【白猫】ファルファラ(Brave The LionⅢ)・思い出
優艶に舞う夜の蝶 ファルファラ・クオーレ CV:水樹奈々 子供たちの未来を守るエルフの女性。 瞳に宿した不屈の意志で悪を砕く。 |
~Brave The Lion 3 後日談~
思い出1
<ヒストリア>で起きた一連の事件から、しばらく経ったある日。
<夜の蝶>は、飛行島へと舞い戻った――
久しぶりね……飛行島も。
きたわね♪
おかえりなさい、ファルファラさん。
うふ、ただいま♪
改めてになるけど……今回の件、本当に……お疲れさま。
ファルファラさんがいてくれて、すごく心強かったです。
これで全てが終わった訳じゃ、もちろんないけれど……
前に進んでいることは、確か。そうよね、主人公。
♪
ところでアイリスちゃん。あれから、料理のレパートリーは増えたかしら?
はい、それはもう!ファルファラさんのアドバイスのおかげです。
ふふ、それはよかった。
…………
……ねえ、だいじょうぶ?ぐあい悪いの?
どことなく、顔色も悪いような……?
あの、少し休んだ方が……
……気のせいよ。私は大丈夫。
それに、事件は終息したとはいえ、私にはまたまだやることがある。休んでなんていられないわ。
無理はしないでくださいね?
ええ。ありがとう。
思い出2
ごきげんよう~♪
あ!ヴィンセントだ!
あら、意外と早かったわね。
オウ。飛行艇のパイロットせっついて、飛ばしに飛ばしまくってきたからなあ。
ファルファラさん!
お~う、元気にやってっか~?
わーお!ジョカ組だいしゅーごーね!
ティナちゃん、元気にしてた?……あら、ちょっとだけ背が伸びたような気がするわね。
えヘヘ、これからまだまだ大きくなるよ!
ブラッド、あれからどうなの?ちゃんとまっとうな生活してる?
もちろん。俺もいまじゃ、いっぱしの冒険家やってるぜ?
ふふ、……二人とも、元気そうでなによりたわ。
ところで、新しいオモチャの使い勝手はどうだ?役に立ったか?
ええ、すごくいい感じよ。さすがは<ジョカの火薬庫>ね。
……あー、ファルファラの新しい武器、ニイさんが調達したのか。
オレにゃあ、こんぐらいしか出来なかったからな、今回は。
充分よ。本当に助かったわ。
すごく危険な任務だったんだよね?ヴィンセントさんから聞いたよ。大丈夫だった?けがとかしてない?
水くせえじゃねえか。教えてくれたら、俺も一緒に行ったのによ。
みんなを巻き込む訳にはいかなかったのよ。
私、まだ子供だけど……もっと頼ってくれていいんだよ?
……ありがとう、ティナちゃん。
ま、無事でなにより、だな。
うん。だからね、ファルファラさん。今日は私も、役に立ちにきたの。
今日は、私がご飯を作ってあげるね!
え……?
こいつ、『私もファルファラさんみたいになりたい』っつって、ジョカの一件以来、料理を熱心に勉強してんたぜ?
健気よねぇ~~~~!!ティ~~ヌワちゅわああああん!
すごいわ、ティナちゃん。……よければ、私も手伝うよ?
ありがとう、アイリスさん。
あ、じゃあ私も――
ファルファラさんはだーめ♪おじさんたちと、ゆっくり休んでて!
あらら……
……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわね!
いこ、アイリスさん!仕込まなきゃいけないものがいっぱいあるの!
なんだか、さらに頼もしくなったわ、ティナちゃん。
たりめーよ。何つったって、女神の娘だからな。
さて、じゃあ大人は大人で、科理ができるまで楽しむとするか。
<ブラッドは一本のワインを取り出した。>
ヴィンテージだ。この日の為に取っておいた。
オメーもいける口だろ?さ、乾杯しよーぜ。
お酒を飲むのなんていつぶりかしら……
……ふふ♪
……ファルファラ、うれしそうね。
思い出3
<主人公たちは、ファルファラが<闇>の魔の手から助け出した子供たちがいる村へとやって来ていた。>
……こうやって、時々様子を見に来ているんですね?
もう大丈夫だとわかってはいても、やっぱり心配なのよ。
元気で暮らしている様子を見ると、本当に安心するわ。そして、決意を新たにするの。
全ての子供たちを、必ず――
…………!
<ふらついたファルファラを、主人公が支えた。>
ファルファラさん!大丈夫ですか!?
大丈夫……ちょっとめまいがしただけだから。
ねえ、戦いの疲れがまだ残ってるんじゃないの?今日はゆっくり休んだ方が……
平気よ。せっかく来たんだから、顔を見ないことには帰れないわ
ファルファラお姉ちゃーーん!
ハーイ♪二人とも、久しぶりね~!
お姉ちゃんがくるのを、ずっとまってたの!
ねえ、はやくあそぼうよ!やりたいことがたくさんあるんだ!
もう、慌てないの。私は逃げたりしな……い……
お、お姉ちゃん!
……!すごい熱……!
***
もう三日もたつけど……なかなか下がらないわね、熱……
アイリスお姉ちゃん、こおりみず持ってきたよ!
ありがとう。タオル、替えますね。
ごめんなさいね、アイリスちゃん。はあ、私ったら本当に情けない……
まだ、げんきにならないの……?
大丈夫。もうすぐ、治るから……
遊んであげられなくて、ごめんね……
…………
おかゆ、できたよ!ファルファラさん、気分はどう?
しっかり食べて、早く元気になっておくれ!
すみません……ご迷惑を、おかけして……
アンタは、ウチの子たちの命の恩人だ。こう言っちゃなんだけど……世話ができて、こっちは嬉しいくらいさ。
さ、アンタたち。お姉ちゃん、ご飯の時間だから。
はーい……
……ねえ、何度も言ってるけど、一人で食べられるから……
あーん?
あーん……
……あのおば様が言ったこと、私もわかるんです。
いつも強くて、しっかりとしていて、何でもできるファルファラさんの手助けができることが、なんだか嬉しくて。
……ごめんなさい、不謹慎ですよね。
……ううん。ありがとう、アイリスちゃん。それに、二人も……
ねえ、ファルファラ。こんな風に、もっと仲間に頼ったり、甘えたりしていいんだよ?
全部ひとりで抱え込まなくても、いいんだよ?
…………
……早いとこ、治さなくちゃね。時間は、無駄にはできない。
もお……
思い出4
…………
ああ……懐かしいわね……
旅立ってから、どれくらいの時が経ったのだろう。……もう、思い出せないぐらい、昔のこと……
とても……とても遠いところまで、私はやってきたけれど。
この景色は、匂いは、いつだって忘れることはなかった。
いつだって私を慰め、奮い立たせ、導いてくれた。
<――ひとりの、耳の長い、幼い少女が花畑から姿を現すと、ファルファラの前に立った。
両手にいっぱいの花。太陽よりも眩しい笑顔。
……少し遅れて、さらに数人の少女がやってきた。>
「……ちゃん、おみみが長いの、いいなあ!かわいいなあ!
わたしもエルフだったらよかったなあ!」
<彼女達は仲睦まじく黄色い歓声をあげながら、ファルファラの横をすり抜けていく。>
あなた達を看取った時。――私はね、私も人間だったら良かったのに、って思ったの。
だって、大切なお友達と一緒に……同じように、年を取っていきたいじゃない?
わかってるわ。夢だってこと。
でも、お願い……もう少しだけ……!
…………
<――体は、嘘のように軽くなっていた。>
***
みんな。
ファルファラさん!
心配かけたわね。もう、大丈夫よ。
<アイリスはファルファラのおでこに手を当てた。>
そうですね。熱は引いたみたいです。
もう、信用してよ。
……でも、しばらくは無理しちゃダメよ?
ファルファラお姉ちゃん……
二人ともごめんね、構ってあげられなくて。
でもその分、今からたくさん遊びましょ!さあ、まずは何を――
いい。
え……?
お姉ちゃん。あのね……
もう、この村にはこないで。
思い出5
来ないでって……どうして……
お姉ちゃんが会いにきてくれるのはとってもうれしいの。いっしょにあそぶのは、すっごくたのしいの。
でも、お姉ちゃんは……ときどき、かなしい顔をしているの。
…………
お姉ちゃんがつらそうにしているのを、ぼくたちは見たくない。
それに、きっと……かなしい顔をするのは、ぼくたちのせいなんだ。
何を言ってるの?そんな訳ないじゃない。
お姉ちゃん、かえるときにいつもいうよね。『私、これからも頑張るから』……って。
ぼくたちがいるから、おもいだしちゃうんだ。じぶんのおしごとを。
…………
ぼくは、お姉ちゃんにがんばってほしくないし、おもいだしてほしくない。
ファルファラお姉ちゃんには、しあわせになってほしいの……
幸せ……
……私はいま、とっても幸せよ?救った子供たちの笑顔を、こうして見られるんだから。
そう、私の使命は……子供たちの未来を守ること。
<闇>に……あいつにさらわれて、つらい目にあう子を、私はこれ以上見たくないのよ。
…………
……ファルファラさんの志は、本当に立派だと思います。けれど……
だからといって、自分の体をかえりみずに倒れちゃったら意味がないじゃない!
なんでわかってくれないの!?アタシも、アイリスも、主人公も、ずっとそのことを心配して――
気持ちはありがたいけど……自分の身に構ってなんかいられない。
子供たちの未来のために、私はやるべきことをやるだけよ。
そう。いいのよ。自分のこと、なんて。
……自分の、幸せなんて……
そんな……!ちょっと待ってくださ――
主人公
――――!
思い出6 (友情覚醒)
…………!
<それは、心の奥底にしまっておいたはずの、いつかの想い。>
「……ちゃんの ゆめって、なあに?
「んーとねえ……すきな人と けっこんすること~!
「……ちゃん。それは、おんなの子みんなのゆめだよ。
「えー?じゃあねぇ……みんなと、いつまでもなかよく いられること!
「あたしたちは、ずっといっしょよ。だから、それもだめー。
「えええ……じゃあ、じゃあ……
みんなといっしょにしあわせになること!
「うーん……ぜんぶ まとめちゃったかんじが いなめないけど……
「いいの!わたしはね、げんきに、あかるくいきていけたら、それでいいのよ。
やさしい おともだちがいて、たのしいときは わらいあって、かなしいときは いっしょになくの。
すきなひとができたら、みんなにそうだんして……
けっこんしきには、みんなにきてもらって……
――そうだったよね?」
!!
<無垢な瞳が、<私>を見つめた。凝り固まった心を溶かすように、包み込むように。>
……ねえ……私は……
「いいんだよ?」
……いいのかな?
<<わたし>はにっこりと微笑む。>
「しあわせに、なろ?」
……ごめんね、みんな。
ちょっとだけ、泣いてもいいかな。
***
……あ! きたきた!
待たせたわね。子供たちが中々離してくれなくって。
子供たちは、なんと?
『すぐにまた、遊びにきてね』だって。
よかった……安心しました。
……みんなにも、謝らなくちゃね。本当に、ごめんなさい。
私が間違っていたわ。使命を追いすきて、色々と見えなくなっていたみたい。
でも、今度こそ、もう大丈夫。……大事なことを、思い出したから。
温かな光をありがとう、主人公。
アンタも、重たいものをたくさん背負ってるんたろうけど……
忘れないで。アンタには、アタシたちがついてる。そして、
ヴィンセントさんやブラットさん、ティナちゃんもですよ。
そうね……
奴を……ナーペルを倒したら、一息ついてみようと思うわ。
そうしたら、ゆっくりと考えるの。
私自身の、幸せの形を――
<凛然と輝く美しき蝶は、ひかり煌めく海を眺める。
きっと正義は成されるだろう。
溢れる想いが、尽きる事のない力をくれるから――>
瑠璃色の煌めき ファルファラ・クオーレ
その他