに……

マヤ

だからね、今回は

もっと盛大にハロウィンを

楽しんでもらおうと考えたの。

キャトラ

いいじゃない。

で、なにかアイデアはあるの？

マヤ

アイデア、

というほどじゃないんだけど……

屋敷に子供たちを招いて、

パーティーをしようかなって。

マヤ

みんなで一緒に

お菓子を食べたり、

ゲームをして遊んだり……

アイリス

それは、盛り上がりそうですね！

マヤ

うん。ヘレフォード家のことも、

もっと身近に感じてもらえる

機会にもなるし。

マヤ

相談っていうのは、

その準備を手伝って欲しいなって。

……ダメ？

キャトラ

ダメなわけないわ。

そんなの、お安いご用よ♪

キャトラ

いいパーティーにしましょう！

マヤ

ありがとう！

やっぱり、

みんなは頼りになるな～♪

思い出2

メルヴィン

お嬢様、おかえりわんぱくませ～！

(メルヴィンが踊っている)

マヤ

わんぱく体操しながら

出迎えるなんて斬新ね。

メルヴィン

飛行島のみな様はお元気でしたか？

マヤ

うん、みんな相変わらずだったわ。

メルヴィン

それは何よりです～。

マヤ

ロバートの様子はどう？

風邪は治った？

メルヴィン

ええ、もうすっかりと。

旦那様も安心しておられました。

マヤ

そう、よかった。

メルヴィン

して、お嬢様。

みな様に何を

相談されてきたのです？

マヤ

ハロウィンのことよ、メルヴィン。

実はね……

メルヴィン

……なるほど。

パーティーを……

マヤ

だから、

主人公たちにも

助けてもらおうかなって思ってさ。

メルヴィン

…………

マヤ

子どもたちも、

きっと楽しんでくれる。

そうでしょ、メルヴィン？

メルヴィン

お嬢様……その……

マヤ

え……もしかして、反対？

メルヴィン

い、いえ！
とんでもございません。
素晴らしいお考えだと思います。

メルヴィン

……ですが……

問題がございまして。

マヤ

問題？

メルヴィン

……お金が、ないのです……！

マヤ

……お金。

メルヴィン

ご存じだと思いますが、

この時期はヘレフォード家の

大事なイベントがてんこ盛りです。

メルヴィン

御親族を招いての音楽界に始まり、

リンカシャー湖水地方への旅行……

メルヴィン

さらには、

ランドール公爵御一家の

ご滞在も控えております……！

マヤ

……音楽会や旅行はともかく、

ランドール公爵は痛いわね。

あの方、色々とやりたがるから。

メルヴィン

家計は火の車です！

あぁ、おそろしや～。

マヤ

どれも外せないイベントね……

困ったわ。

マヤ

……ねえ、そんな豪華な

パーティーにしよう

ってんじゃないのよ？

マヤ

ほんの少しでいいの。

回せないかしらね？

メルヴィン

……厳しいかと……

メルヴィン

あ、私の今月分のお給金で

どうにかするというのは

いかがです？

マヤ

…………

マヤ

そういう事をさらっと言えるのが、

あなたのいい所よね。

メルヴィン

ほめられました～。

マヤ

……はあ。

なんだか、

改めて身に染みるわね。

マヤ

我が家が、没落貴族だってこと。

メルヴィン

…………

マヤ

いいわ。

こうなったら、道は一つよ。

マヤ

――働きましょう。

思い出3

マヤ

はぁっ！

(マヤが魔物を斬りつける)

メルヴィン

お見事！

マヤ

これで終わりっと。

メルヴィン、

次の依頼は何だっけ？

メルヴィン

湖に棲みついた

魔物を追い払って欲しい、

とのことです。

マヤ

わかった。

さっそく向かいましょう。

メルヴィン

……少し、休憩しませんか？

朝からずっと働きづめです。

マヤ

このぐらい平気よ。

狩りで鍛えてるからね。

…………

……

メルヴィン

お嬢様、いまですっ！

マヤ

やーーっ！

(マヤがアクーアを斬りつける)

マヤ

意外と数が多いわね！
あっ、まだあっちにも！

メルヴィン

焦りは禁物です！
ここは視界が悪いので、慎重に――

マヤ

大丈夫よっ！

マヤ

よし！　これで最後ね。

魔物

…………

メルヴィン

お嬢様！　危ない！

マヤ

しまった！

メルヴィン

はぁぁーーーっ！

マヤ

……ごめん。油断した。

メルヴィン

お怪我はありませんか？

マヤ

うん……

メルヴィン

休憩、しましょうか。

マヤ

はあ……ドジっちゃったわね。

反省だわ。

メルヴィン

……特別な想いが、

おありなのですね。

マヤ

ハロウィンのこと？

……まあ、ね。

メルヴィン

あまり、無理はなさらずに。

マヤ

そうね。

……さっきは、本当にありがとう。

メルヴィン

お嬢様を守るのも、

私の務めですから。

マヤ

……あの、なんていうか。

あなた、すっごくカッコよかった。

メルヴィン

――オヤッ！？

あ、あれは……！？

マヤ

ま、まあ、普段もカッコいいけど、

その、一段と男らしかったというか、

たくましかったというか……

メルヴィン

ウフフフ、

魔物がいなくなったから、

もどってきたんですね～♪

マヤ

見直したというか、

ほ、ほ、ほ……

惚れ直したというかっ！

マヤ

――あら？

メルヴィン

ちょうちょさ～ん、まてまて～♪

マヤ

聞けえぇぇぇぇぇい！！

思い出4

額に汗して働いたマヤ。

その甲斐があり……
ハロウィンパーティーは、
無事に開催される運びとなった。

マヤ

さ～て！

準備に取りかかるわよ～！

メルヴィン

ウフフ、

お嬢様、うれしそうです～。

キャトラ

はじめてきたけど、

りっぱなお屋敷ねえ。

キャトラ

カニカマなんこぶんの

広さなのかしら？

…………

……

マヤ

あとは、この型でくり抜いて……

アイリス

うふふ、かわいいオバケの

クッキーですね♪

マヤ

あたしはカップケーキの方に

取りかかるから、

そっちをお願いしていい？

アイリス

はい。

それにしてもマヤさん、

お菓子作り、本当に上手ですね。

マヤ

バレンタインの時、

アピュトに教えてもらってから、

結構ハマっちゃってさ。

マヤ

メルヴィンも、

よろこんで食べてくれるし。

アイリス

うふふ♪

マヤ

……ねえ、アイリス。

聞いてもいい？

マヤ

アイリスって、

主人公のこと

どう思ってるの？

アイリス

えっ！？

マヤ

二人の様子とか見てると、

その……どうなのかなーって。

アイリス

…………

アイリス

……なんというか……

彼がそばにいてくれると、

とても心が安らぐんです。

アイリス

なんていえばいいのかな……

とにかく、

主人公は……

アイリス

私にとって、

すごく大切な存在です。

マヤ

深い絆があるのね？

アイリス

マヤさんとメルヴィンさんも、

そうでしょう？

マヤ

そうね。

物心ついたころからの仲だし。

マヤ

二人はどこで出会ったの？

よかったら教えてほしいな。

アイリス

ちょっと長い話になるんですが……

マヤ

聞く聞く～！

ガールズトークに華を咲かせつつ、
二人はお菓子作りを進めた――

…………

……

マヤ

さて、メルヴィンたちは

ちゃんとやってるかしら……？

キャトラ

きいてきいて！

やねうら部屋をはっけんしたわ！

メルヴィン

ああ、

そこは使用人の部屋ですね～。

キャトラ

このお屋敷すごいわね！

いくら探検しても飽きないもの！

キャトラ

今度は地下にいってみよ～っと！

メルヴィン

さて、それでは輪かざりを壁に……

ほ、ほっ、ほほっ……

この脚立、不安定――

メルヴィン

あぁっ！

メルヴィン

か……
花瓶がーーーーーー！！

メルヴィン

絵画がーーーーーー！！

メルヴィン

輪かざりがーーーーーー！！

メルヴィン

しくしく……

マヤ

私も泣きたくなってきた。

思い出5

そして、パーティー当日――

子ども

マヤねえちゃん！

きたよ～！

マヤ

いらっしゃい！

今日はたくさん

楽しんでいってね！

子ども

レディ・マヤ！

ほんじつはおまねきいただき、

ありがとーございます！

マヤ

あら、これはご丁寧に。

……こちらこそ、

来ていただき光栄ですわ♪

キャトラ

ぶじにはじまって、よかったわね。

メルヴィン

は～い、みなさ～ん、

こっちですよ～。

子どもたち

わーわーわー！

アイリス

ぞくぞくと集まってきてるわね♪

キャトラ

さ、アタシたちも

お手伝いしましょ。

…………

……

子ども

ねこちゃん、これはなあに？

キャトラ

わなげだよ。

おじょうちゃん、やってみるかね。

キャトラ

景品にむかって投げるんだよ。

輪のなかに入れば、みごと。

ゲットだよ。

キャトラ

ウッシッシ、ウッシッシ。

アイリス

(そのキャラはなんなの……？)

子ども

わーーー！

おもちゃがいっぱい！

キャトラ

いちばん欲しいものを、

えんりょなく狙いなさいな。

子ども

いちばん欲しいもの？

わかった！

……えいっ！

キャトラ

……え。

少女が投げた輪はみごと――
キャトラに入った。

子ども

ねこちゃんゲット～♪

キャトラ

ぎにゃー！！

子ども

このクッキー、うめー！

子ども

カップケーキもおいしいよ！

メルヴィン

お嬢様の手作りなんですよ～！

子ども

わなげで

星たぬブショーロボもらった～！

子ども

いいなー！

メルヴィン

いいなー！

マヤ

…………

アイリス

マヤさん、お疲れさまです。

マヤ

二人もね。

……本当に、ありがとう。

おかげで、

いいパーティーになったわ。

アイリス

いいんですよ。

私たちも、楽しんでますし。

マヤ

そういえば、キャトラは？

アイリス

たぶん、まだ輪投げのところに――

子ども

ねこちゃん、連れてくの～♪

キャトラ

ぎにゃ～！

アイリス、たすけて～！

マヤ

……昔もね、やってたんだ。

こういうこと。

マヤ

まだ没落してしまう前、

ヘレフォード家とブラックウェル家

の仲が良かった時……

マヤ

近所の子供たちを招いては、

お互いの屋敷で

パーティーをしたり、

音楽会を開いたりしていたの。

アイリス

だから、パーティーを？

マヤ

うん。

今ではなくなってしまった、

人と人の、暖かな交流……

マヤ

私はそれを、

取り戻したかったんだ。

マヤ

ヘレフォード家は、

この地に根ざした貴族でありたい。

それが、私の願いよ。

思い出6

アイリス

マヤさん。これからも、

私たちにできることがあったら、

何でもいってくださいね。

マヤ

ありがとう。

出会ってからというもの、

あなたたちには

ずいぶんと助けられているわね。

マヤ

いつか、恩返しが

できればいいんだけど……

キャトラ

じゃあ、
今すぐアタシをたすけて～！

…………

……

メルヴィン

終わりましたね。

マヤ

お疲れさま、メルヴィン。

メルヴィン

…………

メルヴィン

お嬢様。

――ありがとうございました。

マヤ

お礼をいうのはあたしの方よ。

メルヴィン

いいえ。

……昔を思い出しました。

よく、両家でハロウィンを

過ごしていたこと……

マヤ

……覚えてたの？

メルヴィン

マヤ様とのことで

忘れた思い出なんて、

ありませんよ～。

マヤ

(……グ……

グッときた……！)

マヤ

(しかも、

さりげなく名前よんだし……！)

メルヴィン

……ですから、

計画を聞いた時は、

本当にうれしかったんです。

マヤ

もう……

それなら、いいなさいよね。

メルヴィン

申し訳ありません。

マヤ

……考えたのは、

あなたのお母様だったわね。

メルヴィン

貴族である事の

責任と役割を誰よりも理解し、

他者への慈愛を

惜しまない人でした。

メルヴィン

……父は、

嫌がっていたようでしたが。

マヤ

…………

メルヴィン

お嬢様。

私は、本当に感謝しているのです。

メルヴィン

母の想いを――遺志を。

引き継いでくださった。

マヤは……
無意識に、メルヴィンの手を取る。

マヤ

頑張りましょう、メルヴィン。

あたしたちなら、きっとできる。

マヤ

きっと、昔のような……

いい貴族になれるわ。

メルヴィン

いまも充分、ご立派ですよ。

そう言って、
マヤの手を優しく握り返した。

マヤ

…………

キャトラ

(……また少し、

距離が縮まった……のかしら？)

アイリス

(うん……

マヤさん、がんばって！)

マヤは、メルヴィンの手を
しっかりと握ったまま、歩き出す。

メルヴィン

…………？

お嬢様？

マヤ

ちょっと、散歩しない？

メルヴィン

それはいいですが、

その……お、お手が……

マヤ

いいじゃない、このままで。

――昔みたいでしょ♪

メルヴィン

…………

メルヴィン

あ、ちょうちょ。

マヤ

え？

メルヴィン

オヤオヤ、

めずらしいアゲハチョウです。

ウフフフ、まってくださ～い。

マヤ

ちょ、ちょっとメルヴィン、

走ると危ない――

マヤ

メーーールヴィーーーーン！！

ボイス

同時期登場キャラ

The100物語ラッキー・ラブリー・ドキドキナイト

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