戦うモノよお前たちに名を与えよう
戦鬼
お前たちの乾いた肌では、いとも容易く剥がれ落ちるだろう。何度も、何度も―― けれども繰り返し繰り返し、草木で布を染め抜くように重ねよ。

こんのすけ	「今年はとある時代の都にて、鬼に扮した時間遡行軍の目撃情報は出ませんでした」
こんのすけ	「……ですがこの静けさ、少々気になります。虫の知らせでないとよいのですが」

こんのすけ	「……」
こんのすけ	「……呼ばれています」
こんのすけ	「参れ、参れと……」
こんのすけ	「…………」
こんのすけ	「……はっ！」
こんのすけ	「わたしは今なにを？？」
こんのすけ	「……ああ、政府から定期連絡です」
こんのすけ	「時間遡行軍は、相変わらずまんべんなく数で攻めるだけのよう」
こんのすけ	「動きが単調でも緊張感を欠くことなく参りましょう」

こんのすけ	「最近、伝達を司るクダギツネたちが道草をくいがちだとか」
こんのすけ	「いけませんね。クダギツネたるもの、いつ何時でも速やかに情報を繋げなければ」
こんのすけ	「……！！」
こんのすけ	「……こ　これは、よ……ばれて　いま　す」
こんのすけ	「ケーン！」

？？？	「緊急回線で通信してる」
？？？	「俺の事、知ってるかも？　って……、俺はそっちのこと知らない。狐が勝手に管轄に飛び込んで来て、迷惑してる」
？？？	「識別番号を送ったから確認して。間違いなければ、すぐ転送手続きを取る」
？？？	「…………」
？？？	「……いくつものほうき星を見た。そのひとつが、あんたのところの狐だった。いくつかは、異去の奥に消えていった」
？？？	「異去の様子が変だと報告した矢先だったから……」
？？？	「詳しくは上から連絡が行くと思う。確認して」
？？？	「それじゃ」

くろのすけ	「確かに届けました」
くろのすけ	「わたくしはこれで」
こんのすけ	「……はっ！！」
こんのすけ	「なんですか！？　なにがおこったのですか！？　ここは……！？」
こんのすけ	「本丸―……ですね」
こんのすけ	「さきほどまで素晴らしい嫁入り道中にお呼ばれしていたような……」
こんのすけ	「あれは……」
？？？	「管よ、これ以上私に恥をかかせるな」
こんのすけ	「は、はひぃ！」
？？？	「目は覚めたか」
こんのすけ	「はい、しかと覚めました！　異常もありません！」
？？？	「このところ、管の失踪が相次いでいる」
？？？	「何か覚えていることは」
こんのすけ	「参れ、参れと、呼ばれたような気がして……」
こんのすけ	「気が付けばこのありさま……。面目ございません」
こんのすけ	「しかしあれは……、まるで夢を見ていたような」
？？？	「管を呼ぶ夢……、ふむ」
？？？	「……ああ、審神者よ。事を急いてしまった。失礼した」
狐ヶ崎	「私は狐ヶ崎」
狐ヶ崎	「管狐が見つかったのは異去の……、まだ未解放の区域」
狐ヶ崎	「詳しい原因は究明中だが、管狐を管轄するものとして今回の事態は不徳の致すところ。申し訳ない」
こんのすけ	「しゅん……」
狐ヶ崎	「異例の事態につき、異去への出陣を一時停止。各本丸は強化プログラムへと移行する」
狐ヶ崎	「管狐は調整を済ませてある。以降はあのようなことにはならないはずだ。頼んだぞ」
こんのすけ	「はい！　承知しました！」

張番	「……」
張番	「……誰？」
？？？	「……ああ」
？？？	「呼ばれたような気がしてな」
張番	「……」
張番	「呼ばれる……。何に？」
？？？	「さて、何であったか」
張番	「……管狐たちが呼ばれたって。いくつかはこの奥に消えて行ってしまった」
？？？	「クダ屋の狐が？　それは、面目丸つぶれだな」
？？？	「しかし、珍しいことがあるものだ。クダ屋の綱を断ち切るなど、それ以上の強大な通力を持つものにしか……」
張番	「強大な通力を持つもの……？」
？？？	「例えば……」
？？？	「鬼」
張番	「うわっ！？」
？？？	「……ふむ」
張番	「最近、ずっとこうだ……。……あ、その目、月の。……三日月、宗近？　なんでこんな所に！？」
？？？	「……ああ、そうか」
張番	「なんで……。ここに本丸の刀剣男士は、立ち入ることができない」
？？？	「俺は、本丸の刀剣男士ではないからな」
張番	「じゃあ、いったい……」
三日月宗近朧	「そうだな。……俺の名は、三日月宗近。……朧の。……朧月、とでも呼ぶか？」
張番	「……おぼろづき」
張番	「朧月は、どうやってここに？」
三日月宗近朧	「……。……友、に呼ばれたのかもしれん」
張番	「……友。……その友が、この奥に……？」
張番	「……」
張番	「……俺も」
張番	「俺も、九鬼を……。友だちを助けたいんだ」
三日月宗近朧	「ほう」
張番	「……俺もあの時、呼ばれた気がしたんだ。それで、この先にある暗くて深い、黒い河を覗いてしまった」
張番	「そしたら渦が……」
張番	「気が付いたら九鬼が俺を突き飛ばして、向こうへ飲み込まれて、それで……」
張番	「……助けてもらっただけで友だちとか、変かもしれないけど」
張番	「九鬼は俺の目を見ることにも、何の躊躇もなくて……」
張番	「九鬼の目は、とても綺麗だった。正宗はみんな、そうなんだって言ってた」
張番	「……」
張番	「……取り返したい」
三日月宗近朧	「そうか」
張番	「……うっ、これは歪み？　亀裂？　……いや、盆の底が抜けるのか！？」
三日月宗近朧	「不味いな」
張番	「……来る、この気配は。それも、こんなにたくさん！？　そんなはずは……、でも、これは、まるで……」
三日月宗近朧	「……百鬼夜行」
張番	「えっ……！？」

狐ヶ崎	「異去内にて多数の敵性反応有り。群れとなり大きく移動している」
狐ヶ崎	「また、その中に強力な敵の存在を検知した」
狐ヶ崎	「転移空間は順次遮断し、敵集団を丑寅へと誘導中」
張番	「聞こえたんだ、声が！」
狐ヶ崎	「最果ての張番か、落ち着け」
張番	「あの中に……、百鬼夜行の中にきっと……九鬼が」
張番	「……助けたいんだ！　力を貸して……！」
狐ヶ崎	「……」
狐ヶ崎	「政府はこれを『百鬼夜行』と命名。誘導先の疑似フィールドにて「対百鬼夜行迎撃作戦」を実行する」

？？？	「……グッ……グアァァァァァァッ…………！！」
？？？	「……ワ……、ワレ、ハ、戦ウモノ……、ナ……リ……我ガ名ハ、」
戦鬼	「……戦鬼」
戦鬼	「……我ラト、汝ラハ、ナニモ……変……ワラヌ……」
戦鬼	「……ナ……ニガ、チガ……ウゥゥゥ……」
戦鬼	「トウ剣……ダ、ンシ…ナ……ド……生マレナケレ……バ……ア……アアアァァァッ……！！」
張番	「……渦！？」
張番	「……させない！　連れて行かせない！」
張番	「……九鬼を置いて、あちらへ帰るんだ！」
戦鬼	「キァアアアァァァッ！！」
張番	「とどめを、お願い！」
戦鬼	「オォォ……ォオォ……ォォ…………」
戦鬼	「モット……モ……ット、チ……カラァ……、チカラォオォ……ォォ…………」

張番	「……やるね」
張番	「ううん、こっちも助かった」
張番	「それじゃ」
張番	「……」
張番	「……友だちを、助けることができた」
張番	「ありがと」

三日月宗近朧	「名を持ち、言葉を発するか」
三日月宗近朧	「さて、誰が与えたのやら……」
三日月宗近朧	「しかし、此度の目的は果たせたようだな。よきかな、よきかな」
三日月宗近朧	「……ふむ。しかし、俺が安定しない」
三日月宗近朧	「この足でどこまで行けるかはわからんが」
三日月宗近朧	「行けというのであれば、行けるところまで……」
三日月宗近朧	「さて、月よ。参ろうか」
三日月宗近朧	「……何をみて何を思う？」

狐ヶ崎	「『百鬼夜行』による脅威は鎮圧された。作戦への参加、ご苦労だった」
狐ヶ崎	「しかし、名と言葉を持つ敵が異去から出現するなど、本来は有り得ない」
狐ヶ崎	「また今回の事象は、あちらとこちらが繋がり易いこの時期に再度『百鬼夜行』が起こり得る可能性を示している」
狐ヶ崎	「この程度で抑えられたのも奴が不完全体であったから……、という見方も出ているしな」
狐ヶ崎	「そのことを念頭に置き、日々の任務に当たるよう」
狐ヶ崎	「以降は、管狐から指示が出る」

タイトル	刀剣乱舞ONLINE
対応OS	iOS Android
カテゴリ	カテゴリーシミュレーション乙女・恋愛系ゲーム
ゲーム概要	刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞ONLINE」。個性豊かな刀剣男士を集めて育てて、あなただけの最強の部隊を結成しよう！

とうらぶおすすめ情報
最新情報まとめ	初心者向け攻略
人気鍛刀レシピ一覧	刀装レシピ
回想一覧	内番特殊ボイス
手紙一覧	刀剣ドロップ一覧
とうらぶおすすめ掲示板
レシピ報告板	雑談掲示板

【刀剣乱舞】百鬼夜行 一の発生条件と会話内容一覧【とうらぶ】

其の1：銘の衡(くびき)

其の2：クダの知らせ 一

其の3：クダの知らせ 二

其の4：クダの知らせ 三

其の5：緊急入電

其の6：狐ヶ崎

其の7：最果ての張番

其の8：朧月

其の9：対百鬼夜行迎撃作戦

其の10：巨大な目

其の11：咆哮

其の12：戦鬼

其の13：友だち

其の14：月よ

其の15：作戦終了

其の16：作戦終了

とうらぶwikiおすすめコンテンツ

【刀剣乱舞】百鬼夜行一の発生条件と会話内容一覧【とうらぶ】

其の2：クダの知らせ一

其の3：クダの知らせ二

其の4：クダの知らせ三