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極光神境・ストーリー・サブⅡ祭壇

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リハーサル

静かに芝居が始まる。

落雁水無月さん、わ……私は下手だと思います……やはり、つっつじうら煎餅に代わった方が……

水無月落雁ちゃんには演技の素質があるよ。それに素朴な演技であればあるほど、信じ込ませやすいんだってー

落雁:ほ、本当ですか……では……一体どうすれば……

水無月:ハハッ、簡単さ。ここに張ってある結界は僕が設置したものだと、最中に信じ込ませるだけで良い。

水無月最中は星象観測に頼り過ぎな面があるからね。極光によって星空は隠されている、彼に観測は不可能だから、判断力は自ずと落ちているはずだ。

水無月最中を連れてきたら、わざと煽って警戒心を下げるよ。そして結界を張るフリをする。

水無月:この時、君はただ僕の言いつけに従って、外を守って、仕掛けている過程を見られないようにしてくれたらいいよ。

水無月:彼が勝手に想像を膨らませて、結論を出してくれるだろうから。

落雁:しっ……しかし台詞をもし忘れてしまったら……どうしましょう……

水無月:大丈夫大丈夫、もとからそんな感じだからさ。

落雁:あぁ……ごめんなさい……

水無月:もー謝らなくていいって、自分らしくしているだけでいいから、ね。

水無月:さあ準備出来た?観客を待たせるわけにはいかないからね。

願い

神器の力。

 光が差さない奥深い幽谷の中、儚げに重なり合う女性の声は絶え間なく、兄を呼び続けている。しかし、返事はなかなか帰ってこない。

???:兄様……貴方がここにいることは知っています……貴方の気配を感じます……

???:私は……貴方が恋しいです……兄様……

水無月:おーもう長い文章が言えるようになったのか!予想通り、「心災」と「勾玉」の力は交じり合い、強くなっているみたいだねー

羊かん:……

水無月:首領、勾玉の位置はわかる?

 羊かんが手を伸ばして虚空を無造作に掴むと、極光を放つ勾玉が現れた。

 それまでの儚げに呼びかける声は急に消え、結界にぶつかっていた極光が弱まったように、羊かんの手に集まってきた。

水無月:やっぱり、首領にしか勾玉の位置はわからないのか……

羊かん:以前、この声に願ったことで、この「無光」が生まれた。

水無月:それで君を主として見ているのか……ああ、首領……時々妬ましく感じるな……

羊かん:……

水無月:ハハハッ、冗談だから、本気にしないでよー

水無月:じゃあ、これから何度か試して欲しいな。願いが叶って、全員を閉じ込められるかをね。

水無月:そんなに緊張しないで……首領はきっと緊張しないってわかっているけどね。とにかく、願いが叶わなかったとしても、奥の手があるからー

羊かん:失敗はしない。

羊かん:この地に入った全ての者の位置を教えてくれ、そうすればこの森を変えて見せる。

 羊かんは喜びとも悲しみとも言えない表情で、勾玉を眉間にあて、願いを唱えた。

 羊かんが願うと、すぐに二人がいる場所が盛り上がり、周囲は彼らを囲むように高い木が生えてきた。

水無月:こんな簡単に……成功するの?!

羊かん:感情がない、欲もない、最も敬虔だからだろう。

水無月:首領……本当に君が妬ましいよ……

帰れない

帰り道は封鎖されてしまった。

 極光の下、一行は密林をさ迷っていて、雰囲気は少し落ち込んでいた。

ラムネ:あーあ、悔しいな、このまま帰るだなんて……

たこ焼き:うさ耳キノコが見つからんかったから?

ラムネ:ううん……何も手伝えなかったから……

おでんラムネ、それは違うねぇ、あたしたちにも任務があるだろう。

ラムネ:でも、逃げているようにしか……

おでん:早く外に情報を伝えられれば、最悪の事態を回避出来るかもしれねぇだろ。

お好み焼き:せやで、ウチも悔しいけど……せやけど一回決めたんなら、突き進むしかないねん!

ラムネ:うん……わかった。

たこ焼き:……ねぇ、なんだかおかしない?

お好み焼き:正常なところなんてないやろ、どこもかしこもおかしいよ!

たこ焼き:そうやのうて、来た時はこないに歩いたやろか?

お好み焼き:あっ……確か分かれ道があったはず、せやけど全然見あたらんな……

たこ焼き:えっ?これはさっき印をつけた木ちゃう?ここはもう通ったはずやけど!

おでん:しまった、帰り道を塞がれてしまったようだ!

ラムネ:えっ?!どういうこと?!

お好み焼き:つまり、もうこっから出られへんってことや!!!

ループ

全てはループしている。

りんご飴:またここに戻ってきた……

抹茶:さっきから、僕たちはずっと同じ場所を歩いているようですね。

かき氷:……七回。ループしていると気付いてから数えてみたけど……同じ木の横をもう七回は通り過ぎている。

抹茶:はい、例え前進しても、後退しても、どう方向を変えても、同じ道に戻ってしまうようですね。

りんご飴:じゃあ……ここら辺の木を全部切って、道を作る?

抹茶:例え新たな道を切り開いても、相手によって対処されてしまうでしょう。

りんご飴:相手って?

かき氷:誰かに操作されてるってこと?

抹茶:ええ、ここに来ると決めた瞬間から、僕たちは操られていたんです。

りんご飴:ごめんなさい……私が突っ走ったから……でも今回を逃したら、もう真相を突き止められなくなるんじゃないかと思って、本当に怖くて……私が皆を巻き込んでしまった、ごめんなさい!!!

抹茶:……りんご飴、ここに来ると最終的に決めたのは僕です、僕に責任があります。しかし、事態が最悪の状況にまで至っているとは思えません。

かき氷:そうだね、こんな大がかりなことをして皆を騙そうとしているのは、きっと別の目的があるはず。

草加煎餅:……

抹茶:相手は明らかに時間稼ぎをしているようです、何かを待っているのかもしれません。

抹茶:先程みたいに、誰かを寄越して僕たちを導くように。

りんご飴:じゃあどこにも行かず、このままここに留まるのは?

抹茶:向かうべきではあります、ここに閉じ込められたままですと余計に不利です。

りんご飴:もうっ!行くのもダメだし、行かないのもダメ!ムカつくわ……捕まえたら、絶対……

かき氷:絶対、なに?

りんご飴:えっ……まだ思いつかない……

かき氷:……じゃあ捕まえた時に考えよう。

結界

結界を破れるのはあの者しか……

水無月:あぁ、複雑な構造をしているな、頭が痛くなるー

落雁:これは、最も高度な……結界です。当時の陰陽家が……巫女様のために独自に作ったもので……材料だけでも、とても貴重だそうで……

落雁:御侍様が言っていました、当時は巫女様のお墓には……宝物があると噂されていて……多くの人たちが……お墓を探していたらしいです。

落雁:巫女様が何者にも邪魔されず……安眠できるようにと……最後の陰陽家の方たちは……桜の島を探し回って、ありったけの資材をつぎこんで……この結界を作ったとか。

水無月:なるほどねー少し不思議なんだけど……首領は森を自由に操作することが出来るんでしょ?結界は解けないの?

羊かん:結界のせいで祭壇の空間とこの森は隔てられていて、操作することはできない。

水無月:そうなのか。こんなに複雑な結界、もし最中にも解けなかったら……笑えるなー

つじうら煎餅:でも結界が解けないと、計画は失敗になっちゃうじゃん!

水無月:そうだねー

つじうら煎餅:なんでまだ笑えるの?他に何か方法があるの?

水無月:いや、結界を解くのは得意じゃないんだ。

つじうら煎餅:じゃあどうして……

水無月最中にも解けないなら、誰にも解けないということだ。だから、焦ってもしょうがないよー

 水無月は笑いながら、そばにいる羊かんを見た。

羊かんは先程の会話を聞いてはいないようだ。結界の中の祭壇を見つめ、揺るがないようで揺らいでいた。

羊かん:彼はきっと結界を解いてくれる。

心災Ⅱ

苦痛と葛藤。

 ここには無光にはなかった青い草地があった。草木は好き勝手に成長し、葉や枝を伸ばした。中心には池があり、極光に照らされ、キラキラと輝いていた。

 踏みしめると、黒焦げた足跡が残った。周囲数メートルの草木も萎え、黒色に枯れていく。

 一歩ずつ歩くたび、大地から怒りの声が響いてくる、まるで誰かの心を代弁しているかのように。

第一歩──

焦土「外見は鮮やかだが、中は真っ黒である」

第二歩──

焦土「この目障りな繁栄を滅ぼしたい」

第三歩──

焦土「偽善なんかより、純粋な悪の方が嫌われない」

清泉「本当にそうなの?何を期待しているの?」

 隣の泉が唐突に声を上げると、大地の低い声を聴いていた者は足を止めた。

 足音が止んだことで、全ては静寂に戻った。すると彼は再び歩き出した、今度は一層熱心に耳を傾けた。

焦土「羊かんの発想は実に甘い!この世の汚れは永遠に浄化することはできない」

清泉「でも君はずっと彼に協力して、離れようとは思わなかったでしょう?」

焦土「僕は彼の力を借りて、背信者たちに罰を与えようとしただけ……」

清泉「でも罰を受けるべき人は皆もう罰を受けたんでしょう?」

焦土「僕は……」

清泉「認めなよ、心の中では期待しているくせに」

焦土「いや、皆嫌いだ!」

清泉「でも、君の大好きな巫女様も、人間なのよ」

清泉「君もこの世界が明るいものであって欲しい、君の思うような暗いものではなく、でしょう?」

焦土「黙れ」

清泉「ハハハッ、強がるなよ。僕は君だ、君のもう一つの顔、自分にしか自分はわからないよ」

清泉「本当に甘いのは僕たちの方なんだ」

 池から溢れ出た水は草地を覆った、すると黒焦げた跡から幼い芽が生えてきた。水が来た者のあしを覆うと、言葉も止んだ。

羊かん:これがあなたの心の中の声か……水無月……

羊かん:甘くても、辛くても、全ての苦痛も葛藤も、私が終わらせてあげる。

 羊かんは言葉に出来ない表情を浮かべた、まるで全ての感情を表しているように見える。口元に弧を描いて、衆生を俯瞰した。

観客の入場

幕が上がる。

ループ

無光

りんご飴:どういうこと?!堕神が増えていく……

かき氷:オーロラが強まるにつれて増えていくようね。

抹茶:しまった……ここは狭すぎる、我々に不利です。

りんご飴抹茶さん、早く来て、こっちの道が出来た!

草加煎餅:どうやら相手はもうじっとしていられないようですね……

抹茶:さあ、この道を辿って、あの者たちの本当の目的を見てみましょう……

密林

無光

りんご飴:ふぅ……同じような木が生えているけれど、ようやくあの奇妙なループから抜け出せたみたいね!

かき氷:他のひとたちはどこにいるんだろう……

抹茶:推理が正しければ、僕たちは必ずすぐ彼らに会うことになるでしょう。

抹茶:大方水無月は我々を同じ時間、同じ場所に集めようとしているのでしょう。さもなければ繰り返しこのような面倒なやり方をする必要はありません。

草加煎餅:……何しろ、舞台で一芝居するには、観客がいなければなりませんから。

草加煎餅:ただ、今日は一体どんな芝居をするつもりでしょう……

りんご飴:よくわからない話をしていないで、一緒に道を探しましょう、また出られなくなったみたいだわ!

抹茶:急がなくても大丈夫です、もうすぐでしょう。大人しくその時を待ちましょう。

第三の目

傍観している第三の目。

 「黄泉」、観星落。静まり返った和室の中、神棚が点滅しているだけで、他は全て止まっているように見えた。

 鯛のお造りは少し不安そうに神棚──正確には神棚の中で広がる幻の光景を見ていた。

 光の中途切れ途切れに映るものは、別の世界からのものだ。「黄泉」の者には手の届かない世界。

鯛のお造り:まさか、切れたと思っていた通信が完全に途切れている訳ではないとは。ただ見れるだけで、聞くことも話すことも出来ないけどね。

鯛のお造り:しかし最中の同意もなく、見ていいものかどうか……

 鯛のお造りはあれこれ考えながら、「現世」を観察する機会はめったにないため、葛藤することをやめた。

鯛のお造り:見られたくないことがあれば避ければいいさ。

鯛のお造り:残念ながら、最中が今いる場所は自然に出来た場所ではないこと。極彩色の極光は、神器の力がぶつかって生まれたものだろう。

鯛のお造り:あら?あれは……

 映し出された景色はとても広い、角度のせいで最中は見えないが、斜め後ろに勾玉を持つ羊かんの姿があった。鯛のお造りはそれを鋭く捉えた。

 「瓊勾玉」を長年保管してきた彼は見間違えるはずがない。

鯛のお造り:まさか先を越されるとは……

鯛のお造り:しかしこれはまだ最悪な状態ではない。最悪なのは、最中がそれを知らずに、誰かが用意した罠に飛び込んでしまうこと。

鯛のお造り:しかし……残影を飛ばす方法しかないみたいだ。

 鯛のお造りは、先程の映像を残影にし、最中に送った。しかし彼がいつそれを受け取れるかはわからない。

 最中の背後にいる羊かんは思いもしていないだろう、第三の目が彼らを見つめ、起こったことを忠実に記録していると。

 しかし、この時を超えた「証拠」は、いつ役に立つかはわからない。

新世界の夜明け

夜明けの光。

むかしむかし、この大陸が生まれた頃と同じくらい遥かむかし、ある予言の噂が広まっていた。

その予言は「記録者」たちの手帳に記された。

しかし、遥かなる時を経たことで、再び忘れ去られてしまった。

何年後、誰もいなくなった大地は暗闇に落ちた。

悪念から生まれた恐怖の堕神が、旧世界の幕を切った。

極彩色は満身創痍の傷口から青白い世界に染み込んでいく。

それは新しい世界の光だった。

光が救世主を導いた。

救世主は小舟を持ってやってきて、大地の霧を破り「黄泉」から全ての者を救った。

羊かん:この話、何が特別なんだ。

水無月:ハハハッ、僕はただ、あの救世主は、首領のことかなと思っただけー

水無月:ほら、無光の闇もある。

水無月:極彩色もある。

水無月:そして堕神も。

水無月:どう見ても、予言そのものじゃないか。

羊かん:小舟はない。

水無月:細かいことは気にしないでよーこの先、桜の島の外から誰かがやってきて、この大地を救ってくれると思う?

羊かん:それは私には関係ない。

水無月:それもそうか、首領が神国を築けば、救世主なんてどうでもいいね。

羊かん:行こう、最中が結界を解こうとしている。どうなるか、すぐに答えがわかるよ。


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ゲーム概要 美食擬人化RPG物語+経営シミュレーションゲーム

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