メイン・ストーリー・11決心〜20渡航
11.決心
今後どうすれば良いのか確かめるため、疑わしいものを携えてレストランに戻った。
黒服の死で全てが片付いたわけではなさそうだ。注射器を店に持ち帰って数日後、仕事にやってきたオリビアに、○○は事情を話した。
オリビア「つまり、事件の黒幕は魔道学院だと?」
イキ「ぼくもそう思う!」
主人公「仮にそうじゃなかったとしても、様子を探ってきてもらえるかな?」
オリビア「反対はしないが、学院は許可された教職員や学生以外、一般人は立ち入り禁止であるぞ。」
主人公「確かに、でもギルドと学院はどちらも皇室所属だから、ギルドの許可をとれば可能性はありますよね?」
オリビア「……少し考え過ぎではないか?」
主人公「ハハ…自分でもそう思います。はっきりしないと落ち着かなくて。」
イキ「ぼくも彼らのしたことは許せない! ○○、力を貸すよ。」
オリビア「………」
オリビア「私が反対しても、あきらめるおぬしたちではないだろう?」
主人公「オリビアさん…」
オリビア「おぬしはまだギルドの新入りらレストランランクを上げられたら、私も手伝おう。」
12.新しい仲間
レストラン経営にも大きな収穫があり、その後、オリビアがようやく良い知らせを持ってきた。
オリビア「いいぞ○○、レストラン経営にも余裕がでてきたようだな。」
主人公「まあまあですよ。そうだ、あっちはどうなりました?」
オリビア「持っていくがよい。」
配達許可証を手に入れた
主人公「配達許可… なるほど。デリバリーを装って学院に入るということですね。」
オリビア「うまくいく保証はないが、これが最善策だ。おぬしのレストランの知名度も高くなったおかげで、許可もすんなり下りたぞ。」
主人公「ありがとう、オリビアさん。」
オリビア「苦しゅうないぞ。ちなみに正式に…」
オリビア「私がこの支部に移動することとなったよろしく頼むぞ、支部長。」
主人公「えっ! いいんですか。」
オリビア「何か問題でも?」
主人公「も、もちろんありません!」
オリビア「さっそくだが、イキに配達用の食事を用意してもらおうか。」
ナイフラスト編
13.極寒の地 碧月四日 ナイフラスト
今回は一風変わった配達仕事だ。極寒の地で頑張ろう。
碧月四日
ナイフラスト
○○たちは用意した食べ物を持ってナイフラストに到着した。
グルイラオと違うのは、夏なのにまるで暑くないこと。天空の冷たい風に吹かれ、雲の上にそびえたつ巨大な建物が、今回の目的地だった。
主人公「ハクショーン!ぶるぶる――」
ライス「御侍さま、あついお茶を入れてきました。どうぞ。」
主人公「わあ! ありがとうライス」
イキ「○○、あれが魔道学院か! 空に浮かんでいるが……?」
オリビア「魔道学院は特殊な極寒地帯にある。その研究環境を保つため、空中に浮かんでいるのだ。」
オリビア「それに、あの高さは侵入者を隔離する壁にもなる。不用意に近づけば、撃墜されるぞ。」
イキ「ぼくたちただの出前屋なのに…」
ティラミス「オリビア様、あちらで女の子が墜神に追撃されています!」
オリビア「やはり来たか。おぬしら、戦闘準備はよいか?」
イキ「おーけー! ちょうどいい準備運動だ!」
***
???(ミスラ)「はぁ…はぁ…」
イキ「キミ、大丈夫かい?」
???「何してるのよ、堕神が近くにいるわよ、早く逃げて!」
主人公「大丈夫、それなら倒しておきましたから。」
???「そう、なら礼を言っておくわ。「あいつら」が待っているから、早く行かなきゃ、さよなら!」
突然現れた少女は○○たちに挨拶もそこそこに、息を弾ませ立ち去った。
イキ「忙しそうだね。追いかけようか?」
オリビア「あの制服なら魔道学院の学生に間違いない。友人にでも会いに行くつもりだろう。」
主人公「さあ、我々にもやることがある。行くぞ。」
14.学院衝突
ようやく魔道学院に着いたが、そこで待っていたのは意外な展開だった。
イキ「やっと着いた、○○ほら、あそこで待っている人がいる。」
学院の教職員「ヒジョ~~~に遅い!!! 最近のギルドはどうかしとるぞ!!」
主人公「えっ?」
イキ「遅れたって、たった1分だよ…。」
学院の教職員「効率だ効率! 1分の遅れがどれだけ研究、影響を及ぼすか分かっておらんな?ええいこれだから料理御侍は!」
イキ「何だとー! このこのー!」
オリビア「我がギルド支部への意見は院長へお伝え願おう。それともご一緒しようか?」
学院の教職員「う……ともかく受け取ったから、さっさとたまえ!」
主人公「待ってください! 聞きたいことがあるんです!」
学院の教職員「な、何だ?」
注射器を渡した。
主人公「これに見覚えありませんか?」
学院の教職員「ど……どこで手に入れた。」
主人公「これを使って食霊を堕神化させているのを見たんです! 事情を教えてください!」
学院の教職員「…ハッ、ハハハハハ! 出前に教えることは何一つない! 用事は済んだだろう、帰りたまえ!」
イキ「待てこら! 知ってるんだろう!」
学院の教職員「は、離せ! 王室直属の本院でおかしなことをしてみたまえ…」
イキ「お、お前が黒幕か、このーっ……!」
???(ルクシード)「騒がしいぞお前たち!」
学院の教職員「ル、ルクシード! あんたの手下が…」
イキ「ルクシード? 誰?」
オリビア「イキ、下がれ。この方はギルド戦闘部部隊長、ルクシードさまだ。」
イキ「え!?」
***
イキ「○○、厄介なことになったぞ。」
主人公「……まずは様子見だね。」
オリビア「部隊長、こんなところでお会いできるとは。」
ルクシード「君は○○という新人の支部に移籍したと聞いているが、なぜ学院にいるんだ?」
オリビア「出前の手伝いで参ったまでです。今まさに引き上げようかと…」
学院の教職員「ごまかすな! あいつら、さっき私におそいかかってきたんだ!」
イキ「なにー!!」
学院の教職員「いやあんたのことだよ!!」
主人公「隊長、ご紹介が遅れました。○○です。実はこうこうこういう……」
○○はルクシードに事情を説明した。
主人公「このままでは、また、罪のない食霊が犠牲になってしまうと思って…勝手なことをしてすみません。」
ルクシード「料理御侍の職務は堕神を倒すこと、王室近衛団の調査に首を突っ込むことではない。」
主人公「だが……」
オリビア「(かろうじて助かったな。)部隊長、ではこれにて失礼いたす。」
オリビア「…彼に逆らえばタダでは済まん。帰るぞ。」
主人公「はい。」
学院の教職員「全く驚いたな、君のお陰だルクシード、院長どのとの話は済んだのかね?」
ルクシード「ええ、それから言づけですが…ミスラが逃げ出したと。」
学院の教職員「ま、また!? ああああまったくもう!」
イキ「プッ、騒がしい人だなあ。」
学院の教職員「おい! あんたらちょっと来い!」
イキ「な、何だ?」
学院の教職員「本院の学生一人が逃げ出した。安全に連れ帰るようにと院長からのお達しだ!」
イキ「そんな命令、知ったことか!」
ルクシード「○○、命令には従った方がいい。人間を堕神から守るのが、料理御侍の職責ではないか?」
主人公「……分かりました、行きます。」
15.人捜し 碧月四日 地質観測点
料理御侍として、責務を全うしなければならない。学院のために人捜しをしよう。(ステージ:13-9)
碧月四日
地質観測点
イキ「ちぇっ、あのルクシードって、ギルドの人なのに学院を手伝ってるなんて。」
オリビア「ルクシードは几帳面で、規則を守ることにこだわる。じきに慣れる。」
イキ「今回の仕事は人探しだよね? どうして地質観測点にきたんだ?」
主人公「逃げた学生というのはあの女の子だろう、確かこっちのほうに向かっていたと……ごめんくださーい。」
地質調査員「出前ですね? おや? どなたですか?」
主人公「ギルドの料理御侍です。あの、長い黒髪に白い制服を着た女の子を見ませんでしたか?」
地質調査員「あの子ですね? ここで幻晶石を買って行かれました。いつものように青石村へ向かったんでしょう。」
イキ「ってことは、よく来るのか?」
地質調査員「たまにですがね、学院の生徒がここに来るのは珍しいですから、皆顔見知りですよ。」
主人公「ありがとうございます。出前とおっしゃってましたが、お食事はまだですか?」
地質調査員「それが注文してからだいぶ時間がたったのですが…」
ライス「御侍さま、どうする?」
主人公「出前が安全に来れるように、帰りは堕神をやっつけておこうか。」
16.制御権奪還 碧月四日 青石村
青石村の住民が困っている。解決しなければもっと大変な事になるぞ。(ステージ:13-5)
碧月四日
青石村
イキ「お、ボコボコと泡が出ているぞ?」
主人公「温泉かな?」
イキ「これが温泉っていうのか?! 寒いし入ってみたいなー。」
オリビア「この村の温泉には強い酸が含まれ、入れば骨の髄まで溶けてしまうという…。」
イキ「うわーっ! 温泉ってそんな危ないものなの?」
オリビア「あの建物が見えるか? 極寒のナイフラストも、温泉の熱を利用しているから凍えずに済むというわけだ。」
イキ「へぇ…、あれ? 建物のまわりに人が集まってるよ? 何かあったのかな?」
主人公「あの女の子かも、様子を見に行ってみましょう。」
主人公「すみません、長い黒髪に白い制服を着た女の子見ませんでしたか?」
青石村村長「これはこれは、料理御侍さま、よいところへいらっしゃいました。」
主人公「どういうことですか?」
青石村村長「今朝、設備が故障してしまったんですよ。どうやら工場内部は堕神のすみかになってるようで…。恐ろしくて修理どころでは…」
ライス「御侍さま、行きましょう!」
オリビア「ご安心を、堕神ならお任せください。」
イキ「え、人探しは?」
主人公「まずはこっちだな。」
***
イキ「設備は地下に向かって続いてるのか。やみくもに戦ったら落ちちゃうかも。」
主人公「設備の照明は壊れてるけど、順調に動いてるようだね。」
青石村村長「御侍さまがた、無事修理に入ることができました。ありがとう。」
ライス「お役にたててうれしいです。」
青石村村長「そういえば、女の子を探されていたのでは?」
オリビア「会ったことがあるのか?」
青石村村長「彼女、よくひとりで海辺に行っておられましてな。最近じゃ堕神は海岸でも現れますから、危ないとは言っとるんですが。」
イキ「のんびりしてる場合じゃなさそうだね。」
17.危険時刻
海辺の危険性を知った一行は、急いで目的地に向かい、ようやくミスラの痕跡を見つけた。(ステージ:14-7)
主人公「この海岸か…。」
イキ「お、あれは…?」
ミスラ「うーんやっぱりおいしい。あれ?」
ミスラ「あなたたちはさっきの……?」
イキ「ねぇっ、食べている場合じゃないよ!?」
主人公「あぶなーい! 逃げて!」
ミスラ「えっ!?」
18.義理人情
一心不乱に「敵」を倒したたが、助けられたミスラは怒っているみたいだ。
巻貝女王「げっ、あなたたち…」
イキ「ブクブク…」
ミスラ「お待ちを!」
イキ「えっ?」
ミスラ「何をするつもり!」
イキ「そりゃ、堕神を倒すんだよ!」
主人公「君、ミスラだろう? 魔道学院から君を連れ戻すようお達しを受けているんだ。」
ミスラ「私を? あなたたちの堕神退治には興味がないわ、だけど私の取引相手を攻撃するんなら、ちゃんとした説明がほしいんだけど。」
イキ「取引相手? 堕神!?」
巻貝女王「ブクブク、人間は野蛮。すぐ暴力してくる。」
オリビア「まったく、学院の人間がまたわけのわからないことを……で、結局何がしたいわけ?」
ミスラ「私一人でことを進めていたけれど、見つかってしまったからしょうがない、話すわ。」
ミスラは事情をすべて話した。
主人公「つまり、巻貝女王と、幻晶石を報酬として堕神の情報をもらうという約束をしたと?」
巻貝女王「ブクブク、その通り。」
ミスラ「だけど、今日買った幻晶石はあなたたちの戦いで壊れちゃった、弁償してよ。」
主人公「幻晶石なんて、今日は持ってないよ。」
ライス「御侍さま、青石村で採掘のおしごとをしてる人に、たすけてもらえないかな?」
主人公「それはいい、だがコスト削減のために、ライス、店にいるお客さんに伝えておいてくれ、今日の支払いは幻晶石でいい。」
ミスラ「待って、わたしも行く!」
主人公「こっちへ!」
19.学院出身 碧月四日 レストラン
ようやく全ての補填を終えた一行はレストランで休んでいたが、予期せぬ客がやってきた。
碧月四日
レストラン
忙しい一日が終わり、○○たちは満腹になったミスラを学院に送り届けた。店に戻った時には、日が暮れかけていた。
イキ「あのミスラ、恐ろしい食欲だな、一人でうちの在庫をほとんど全部食べつくすんだから!」
主人公「ああ、もう思い出したくない……」
イキ「○○、ぼくは何をしようとしていたんだっけ?」
主人公「えー? なになに? 怖い話?」
オリビア「まったく無駄足だったな。これからはこんな無用なおつかいはしたくないな。」
主人公「申し訳ありません……」
ミスラ「誰かいますか?」
イキ「あ、ミスラ? 忘れ物?」
ミスラ「学院に戻って、あなたたちがここへ来た理由を聞いた。学院長の許可ももらったし、今日から私がこの支部の顧問だよ!」
主人公「顧問って…店を食べつくすつもり?」
ミスラ「あなた、○○だね、青石村の人たちを招待した時、あなたの作品を知ったの。」
主人公「さ、作品?」
ミスラ「本当に、本当にすごいわ! あれほど私を夢中にさせた食べ物って初めて! あなたの作品を研究することにしたから、どうかいろいろ教えてね!」
イキ「料理に、研究って…?」
オリビア「つまり君は食いしん坊なんだね?」
ミスラ「いいえ、それもあるけれど、あの注射器についてあなたたちに話しに来た。」
オリビア「何か知ってるのか?」
ミスラ「学院中の人は誰でも知っているけど、話そうとしないだけよ。」
ミスラ「十五年前、学院は堕神の研究チームを結成し、目覚ましい研究成果を遂げた。」
ミスラ「彼らは幻晶石の力で霊体を再組織させる薬物を発見し、度重なる実験の結果、人間を堕神にする可能性を見出した。」
ミスラ「だけど皇室がこの薬物を許可したその日、研究チームのメンバーは学院で殺され、彼らの研究成果も犯人に持ち去られて行方知れず。」
イキ「つまり、注射器は学院と無関係だと?」
ミスラ「それどころか、学院の人から聞いたあなたたちの遭った敵の様子や、食霊の注射をされた後の変化は、チームの研究結果と違っている。」
主人公「つまり、犯人は奪った薬物の改造をその後も続けていると?」
ミスラ「ええ、あなたたちが遭遇したのも彼らの実験だったのかもしれない。噂では、桜の島は彼らの薬物により、徹底的に改造されてしまったそうよ。」
オリビア「なかなか詳しいな。おぬし、ただの学生のようには感じられぬのだが。」
ミスラ「いいえ、普通の学生だよ。」
20.渡航 碧月五日 レストラン
手がかりを見つけ桜の島へ向かう。しかしそれは容易な事ではなかった。
碧月五日
レストラン
ミスラから黒服の更なる情報を得た○○たちは、少し休んでから、グルイラオ航海協会に連絡船と使用を申請した。二日後、彼らは返答を得た。
主人公「船では桜の島に行けない? なぜ?」
オリビア「桜の島は、外部との連絡を中断してはや三百年だ。そんな場所に行きたがる者もあまりおらんしな。」
イキ「どうする? じゃ、飛行船に乗ろうか?」
ライス「危険すぎます! うちの財産はすべてここにあるのに。」
主人公「さすがライス」
イキ「ライス、急にケチになったな?」
オリビア「主人に似てきたんだよ…」
ミスラ「考えがあります。」
ミスラ「青石村には小さな悼頭があり、以前は桜の島ーのナイフラスト間の物資運送に使われていたんだ。今は荒れ果てているが、民用の漁船が多く残されているようだ。」
主人公「つまり、それで海を渡ると?」
ミスラ「今の一番いい方法だから。」
オリビア「あまり頼れるとも思わないが、ここは支部長に決めてもらおう、○○?」
主人公「やってみなければわからないじゃない? 行先はもう決まっているんだし、明日、青石村に向けて出発だ。」
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