飛龍湯・物語
一 飛龍天に在り・壱
◆主人公【男性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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夏休み、空桑食堂では
たくさんのお客さんが食堂に来て、酒を飲みながら談笑していた。
本来なら、山海の珍味に、野菜と果物、艶、香り、甘さ、辛さ……
様々なもので作られた冷たい酸梅湯のような午後だったが。
――ドカンッ!!!
ドウジャオ魚頭
「どうした?もしかして猪弟がまた……」
食堂の一面の壁がバンっと倒れ、ホコリの中で、ある太陽のように輝いている男が地面から起き上がった……
飛龍湯
「ゴホゴホ……ああ!さすが……火の諸帝だ……」
焼乳豚
「ハハハハハハ!貴様もな!まさか我の火魔斬を受けられるとは……」
「どうやら「天族第一勇士」の名も本当らしいな!」
飛龍湯
「その称号はやめてくれ!」
「今はまだ昔の魂力の五割が回復しただけだ、間違いなく以前の実力には遠く及ばない」
「何が天族第一勇士だ!今の実力じゃ、人々に笑われる!」
焼乳豚
「どうして今の実力が昔の五割だと知ってるのだ?」
飛龍湯
「それは○○が俺に言ったことだ!彼が聞いた四海龍王兪生の話によれば、俺は今、体の調子は回復したが、魂力はまだ前の五割にしか過ぎないと……」
「ところで、あの兪生という男、見るだけで強いと感じる……今の俺では、恐らく彼には勝てない!」
「早くすべての魂力を回復して、彼と勝負したい!」
焼乳豚
「四海龍王はそんなに強いのか?我が体内に宿る火魔よりも強いの?」
飛龍湯
「フッ、お前は彼には勝てない」
焼乳豚
「なに!?」
「この世に、この天罰の炎・火羽の王・烈火丹心の守護者・永焚者・烈炎降火の諸帝より……」
ドウジャオ魚頭
「……君たち、ここで何をしてんだ!!」
「見ろよ、壁が倒れた!ホコリもあっちこっちに…今日食堂の当番は……僕だ!!」
飛龍湯
「なんだ?お前も俺と勝負したいのか?
そこで少し待っていろ!俺が火の諸帝を倒した後はお前の番だ!ドウジャオ魚頭――」
ドウジャオ魚頭
「なんだとーー!!今からお前の頭を切ってやる!!」
飛龍湯
「できるものならやってみるんだな!」
――ドカンッ!!!
鍋包肉
「あなた達、また問題を起こしましたね」
「若様、今回はどう処分なさいますか?」
【選択肢】
・滝の下で懸垂をしながら料理名を名乗って
・30分以内に一人当たり100皿の兎饅頭を食べる
選択肢
滝の下で懸垂をしながら料理名を名乗って
それを聞いた三人は、困った表情をして首を横に振っていた。
鍋包肉
「若様、あなたは私があなたのためにわざわざ仕立てた訓練を罰だとお思いだったのですか?」
30分以内に一人当たり100皿の兎饅頭を食べる
それを聞いた三人は、困った表情をして首を横に振っていた。
鍋包肉
「若様、それは本当に罰でしょうか?私から見れば、兎饅頭を食べるのはご褒美かと」
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鍋包肉
「いっそのこと、寝室で自分の名前を千回書き写させるようにしましょう」
ドウジャオ魚頭
「なに!?それはダメだ!僕の名前は漢字だと四文字の上書くのが面倒なことは知ってるだろ、不公平だ!」
焼乳豚
「そ、そうだ!不公平だ、我の名前は……一二三四五六七八……」
「三十文字あるぞ!不公平過ぎる!」
飛龍湯
「じゃあ俺は……違う!
どうして俺は空桑でこんなことをしなければならないんだ?俺は魂力を取り戻したい!魂力を――」
「○○!以前、俺を空桑に誘った時、お前は何と言っていた!」
「空桑に残っていれば、何らかの宝典で俺を助け力を取り戻すと言っていた。
だがもし出来ないのなら、俺はもうここにいる必要はない!」
「俺がかつて東海とたくさんの人を救ったこと……天海の第一勇士だということ……
それは全て俺をここに縛るための嘘だったのか!」
焼乳豚
「おい!彼に怒るな!
我だって、○○に怒ったことがない、貴様――」
飛龍湯
「お前は黙れ!ままごと遊びなんてもう飽きた!飛龍湯は大興安嶺で化霊した戦士で、俺はあそこで飛龍の力を獲得したと聞いた……」
「だから、俺は大興安嶺に帰る!今すぐだ!じゃあな!」
話を終えた飛龍湯は料理屋を出て、羽ばたくと一瞬で消え去った……
【選択肢】
・はぁ、最近の子供に説教するのは難しいね
・彼を留まらせて無理させたかな?
選択肢
はぁ、最近の子供に説教するのは難しいね
鍋包肉
「若様もそうお思いですか?」
「もしいつか若様が家出したら、私もきっと若様のように悲しみますよ」
彼を留まらせて無理させたかな?
ドウジャオ魚頭
「今空桑にいる人はみんな自分の意志でここに留まったんだろ!もし空桑から離れたいなら、名前を「食物語」から消せばいいんだ!」
「空桑で住みたい人は山ほどいるから……いや、もういい、こんなに興奮するべきじゃなかった」
「僕は部屋に戻って名前を写す」
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鍋包肉
「若様、しばらく様子を静観しましょう。彼も納得したら、きっと戻ってくるはずです」
人々が四散し、罰を受ける人と片付ける人は自分のやるべきことをする。夜が更けた……
小鶏燉蘑菇
「わ、若さん?なんでここに来たんだ?」
「えっ、俺に大興安嶺に連れて行ってもらいたいって?別に構わねぇが、でもなんであそこに行きたいんだ?」
「飛龍湯のことが心配だ?あいつが家出した?飛龍湯のやつめ……」
「か、悲しそうにするな!今すぐ大興安嶺に連れて行ってやるから!」
「あそこはよく知ってるから、安心しろよ!二人ならきっと見つかるはずだ!」
連綿と続く山中で、一日飛龍湯を探していたが、彼の姿はどこにもなかった。
小鶏燉蘑菇
「○○、少し休まないか?なんか顔色が悪く見えるが。あんたはまだ若いから、疲れちゃダメだぞ」
「ん?森でいい匂いがするって?」
「ハハ、そんなはずがねぇよ。腹が減りすぎたんだな」
「本当にか?分かった、じゃあもう少し先に進んでみるか。もし何も見つからなかったら、俺がなんとかして食べ物を探してやるから」
もうしばらく歩くと、ますます香りが濃くなってきた。この香りは……焼肉の匂いだ。
???
「七味を入れて、クミンも少し、そして醤油も……よし!いい感じだ、美味そう!」
森の中、男は石と木の枝で焚き火台を作り、よく調味料を鶏肉に塗り込んでいた。
火の光がバチバチと燃え上がり、いい匂いが鼻を突くと同時に、火が彼の顔を照らした。
彼はほこりまみれだが、目は星のようにきらきらとしている。
飛龍湯
「誰だ!?そこにいるのは――」
「○○!?ど、どうしてお前が?」
「お、俺の焼肉を見つめて何をするつもりだ!」
【選択肢】
・これはあなたにあげたバーベキューセットだよね
・その双槍の本当の姿はバーベキュー用のフォークなんだ
選択肢
これはあなたにあげたバーベキューセットだよね
飛龍湯
「こ、これしか持っていってない!お前の為に仕事を沢山したんだ、バーベキューセットくらい一つ持って行っても別にいいだろ!
そ、そんなケチな奴じゃないだろ!」
その双槍の本当の姿はバーベキュー用のフォークなんだ
飛龍湯
「な、なんだ!これは俺の双槍だ、どう使おうが俺の自由だろう!
バーベキューに使うと便利なんだ、何か問題でもあるのか!」
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飛龍湯もとてもお腹がすいているように見えた。恐らくこれが彼の今日初めての食事かもしれない。
まるで台所で盗み食いをする男の子が見つかってしまったかのように、彼は少し情けなく見える。
小鶏燉蘑菇
「はあ!こいつは今日あんたを探すために、自分のことは後回しにして、食事すらしてないんだぞ。
あんた、なんで自分だけいいもん食ってんだよ!」
飛龍湯
「お前……どうして何も食べてないんだ?もしかして森で食べ物を探す方法が分からないのか?」
「まあいい……このバーベキューセットはお前からもらったからな、ほら、持っていけ」
「そんなに腹が減ってるのか?熱いから、気をつけてくれ――」
小鶏燉蘑菇
「飛龍湯、○○と一緒に空桑に戻らねぇか?」
飛龍湯
「俺の旅は始まったばかりだ!力を取り戻さない限り、絶対に空桑に戻らない!」
【選択肢】
・あなたと一緒に力を探してもいい?
・ってことはまた空桑に帰ってくるよね?
選択肢
あなたと一緒に力を探してもいい?
飛龍湯
「お、お前も連れてか?俺が大興安嶺野営地の団長とでも思ってるのか?」
ってことはまた空桑に帰ってくるよね?
飛龍湯
「ど、どうして俺の言ったことを曲解するんだ?誰も帰るとは言ってないぞ!」
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飛龍湯
「……まあいい、遠くから追いかけて来たのに、もしこのままお前を帰らせたら、この飛龍は人に対する思いやりがないと考えられてしまう!」
「それに、お前は俺のように生まれつき野外で生き残るための本能がない、もしうっかりして猛獣の獲物になったら、空桑の擁護者たちは絶対に俺を許さないだろう!」
「恐らく、俺が野外でバーベキューをすることに長けているのは、大興安嶺で暮らした時の記憶がまだ体に残っているからだろう……」
二 飛龍天に在り・弐
◆主人公【男性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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夜が明けた直後、飛龍湯は「飛龍」の生息地を探しに行くとみんなに促した。
小鶏燉蘑菇
「因みにもうあんたのことなら尋ねたぞ。あそこに洞穴があって、「飛龍」がよくあそこに集まるって村の人が言ってた。「魔術師」はあの洞穴に隠れてる可能性が高い」
飛龍湯
「なぜ飛龍はあんな場所に集まるんだ?」
小鶏燉蘑菇
「もしかしたら、この果実を食べるためかもな……」
飛龍湯
「龍はこんなものが好物なのか?」
話していると、森の中で騒ぎが起こった。
一匹のヤマネコが突然飛び出し、追われている生物はあたふたと逃げている!
一匹の丸いやつが突然飛龍湯の顔に飛び付いた――
飛龍湯
「なんだ!?下りろ!」
その生物は彼の髪を巣にしたように、どうやっても下りてこない。
ヤマネコもかかり、爪を出して攻撃しようとしたが、すぐ飛龍に追い払われた……
小鶏燉蘑菇
「ハッ!「飛龍」が自ら来たな」
飛龍湯
「飛龍!?どこだ?」
小鶏燉蘑菇
「あんたの頭の上にいるだろ?」
飛龍湯
「はあっ!?」
飛龍湯はその太いやつを引き離した――
飛龍湯
「冗談だろう?この太い鶏が……飛龍だって!?」
【選択肢】
・可愛い!
・飛龍に似ている!
選択肢
可愛い!
飛龍湯
「どこがだ!?そもそもこいつは俺の「飛龍」の称号に釣り合わないだろう!」
飛龍に似ている!
飛龍湯
「○○、何バカなことを言ってるんだ!?この飛龍が……この太い鶏に似てるっていうのか!?」
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小鶏燉蘑菇
「これはエゾライチョウというんだが、大興安嶺の人はよく「飛龍」と呼んでる。これは森を守る神鳥だぞ!」
「先に言っとくが、それをバーベキューにしちゃダメだぞ! エゾライチョウは今国家一級保護動物だからな。やつらを傷つけるのは法律に違反することだ」
飛龍湯
「ふ……ようやく分かったぞ!どうして生き返ってから魂力が五割しか戻っていないのか……」
「○○!お前はエゾライチョウの代わりに別のもので飛龍湯を作ったんだろう!」
「きょろきょろ見回すな!今俺がこうなったのは、全てお前のせいだ!」
「俺は……飛龍湯は空にいる飛龍で作られた料理だと思ってた! だがまさか……俺はこんな愚かな太い鶏で作られたものだったのか!?」
「見てみろ! 翼があるのに、飛ぶこともできないとは!」
「本当に……がっかりだ!」
「飛龍」は「侮辱」されたように、急に「ピーピピピ」と鳴き始めた。その鳴き声に呼ばれ、多くの飛龍が森の奥から集まってきて、飛龍湯を取り囲んだ!
飛龍湯
「行け、何処かへ行け! これ以上取り囲むなら、お前らを全て焼肉にしてやるぞ――」
これらの「飛龍」について、僕たちは村人が言っていた「魔術師が住む山の洞穴」を見つけた。
狼の仮面をかぶっている魔術師が影に座っている……
狼巫
「何者だ……」
「お前は……」
彼はゆっくりと席から立ち上がった……
狼巫
「……飛龍!?」
飛龍湯
「お前が……「龍の魂」を俺に与えた魔術師なのか!?」
狼巫
「その通りだ。でも……まさかお前が本当に飛龍の力を獲得したなんて……」
「その背中にある翼は……実に眩しい!」
飛龍湯
「力をくれたのはお前だ、なぜこの翼を見てそんなに驚いてる?」
狼巫
「俺たちはお前に力を与えたが、翼を練る時、うまくいかなかった……」
「翼を練り、龍となる前に、お前は離れた。だからお前がその後何をしたのか、誰に出会ったのか、俺たちは何も分からない」
「だから……俺たちに教えてくれないか?」
飛龍湯
「俺は「朱雀神君」という神に引き取られたと聞いたが」
狼巫
「聞いた?」
飛龍湯
「そうだ。俺は記憶を失った。これは全て他人から聞いた話だ」
狼巫
「そう、ですか……」
狼の仮面から見えるその目つきは急に冷たくなった。その目つきに驚いた……
狼巫
「それで……ここに戻ってきたのは、全ての力を取り戻すためか?」
飛龍湯
「そうだ! あの時俺の体の「龍の魂」を呼び覚ますことができたのなら、お前は俺に力を取り戻させることもできるだろう?」
狼巫
「その通り……俺たちは……できる……」
「もちろんできる……」
彼は力強く腰にある猪の太鼓を叩いた。
ドンドンという音がして、緑の法陣が現れる。石の穴に、炎は紅蓮のように咲いた。
狼巫
「さあ……来い……俺はお前を助け再び飛龍の力を手に入れるのだ!」
【選択肢】
・飛龍、待って!このまま行くのは良くないと思う
・行かないで!これは罠かもしれない
選択肢
飛龍、待って!このまま行くのは良くないと思う
飛龍湯
「何が悪いというんだ?」
「力を取り戻す方法を見つけたというのに、お前は嬉しくないのか?」
行かないで!これは罠かもしれない
飛龍湯
「どうして分かる?」
「俺が簡単に他人に騙されるとでも?」
「あの時、記憶に存在しないお前のことを信じたというのに、どうして彼のことを信じてはいけないというんだ?」
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飛龍湯
「それとも……俺に力を取り戻させたくないのか!?」
小鶏燉蘑菇
「飛龍!なんで○○にそんなことを言うんだ? これ以上そんなこと言うなら俺は怒るぞ」
飛龍湯
「○○、お前俺のことをバカだと言ったか!?おい、どうして逃げるんだ――」
小鶏燉蘑菇
「おい、待ってくれ――」
小鶏燉蘑菇
「○○、どうしたんだ?家に帰るのか?飛龍湯はもういいのか?」
「実は……あいつはあんたのことを結構気に入ってると思うが……」
「あんたは知らないかもな、あいつがまだ空桑にいた時、全員に話しかけたんだ。記憶を失う前にあんたとどんなことを経験したのか知りたいからってな」
「あいつがあんなに力を取り戻したいのは、きっと、負けず嫌いなことが全ての原因じゃねぇよ」
「あんたは空桑のみんなにとって大事だから、あんたを守って、面倒を見てあげる人がいっぱいいる……あいつはそれを知ってる」
「あいつは自分が戦闘以外に何もないと思ってるから……」
「はぁ!俺が小説を書いてる経験から見て、多分あいつは大事な人の前で力を示して、認められたいだけだ。その大事な人は、あんたかもしれない……」
「○○!なんで戻るんだ……」
小鶏燉蘑菇
「はあ、○○。俺たちも同じだ。あんたのことを守りたいんだよ……」
三 飛龍天に在り・参
◆主人公【男性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
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飛龍湯
「狼巫!お前は一体……俺に何をした……!」
「がああああぁぁーーっ」
狼巫
「ハハハハハ……俺たちは……お前の力が回復するのを手伝ってるだけだよ……」
「どうだ……力を感じるか?ん?ハハハハハハ……」
飛龍湯
「お前……俺の魂力を奪ったな!?」
狼巫
「じゃあ……あの時どうしてお前を手伝ってあげたと思う?お前は俺たちが力を得るための道具だ……」
【選択肢】
・空桑の人間に手を出すなんて、死にたいのか!
・そこまでだ、この空桑の若様が来た!
選択肢
空桑の人間に手を出すなんて、死にたいのか!
飛龍湯
「お前!どうして戻ってきた――」
「俺は……空桑の人か……」
そこまでだ、この空桑の若様が来た!
飛龍湯
「○○!?」
「お前……見えないのか!早く行け――」
「お前が傷付くのを……見たくない!ぐあ――」
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一本の鎖が後ろから襲ってきて、みんなを空中へと固定した――
小鶏燉蘑菇
「どういうことだ!なんでここにもう一人いるんだ!?」
狼巫乙
「へへへ……かかったな……」
小鶏燉蘑菇
「道理でこいつは「俺たち」と言ってたわけだ。双子か?」
狼巫甲
「彼の力を全部奪ったら、お前たちを……俺が龍になるためのプレゼントにしてやろう!」
鉄の鎖が急に体を締めつけ始めた。暗い赤色の液体が口元から滴り落ちていく……
飛龍湯
「よくも……彼を傷つけたな!?」
そのとき、飛龍湯は彼を束縛していた陣法から抜け出した。空から光の雨が落ちていく。飛龍湯は二人を連れて怪しい洞穴を出た――
小鶏燉蘑菇
「おい、大男!あんた凄いな!陣法から抜け出しただけじゃなく、俺たちまで助けてくれた……ありがとうな!」
飛龍湯
「れ……礼を言う必要はない!お前たちを巻き込んだのは俺だ……俺は……」
飛龍湯は急に倒れ、真っ赤な液体が小川のように広がっていく……
小鶏燉蘑菇
「あんた!翼がなくなったぞ!?」
「まさか……あの陣法を抜け出すためか……!?」
飛龍湯
「ふふ……ハハハハ……たやすいことだ……」
「翼など……あってもなくても構わない……お前さえ……○○さえ無事なら……」
「どうした?もう大丈夫だ……どうしてそんなにしょんぼりしているんだ?」
「もう泣くな……この飛龍湯は血を見るのは平気だが……誰かが泣くのは堪えられないんだ……」
「泣かれると……俺の心は痛くなる……」
「○○、俺はもう、過去に戻れないんだ……」
「俺には得意なことがない……服のデザインをすることも、手作りの弁当を作ることも出来ない。それに空桑を管理することもできない……」
「俺は戦いしか知らないバカだ……今は九天を飛ぶ資格さえも失った……」
「今の俺に、お前と一緒に歩く資格はあるのか?」
【選択肢】
・必ずあなたを無事に家に連れて帰るから!
・必ずあなたの力を取り戻してあげるから!
選択肢
必ずあなたを無事に家に連れて帰るから!
飛龍湯
「ハハハ……そうだな……」
「一緒に……家に帰ろう……」
必ずあなたの力を取り戻してあげるから!
飛龍湯
「力を取り戻すより……」
「空桑に戻って、魚さんと魚頭と戦いたい……」
「でも、俺は自分の名前を写したくないんだ……いいか?」
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狼巫
「お前らを帰らせるなんて言ったか?」
話している間に、双子の魔術師が既に目の前まで迫ってきていた――
狼巫
「飛龍湯、お前は生まれた時から九天を飛ぶ資格なんて持ってないんだ。お前はエゾライチョウたちのように、バカで愚かな、食物連鎖の底辺として、生きるために毎日必死になっていればいい!」
「お前は生まれつき力がないのに、どうやって力を取り戻すというのか?お前は生まれた時龍じゃなかった、これからも龍になるはずがない!」
飛龍湯
「俺は……悔しい……」
失血が多く、飛龍湯は気を失った……
朱雀神君
「天には九重があり、鳳凰には九つの命があります。涅槃の痛みを耐え続けるしか九重の境に到達できません」
一枚の光り輝く翼が飛龍湯に与えられた。中には生生流転する力と温度がある。
朱雀神君
「飛龍、将来あなたは絶対に本物の――」
飛龍湯
「俺は……」
「飛龍湯……」
「天海の上で……」
「一番強い戦士だ……」
「俺は……飛龍湯……」
「俺は……」
狼巫
「これは……これはなんだ……!!」
「これは龍湯の力じゃない……」
「これは……!?」
飛龍湯
「思い出した。俺が……一体誰なのかを……」
「ふ、お前の言う通りだ……俺は龍として生まれたわけではなかった、そして龍であるべきではなかったんだ……」
「俺の体に秘めているのは……鳳凰の力だ――」
火の波が狂ったように、飛龍湯を呑み込んだ。その後、炎はまるで命が宿ったかのように、大蛇が口を開け翼を広げた天族戦士を吐き出した――
少しだけ、飛龍湯が軽く翼を羽ばたかせると、狼巫が炎の中で灰になった……
【選択肢】
・前より強くなったね
・新しい翼を手に入れたね、おめでとう
選択肢
前より強くなったね
飛龍湯
「分かってる。もっと強くなるから!」
「俺はこの世で一番強い人になる。最強より強い人になる!」
新しい翼を手に入れたね、おめでとう
飛龍湯
「ありがとう!この翼は、好きか?」
「これがあれば、お前を連れて空を飛ぶことができるな!」
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飛龍湯
「俺は忘れていた……力というものは、他人に希望を託すべきじゃなかった……」
「他人に希望を託すと、俺は強くなれない。空桑秘本や狼巫に希望を託したのが間違いの始まりだった」
「俺を見捨てないでくれて……ありがとう……」
「礼として、この新しい翼でお前を連れて空を飛んでみるのはどうだ!?」
雲と霞は戦士を喝采する火花のように、とてもきれいだ……
飛龍湯
「ハハハハ、緊張するな、俺に連れられて空を飛ぶのは初めてじゃないだろう!」
「力は取り戻したが、空桑を離れるつもりはない」
「ここでより強い相手を見つけたからな!それはお前だ、○○」
「以前、俺は肉体の強さ一番信頼できるものだと思い込んでいた。お前と出会ってから、心の強さこそが本当の強さだとやっと分かった」
「お前の意志と闘志は簡単に周りの力を呼び覚ますことができる。道理で空桑の奴はお前と一緒にいるのが好きなわけだ……」
「だから今日から○○、お前は俺の相手だ!お前を倒して、お前より――」
「強くなるんだーー!」
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