「鳥籠の歌姫」セレナ_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
56%
風属性
180%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
メルク「みゅ、セレナさん!何か落としたのですよ!…指輪、なのです?」
セレナ「・・・!いけない、ひもが切れてしまったのですわ。気づいてくださってありがとう、メルクさん。」
メルク「みゅ、大事なものだったのですね~。」
セレナ「ええ、これは・・・、・・・昔、アンテルに頂いたものですの。」
メルク「アンテルさんに?」
セレナ「頂いたと申し上げては・・・、語弊があるかもしれませんわね。」
セレナ「1度、わたくしは指輪を受け取るのを拒み、彼の目の前で投げ捨てたんですもの。」
セレナ「そして・・・、真夜中にひとりでこそこそとまるで泥棒のように拾いに行ったのですわ。人目に触れてもわたくしとわからぬよう変装までして。」
メルク「セレナさん・・・、」
セレナ「・・・わたくしは、歌声と美貌のために幼き頃より鳥族の誇りだとうたわれてきましたわ。」
セレナ「両親はディーヴァとしての素質があると歌のレッスンに励ませ、わたくしもまた、そうあるべきだと思っておりましたの。」
セレナ「・・・アンテルと出会ったのは、わたくしがディーヴァ候補として選ばれたころですわ。人々がわたくしの一挙一動に注目しはじめたころ。」
セレナ「望んでいたものだというのに、逃れられぬ視線に辟易し、人目を忍んで迷い込んだ街はずれの川沿いで、みすぼらしい少年が地面をじいっと見つめていたのです。」
メルク「それがアンテルさんだったのですね。」
セレナ「そう、そして変装をしていて気の大きくなっていたわたくしが何をしているのかと聞けば彼はあろうことか虫を観察していると答えたのですわ。」
セレナ「それで・・・、あまりに驚いたわたくしは、誤って川に堕ちましたの。」
メルク「みゅっ!?そ、それでどうなったのです・・・!?」
セレナ「ぎょっとしたアンテルが慌てて助けてくれようとしたのですけども、引き上げようとした彼まで川に落ちてしまって・・・、」
セレナ「2人で濡れ雀のようにみすぼらしく陸まで泳ぎましたわ。あんな・・・、鳥族として恥ずべき事に直面したのは、初めてでしてよ。」
セレナ「・・・アンテルとの交流が始まったのはそれからですわ。ディーヴァ候補があんなに情けない姿を見せたにも関わらず彼は気にも留めてなかった。」
セレナ「虫を観察していたことからすでにわかっていたように彼は変わり者でしたわ。けれど…、そんな彼のそばが心地よかった。」
セレナ「彼の見せてくれるものに、彼のように興味までは持てませんでしたけど、それでもそれまで出あったことのない種類の魅力を・・・、」
セレナ「いいえ、ありていに言えば、わたくしは彼のことが好きになっていたのですわ。」
セレナ「そうしていつのまにか、彼の好きな虫を気に留めるようになり、花壇を自らの手で作ることの楽しさを知った。」
セレナ「でも・・・、結局、わたくしは彼の手を振り払ってしまいましたわ。」
メルク「セレナさん・・・、」
セレナ「わたくしは恥をかくことが、それまでに築き上げた名声を失うことが何よりも嫌で、そして・・・、怖かったのです。」
セレナ「たとえそれが本来のわたくしそのものでないとわかっていても望まれるわたくしでありたかった。」
セレナ「見栄っ張りで、臆病で、卑怯・・・、それが本当のわたくしだというのに。」
セレナ「・・・、メルクさん、指輪に気づいてくれてありがとう。」
メルク「みゅ?」
セレナ「人目を忍んでしか拾えなかったこの指輪・・・、己の弱さのせいとわかっていても、もう2度と失いたくありませんもの・・・。」
備考
入手方法
ダイヤスカウト
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