素蒸音声部・誕生祝い

最終更新日時 : 2021/09/29 16:27

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最終更新者：miran

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早朝、ドアを開けて餐庁に入ると、心地よい音楽が聴こえてきた。

曲のメロディーには聴き覚えがある。

最近よく空桑のある場所で流れている曲だ。

音の出る方向を見てみると、素蒸音声部が演奏している。

餐庁全体が絢爛豪華に飾り付けられ、餐庁というより、音楽堂のようだ。

幻の世界の中で仙鳥が美しい声で鳴き、仙霊が貴重な贈り物を手に私の方に向かって頷いた。目移りするほど美しい花たちが暖春に咲き乱れる。

曲が終わり、やっと桃源郷から我に返った。

【選択肢】

・これは何の歌？素晴らしい。

・空桑の不思議な音楽は超常現象じゃなかったんだ

選択肢

これは何の歌？素晴らしい。

素蒸音声部

「貴方が名前をつけてくれるまでは、ただの無名の曲だ。

前に、最近忙しくて音楽会を見に行く暇がないと言っていただろう？今日は貴方の願いを叶えてやる。

今日は貴方の誕生日だ。さっきの演奏は、貴方への誕生日プレゼントであり、この曲の初演奏でもある。」

空桑の不思議な音楽は超常現象じゃなかったんだ

素蒸音声部

「……。

貴方に合わせて作り笑いをした方がいいのか？

今日は貴方の誕生日だ。順序だててちゃんと、誕生日の祝宴を準備すべきだろう。

また、夜になってからバタバタ準備して、適当に過ごすつもりじゃないだろうな。

前に私の音楽会を楽しみにしていると言っていた。音楽会でも、優秀な音楽家であれば、

当然ながら何度も何度も、練習を重ねるべきだ。」

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彼はテーブルの上から何かを手に取り、僕に手渡した。

素蒸音声部

「それから、これは私の明日の音楽会のチケットだ。時間通りに来なさい。

今日のミニ音楽会は完璧なものではない。明日、音楽会の最後に、楽団を指揮し貴方のために作ったこの曲を演奏する。

貴方には、より盛大な演奏を満喫してもらうつもりだ。」

【選択肢】

・私のために特別に曲を作ってくれてありがとう

・盛大すぎる

選択肢

私のために特別に曲を作ってくれてありがとう

素蒸音声部

「これは自分で決めたことだ。感謝など必要ない。

それに音楽家にとって曲というのは、つまらない結果を求めて、苦心して作るものではない。

貴方の誕生日は私に最も重要なひらめきをもたらした。だからこの曲は貴方のものだ。」

盛大すぎる

素蒸音声部

「貴方は簡単に満足しすぎるのではないか？

話はまだ終わっていない。明日の音楽会に参加するのに必要な服とアクセサリーも後で届ける。

貴方への誕生日プレゼントを、時間をかけて考えた。

貴方の誕生日に比べたら、過去の盛大な儀式も大したものではない。

私の音楽会で、貴方のための一曲を捧げる＿＿これはかろうじて貴方の誕生日にふさわしいものだと言える。」

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彼はいつもの傲慢な目元をゆるめ、チケットを私の掌に置き、私の腕をぎゅっと握った。

素蒸音声部

「○○、誕生日おめでとう。ずっとあなたに言いたかったことがある＿＿

音楽が私の全て……貴方を見ていると、無限のひらめきが得られる気がする。」

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