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切磋堂ストーリー

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松鼠桂魚【手芸部】

これらのかわいい小物すべて松鼠桂魚が手作りした物だとは思わなかった。どなたか空桑の「一番のハンドメイド作家」を勝負しましょう!

???:ううう…

若:何の音?

若:うわ!なんでここに毛糸玉が!?

松鼠桂魚:気をつけてください、若!

若:……桂くん、どうして毛糸玉の中に?

臭桂魚:わ、私はあみぐるみの編み方を勉強していたんです…。でも床にある毛糸に足を取られて、それで……

臭桂魚:ごめんなさい!わかさま……わ、私たら、またやってしまいました……

若:自分を責めないで、僕は大丈夫だよ。そして手に握ったあれは、あなたの勉強の成果?

臭桂魚:ち、違います……これは松鼠桂魚お兄さんの……

若:あれ?このあみぐるみ……ちょっと僕に似てない?

松鼠桂魚:……行き当たりばったりに作った物です。もし気に入らなければ、今からこれを――

若:待って!ほどかないで――

若:嫌いとは言ってないよ、それに僕もあなたにあみぐるみの編み方を習いたい!

若:あなたの手は器用すぎるでしょ?そう思ってなかったから……

松鼠桂魚:お褒めいただきありがとうございます……ただの暇潰し程度です。

松鼠桂魚:もしあなたは本当にこれを習いたいなら、俺が……教えてあげます。

若:やった!教えて教えて――


鍋包肉【調理部】

このドアの隙間から漂う料理の香りはとても美味しそう……鍋包肉!その変な笑顔で試合相手を脅かすな!

若:僕が推理するに、ここはきっと、調理部の部屋だね。

鍋包肉:見事な推理ですね。

鍋包肉:ですが、調理部の札はちゃんとドアの上にかかっていますよ。もしあなたが三歩下がって上を見たら、その身長なら問題なく確認できると思いますが。

若:ど、どうして鍋包肉がここに!?

鍋包肉:どうやらあなたは『空桑部活管理法』をご覧になっていないようですね。そこに全員分の部員名が書かれていますよ。

鍋包肉:そしてあなたの執事も、この調理部の一員です。

若:そ、それは……僕はずっと鍋包肉のくれたレシピを暗記するのに忙しかったから! もう滝の下に吊られたくない……。

鍋包肉:では、今日はどうしてわざわざこちらに?

若:ぼ、僕は、調理部の最近の成果についての進捗を視察しに来たんだよ!

若:空桑の執事として、この視察員を拒否することはないよね?

鍋包肉:もちろんです。ちょうど東坡肉が新醸造したお酒で料理を作りましたよ。ご試食なさいますか?

東坡肉:鍋包肉ー! お前の『鍋包肉・改良バージョン』ができたぞ、○○に送るか?

鍋包肉:……。

若:鍋包肉……あなた、僕のために料理を作ってくれてるの?

鍋包肉:ただあなたの好きな味を知りたいだけですよ。そうしたら、今後はあなたの食事を他の料理番に任せられますからね。

鍋包肉:ですので、召し上がった後、お答えいただけたらと。『この料理を作った際、用いた3つの手法』と[8つの調味料]について……。

鍋包肉:空桑の若様のあなたなら、きっとすべてお答えになるでしょう。そうでなければ、滝に……

若:ももも、もちろんだよ。いいい、今から食べさせてもらおうかな――


麻婆豆腐【ゲーム部】

麻婆・eスポーツに若さまはいらない・豆腐――今日は天の時、地の利、回線の桂の全てが備った、切磋堂で勝負しましょう!

餃子:あいや~、また失敗してしまったねぇ

若:もう一回!僕たちはきっとクリアできるから!

麻婆豆腐:おいおい!あんた達は何してるんや? 大げさすぎて、こっちもゲームに集中出来んようなった!

若:今ボス戦中!忙しいから後にして!

麻婆豆腐:あんたたちはなあ、いきなりわしらのゲーム部に来て、絶叫したりため息吐いたり、本当うるせぇや――

若:ああーーまた失敗した!あと少しなのに!

若:豆児、もしさっきあなたが僕に話しかけなかったら、もうクリアしてたはずだよ!

麻婆豆腐:ほお、自分が下手すぎてこんな簡単なボスも倒せねぇのに、逆にわしのせいにするつもりかや。

麻婆豆腐:一戦付き合ってやるから、よく見とけや!

若:ふん、いいよ、どうクリアするか見せてよ!


若:麻・婆・豆・腐――

若:なんで僕に向かってスキルを打ったの?僕はボスじゃないよ。

麻婆豆腐:そ、それはあんたが近寄りすぎなんや、わしの動きを邪魔して……

麻婆豆腐:何やそれ、文句があるならわしと一対一の勝負や!

若:いいよ――


ドウジャオ魚頭【帰宅部】

ド、ド、ドウジャオ魚頭! 手を首巻きから離して! 試合前に対戦相手を脅かす行為は禁止だよ!

若:ん? 焦げた名札だ……

若:……帰宅部? 空桑にそんな部あったっけ……

ドウジャオ魚頭:くーっ! ハァハァ……まぁいい…… 尚遡法師が言っていただろう。親しい者に自分勝手に当たってはいけない、と。

若:ブツブツ言ってどうしたの? なんで今、背を向けたのかな……?

ドウジャオ魚頭:『帰宅部』って書いてあるだろう! こんな大きく書いてあるのに――まさか、見えないとか言わないだろうな?

ドウジャオ魚頭:ダメだ……怒ってはいけない…… ○○は僕のことを心配しているんだ、怒っちゃダメだ……フゥ……

若:無理に笑わないでいいよ……

若:それより、ここで何してるの?

ドウジャオ魚頭:今日の部活は『静坐』だ。君は静坐を知っているか? 心身を静める瞑想法だ。

ドウジャオ魚頭:本来なら僕はもう半日『静坐』して、愉快な気分になれたはずだ。だというのに焼乳豚のヤツが突然どっかから現れて、僕たちの部活部屋に放火しやがった!

若:ドウジャオ魚頭! これを僕と一緒に読んでみよう! 『怒らない、怒らない。怒って病が起こったらどうする……』

ドウジャオ魚頭:フゥ……まあ、いい。僕は他の場所を探すことにする。

若:ま、待って! その……僕もあなたと一緒に静坐してもいい?

若:もしくは……サメの歯を抜くゲームをする? 負けても怒っちゃダメだけど!

ドウジャオ魚頭:ああ、わかった。ゲームしようか。僕は絶対に怒らないからさ――


小鶏燉モーグー【演芸部】

中国の古典演劇『二人転』は、戯曲形式のひとつ。この踊りは、力強くてとても素晴らしい。さあ、勝負をしようか!

小鶏燉モーグー:『正月里来是新年呀、大年初~頭~天~♪(正月だ、新年だ、元旦だ、初~日~だ~♪)』

 演芸部では、中国の古典戯曲のひとつと言われている『二人転』を、小鶏燉蘑菇と双皮ミルクが楽しそうに踊っていた……。

双皮ミルク:うわぁ、簫兄さん! 『二人転』はとっても楽しいねぇ! 『前、前、後、後、左、右、左、右』……みんなと一緒に踊りたくなるよぅ!

小鶏燉モーグー:そうかい? それは良かったぜ!

若:あなたたち、ふたりの『二人転』は素敵だね!

小鶏燉モーグー:うあっとぉ――

 その叫びとほぼ同時に、僕の視野が赤い物で遮られた……。

双皮ミルク:わわっ! 簫兄さんのハンカチがわかさまの頭に! んん~、その姿、なんだかお嫁さんみたいだね~♪

小鶏燉モーグー:へ、変なこと言うな! こ、これは手元が狂っただけだ。俺と若の間には何もない! 清廉潔白な関係だからな、俺達は……

双皮ミルク:あはは! ねぇわかさま、今後、演芸部の文芸コンクールで、ぼくと簫兄さんで『二人転』をやることにしたんだ! わかさまもぼく達と一緒に二人転をやろうよ~!

若:フフッ! 僕は『二人転』について、研究してるんだ。その見地からすると、その動きはダメだな。もっと練習が必要だ!

小鶏燉モーグー:俺より『二人転』がうまく踊れる奴がいるのか! いいねぇ、舞台にあがってこい。俺と勝負しようぜ?

若:いいね、勝負だ――


灯影牛肉【健美部】

灯影牛肉、『健美』の成果を競うのはいいけど、あまり露出度の高い衣装はやめてほしい。このままだと切磋堂が空桑管理司に閉鎖されちゃうかもだよ!

灯影牛肉:君だったのか。朝起きたら、カササギの声がしたがそれが理由か。

灯影牛肉:今日はどうした? まさか、オレに会いにきたのか?

灯影牛肉:それとも……君も、健美部が開催するボディビルコンテストに参加希望か?

若:ええ!? まさか、あなたが健美部の部長なの!?

灯影牛肉:何をそんなに驚いている?

灯影牛肉:空桑で一番美しい肉体を持っているとオレこそが、健美部の部長に相応しいと自負しているぞ……

若:健美部の部長は、てっきり帯把肘子だと思ってたから。

灯影牛肉:あん?オレを過小評価しているな、ガッカリだ。

灯影牛肉:帯把肘子の『ボディビル』はオレとは違うジャンルだ。君自身で『体験』してみたらわかるんじゃないか?

若:ちょっと! ここは『幼稚園行きの車』じゃないんだからね。そんな『下ネタ』は、許さない――

灯影牛肉:フフッ、わかってないようだな? この車は『オレの心行きの車』さ……

若:どうやらあなたは『棺桶を見るまでは、涙をこぼさない』タイプみたいだね! 堂々としてるよね、まったく小憎らしいな!

若:……まぁいいや。それより! 僕の鍛えた体を見てみてよ――

若:毎日毎日、鍋包肉に滝の下で懸垂をやらされてるからね、その成果だよ!

若:なんなら、今から二百キロのバーベルだって持ちあげてみせようか――


蜜汁叉焼【敬老部】

叉焼、急に満面の笑みを浮かべないで。試合はこれからだからね。

蜜汁叉焼:うぅっ! 空桑で一番キレイなおにいちゃん、可哀相な叉焼を助けて~。

若:どうしたの?

蜜汁叉焼:おにいちゃん、ぼくって可愛いよね?

若:そうだね……叉焼は世界一可愛いよ!

蜜汁叉焼:だったら、お父は何でぼくを敬老部に入らせようとしてるの……

蜜汁叉焼:あ、あのね! 叉焼もお父と一緒で、上古時期の人だって。だから、すでに一万……一万何千歳の人だって言われたよ!

蜜汁叉焼:ううう、叉焼はまだ若いよ。老人じゃないよっ!

若:そうだね、叉焼は愛らしい子どもだと思うよ!

若:でもさ『千万経典。孝義為先』―― 千万もの経典で、孝と義が優先される、って言うよね。老人を敬い、幼子を慈しむって素敵な言葉だよね。

蜜汁叉焼:うん! おにいちゃんの言うとおりだね!

蜜汁叉焼:ぼくは、桂くんと青団くんと一緒に、ちゃんと老人を敬うよ!

若:うん、頑張って! 言葉だけじゃなく、実践してね!

蜜汁叉焼:もちろん! そうだ、おにいちゃん、ぼくと食堂で誰がいちばん、おじいちゃんとおばあちゃんを笑わせられるか勝負しない?

蜜汁叉焼:もし叉焼が勝ったら、おにいちゃん、ぼくに綿あめを買ってよ!

若:あはは! うん、いいよ。


葱焼海参【探検部】

「ここにはコレクションは多いと聞いたが、私の宝物に到底及ばないのでは?」 ちょっと待った! 葱焼海参、鰐を切磋堂に連れてくるのはダメだよ――

カ仔煎:若様! 葱焼海参を連れて戻しましたよ!

カ仔煎:葱焼海参がどこにいたと思います? 海辺です! 彼は、太陽に蒸し上げられるところでしたよ!

若:いったいなにを考えているのかな……困った人だ、心配だね……


葱焼海参:○○……か?

若:今日はすごく暑いのに、どうしてこんな日に一人で海に? 熱中症になったんじゃない?

葱焼海参:今日、『いつも海に出るから、肌が黒くなった』とカ仔煎に聞いてね。

葱焼海参:だから、その方法で僕も黒くなれるかと思ってさ。海まで行ったんだ。

若:それで、あなたは熱中症になったって?

葱焼海参:これは不幸な事故だ。それに、この方法はうまくいかなかったしな……

若:みんなと一緒に探検に行ったらどうかな。美黒効果のある鉱石みたいな宝物とか発見できるかも知れないよ。この方法は日向ぼっこよりもっといいと思うよ……。

葱焼海参:一理あるな。では、僕の研究所が美黒になれる製品を作り出すまで、君たちの探検活動に付き合ってやろう。

若:ちょうど今日は、探検部の活動があるよ。出資者として、あなたと一緒に見にいこうかな。

葱焼海参:○○、君も一緒に来い。もし君が美黒になれる宝物を見つけたら、プレゼントをやろうじゃないか。欲しいものをせがむといい。なんでも構わないぞ。

若:えっ? 本当? 『なんでもいい』って言われると悩むね……しっかり考えないとね!

葱焼海参:その代わり、もし僕が勝ったら……君から何かプレゼントしてもらおうじゃないか。

若:いいね、負けないよ! それじゃあ行こうか――


北京ダック【演説部】

遠くから北京ダックの激しい演説が聞こえる。彼が空桑に来てどれくらい経ったかな……まだお眼鏡に敵う部下が見つかっていない?

北京ダック:大黒柱は真っ直ぐで高い木が一番いい、君主を補佐する人は正直な人を選ぶのが一番いい、その木は奥深くひっそりした林にある、その人は普通の人たちの中にいる。

若:夜が明けたばかりで、北京ダックはまた隣で何をぶつぶつ言っている。

若:まあいい、きっとまた賢士を探す話をしているだろう。耳栓でも探してからもう一度寝よう……

北京ダック:愛卿――早く起きて朕の演説を聞いてくれ!この演説の中にも朕の英姿が見られるだろう?

北京ダック:朕の右腕ならば、こんな時間まで寝てはいかんぞ!

若:昨晩子時まで眠れなかったのは全部北京ダックが大声でスピーチの練習をしたせいだ!

北京ダック:……朕の演説がうるさかったか、すまぬな。

若:あなたが緊張してるのはよくわかる、でも演説で最も重要なのは言葉ではなく感情だよ。だから皆にあなたの気持ちを感じさせば、きっと賢才を誘致できる。

北京ダック:なるほど!さすが朕が認めた部下だな!

北京ダック:では、その演説のやり方の手本を朕に見せてはくれぬか?

若:いいよ……

若:でも終わった後、あなたの愛卿を二度寝させてくれない?

北京ダック:もちろん!そして感謝の意を込め、朕も添い寝をしてやろう!


一品鍋【風雅部】

いいところに来たね、眼前の美景をテーマに、絵の勝負をしよう!

青団子:うわぁ! 小旦那さまの絵キレイだね~ ちょっと黒いけど、とてもすてきな鴨の卵だね!

一品鍋:……

若:こ、これは鴨の卵じゃないよ!人のスケッチだよ……

若:郭兄さん、そんな目で見ないで……せっかく絵の書き方がわかったのに……

若:西洋の描き方にも素敵な技法があるんだよ。この機会に目の前の物をテーマとして僕と絵の勝負をしない?

一品鍋:詳しいことは知らんが、確かに西洋の描き方には素敵な技法があると聞いたことがある。

一品鍋:勝負は難しいから、絵で交流することにしよう。


青団子:小旦那さま、小旦那さま~あなたが描いたのは郭兄さんなの?

若:そうだよ!どう?彼に似てるでしょ?

一品鍋:テーマは目の前の物だろ、なぜ私を?

若:あなたが見たのは空桑の景色だけど、僕が見たのは景色を見るあなただよ、これじゃあダメ?

一品鍋:……

若:空桑で山水画が一番得意の郭兄さんに勝つためなら、そうするしかないでしょ!

青団子:小旦那さまはなにをブツブツ言ってるの?青は聞き取れなかったよ!

若:……コホン!なんでもない。そして、郭兄さん、今回は試合は誰の勝ちなの?


西湖酢魚【飲み部】

酔っている中での剣舞を楽しんでいるところ、なぜ急に止める? こんなこと、私が許さん!

東坡肉:綺席才終。歓意猶濃。酒闌時、高興無窮ーー!

 東坡肉は飲み干して、立ち上がると、手すりに寄りかかった。星明かりの下で、見えない人と唱和しているようだ。

 暖かい風が酒の香りを送ってきた、少しの間、彼は僕のそばに寄りかかった。

東坡肉:はあ!数瓶の酒じゃ私を満足できないぞ?○○、なんとかしてくれ。

若:あなた…… もし酒を持ってきたら、約束を守ってこれらの飲酒詩を教えてね!

東坡肉:ハハハハハッ……分かった、いいだろう!

???:食らえ――!

東坡肉:おっと?大した腕前だな!

西湖酢魚:こ、こんな夜中に、屋上で騒がしくして、人の夢を邪魔するとは!グヒッ!

東坡肉:ハハハハッ、これはこれは、魚さんはオレより酔ってるじゃないか!○○、ほら、美酒が遠いところから来たから、迎えないと礼儀悪いだろう?

若:魚さん!彼は子瞻さんの飲酒詩を半分しか歌ってない……どうしても後半の内容が気になってて……!

若:すみません、酒を一瓶貸して!明日きっと返すから!

西湖酢魚:若者、他人の酒で義理を果たすつもり?ま、まずは俺にーー!グヒッ!


桃花粥【称賛部】

私のこの美貌はみんなで楽しむもの。誰か!誰か!鶏茸金絲筍を!彼は美人万華鏡の世界に落ちて気絶している――

若:部活動申請に書かれている住所はここだ……わあ!何これ、眩しい!

桂花酒:それは、吾の美しさが君の目を眩ませた。

若:いや、そうじゃなくて……どうして部屋にこんな鏡があるの?眩しすぎて目が眩んだよ!

桂花酒:ふっ三千二百枚の鏡ごときで驚き感心するとは。

桂花酒:そんなに感動しなくてもいい。福を世の中の人に届け、美を世界に広げるのが美学観賞部の趣旨だ。

???:下僕、は……早く逃げろ……!

若:ん?なんか鶏の化物の声が聞こえた?

桃花粥:金絲筍、どうした?君は美が分かる彗眼を持っているって桂花酒に言ったから、君を「誘って」来たのに、なんで今耐えられない表情をしているんだ?

桂花酒:彼は鏡が眩しくて、見たら目眩がすると言って、どちらが美しいかという質問に答えてくれない。容金絲、もう一度聞くがーー

桃花粥:ボクと部屋にいる桂さん、どっちの方が美しい?

鶏茸金絲筍:うわーー桃花粥が、いっぱいいる。もう分からないぞ。来るな!おい下僕、早く俺様を連れ出すんだ!

若:やれやれ、二人共、いじめないであげてよ!そんなデスクイズは私に任せて!

若:もし私が勝ったら本当のことを教える!もし負けたらーー

若:ふふ!世の中の人の代わりにその人の目を眩ませる三千二百枚の鏡を外すから!

桃花粥:面白いな!美人を救うチャンスをあげるよーーさあ、いこう!


かにみそ湯包【遠足部】

周囲はすっかり春色に染まっている、 柔らかい風が頬を撫でてとても心地よい。 かにみそ湯包は遠足に行きたくないと言ったはずなのに、 逃げるときはなぜ裏山の方に駆けて行ったの? 待ってーー!

かにみそ湯包:だから、おれはおまえらのようなガキと違うんだ! 遠足部なんて入りたくねえよ!

若:痛っーー! だ、誰! 私の腰にぶつかったのは!

春巻:あっ! 若様、 どうしてここに?大丈夫ですか?

若:心配しないで・・・・ 空桑の若様っていう危険な職業を選択した以上、 とっくに傷害保険に入ったよ・・・・・・ゴホッゴホゴホ!

若:裏山で何してるの? もしかして遠足部はようやく新しい部員が迎えられた?

かにみそ湯包:おい! 冗談言うな! あれはただ通りかかっただけで………それに、 帰宅部の部長として、 他人と一緒に遊ぶわけがないだろ!

春巻:遠足部はずっと新しい部員が見つからなくて、 もうすぐ潰れてしまいます·····だからわたしと桂くんは毎日ビラを配っているんです·····

春巻:昨日、 かにみそ湯包がようやくわたしたちの説得を聞いてくれたんです! 彼はまず遠足部に見に来ると約束したんですけど·····

春巻:さっき符お兄さんを見たら、ムカムカして行ってしまったんです·····

かにみそ湯包:ふん! おれのことを寂しがり屋だと嘲るなんて! お、おれは寂しがり屋か!一人でいたいから、 帰宅部を作ったんだ

若:なるほど~湯包ちゃんが作ったのは部活動ではなく、 寂しさだったか·····

かにみそ湯包:なに! お、おおおまえも·····おれをからかうなんて! 今日は言っとくけど、 このかにみそ湯包は一人なんて怖くないからな!

若:よし、 分かったーーじゃあ今日私も教えてあげる。 自分の必要なものを認めるのは全然恥ずかしいことじゃないよーー!





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