食霊スター誕生! 第二弾・ストーリー
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目次 (食霊スター誕生! 第二弾・ストーリー)
食霊スター誕生! 第二弾
オープニング
夜
グルイラオ、スターミュージックホール
大勢の人が集まって、賑わっている。
人々は暗闇の中でペンライトを振り、少女たちの名前を叫んでいた。
マンゴープリンちゃん!!!!!
パチッ――
ステージがライトに照らされ明るくなる。人々は静かになり、動きもなんだか緩慢になった。
お馴染みのポップな曲調ではない、力強いメロディーとドラムのビートが会場を包む。
カラフルなスポットライトの下、スモークが噴き出す。ステージの両側から歌声が響いた。
ゼリー「あの日の出会いに感謝する こうしてあなたと知り合えた」
ゼリー「すれ違っていたら 人生は不完全になってしまっていた」
マンゴープリン「あの日 あの瞬間 あの場所で あなたに巡り合えて」
マンゴープリン「それからココロにずっとあなたがいる 毎日が幸せだ」
……
音楽と歌声がクライマックスに達した時、ステージの下にいる人々は静寂を破り、再び盛り上がりを見せた。
曲が終わり、二人の少女がステージの端から中央に向かいながら、人々に手を振る。また歓声が沸き起こった。
ゼリー「みんなー!ありがとうー!この曲は『食霊スター誕生!』のために作った新しいテーマソングだよー!」
マンゴープリン「三月天先生の「もしも、私たち」を改編した曲です!応援をよろしくお願いします!」
(三月天は実在する台湾のバンド『五月天』のパロのようです)
ゼリー「良い知らせがあるの!みんなの応援のお陰で『食霊スター誕生!』は大好評みたいだよ!」
ゼリー(この番組を続けられるなんて本当に良かった!)
マンゴープリン「なのであたしとゼリーちゃんは決めました!この番組を一緒に続けていこうと!より多くの食霊が人々に愛されるように!」
マンゴープリン(みんなあたしだけを好きでいればいいのに――)
ゼリー「みんなのココロにはそれぞれ特別な食霊がいる。その食霊は、もしかしたら他の食霊と比べたら見劣りするかもしれない。」
マンゴープリン「もしかしたら他の食霊より強くないし、不器用かもしれません。」
ゼリー「だけどその食霊は君にとっての唯一無二の存在!例えば、「おかえり」の一言だけでココロが暖かくなったり…」
マンゴープリン「例えば、約束を交わす時に見せる笑顔を大切にしたいと思ったり…」
ゼリー「その食霊に出会って、そして今まで一緒に歩いて来た。」
マンゴープリン「そのあなたにとっての特別な食霊に投票して、ステージに押し上げてください!」
ゼリー「そして、みんなに君たちが出会った軌跡を教えてあげよう!」
マンゴープリン「では、今回決勝に進出したのは一体誰でしょうか?ゼリーちゃんはご存じですか?」
ゼリー「見てみようか!」
マンゴープリン「では、公表させていただきます――」
ゼリー「彼らに盛大な拍手を!」
パチパチパチパチパチ――
ゼリーとマンゴープリンはお辞儀をしてから退場した。ステージにあるモニターには、決勝進出を果たした二人のインタビュー映像が流れていた。
インタビュー:ライス
午後
レストラン
青石村村長「ちょっと待って……よし、住所は合ってる!入って入って、カメラの設置頼んだ。」
ライス「いらっしゃいませ。」
ライス「お客さま……お願い…これを…あっちに置いてください……」
ライス「あの……他のお客さまの…邪魔になるので……お願いします……」
青石村村長「あっ!ライスちゃん!」
青石村村長「そうだ!今日はライスちゃんのため来たんだ!」
ライス「ご飯…食べに来た…じゃない?」
青石村村長「えっ、いやいや!食事しに来たんです……」
青石村村長「あっいや、食事のためではない……」
ライスは泣きそうな顔をしている。
学院の教職員「コホン……リーダー、食事代は落とせますよ。」
青石村村長「あぁ!そうそうそう!食事をしに来たんだ!君たち、早くこれを隅に運んどいて!」
青石村村長「ライスちゃん……おすすめの料理をお願い出来るかな? そしてちょっと聞きたい事があるんだけど……」
ライス「はい!お客さまの…要望があれば……!ライス…頑張ります!」
(一時間後――)
ライス「お客さま…お口に…合いますか?」
青石村村長「うん!旨い!」
ライス「もう一品…いかが…でしょうか?」
青石村村長「あぁ!ではお願い……」
学院の教職員「ゴホゴホッ!リーダー!インタビュー、インタビュー……」
青石村村長「あぁ……ゴホンッ……あの、ライスちゃん、ちょっとお話聞いても良いかな?」
ライス「うん?お客さまは…ご意見が…あるの…ですか?」
青石村村長「違う違う。聞きたいのは、ライスちゃんはスターは知ってるかな?」
ライス「ス…ター?」
ライス「ステージで…歌ったり……踊ったりする……綺麗な…人たち?」
青石村村長「そうそう!ステージで歌ったり、踊ったり、多くの人に愛されている特別な人さ!」
青石村村長「ライスちゃんはスターになりたくないか?」
青石村村長「大丈夫!ライスちゃんは可愛いから、歌わなくても、ステージに立って他の人に見てもらうだけで十分だよ。」
(ライスは何かを考えている様子だ。しばらくしてから、首を横に振った。)
ライス「ライスは…みんなのこと…好き……でも…出来ません……」
青石村村長「怖くないよ、私たちもライスちゃんの傍にいるから!勇気を出そう?ねっ?」
ライス「うぅ――ううっ――」
(問い詰められたライスは縮こまり、目尻には涙が浮かんでいた。)
青石村村長「あっ!ごめん、泣かないで!強制するつもりはないよ!」
青石村村長「えっと……えっと……そうだ!」
青石村村長「ライスちゃんはこのレストランが好きでしょ?」
ライス「うん!ここは…ライスと…御侍さま…一緒に…建てたんです……ライスは…ここが…大好き!」
青石村村長「ライスちゃんがもしスターになれば、このレストランはもっと賑やかになるよ!これならどうかな?」
ライス「うぅ――ううっ――」
ライス「それは……それは……」
青石村村長「ライスちゃんがスターになって、レストランも賑やかになったら、御侍もきっと喜ぶよ?ライスちゃんは御侍に喜んで欲しい?」
青石村村長「じゃあ一緒に頑張ってみようか?私たちが全力でライスちゃんを応援するから、きっと大丈夫だ!」
ライス「でも…うまく…できなくても……ライスを…責めないで……」
青石村村長「そんな人はいないよ!さぁ、ライスちゃん!カメラに向いて、皆さんに言いたい事はないか?」
ライス「みな…さん?」
青石村村長「ステージの下でライスちゃんを応援する人たちだよ。」
ライス「そうですか……」
ライス「ライスは…みなさんのこと…大好きです!応援…ありがとう…ございます!」
インタビュー:ローストターキー
午後
宮殿の入口
ローストターキー「何をしている?」
エルサの母「ローストターキーだ!カメラ早く来い!誰か、口が回る奴!行ってこい!」
住民「あぁ、威風堂々、無敵な陛下よ!私たちは陛下の忠実な国民です。」
住民「私たちはしがないイベント会社の社員です。弊社の社長は陛下の事をとても尊敬しており、一つ相談したい案件があったため参りました。」
ローストターキー「フン、貴様らにそこまで言われる程では……ゴホッ!はっきり言うと良い、何を相談したいんだ?」
住民「陛下に、私たちが制作している『食霊スター誕生!』という番組のコンテストに参加して頂きたいのですが……」
エッグノッグ「ハハッ、コンテストですか?」
エッグノッグ「ローストターキーは僕らの王だ、コンテストなんぞに参加させる訳にはいきません。」
ローストターキー「……そうだ!エッグノッグの言う通りだ!余こそ王、無敵の王。威…威風堂々なこの余に、平民と競えというのか?」
住民「いいえいいえ、滅相もございません!」
住民「コンテストは所詮形式に過ぎません。本気で陛下に平民と競わせるつもりはございませんよ。」
住民「ただこの番組を通して、陛下の強さを見せつけたいのです。陛下のような賢さを持ち合わせておりません故、このような稚拙な方法しか浮かびませんでした。何卒ご容赦を……」
エッグノッグ「そうですか。そういう事でしたら、考えてみても宜しいかと。」
ローストターキー「そうか……ではない!何故余が貴様らの番組に出なければならんのだ。」
ローストターキー「余は未来の王者だ、貴様らと違って忙しくしておる!やらなければならない事が山積みだ!」
住民「落ち着いてください!陛下が心配するのも無理ありません。しかしこの番組こそ、陛下のご希望に沿うよう特別に用意した物でございます!」
住民「この番組の視聴者は、ティアラの住民全員であり、この番組に参加して頂ければ、陛下は全世界から視線を集める事が出来ます!」
住民「そして、全世界に陛下の威風と雄姿を届ける事が出来ます。それと共に、民衆の期待から来るプレッシャーも感じる事が出来ます……」
住民「当然、陛下にとってこんな事は取るに足らない事であると承知しております!しかし、まだ陛下の事を良く知らない愚か者がいるのは事実です。彼らに陛下のお姿を見せる必要がございます!」
住民「これは言わば、陛下の王者への道に転がる小さい試練かと。」
住民「いかがでしょうか?」
エッグノッグ「全世界……という事はシャンパンも見れるのですか?」
ローストターキー「ほ……本当か?」
住民「ええ、もちろんです!全世界で放送致しますので!あっ、しばらくお待ちください!」
(スタッフは荷物からたくさんの手紙を取り出した。)
住民「ご覧になって下さい。これらは全世界の陛下のファンからもらったファンレターでございます。」
住民「陛下への敬愛と尊敬の他、ほとんど全ての手紙に「陛下の雄姿を一目見たい!」という願いが書かれておりました!」
住民「賢王として、ご自分を敬い慕っている臣民に失望させられるのでしょうか?いいえ、陛下は決してそんな人ではございません!」
ローストターキー「た……確かに。」
エッグノッグ「素晴らしい説明ですね。陛下はすでに同意してくださいました。陛下に感謝する事ですね。」
ローストターキー「ん?ちょっと待て……」
住民「我らが陛下に心から感謝申し上げます!」
(ローストターキーがまだ混乱している間、スタッフはカメラマンに向かって手を振っていた。)
住民「早く来い!」
住民「では、偉大なる陛下よ。陛下を慕う臣民に何かお伝えしたい事はございますか?」
ローストターキー「えっ?ああ、わかった。」
ローストターキー「余は必ず其方らの期待に応えよう。王者は失敗なんぞせん!」
住民「仰る通りです!」
住民「OKでーす!撤収!」
住民「陛下、数日後案内の者が参るので、その時はご足労願います……」
エッグノッグ「ご心配なく、このエッグノッグが陛下を会場まで送ります。」
ローストターキー「……わかった。」
ローストターキー(何かがおかしい気が……)
会場
夜
グルイラオ、スターミュージックホール
インタビュー映像が終わり、ステージは再びライトに照らされた。ゼリーとマンゴープリンもまた登場してきた。
マンゴープリン「決勝進出したお二人のインタビュー映像を見て、皆さんもワクワクが止まらないようですね!」
ゼリー「慌てない慌てない!今回のルールを発表するよー!」
マンゴープリン「まず、前回の参加者の皆様にお詫びを申し上げます。申し訳ございませんでした。こちらの手違いで急遽ルール変更してしまい、皆様にご迷惑をお掛けしました。」
ゼリー「だけど、変えた後のルールは意外と御侍、住民、あと料理人ギルドに好評だったみたいだね!」
マンゴープリン「そのため、今回は「食霊人形」と食材を混ぜて、堕神を誘き寄せる餌として野外に置かせて頂きます。」
ゼリー「それから、御侍たちの手で堕神を倒して、「食霊人形」と食材を奪還してもらうの!」
マンゴープリン「面白い取り組みだと思います。」
ゼリー「もちろん、今回も「スターブーケ」を用意してるよ!「スターブーケ」を買って、自分の食霊を応援しよう!」
マンゴープリン「では自分が応援している食霊のために、住民のために、堕神の討伐を是非頑張ってください!」
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