「根繋たる半樹」シアノ_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
100%
風属性
150%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
メルク「みゅっ!?もともとは、シアノさんも言葉がわからなかったのですよ?」
シアノ「わたしも りょくせいとおなじく もりにつらなるもの ゆえに。」
メルク「みゅ、不便ではないのです?緑精たちと話したりしないのです?」
シアノ「りょくせいと わざわざ はなすことは ありません。りょくせいも わたしも もりにつらなるもの。」
シアノ「ゆえに はなさずとも すべてのことを たがいに きょうゆうすることができます。」
メルク「た、たしかにそうだったのです。」
メルク「そもそも、言葉は別の人と話すためのもの……、ということは、森として繋がっているシアノさんや緑精たちが言葉を必要としないのも、うなずけるのですよ……。」
メルク「みゅ?でも、シアノさんはもともとは人間だったと聞いたのです。人間だったころは、言葉を知っていたはずでは……、」
シアノ「もりとつながるまえのことは もうおぼえてはいませんが おそらくは これまでみてきたにんげんのように ことばを しっていたのでしょう。」
シアノ「しかし もりと ふかく つながっているうちに ことばは ひつようのないものとして わすれさられていきました。」
メルク「それほどの長い時を、生きてきたのですね……。」
シアノ「もりは じかんのことは わかりません。あさも ひるも ながいも みじかいも もりには そんざいしません。」
シアノ「にんげんだけが じかんにくぎりをつくり じかんをかぞえるのです。」
シアノ「しかし……、」
メルク「みゅ……?」
シアノ「ふしぎなことに わたしは じかんを ながくかんじることが できたようです。つまらない という かんじょうも。」
メルク「それは……、もしかしてマトリクスさんの影響なのですよ?」
シアノ「おそらくは そうなのでしょう。かれは もりのなかで ゆいいつ もりではないそんざいでした。」
シアノ「かれは わたしに りかいしがたいものばかり あたえ やがてそれが わたしに わたしという いしきをあたえた。」
メルク「では……、もしかしてシアノさんに言葉を教えたのも……、」
シアノ「かれでした。かれだけが ことばなくして いしをきょうゆうできないそんざいでした。」
シアノ「かれは わたしのもとへ なんどもおとずれては ほんをかかえて ことばをはなしました。」
シアノ「あまりにも なんどもおとずれるので いつのまにか かれのはなすことばを おぼえていたのです。」
メルク「そうだったのですね……。」
シアノ「……、」
メルク「シアノさん?」
シアノ「……いつのまにか わたしにも かれにも じかんがながれていました。」
シアノ「わたしは わたしとことばをてにいれ かれは こどもからおとなへと へんじた。」
シアノ「じかんが ながれているということを ながれたじかんのながさを わたしは りかいできるように なってしまった。」
シアノ「それが…… わたしは すこし おそろしいような きもちがします。」
メルク「恐ろしい、なのです?」
シアノ「まつことのながさ そして つまらなさ。いぜんはかんじなかった おそろしさが おそろしい。」
メルク「シアノさんは……、後悔しているのです?」
シアノ「……わかりません。 ただ うしなうこともまた おそろしい。」
メルク「……私にも、ちょっとはわかるような気がするのですよ。」
シアノ「……。」
メルク「マトリクスさんとシアノさんがこれからどうなるのか、私には、何も言えないのです。私も、その先の未来を、まだ知らないのです。」
メルク「でも、少なくとも今のシアノさんに、アドバイスはできるのですよ!」
シアノ「……?」
メルク「長い夜を乗り越えるには、何か気晴らしをするのですよ!」
シアノ「きばらし……。」
メルク「それが好きな人のことや、好きなことだったら朝が来ることがわかっている夜ならきっとあっという間にすぎるのです!」
シアノ「もりには あさも よるも ありません。」
メルク「みゅっ……、ええと、それはもののたとえというか……、」
メルク「つまり、いずれ終わりのある時間なら、ってことなのです!」
メルク「それに……、いつか朝が来るとわかっているのなら、待つ時間もわくわくして待てると思うのですよ!」
シアノ「……。かれも そういうきもち だったのでしょうか。わたしのめざめを まつあいだ。」
メルク「……きっと、そうだと思うのですよ。」
シアノ「……そうですか。」
シアノ「では きばらしとは なにをするのですか?」
メルク「みゅーん……、シアノさんなら……、」
メルク「そういえば、シアノさんは文字はまだ書けないのです。文字の綴りを勉強してみるとかはどうなのですよ?綴りがわかれば、手紙も書けるし、本だって読めるのですよ!」
シアノ「ほん……。わかりました。つづりを まなんでみましょう。」
――――――――――――――――――――場面転換――――――――――――――――――――
メルク「シアノさん!勉強のはかどり具合はどうなのですよ?」
シアノ「場ん字純超で素。綴りをあてはめてい草ぎょうだと 理解しました。」
メルク「言葉はあってるのに、なにかが!なにかがおかしいのですよ……!」
備考
入手方法
ダイヤスカウト