「忠愛の黒眼帯」スレイヤ_include
属性補正
炎属性
67%
水属性
150%
風属性
100%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
スレイヤ「はじめまして。私はスレイヤと申します。死者の国よりやってまいりました。」
紹介所のお姉さん「ああ、主人公くんのところね。彼ならそこのソファで待っているわよ。」
スレイヤ「ありがとうございます。主人公さんをご存知なのですね。もしや、あなたがメルクさんでしょうか。」
紹介所のお姉さん「いえ、私はちがうわよ。主人公くんといっしょにいるわ。」
スレイヤ「失敬。可憐な女性とうかがっていたものですから。」
紹介所のお姉さん「……。」
紹介所のお姉さん「ぽっ。」
紹介所のお姉さん「主人公くん、メルクちゃん。スレイヤさんがきたわよ~っ。」
メルク「みゅっ!私はメルクなのです!はじめましてなのですよー!」
主人公「主人公です。これからよろしくおねがいしますね。」
スレイヤ「ええ、こちらこそ。」
メルク「それにしても、紹介所のお姉さん。さきほどから顔が真っ赤なのですが、平気なのですよ?」
紹介所のお姉さん「えっ!?そ、そうかしら、おかしいわねっ。」
スレイヤ「たしかに顔色がすぐれませんね。ハーブティーはいかがでしょうか。こちらの茶葉にはリラックス作用がありますので。」
紹介所のお姉さん「あらっ、いいの?ふふ、よろこんでいただくわ~っ。」
主人公「なあ、メルク。紹介所のお姉さん、いつになく浮ついてないか……?」
メルク「でも、気持ちはわからないこともないのですよ。はなしかたもおだやかで、気品のある男性なのです。」
メルク「そういえばスレイヤさん。その左目は怪我でもしているのですよ?」
スレイヤ「いえ、怪我ではありませんよ。ここには私の愛した女性の、輝石を隠しているのです。」
紹介所のお姉さん「ぶはっ!」
主人公&メルク「ぎゃー!」
スレイヤ「いまもまだ心の整理がつかないのです。輝石祭をむかえるたびに、手ばなそうとするのですが。」
スレイヤ「私には、考えられません。彼女のそばをはなれることなんてね。」
スレイヤ「輝石を左目に埋めこんでからというもの。気づけば私は妙な夢をみるようになりました。」
スレイヤ「瞳は朱色に染まり、背中から異形の翼が生えてしまった私が、毎晩のように奇妙な街でかぼちゃ頭の紳士と踊る夢を。」
主人公「スレイヤさん……!?俺には赤い目も異形の翼もあるようにみえますけどっ!」
メルク「た、たいへんなのですよ……!いますぐその輝石をなんとかするべきなのですっ!」
スレイヤ「なんて、ね。即席で考えてみましたが、いかがでしょうか?」
主人公&メルク「へっ?」
スレイヤ「冗談ですよ。」
スレイヤ「私のつかえるシャイリーお嬢さまは、こういったおはなしをしてさしあげると、とてもおよろこびになります。」
メルク「ええっと、あの。ぜんぶ、つくりばなしだったのです……?」
スレイヤ「ええ、私はもともと赤眼です。この翼も、ただのかざりものでしかありません。」
スレイヤ「眼帯も、こうしてつけているだけで。空想の余地がひろがるでしょう。なにか妙なものを隠しているのではないかと、ね。」
メルク「スレイヤさん。真面目そうにみえて、けっこうお茶目なのですね。紹介所のお姉さんはもうすでに再起不能みたいですが。」
主人公「ああ、たしかに。背中の翼がかざりものってわかると、なんだか急におもしろいひとに思えてきたな。」
スレイヤ「私の趣味というより、お嬢さまのためではありますが。そういっていただけると、つけてきた甲斐がありますね。」
スレイヤ「もしよければ、お嬢さまの屋敷にきていただけませんか。きっとお嬢さまも、およろこびになるでしょう。」
主人公「わかりました。でも、あんまりおもしろいはなしはできませんけど……。」
スレイヤ「いえ、べつにかまいませんよ。つくりばなしではなく、あなたたちの目で、じっさいにみてきたことをはなしていただきたいのです。」
主人公「俺たちの目でみてきたことを……?」
スレイヤ「想像力豊かなお嬢さまは、空想の世界にばかり興味をもっていて。あまりそとに目を向けることがありませんから。」
スレイヤ「そのため、本心をみせることもありません。まあ、私だって似たようなものかもしれませんが。でもそのおかげで、そばにいられるのでしょうね。」
主人公「へえ。スレイヤさんのつかえる主人か。いったいどんのひとなんだろうな。」
メルク「みゅふふ。いまから会うのがたのしみになってきたのですよ~!」
スレイヤ「ありがとうございます。左目の彼女も、よろこんでいるようです。」
主人公「さっきのは冗談だったんですよね……!?まさかほんとうに輝石を埋めこんだりしてませんよね!?」
スレイヤ「さあ、どうでしょうか。いつだって空想の余地は、のこしておくものですから。」
備考
「噤口の腹話師」シャイリーに仕えている
ユニスト内のかぼちゃ頭の紳士は「夢牢楼の住人」シトルイユのこと?