営業報告・凧の魂
飛びたいという心がなければ、凧は飛ぶことができないそうだ。
確認出来ている式神:蛍草、金魚姫、かぐや姫、大天狗、茨木童子
確認出来ている店:売店
売店が新しい凧を入荷した。《派遣式神》が効果を試さないうちに、凧は急いで販売され始めた。突然、ある凧妖のお客さんが売店にやって来て、新発売の凧を見ると、頭を振って、「これらの凧は駄目だ」と言った。
《派遣式神》は訝し気に凧妖に尋ねた。一体どこがダメなのかと。
凧妖は言った。「どうして凧が飛べるか。凧のせい? 実は違う。凧には魂があるんだ。飛びたいという心がなければ、永遠に飛べないんだ。」
「それじゃ、どうやって凧に飛びたいって心を持たせるの?」《派遣式神》は尋ねた。凧妖は布切れを揺らし、言った。「これは我ら凧一族に必要な正統伝承だ。教えてやろう。ダルマ銅貨100枚でいいよ。」
どうすればいい?【完了】
「高いなぁ、やっぱり自分で凧に魂を与える方法を探そう。」《派遣式神》は仕方なく言った。
凧妖はお金を受取り、真面目に代々家に伝わる学問の奥深さを長い時間話した。《派遣式神》は真剣に聞き、書付まで残した。凧妖が去った後、《派遣式神》はやっと気づいた。どうして自分はものを売ったのにお金を払ったんだ!?
***
どうすればいい?【大成功】
《派遣式神》は凧妖が人を騙しているだけだろうと察し、ため息をついた。「やめておこう。私たち普通の妖怪には理解できなことなんだし……」
凧妖は少し焦った。「ダルマ銅貨50枚でいい! 10枚でもいい!」《派遣式神》はしかし心を動かされず、カウンターに戻り自分のことを済ませた。
***
どうすればいい?【失敗】
《派遣式神》は馬鹿正直に支払った。
凧妖はお金を受取り、真面目に代々家に伝わる学問の奥深さを長い時間話した。《派遣式神》は真剣に聞き、書付まで残した。凧妖が去った後、《派遣式神》はやっと気づいた。どうして自分はものを売ったのにお金を払ったんだ!?