「織世の渡り鳥」オルトス_include
属性補正
炎属性
150%
水属性
100%
風属性
67%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
オルトス「主人公、おまたせ!」
主人公「ああ……、」
主人公「って、なんだその大荷物!食べ物からガイドブックまで……、」
オルトス「あはは、紹介所のお姉さんにこのあたりのことをあれこれ聞いてたら、いろいろもらっちゃった。」
お姉さん「うふふ、目を輝かせて聞いてくれるからついつい。これから町に出るんでしょ、楽しんできてね。」
オルトス「うん、ありがとう!」
【場面変更:街】
主人公「オルトスもすっかり王国に慣れたなあ。はじめは町のモンスターにもおっかなびっくりしてたのに。」
オルトス「しょうがないだろ、ここまで当たり前にモンスターが馴染んでるなんて思いもよらなかったんだ。」
主人公「まあ……、それもそうか。でも、行く先々の人たちとも仲良くやってるみたいでよかったよ。」
オルトス「心配だったのか?」
主人公「ちょっとは……。」
オルトス「まったく、心外だな。」
オルトス「って言いたいところだけど……、僕も少し不安なところはあったから。初めて地上の世界の町に来たときは落ち着かなかったし。」
主人公「ああ……、」
オルトス「だけど、あちこち見てみてわかったんだよ。人もきっと、野に広がる草花と一緒なんだ。」
主人公「それ、こないだ描いてたスケッチか?」
オルトス「そうだよ。」
オルトス「……塔から描いていた時はわからなかったよ。地面に広がる緑が、本当はこんなにひとつひとつ違っていたなんて。」
オルトス「聖都を彩るあのきらめきたちだって、僕が知らなかっただけで同じものはひとつもなかったのかもしれない。」
主人公「そうかもな……、」
オルトス「それを知れたから、もう昔みたいな不安はないよ。信じてる神様も、住んでる場所も、食べてるものも、愛するものも。」
オルトス「あの高い空から見ていた時は、みんな同じ色のものだったことが今はこんなにはっきり違いが分かる。」
オルトス「正しさや間違いはひとつじゃなくて、違いの数だけ、それぞれの信じていることがあって。」
オルトス「そしてそれは……、みんな同じじゃなくても、分かり合えなくても、きっと寄り添うことができるんだ。」
主人公「……、」
オルトス「そもそも……、そのことをいちばん初めに教えてくれたのは君なんだぜ。」
オルトス「その君が手を引いて町に連れてきてくれた。町のこと、人のこと、モンスターのこと、君の見る世界の美しさを話してくれた。」
オルトス「だからもう、恐れる必要なんてないさ。描く人によって同じ景色が違った絵になるように、世界の美しさを探す方法を君が教えてくれたから。」
主人公「……お前ってたまに口が悪くなるのにそういうことははっきり言うよなあ。」
オルトス「あはは、だって君はそうしたって困らないだろ?」
主人公「まあそうだけど……。」
オルトス「さて、僕のゴーグルを買いに行かなくちゃ。早く行こう!次の目的地はゴーグルがあった方がよさそうなんだろ?」
主人公「ちょっ、わかったからいきなり抱えて飛ぶな!」
オルトス「ほら、僕の槍、持っててよ!紹介所のお姉さんに教えてもらったお店までひとっとびするからさ!」
主人公「はいはい……、って、お前、まだあの時の布持ってたのか。」
オルトス「……捨てられないさ。きっと、これからさき、どれだけ新しくなにかを手に入れても。」
主人公「え?」
オルトス「初めてだったんだ。」
オルトス「兄さん以外からものをもらったことも、足の裏を怪我したことも、地上の物を身に着けたことも。」
オルトス「だから……、捨てられないな。それは、今の僕の始まりだから。」
備考