餃子・梅影探踪
目次
苦い良薬
台所に足を踏み入れた瞬間、強烈な苦い匂いがした、餃子がまた汁に何か入れている――
◆主人公【男性】の場合◆
(逆の場合の差分は募集中)
若
「餃子ーー餃ー」
「けほけほ!なんて匂いだ……餃子、また厨房で漢方薬を煎じているの?」
「なんて苦い匂い……この前より100倍も苦いよ!」
餃子
「おお、若者よ、ちょうどいいところに来たねぇ!
最近は忙しくて疲れているだろう、私の新しい漢方薬を飲んでごらん、体にいいよ!」
若
「こ…れ…は…この世のあらゆる黒くて苦いものをまとめて煮たようなものだ。
この色と匂い、本当にこの世のものなの?」
「うえっ、こんなもの飲んだら、体がよくなるどころか死ぬんじゃ……」
餃子
「まあ、良薬は口に苦しって言うからねぇ、なんなら私が飲んでみせようか……ほら、匂いが苦いだけで、味はちっとも苦くはないよ!」
若
「……三歳の時、薬を飲ませるために、同じこと言ったよね!
また僕のことを三歳児扱いしているの?」
餃子
「あいやあいや!これ若者、待たんかの!」
戦闘
VS 餃子
餃子
「あいやや、私のこの腰じゃ……もうダメだねぇ……」
若
「あ!わ、わざとじゃないからね、餃子、大丈夫?さあ、肩貸すからあっちに座ろう……」
餃子
「じゃ……若者よ、先にあの薬を飲んでくれないかねぇ!」
若
「飲めばいいんでしょう、飲めば!ごくごくごく――」
「……アワワワワ!ぺっ!ぺっぺっ!ぺっぺっぺっ!」
餃子
「おや、まだそんなに残っているのかい、じゃあ鵠羹たちに届けて労ってやらねばねぇ……」
鵠羹
「おや?なんか寒気がします。これから寒くなるかもしれませんね、若には暖かくしていただかなくては……」