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蓮花血鴨・手紙

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作成者: hein
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半分風雅

主人公名:

  どうしていつも夜に散歩するかって? フン、ベッドに横たわると、暗い過去に呑み込まれる辛さは……教えてあげてもきっとわからないだろうな。

  それにしても、ガキの分際でどうして真夜中に彷徨う悪鬼の背後をコソコソついてきたんだ?

  ……フン、怖がらないなら好きにしたらいいさ。邪魔はしない。

警告:白髪のニヤニヤした医者に、もう赤砂糖水を送ってこさせるな。俺は、貧血症じゃないからな!


 


同袍同沢

主人公名:

  一生を戦場で過ごしたからな、すべての出会いは一瞬だ。どんなに真摯な感情も、剣光の一閃で離れ離れになってしまう。

  かつてこの赤いマントで、一番大切な人の骸骨を包み、風の中に撒いた。それからは取り戻せない旅に出て、毎晩のように剣光が交わる戦場で死ぬまで戦っていた。お前は……邪魔だから、ついてくるなよ。

  <追伸:宴仙檀と易牙への印象? フン、奴は極めて卑怯な男だ。卑怯だからこそ執念深いとも言える。だから過去の俺は、あいつの仲間になったんだ……>


 


以心伝心

主人公名:

  憎しみに満ちた過去は忘れるべきなのだろうか? いいや、そんなことはできない! あの日鎧を貫いた矢も、屈辱を受けて折れた旗竿も、揺らめいて落ちかけた赤い太陽も、あの方の運命と共に俺の心に刻まれた。

  だが……お前が俺の胸にもたれかかると、何故か急に……


 


金蘭之契

主人公名:

  太陽がギラギラと光る夏に、江西の蓮花は満開になる。池の周囲を歩き回ってその景色を見たら、生死の境目だろうかと迷うかもしれないな。

  俺は「永遠にお前の傍にいる」と亡霊に誓った。だが、いつかきっと……残った僅かな理性は憎しみに侵食された心を制御できなくなる。穏やかな日々も終わるだろう。しかし心配はいらない。お前を傷つけるよりも先に、俺はマントで剣を包み、蓮池に身を投じる。かつての戦友たちもみな、水中で俺を待っているだろうから。

  ただ俺は……お前が、満開の紅蓮を見て、お前と抱き合って温め合ったり、光に向かって歩き出した悪鬼のことを思い出してくれたら、とそんな微かな期待を抱いている。


 


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