四川火鍋・梅影探踪
道中驟雨
花椒八角のために四川火鍋と裏山で竹を取りに行ったが、帰り道で大きな黒雲に会っては、ざあざあと豪雨が降り出した…
◆主人公【女性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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四川火鍋
「〇〇、よし!おれの分ときみの分を合わせれば、花椒八角の食事の心配はしばらくしなくて済むぜ!」
「……おや?」
「かなり大きな黒雲が出てきたぜ。これは雨が降ってきそうだな!竹じゃ雨よけにはならないし、どこか雨宿りできる場所を探さないと!」
「花椒八角!竹ばかりかじってないで、早くーー」
四川火鍋の話がまだ終わらないうちに、花椒八角は丸まってころころと丘を転げ落ちていった。
四川火鍋
「ハハハ、転がってるあいつらの方がずっと速いな!」
「うあっ!すごいにわか雨だ、一瞬でびしょ濡れになっちまったぜ!〇〇は大丈夫か?」
若
「大丈夫。マントをかけてくれたおかげで……」
四川火鍋
「へへっ!それならいいんだ、よかった!」
「……八角!何で笑ってるんだ?おまえたちのために竹を取りに来たから、若さまとこんな目に遭ったんだぞ!」
「へ、へっくしょんーー」
若
「ハンカチを持ってる。おいで、拭いてあげるね!」
四川火鍋
「んっ!サンキュなーー」
体の任意の位置に触れる
触れ合い
頭に触れる
四川火鍋
「髪の毛が直毛だから、濡れても硬いよな!」
「パンダみたいにふわふわじゃないし、若干チクチクしないか?」
体に触れる
四川火鍋
「ちょ、ちょっと待って、そこはだめだって……ハハハハ!」
若
「あっ、ちょっと動かないで!」
四川火鍋
「ハハハハ、ごめんごめん!でもくすぐったいよ……ハハハハ!た、頼むからそこを拭く前に一言言ってくれ、心の準備が必要だからさ!」
手に触れる
四川火鍋
「待て待て!手は拭かなくていいよ!さっき竹を刈ってたら泥だらけになっちゃってさ。いい匂いがするハンカチが台無しになったら悪いしーー」
「へ、へっくしょんーー」
若
「またクシャミしてる。濡れて風邪を引くよりも、ハンカチを汚す方がいいよ!」
「それに私も竹取りで手が汚れてるしーーほら、君と同じくらいでしょう?だからお互い様だよ。」
四川火鍋
「へへっ!きみの言う通りだな!」
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若
「雨が止まないね、ハ、ハクションーー!」
四川火鍋
「〇〇、寒いのか?しばらくは止みそうにないくらいの大雨だな」
「そうだ!〇〇、あと花椒八角、みんなで寄り添って暖を取ろうぜ!」
若
「……暖かい……うーん、暖かくなったら眠気が……だめ……Zzz……」
ーーー
若
「うーん、いつから眠ってたんだろう……」
四川火鍋
「きみが眠ってから、花椒八角も寝ていたんだ。30分くらいかな!」
「へへっ!眠ってるきみは花椒よりも落ち着きがないんだな。おれの肩にもたれかかったり、膝を枕にしたりして……パンダみたいにころころと雨の中に転がっていかないか心配だったよ!」
若
「え、そうだったの?……ごめん、私のせいで休めなかったよね……」
四川火鍋
「大丈夫だって。きみを見てるのは楽しいぜ。とても素敵な寝顔だったからさ!」
若
「ん?」
四川火鍋
「ん?おれ変なこと言ったか?」
「あ!雨が止んだみたいだ……一緒に帰ろうぜ!」
火鍋のご馳走
二匹のパンダは満腹だけど、餌やりの私が空腹でソファに座り込んだ。四川火鍋はこれを機に料理の腕を見せることにしたーー
◆主人公【女性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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四川火鍋
「はぁ、やっと満足してくれたか。この子たちにエサをやるのは本当に大変だ……」
「美味しそうに竹をかじってる花椒と八角を見てると、こっちまでお腹が空いてくるぜーー」
若
「……う、私もお腹空いた!」
四川火鍋
「そうだ!さっき台所で食材と調味料がたくさんあったのを見かけたから、火鍋を食べようぜ!」
「じゃあ決まりだ!きみはここで座っててくれ。本場の四川火鍋を食べさせてやるよ!」
「ほら、これはつけダレ。きみの好物が入ってるんだ!」
「あとこれは『鴨腸』ーー本場の鴨腸は干された洗濯物みたいにこうやって吊るさないとだめなんだ。こんな風に挟んで鍋に入れてくぐらせたら、パリッとして柔らかい食感がたまらなく美味しいんだぜ」
「へへっ!センマイはもう食べていいぞ。取ってやるよ、皿を貸してくれーー熱いから気をつけて……」
「うわ!」
「あっ!〇〇、大丈夫か?熱くなかったか、火傷してないか?」
若
「私の心配よりも自分の心配して。火傷したのそっちでしょう?早くお水で冷やさないと!」
四川火鍋
「おわっ!ちょっと……」
「いっ!痛い!ハハハハハ、おれ火傷したのか!」
若
「さっき落ちてくるセンマイを受け止めてくれなかったら、私が火傷してたーー大丈夫?」
四川火鍋
「ああ!冷たい水で冷やしたら、ヒリヒリ感が大分よくなったぜ!」
???
「……ジュルリ……」
若
「えっ?なんか聞こえなかった?……誰かつばを飲んでない?」
糖葫芦
「うわわ!もう我慢できない!」
春巻
「あっ!葫蘆ちゃん、待ってーー」
糖葫芦
「ふんっ!二人が仲良く手をつないでて!しかもわかの表情がとても優しくて、これは絶対デートしてるから、邪魔しちゃだめって春巻に言われたんんだけど……」
若
「デ、デート?」
春巻
「う……わたし……わたしは……」
糖葫芦
「だからデートしてるの?してないの?……どっちなの?
【選択肢】
・そう、超ラブラブだよ!
・そんなことしてない!
・……
選択肢
そう、超ラブラブだよ!
糖葫芦
「えっ?本当にデートしてるの?じゃあもう一緒にご飯を食べちゃだめってこと?いやだいやだ、ううう!」
四川火鍋
「へへっ!〇〇、葫蘆ちゃんをからかわないであげてくれ!ほら、泣きそうだよ!」
「べ、別にデートしてないぞ!さっきうっかり軽い火傷したから、〇〇が冷やしてくれただけだって!」
糖葫芦
「デートじゃないなら、お邪魔して一緒に食べていいんだよね?やったぁ!」
そんなことしてない!
四川火鍋
「へへっ!別にデートしてないぞ!
さっきうっかり軽い火傷したから、〇〇が冷やしてくれてただけなんだ!」
糖葫芦
「うーん、デートじゃないなら、お邪魔して一緒に食べていいんだよね?やった!」
……
四川火鍋
「うぅ……」
糖葫芦
「あれ?二人とも赤くなってるの?あっ、わかった!鍋の湯気のせいだね!」
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糖葫芦
「……そもそも、あなたたちの鍋からいい匂いがしすぎたのが悪いんだよ!遊んでお腹が減ってるところにそんな匂いを嗅がされたらもう、たまらないもん!」
四川火鍋
「じゃあ一緒に食べようぜーー火鍋は人数が多い方が楽しいからな!」
「ちょっと待ってくれ。もっとセンマイや牛動脈(タケノコ)を取ってくるからさ、今日は気が済むまでとことん食べよぜ!」
竹絲扣瓷
四川火鍋は竹を干している。「竹絲扣瓷」を作るためだそうだーー
◆主人公【女性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
若
「竹がいっぱい。全部花椒と八角のために用意したの?」
四川火鍋
「これは食べるためのものじゃないんだ……竹絲扣瓷って聞いたことあるか?」
「キョウライ山脈に成長する「慈竹」という長い竹があるんだ。緑色の表面を削り取って、焼き色を付けるなどといった工程を経て、髪の毛のように細い糸を抽出できるようになるんだ。そんな竹の糸を白磁の形に沿って編んでいくと、おれの故郷の特産品である竹絲扣瓷の出来上がりってわけだ!」
「まっ、言うのは簡単だけど、実際作るとしたらけっこう時間がかかるんだ……この竹は半月前からここに干してあって、あとは火で炙って少し赤みを帯びた茶色になるまで焼かないといけないーーl
???
「おっと!『火』と聞こえたような……炎の力を求める者がこの地にいるのか?」
若
「その声はーー」
焼乳豚
「わははははは!ならばこの天罰の炎・火羽の王・烈火丹心の守護者・永焚者・烈炎降火の諸帝が力を貸してやろうではないか!」
四川火鍋
「ちょっと待て、な、何するつもりだ?」
若
「早く止めてーー!!」
戦闘
VS 焼乳豚
焼乳豚
「何故だ……何故〇〇まで俺の邪魔をするんだ?世界の敵となるのが俺の運命だとでも言うのか……ぐああ!」
四川火鍋
「猪弟はとても落ち込んでいるように見えるけど、大丈夫か?」
若
「彼の心配よりも、燃えてる竹の心配をしたらどう?」
四川火鍋
「へへっ!よかった。一本も焦げてないみたいだ!〇〇、サンキュ!」
若
「はぁ、焼き色つけるのを手伝ってくれる人が欲しかったら、やっぱり麻婆豆腐に頼んだ方が妥当かもね……」
四川火鍋
「大丈夫、自分でやるからさ、人の手を煩わす必要はないよ!」
暗転
四川火鍋
(すべての作業は自分で完成させなきゃいけないんだ。そうしないときみに竹絲扣瓷を贈る時、おれは胸を張って言えないからさーー)
(これは心を込めた、おれの手作りだって!)