【HoK Wiki】世界観解説ガイド:珠城
【掲載日:2026年1月22日(木)】
「Honor of Kings@人物百科事典」のYouTubeチャンネルを開設いたしました。
こちらのチャンネルでは、本ゲームの各種公式アニメの日本語字幕付き動画を制作しています。
本Wikiと併せて、よろしくお願いいたします。
Honor of Kingsに登場する舞台「珠城(しゅじょう)」についての解説ガイドを載せています。

目次 (世界観解説ガイド:珠城)
- ① 珠城(しゅじょう)の概要
- ② 行政制度
- ❶ 皇宮
- 議政庁
- 空中花園
- 宴会庁
- 書房
- 玉石花園
- 地下迷宮
- ❷ 秘玉会(ひぎょくかい)
- 玉祭司
- 星斕玉柱
- 築玉(ちくぎょく)一族
- ③ 商業貿易
- ❶ 拍売場(はくばいじょう)
- 拍売場
- 拍売大庁
- 大庁服務員
- 鑑宝庁
- 鑑宝主持人
- 鑑宝師
- 鑑宝服務員
- 舞者
- 玉石拍売会
- 水霧玉彫(すいむぎょくちょう)
- 玉石拍売師
- 開玉匠人
- ❷ 市集
- 市集
- 開玉秀
- 玉匠
- 会計師
- 宝飾店
- 宝玉盒(ほうぎょくごう)
- 毛毯店(もうたんてん)
- 酒器店
- 富商
- 交通載具
- 珠城花車
- ❸ 珠城広場
- 珠城広場
- 広場楽団
- 飛天幻楽
- サーカス団の団長
- サーカス団
- ❹ 羯飯館(けつはんかん/けっぱんかん)
- 羯飯館
- 羯飯館大庁
- 羯飯館客房
- 周辺の露店群
- 羯飯館の女将
- 壺女(こじょ)
- ④ 玉石の城
- ❶ 玉仔(ぎょくさい)
- 玉仔
- 玉仔族群
- 玉仔果
- 玉仔速達
- ❷ 玉河(ぎょくが)
- 玉河
- 月夜の採玉
- 玉河温泉
- ❸ 玉鉱
- 皇家の玉脈
- 普通の玉脈
- 玉石鉱
① 珠城(しゅじょう)の概要
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珠城は、王者大陸において、雲中(うんちゅう)砂漠に位置する都市であり、「玉」によって興隆した「砂漠に咲く絶美の花」である。その姿は煌びやかで豪奢、光り輝いている。
豊富な玉石資源と、玉の結界による加護により、珠城は雲中砂漠において長年戦乱を免れた唯一の都市となり、絶え間なく続く商業と交易によって無数の富の神話を築き上げた。繁栄と永遠こそが珠城の民の追求であり、信仰である。
しかし、その美の裏側には、人々の知らぬ闇の取引が潜んでいた。珠城の悲劇的な宿命は、いまだ現れぬ「運命の英雄」によって打ち破られる時を待っている。
② 行政制度
❶ 皇宮
議政庁
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国王と大臣たちが政務を議論する場所である。誰もが知るところだが、第一王子・ハロルドはほとんどこの場所に姿を見せない。彼にとって、麗らかな朝の時間を退屈な会議に費やすなどということは考えられないのである。その代わりに、弟である第二王子・晟(ショウ)が兄に代わって出席し、珠城の大小さまざまな政務の決定に携わっている。
空中花園
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珠城で最も豪奢で華麗な建築物の一つであり、皇宮の中心部、最も高い位置にそびえている。花園全体は花卉のような造形をなし、玉石・水・植物で構成された立体的な景観が美しく配置されている。灌漑には、砂漠で極めて貴重な水資源が惜しみなく用いられている。
幼い頃、ハロルドと晟はしばしば宮人たちの目を盗み、この花園へと忍び込み、秘密の遊び場としていた。二人にとってここは兄弟だけの特別な場所であり、幼き日の笑い声が風に乗って響いていた。しかし、いつの頃からか、その無邪気で幸福な思い出は、兄弟の間から次第に遠ざかっていった。
宴会庁
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花園の中央にある、皇族が貴賓をもてなすための大広間である。「辰砂玉(しんしゃぎょく)」の顔料で描かれた壁画には、歴代の使節や友好国の君王の姿が並ぶ。かつて珠城の王室画師が長安を訪れ、武則天に謁見した際、その帰途に彼女の肖像を壁に描き残したという逸話がある。
広間の中央には、珠城人に最も愛される蓮花型の吊り灯が輝いている。光源には、雲中に棲む発光性の霊虫が用いられており、彼らは穏やかな性質で、ゆっくりと蠢きながらフローライトを食して光を放つ。その柔らかな輝きが蓮花灯と響き合い、幻想的で神秘的な雲中独自の雰囲気を作り出している。
書房
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先代の王が政務を執った書斎である。王が逝去して以来、この部屋は封鎖され、誰の足跡もない。内部には玉石を嵌め込んだ巨大な書架が立ち並び、奥の壁面には四枚の碧玉碑が掲げられている。碑面には玉の顔料で描かれた浮彫風の絵が刻まれ、独特の荘厳な質感を放つ。
碑の正面には玉石装飾の大書卓があり、その上には「星斕玉(せいらんぎょく)」で作られた一振りの刀が祀られている。これは先王が遺した「玉の刃」と呼ばれる宝刀であり、伝承によれば、この刀は「英雄の夜」において「英雄」によって掲げられ、珠城を永遠の栄光へ導くのだという。
玉石花園
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珠城は砂漠という過酷な環境の中で、高価な水資源を惜しまず用い、壮麗な玉石花園を築いた。そこには本物の花々と、精巧に彫刻された玉の花が混在している。玉の花は決して枯れることがなく、珠城の「永遠なる美」を象徴している。
地下迷宮
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王族が地下水を引くために建造した巨大な地下宮殿および水路網の総称である。宮殿は主殿の真下に位置し、その隅々に至るまで玉石による装飾が施され、豪奢さを極めている。
中心には巨大な魔法核が置かれ、地下水脈から水を吸い上げて各地へと送る仕組みになっている。これらの貴重な飲用水は、迷宮の暗渠を通じて珠城全域に分配される。
地上では、竪樋装置を回転させることで、地表に美麗な噴水や滝を生み出すことも可能であり、それはまさに砂漠の奇観である。
❷ 秘玉会(ひぎょくかい)
玉祭司
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珠城の宗教組織「秘玉会」に属する聖職者であり、古の魔神に残された聖職者の眷属とされている。彼らは魔神から授かった力によって玉の結界を生成し、珠城を災厄から守護してきた。そのおかげで珠城は雲中砂漠において唯一戦乱を免れた都市として栄えている。
また、珠城の信仰の象徴ともいえる「星斕玉柱」の建設も秘玉会の指揮によって進められた。玉祭司は信仰の代弁者として民衆の尊崇を一身に集めており、法令により、国王を除くすべての者は祭司と対面する際、必ず礼をもって敬意を示さねばならないと定められている。
ただし、この掟も酒に酔った第一王子・ハロルドの前ではまったく意味をなさない。彼の前では、法も威厳も容易く形を失うのだ。
星斕玉柱
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十二本の星斕玉柱は珠城を囲むように配置された信仰建築であり、永遠と繁栄を象徴している。市中に出回る星斕玉の数は極めて少なく、長安の皇族ですらその装飾品を手に入れることは難しい。ゆえに、この玉柱の建設には莫大な年月と資金が費やされ、一柱の完成に百年を要することも珍しくない。
建設の全工程は秘玉会が統括し、古より「十二の玉柱がすべて完成する時、運命の英雄が現れ、珠城を永遠の繁栄へ導く」との予言が語り継がれている。その言葉は千年の時を経て、今や珠城人の信仰の根幹に刻み込まれている。人々は玉柱の前を通るたびに立ち止まり、静かに目を向け、やがて現れるであろう英雄の姿を夢見るのだ。
築玉(ちくぎょく)一族
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星斕玉柱の建設を使命とする一族であり、秘玉会の直属組織である。族長は一族の総力を結集して玉柱の建造に従事し、その誇りを子々孫々に受け継いでいる。
一族の中で技術を掌握する者は「工程師」と呼ばれ、族長を補佐し建築指揮を担う。玉柱の施工期には、現場の総責任者として「工頭」が任命され、屈強な体格を持ち、現場の労働者たちを率いる。
一方、一般の築玉工人は直接作業に従事し、玉を刻み、柱を組み上げる。築玉一族は珠城の中でも特に尊敬を集め、生活も豊かである。彼らにとって玉柱の建設とは単なる労働ではなく、芸術そのものなのである。
③ 商業貿易
❶ 拍売場(はくばいじょう)
拍売場
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珠城の繁栄を支える玉石貿易の中心、それが拍売場である。ここは富豪と豪商が集う華麗な取引の舞台であり、雲中各地の玉の逸品や珍奇な生物までもが取引される。開市は夕刻、陽が沈む頃に始まる。
長安から西雲中へ派遣された駱駝隊が珠城に到着すると、商人たちはこの拍売場を訪れ、珍品を仕入れて長安で再販するのが常である。
近ごろの噂では、千窟城(せんくつじょう)から流出した希少な古書が会場に出回っているという。しかし商人たちは華美な玉石にばかり目を奪われ、その古びた書物には見向きもしなかった。最終的に、その古書をすべて買い取ったのは、紫の面紗で顔を覆った謎の女客であった。
拍売大庁
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拍売場の中心に位置する巨大な接待空間である。内部には瑠璃製の巨大な温室水槽が設けられ、砂漠とはまるで異なる雨林の世界が広がっている。中では珍獣たちが優雅に歩き回り、来訪者の目を楽しませる。
この豪奢な設計は、拍売場の経営主と親交の深い第一王子・ハロルドの発案によるものであり、その美意識の高さに民衆は舌を巻いた。創造性も費用も、まさしく「王子級」の逸品と称されている。
大庁服務員
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拍売場で客を案内する従業員であり、施設の構造や展示内容に精通している。来訪者のあらゆる質問に的確に答え、完璧な応対を行う。
鑑宝庁
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宝物の真贋を鑑定するための大広間である。毎日多くの商人が、自らの戦利品を手に鑑定を求めに訪れる。中央には「鑑宝台」と呼ばれる装置が設けられており、宝の品質に応じて異なる反応を示す。
しかし、もし持ち込んだ品が偽物であれば、台の中心部にそびえる花蕊柱(かずいちゅう)がそれを粉砕してしまう。ゆえに、ここでの鑑定は常に緊張を伴い、一夜にして全財産を失う者も少なくない。
恐怖に耐えられぬ者は、別の方法として「鑑宝師」に個別依頼を行うこともできる。ただし、それには相応の代価が必要だ。
鑑宝主持人
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鑑宝庁の進行を取り仕切る司会者である。高台の上に立ち、華美な衣装をまとい、優雅な所作で観衆を引き込む。その存在感は、広間の中でもひときわ輝いている。
鑑宝師
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鑑宝庁に所属する専門の鑑定師たちである。性格はそれぞれ異なるが、その技量においては誰一人として劣る者はいない。これまで誤鑑定をした者は一人もいないとされる。
鑑定の際には個性が際立ち、結果を率直に告げ、客の失意を愉しむ者もいれば、相手の心情に配慮して巧妙に慰めようとする者もいる。どの鑑定師に当たるかは、まさに運次第である。賢明な者は、事前に服務員から評判を聞き出しておくという。
鑑宝服務員
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鑑宝庁の秩序を維持する役目を担う職員である。質素な服装で、時には鑑定に失敗して取り乱した客を外へ連れ出すこともある。
舞者
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拍売場専属の舞姫である。軽やかで華やかな衣装をまとい、場の雰囲気を盛り上げるために舞い踊る。夜会や酒宴では客に酒を注ぎ、楽しませる役目も担う。
ただし、すべての舞者が貴賓区に入れるわけではない。特別な許可を得た者か、指名を受けた者だけがその栄誉に浴する。
ゆえに「第一王子・ハロルドが来場する」との噂が流れると、舞姫たちはこぞって準備に余念がなく、誰もがその美貌を一目見ようと願うのである。
玉石拍売会
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拍売場で最も盛大に行われる高級玉石の公開オークションであり、珠城の富豪たちが財力を誇示する場でもある。毎回、王者大陸各地から有力商人が集まり、会場は熱気に包まれる。
ここでは購入者のために現場で玉石の加工実演も行われ、顧客の虚栄心と競争心を満たす仕掛けが施されている。第一王子・ハロルドもこの拍売会の常連であり、専用の貴賓席を持っている。
水霧玉彫(すいむぎょくちょう)
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「玉は彫られてこそ器となる」と言われるように、上質な玉石は高い技量を持つ職人によってこそ輝きを放つ。雲蚕(うんさん)の糸が職人の手の中で翻り、雲のような白い霧をまとって玉石を磨き上げる。
こうして少しずつ形を現していく玉彫は、まるで儀式のような神聖さを帯びている。彫刻を担うのは主に女性の玉匠であり、彼女たちは力強さと優美さを兼ね備えている。
水霧の中で舞うように作業を続ける姿は人々の目を奪い、まさに神技である。
玉石拍売師
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玉石拍売会の司会を務める進行役である。派手で光沢のある衣装をまとい、雄弁に玉石の価値を語りながら、手にした杖の動きで観客の感情を操る。
その声と仕草に合わせて、会場の熱気は高まり、やがて頂点へと達する。彼はこの舞台の「王」と呼ばれている。
開玉匠人
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大型の原石を切り出す専門職人であり、たくましい体格をした男性が多い。玉石の切割り作業では高温による水霧が発生し、細かな玉粉が飛び散るため、職人たちは口鼻を覆う面紗を着けて作業する。
この装備が彼らに独特の神秘性を与え、身につける装飾具の数や配置は職人の熟練度と地位を示すものとなっている。
❷ 市集
市集
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拍売場の外に広がる活気ある交易の場であり、外国の商隊が珠城特産品を仕入れ、地元民も生活用品を求めて訪れる。
市集には宝飾店、毛毯店、酒器店などの特色ある店舗が並び、中心には職人たちが集う「玉匠商会」が建っている。
開玉秀
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購入した玉石の質を確かめるための公開切割りイベントである。市集の玉匠商会に所属する職人が執り行う。
極細の雲蚕糸を玉粉と水に混ぜて石を切るその技は精密で、どんな堅牢な岩塊も一瞬で裂ける。
この瞬間の緊張と興奮は見る者の血を沸かせ、観客たちは歓声を上げる。多くの場合、開玉秀は大きな水槽のそばで行われる。
これは切断された玉石の落下を受け止めるためでもあり、また感情の高ぶりを水の冷気で鎮めるためでもある。もし落胆しても、水に飛び込めばすぐに冷静さを取り戻せるのだ。
玉匠
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雲蚕糸を操り、手作業で玉石を切る職人である。彼女たちは切割りを儀式のように行い、用途の異なる玉器を生み出す。
大玉を切る際には高温が発生し、水霧が立ちこめる。その中を舞うように動く玉匠の姿は、技術と美が融合した芸術そのものである。
切割りの技法は門外不出であり、熟練の玉匠だけがその秘密を知る。多くは女性で、健康的で力強い肢体を持ち、生命の美を体現している。
彼女たちの携行する装飾具は職位を示し、その数と位置が熟練度の証である。玉匠は珠城において特別な社会的地位を持ち、民衆から尊敬と信仰を集めている。
会計師
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商会の財務を管理する有能な補佐役であり、日々の収支と物資の出納を精確に記録している。
宝飾店
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珠城特有の玉製芸術品や装飾品を扱う店舗であり、玉匠商会から納入された作品が並ぶ。
拍売場のような華美な舞台とは異なり、ここでは小規模な展示台と丁寧な接客が特徴である。
宝玉盒(ほうぎょくごう)
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宝飾店でよく見られる玉製の装飾品収納箱である。珠城の女性たちは一人で複数個所有しており、装飾品を美しく収納するために使う。
伽羅が珠城を訪れた際にも一つ購入した。彼女はほとんど装飾品を持たないが、この小さな箱は壁画修復に使う顔料を保管するのに最適だった。
毛毯店(もうたんてん)
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旅行者向けの携帯性に優れた羽毛布団を販売する店である。店内では製造と展示が一体化しており、客は製作過程を間近で見ることができる。
酒器店
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珠城の玉製および金製の酒壺は王者大陸全土で高く評価されている。店の外では自動で酒を注ぐ器具が舞い踊るように動き、その中の酒が尽きることはない。これは珠城工芸の象徴的光景である。
富商
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雲中各地から集まった商人であり、それぞれが多様な業種を営む。絢爛な衣装と金銀の装飾を身にまとい、砂塵と灼熱の太陽の下で生き抜いてきた彼らは、長年の交易で砂漠の盗賊や関所役人との駆け引き術を身につけた。
彼らは商人であると同時に、地理学者であり外交官でもある。商品や知識、文化や信仰を運ぶ珠城およびシルクロードの中核的な存在である。
交通載具
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珠城では交通手段が極めて多様である。単騎用の駱駝獣車は豪華な装飾を施され、乾燥した砂漠や岩原を進む最も信頼性の高い移動手段である。
また、貨物専用の大型車両もあり、駱駝獣によって牽引される。積載量は小規模集落の一か月分に相当し、商隊の中核資産として護衛の武士が数名配置されるのが常である。
珠城花車
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珠城特有の複合型車両であり、運搬機能と舞台機能を兼ね備えている。全体の構造は花の開花を模して設計され、玉石装飾によって華麗さを際立たせている。
長安で開かれる「万国盛会」では、珠城の隊列に属する花車が曲芸師・調教師・舞楽師らの演舞舞台として用いられる。
❸ 珠城広場
珠城広場
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珠城において重大な祭典や政令の公布が行われる場である。円形の広場には三つの塔型観覧台が等間隔に建てられており、王族や貴族、富商らがそこから催しを眺める。
中心部には巨大な滴水玉蓮花舞台があり、地下の暗渠から汲み上げた水が花弁を模した段差を伝って流れ落ちる。その光景は砂嵐吹き荒れる砂漠において、珠城だけが誇る豊潤な水景である。
外周を囲む高壁の上には空中回廊が通されており、そこからも演目を観覧できる。
夜になると、広場には群衆が集い、伝承に語られる「運命の英雄」と「天を覆う花火」の出現を待ちわびる。
広場楽団
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珠城で最も人気のある楽団であり、六人の奏者が多様な楽曲を組み合わせ、玉製楽器を用いて幻想的な幻象を作り出す。
「珠城の夜」と呼ばれる祭典では、彼らが演奏した楽曲の中に友好都市・千窟城の「飛天」の幻影が浮かび上がり、観客を魅了した。
飛天幻楽
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広場楽団によって生み出された幻象の一つであり、干窟城の飛天像を模した壮麗な映像である。珠城の豊穣と平和、そして芸術の粋を象徴している。
サーカス団の団長
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常に帳簿を手に何事かを書き留めているサーカス団の団長である。周囲が覗き込もうとすると、すぐに帳を閉じ、不気味な笑みを浮かべる。
彼には二匹の愛する異獣がいるとされ、一方は富をもたらし、もう一方は危険な時に主を守るという。
サーカス団
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珠城の民間芸術家たちで構成される旅団であり、雲中各地を巡業している。普段は珠城の外郭に常駐し、広大な空間で演技を披露する。
最近では、新たに仮面をつけた芸術家が加入し、その「隠身の技」は神業と称されている。複数の団長たちが契約を取り合ったが、いまだその所在を掴めた者はいないという。
❹ 羯飯館(けつはんかん/けっぱんかん)
羯飯館
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シルクロード沿いに点在する宿駅であり、交易商人の宿泊・食事・書簡伝達を担う。場所によって特徴が異なる。
都護府近くの羯飯館は中原(ちゅうげん)と雲中の特色を併せ持ち、清潔で格式高いため、長安の公式商隊も常宿として利用するが、宿代は高額である。
一方、シルクロード沿いの館は長安商人が経営し、遺跡探索のために訪れる東西の探検家や商人を迎える。また、人跡まれな荒野に建つ羯飯館もあり、そこでは「信号灯」代わりに彩色風車が掲げられている。
砂嵐の際にはこの風車が旅人の目印となり、避難場所へと導く。しばしば盗賊に狙われるが、館主たちはそれを撃退する独自の手段を持っている。
羯飯館大庁
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一階は宿の中心であり、女主人が宿泊手続きを行い、旅人に土地の情報を提供する。
中央には二十人分の料理を同時に作れる巨大な「雲中乱燉鍋(らんとんか)」が据えられ、駱駝肉や馬の内臓、そして山のような人参と芋が煮込まれている。
周囲には自分で肉を焼ける卓が並び、名物の「焼き全羊」はここから生まれる。
羯飯館客房
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二階は宿泊用の客室であり、装飾はどの部屋もほぼ同じ。窓の有無だけが唯一の違いである。
周辺の露店群
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宿の周囲には小規模な露店が集まり、旅人に必要な物資を販売している。雲中や河洛(からく)出身の商人も多く、時に「砂漠における生存の秘訣」を授けてくれる。
たとえば、「もし凶悪な盗賊に追われたなら、魔鬼域(まきよく)の方へ逃げろ。あの地の者たちを恐れぬ盗賊はいない」といった具合である。
羯飯館の女将
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宿の女主人であり、貴客が訪れた際には盛装して酒器を手に迎える。だが、無礼な客に対しては容赦しない。
彼女は砂漠の太陽と月光のように、情熱と聡明さを併せ持っている。
壺女(こじょ)
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羯飯館特有の給仕であり、頭に紗巾を巻き、特製の壺を頭上に載せて酒を注ぐ芸を披露する。
その所作はもはや単なる接客ではなく、舞踊と呼ぶにふさわしい芸術行為である。
④ 玉石の城
❶ 玉仔(ぎょくさい)
玉仔
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玉と共に生まれた小さな生命体であり、玉石のエネルギーを感知する能力を持つ。珠城の象徴であり、人々に愛される吉祥の存在である。
玉仔の体格には大小さまざまな個体があり、平均すると珠城の住民の膝下ほどの背丈である。性格も千差万別だが、総じて温厚で、子供たちと遊ぶことを好み、また星の光に自然と惹かれる性質を持っている。
玉仔の感情は頭上の「苗」に現れる。喜ぶと花が咲き、悲しみや恐怖の時は萎れてしまう。
彼らもまた歳を重ねて老いていく。若い玉仔の体色は淡い緑で、感情によっては淡い桃色を帯びることもある。頭部は白く、年を経るにつれて体の緑が深まり、やがて藍や紫を帯びた濃色へと変わっていく。
玉仔族群
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玉仔は群れで暮らす習性を持ち、珠城各地の玉鉱脈の近くに住む。好むのは岩陰や茂み、洞窟のように覆われた静かな場所である。
一部の玉仔は人間との距離が近く、街の家屋の近くに住み着くこともある。彼らは言葉を話せないが、種族間で独自の意思疎通の方法を持っている。
珠城の学者たちは長年、玉仔との対話法を研究してきたが、いまだ成功には至っていない。
玉仔は昼に活動し、夜は休むが、必要とする睡眠時間はごくわずかであり、それでも常に活力に満ちている。
その生命の源は玉石そのものであり、食物を摂る必要はない。だが、好奇心旺盛な個体の中には人間のまねをして料理をするものもいる。
珠城の名産である葡萄酒も玉仔と深く関係しており、彼らは醸造過程に関わることで玉の生命エネルギーを酒へと溶け込ませ、唯一無二の芳香と味を生み出している。
玉仔果
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凶暴な砂漠の食人樹が実らせる果実で、人間が直接採取することはできない。これを収穫できるのは玉仔のみであり、玉仔果とはすなわち彼らがもたらす果実を指す。
この食人樹は珠城外縁の河沿いに群生しており、果実は甘くみずみずしい。滋養に富み、喉の渇きや痰の症状に効能があるとされているため、そこ一帯は「玉仔果農場」と呼ばれる。
この特産は「万国盛会」の際、長安への贈答品として献上され、雲中地方を代表する希少な土産物として珍重された。
玉仔速達
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玉仔は生まれつき玉石に親和性を持ち、鉱脈に走る「玉道」を通じて高速移動することができる。まるで水に飛び込むように玉へと身を沈め、信じられない速度で移動するのだ。
この特性を活かして生まれたのが、珠城独自の「玉仔速達」業である。玉仔は荷物を抱えたまま目的地へと正確に到達する。彼らはまさに「玉の騎士」であり、使命必達の精神を持つ存在である。
❷ 玉河(ぎょくが)
玉河
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珠城を貫く清流であり、その名の通り、河床には無数の玉石が眠っている。河水は驚くほど透き通っており、河底全体が翠玉色を帯びて見える。これは、川底深くに玉脈が埋まっているためである。
また、流れが玉の欠片を運ぶことで、浅瀬にも無数の細かな玉片が堆積している。夜になると、玉河はまるで地上の天の川のように輝き、雲中の大地を照らす幻想的な光景となる。
月夜の採玉
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夜の玉河は、星空のような光をたたえている。そこには遊泳を好む玉仔たちが集い、水底を潜りながら玉石の原料である籽料(しりょう)を探す。
玉仔にとって籽料を見つけることは本能であり、疲れを知らぬ歓びの行為である。
夜になると、採玉人たちも河岸に集まり、玉仔の導きによって小さな玉石を拾い上げる。
彼らの活動はまるで戯れのように見え、玉仔が発する緑の光と、川底に散らばる玉の煌めきが一体となって、水面を幻想的な輝きで満たしている。
網を投げれば、玉石とともに、玉を抱いて恍惚とした表情の玉仔が一緒に上がってくることもある。
玉河温泉
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玉河のほとりには大小の温泉が点在している。これらは天然の湧泉だが、商人たちはそれに香料を加え、さまざまな香りと効能を持つ温泉として商品化した。
夜になると玉仔たちはこの温泉を訪れ、夜泳で拾った玉の籽料を手に、自分の好きな香りの湯に浸かる。
彼らの頭上に咲く花は、その心の幸福を映し出す。
なお、籽料の中には極上の玉石が含まれていることもあり、この「盲石商売(もうせきしょうばい)」──すなわち、運を試す玉石取引の起源も、玉河温泉にあると言われている。
❸ 玉鉱
皇家の玉脈
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朝廷直属の珠城商会の管轄下には、玉鉱の探査と採掘を専門に行う包工頭が存在する。
新たな玉脈が発見されると、彼らが評価を行い、規模の大きな鉱脈はすべて王室の所有とされ、「皇家玉脈」と呼ばれる。一般人が立ち入ることは固く禁じられている。
新鉱脈が開発される際には、まず秘玉会が儀式を行い、神の加護を祈って「剪彩」を行うのが慣例である。
しかし、無制限の採掘は地盤を脆くし、崩落事故が相次いだ。これは自然からの警告であったが、王室は忠言に耳を貸さなかった。
民は危機を理解せず、秘玉会は祈祷と祝福の儀式で「結界に守られた都市」という幻想を保ち続けた。
普通の玉脈
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平民でも採掘可能な鉱脈も存在するが、そこから得られる玉は粗悪で、皇家玉脈に比べると価値は低い。
採玉人たちは玉仔と協力して作業を行い、玉仔の感知能力を頼りに天然の鉱脈を探し当てる。彼らにとって玉仔は最良の仲間であり、欠かせぬ相棒である。
玉石鉱
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珠城の玉は生命に親和する特性を持ち、「星斕玉」と「普通玉」の二種に分かれる。
星斕玉は延命や美容の効果を持つと伝えられ、極めて希少である。その内部には強大な生命エネルギーが宿り、秘玉会によって管理・収集され、玉柱建設に使用される。取引は固く禁じられているが、密売は後を絶たない。
一方、普通玉は装飾用として流通しており、玉河や周辺の鉱脈から採れる。色彩は多様で、青・白・緑・紅などが存在する。
玉仔はこれらの玉の力を感知しており、ときに鉱脈の傍らに棲み、




























































