叫化鶏・梅影探踪
悩みのマント
叫化鶏がタイミングよく現れて、梯子から落る私を助けたが、彼のマントが破れてしまった。私が直してあげようと提案したが、彼の顔は焦っているように見えた……
◆主人公【女性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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若
「……うん、できた、これで雨漏りの問題は解決したね!」
少し足を左にずらした瞬間、足元のハシゴが急に割れた。踏み外した私は落下した――
若
「――!!」
叫化鶏
「○○――!!」
若
「はぁ……あなたに受け止めてもらって本当によかった、でなきゃ絶対骨が折れてたよ!」
叫化鶏
「どうやらさっき踏んでいたあの木、雨に濡れて脆くなってたようだな。」
若
「なるほど、てっきり足に力を入れ過ぎたせいで、踏み壊したんだと思ってた!」
「あ……そのマント、さっきの勢いで破ったんでしょ?
ちょっと貸して。」
叫化鶏
「……あんた、裁縫できるのか?」
若
「春巻ほど器用じゃないけど、これぐらいは任せて!」
「じゃあマントを……」
叫化鶏
「――」
若
「着たままでいいから、じっとしてて、すぐ終わるから。」
叫化鶏
「どんな時でもマントを脱がないオレは、変か?」
【選択肢】
・自分に聞いてみて!
・キャラ設定上必要でしょ!
・確かに変だね
選択肢
自分に聞いてみて!
叫化鶏
「……。」
「……いつもはオレを嘲笑ったり、マントを脱がそうとしてくる奴ばっかりだ……アンタと一人の亡き友だけは……いや、なんでもない……」
若
「あなたが嫌だって言ったじゃない、それに原則にかかわる問題でもないんだし――動かないで、歪んだらまずいから――そこまで頑なに説得する理由はないでしょう?」
「だからね、そう思い込まないで、マントがなくたって、あなたはあなただよ。」
叫化鶏
「……。」
「オレも好きでマントを付けているわけじゃない、この醜い泥殻さえなければ……」
「いつか、この泥殻を取れれば、あるいは心の中の「泥殻」を取る日が来れば、この重いマントともおさらばできるんだろうな……」
若
「私もその日を楽しみにしているよ。」
キャラ設定上必要でしょ!
叫化鶏
「……キャラ設定?」
若
「ほら……ドラマではよくマントをまとい、スタイリッシュに登場し、さっきのあなたみたいにヒロインを困難から救い出す主人公がいるでしょ?」
「あなたがマントをまとっている姿は、最高にスタイリッシュだよ!Cool Cooler Coolest!」
「それに、あなたもなかなかのイケメンじゃない、そこら中の役者に全然劣らないよ!」
叫化鶏
「……。」
「……何を馬鹿なことを?オレをからかっているのか?用がないなら、先に行く。」
若
「え……ちょっと待って、糸が!糸がまだ付いてるよ!」
確かに変だね
叫化鶏
「……。」
若
「体が強張ってるよ、他人の目が気になるんだね。まあ、確かに変だね、けど――」
叫化鶏
「……けど?」
若
「けど他人を傷づけないなら、変人でもいいんじゃない?――あっ、動かないで、ずれちゃう!」
「それともマントがないと、人格が変わっちゃったりするの?」
叫化鶏
「……。」
「オレも好きでマントを付けているわけじゃない、この醜い泥殻さえなければ……」
「いつか、この泥殻を取れれば、あるいは心の中の「泥殻」を取る日が来れば、この重いマントともおさらばできるんだろうな……」
若
「私もその日を楽しみにしているよ。」
貧乏人の志
叫化鶏は自称志を持つ2人の物乞いに気前よく金品を配り、出世しようと励ましたが――
◆主人公【女性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
叫化鶏
「それほどの志があるなら、この金は二人にやろう。」
???
「……ありがとう!」
叫化鶏
「礼は及ばない、今日自分が言った事を胸に、せいぜい頑張るんだな。」
若
「あれ?どういうこと?なんであの二人に感謝されているの?」
魚香肉絲
「ハハ~自分ではいいことをしているつもりなんだけどね。
でも私からすれば、無意味なんだよね~」
叫化鶏
「どういうことだ?」
魚香肉絲
「あらら、聞かれちゃったか~じゃはっきり言うけど、そんな子供だましのような嘘にはまるなんて、笑っちゃうわ!あの右足を引きずっている乞食はね、前回見た時は左足だったよ~」
叫化鶏
「――!!」
叫化鶏の顔は青ざめ、唇もぶるぶると震えている――同じ乞食とはいえ、彼は貧しいながらも自分なりに正義を貫いてきたつもりだ。
鍋包肉
「はぁ、若様。
魚香肉絲のめったに言わない素直な言葉が、正直で傷づきやすい魂を傷づけたようですね……」
鍋包肉が言い終わると、叫化鶏は凄まじい勢いで駆け出して行った。
若
「あの様子だと、本気で怒ってるんだよ、冷やかしてる場合!?」
乞食A
「今日はついているな、「これからはまともな人間になる」って適当に言っただけでこれだけの金をくれるとは、
とんだ大ばか者だ!」
乞食B
「賢そうな顔をしていたが、こうも騙しやすいとは、中身はとんだ大馬鹿野郎だな!」
叫化鶏
「……待ちやがれ。」
乞食A
「恩、恩人――!?」
叫化鶏
「猫かぶりはもうやめろ。」
乞食A
「……」
「ほう、もう知ってるのか、わざわざ来て何のつもりだ?まさかくれたもんを取り返すつもりか?
笑わせるな!」
叫化鶏
「オレの金はな――」
「たとえ沼にはまっても必死に這い上がろうとする者のためにあるんだ、お前らみたいに他人の信頼を裏切る怠け者にやるものか!」
「尊厳は自分で勝ち取るものだ、アンタらがそれを口にする資格はない!」
乞食A
「ふん?バカかお前は、こっちは二人いるんだぜ!資格がどうとか言っている場合か?戯言はこの拳を味わってから言うんだな!」
若
「彼は一人じゃない!」
叫化鶏
「○○?あんた、なんで――」
若
「もちろん世界の愛と平和、そして正義のため!!」
「うぅ、こっちまで帯把肘子のセリフが移っちゃった!」
叫化鶏
「……」
若
「さっきのセリフが熱すぎたせいで、こっちまでおかしなこと言ってしまったじゃない――
まあ、とりあえず行くよ、こいつらを懲らしめてやるんだから!」
戦闘
VS 霹靂棍
叫化鶏
「○○、何か言いたげな顔をしているな。」
「笑いたければ笑えばいい。さっきは勢いであんなことまで言ったが、あんな自暴自棄な奴を見たら我慢できないんだ……」
「今回は確かにオレが甘かった、人を見抜けないとはオレもまだまだだな……」
若
「笑わないよ、あなたは真面目でお人よし、そして意地もあるってことを言いたいだけだよ。
他のことはー、まあ、これからたくさんのことを経験していけば、いずれ良くなるよ――」
「えへ、つまりあなたはキラキラした、褒めるに値するいい人だよ!」
叫化鶏
「……キラキラ……」
「それはアンタ自身のことを言ってるんだろ……」