「蓮飾りの巫女」ゆのか_include
属性補正
炎属性
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100%
水属性
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56%
風属性
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180%
光属性
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100%
闇属性
}
100%
モデル
ストーリー
ゆのか「この度、主人公さまたちの旅をお手伝いさせていただくこととなりました、わたくし、ゆのかと申します。」
ゆのか「王国へ参るのは初めてなのですが、誠心誠意、お役目を務めさせていただきますゆえ、どうぞよろしくお願いいたしますね。」
主人公「あっ、こ、こちらこそよろしくお願いします!」
メルク「なんだか清らかな雰囲気の人なのですよ……!近くにいる私たちまで心が引き締まるようなのです。」
ゆのか「ふふ、清らかだなんて……、ありがたくも、もったいのうお言葉にございます。」
ゆのか「しかし、そうしたお言葉をいただけるとは、わたくしも少しはあの方に報いることができているやもしれませんね。」
主人公「あの方?」
ゆのか「ええ、わたくしがお支えしているお方にございます。」
ゆのか「陰の気に弱い方でいらっしゃいますから、お傍でお支えする者としてわたくしも陰の気を纏わぬように心がけているのです。」
主人公「陰の気っていうのは?」
ゆのか「そうですね……、……。」
主人公「ゆのかさん?なにか気になることでも……?」
ゆのか「あっ、失礼しました。なにやらよい匂いがすると思いまして。」
主人公「そういえば、紹介所のお姉さんが昼ご飯を作るって言ってましたね。なんでも新しいレシピを手に入れたとか……。」
ゆのか「そうでございましたか。」
ゆのか「……。」
主人公「ゆ、ゆのかさん?」
ゆのか「いえ、なんでもございません。陰の気とは、怨みや嫉み……、そうした人の負の気持ちとでも申しましょうか。」
主人公「なるほど……、だから清らかな雰囲気なんですね。」
メルク「大変そうなのですよ~。どうやったらそんな風になれるのです?」
ゆのか「さて……、わたくしもそれはまだ答えを得てはおりません。しかし、人の身にて陰の気をまったく纏わぬことなど、そもそも叶わぬことなのやもしれませんね。」
ゆのか「わたくしにできることは、ただそう心がけること。その想いのみを以て、身を清らかにせんと精進し続けることだけです。」
主人公「確かに、なにかをうらやましく思ったりすることてやめようと思ってもなかなかやめられないですもんね。筋肉ムキムキの人を見たときとか……。」
メルク「なんだか一気に俗世間の悩みにレベルが下がったような。」
主人公「切実だよ、俺にとっては……!」
ゆのか「ふふふ、わたくしの悩みとて俗なものでございますよ。人の身ですから。あの方とて妹さまを大事に思うお気持ちは人のものです。」
メルク「そうなのです?なんだか勝手に私たちの想像もつかないようなすごい方だと思っていたのですよ。」
ゆのか「わたくしも初めはそう思っておりました。」
ひのか「あの方は天子さまによって選ばれた神域への案内人。本来ならば、大した力も持たぬわたくしなどがお傍に近づいてよい方ではございませんでしたから。」
メルク「神域への案内人……、確かに単語を聞くだけで腰が引けてしまうのですよ。」
主人公「ゆのかさんは、どういう経緯でその人を支える仕事に?」
ゆのか「あの方がわたくしをお選びになったのでございます。」
ゆのか「その頃、あの方は陰の気を避けるために神域に控えているのが常でございましたから、俗世との橋渡しをする者が必要だったのです。」
主人公「そ、それはそれで重大な役目ですね。」
ゆのか「ええ、それゆえわたくしも、力の強い巫女が選ばれるものだと思っておりました。」
ゆのか「しかし、後にあの方がお話しくださったところ、力の強い者だと陰の気の影響が大きくなるらしく、力が弱かったからこそわたくしを選んだのだそうです。」
メルク「それはそれで複雑なような……。」
ゆのか「ふふ、確かにこのような身であの方のお役に立てるのかと思ったこともございますが、今はそれでよかったのだと思っております。」
ゆのか「もしわたくしに他の巫女のような力があれば、きっとあの方の強いお力に中(あ)てられ、ただ畏れ、平伏すことしかできなかったでしょうから。」
メルク「では、ゆのかさんはその方を畏れているだけではないのです?」
ゆのか「そうでございますね……、お会いする前は、どれほど畏ろしいお方なのかとただ身を縮めるばかりでございました。」
ゆのか「しかし、共に過ごさせていただくうちに、あの方がわたくしたちと変わらぬ人の心をお持ちであることを知ったのです。」
ゆのか「妹さまの気でさえ障りとなるゆえになかなか会えずに寂しがるお姿や、ひとりでミコロおどりを練習するお姿……、」
ゆのか「時には冗談を言ってわたくしを困らせ、時にはわたくしの知らぬ、神路を往く者としての顔をお見せになる。」
ゆのか「そうしたことを知っていくうちに、いつのまにか、おこがましくも弟に向けるような親しみと慈しみを感じるようになっていたのです。」
ゆのか「そして、きっとそう思えたのはわたくしの力が弱く、あの方のお力の畏ろしさを真に感じることができないからでございましょう。」
主人公「そんなことが……。」
メルク「だからこそ、ゆのかさんは精進し続けようと頑張っているのですね~。」
主人公「ゆのかさんの清らかな雰囲気はそうした思いで培われたものだったんだなあ。」
ゆのか「今では妹さまがおつくりになった札があるとはいえ、やはり陰の気に触れぬに越したことはございませんから。しかし、まだまだ精進は足りぬようで……、」
「ぐうー。」
主人公「……。」
主人公「い、今のは……。」
ゆのか「実は身を清めるために昨晩から今晩まで何も口にしてはならぬのですが……、」
紹介所のお姉さん「きゃ~、おいしそう!これが和の国で最近、流行ってるっている汁そばね!すきっ腹を刺激する、暴力的な匂いだわ~!」
主人公「……。」
ゆのか「正直なところを申しますと、先ほどから匂いを漂わせている紹介所のお姉さんがものすごく恨めしく、そして妬ましゅうございます。」
主人公「陰の気が……!陰の気がでてます!」
メルク「ゆのかさんの清らかな雰囲気が、汁そばに侵食されていったのですよ……。」
備考
「神路往く鬼灯」キクミコマルの補佐をしている
「桜燃ゆ舞巫女」キクミコマチに気を配っている