雉羹・誕生祝い
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???
「うーん……もう少し塩を入れたほうがいいような。」
餐庁に入ると、いい香りが漂ってきた。
厨房をのぞくと、かまどの前で雉羹が、何かをつぶやきながら忙しそうにしていた。
雉羹
「「料理に込められた思い」ですか……」
「彼がいつも何事も無く、幸せで、すべてが順調に進むこと。それが、私が料理に託したい気持ちなのですが……」
「――!」
「……って、若様!?一体、いつからそこに?まったく気がつきませんでした。」
【選択肢】
・それでこの料理を用意してくれたの?ありがとう!
・手伝おうか?
選択肢
それでこの料理を用意してくれたの?ありがとう!
雉羹
「お礼には及びません。」
「今日はあなたの誕生日です。あなたのために誕生日の宴を準備することは、部下である私の務めです。」
手伝おうか?
雉羹
「だめです!若様の誕生日の宴なのに、手伝っていただくだなんて、だめです。」
「これは部下の私の務めです。」
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雉羹
「そして、家族でもある。私がやるべきことです……」
「餐庁で少しお持ちください。すぐにできますから。」
リボンや提灯の飾られた餐庁に座り、雉羹が料理を次々と運んでくるのを見ていた。どれもいい匂いだ。
雉羹
「お召し上がりください。」
「料理のおいしさは、そこに込められた思いに左右される――この言葉の意味が今、分かりました。」
「ただこの思いは、あなたにとってどんな味に変わったのでしょう。それが気になっています……」
【選択肢】
・愛の味かもね!
・ずっと忘れられない味かもね!
選択肢
愛の味かもね!
雉羹
「若様……?」
「なんと……すみません、しばし私を見ないでください!……は、恥ずかしくて!」
「つまり……この料理が好きという事ですね?」
「ならば、これからは毎年、あなたの誕生日にこういった料理をご用意しますね。」
ずっと忘れられない味かもね!
雉羹
「……!」
「褒めすぎですよ……でも、あなたが気に入ったならよかった。」
「でも若様。ずっとこの味を覚えておく必要はありません。これからは、あなたの誕生日には毎年、私が料理を準備しますから。」
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雉羹
「誕生日おめでとうございます。」