「酷烈なる真心」ベネデット_include
属性補正
炎属性
71%
水属性
140%
風属性
100%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
ベネデット「俺がベネデットだ。君たちが癒術士の一行だろうか?」
メルク「そうなのですよ!私はメルクなのです、これからよろしくなのですよ~!」
主人公「俺は主人公です。仲間になってくれてありがとうございます。」
ベネデット「そのことだが……、本当に俺でよかったのか?君たちは癒術士だろう?」
メルク「どういうことなのですよ?」
ベネデット「聞いていないのか?その……、俺は手がつけられないほど、怒りに心を支配されてしまう時があるんだ。」
主人公「怒り?それはどういう時に……、」
ベネデット「一概には言えないが……、例えば、卑怯なことをしている者を見かけた時や、弱いものいじめを見つけた時、それから……、」
ベネデット「村や人を襲っているモンスターを見かけた時だ。ついかっとなって、他のことが見えなくなってしまう。」
ベネデット「癒術士はモンスターを癒す存在だ。俺がいてはモンスターとの必要以上の争いを引き起こしてしまうかもしれない。」
主人公「なるほど、そういう事情があったんですね……。」
ベネデット「普段から抑えようとはしているんだが、自分の感情を制御しきれないこともたまにある……。」
ベネデット「……このことは紹介状の方に告げておいたはずなんだが、なにかの手違いで伝わらなかったのかもしれないな。」
ベネデット「俺は君たちの旅にはふさわしいとは思えない。癒術士の旅を邪魔するわけには……、」
紹介所のお姉さん「あら、ちょうどいいと思ったんだけど……。」
主人公「紹介所のお姉さん!」
ベネデット「ちょうどいいとはどういうことだ?」
紹介所のお姉さん「ベネデットくんが旅に出た理由は、師匠さんにその激情家なところを直してくるようにって言われたからでしょ?」
メルク「そうなのですよ?」
ベネデット「あ、ああ。子どもの頃から世話になっている修道院の方で、その人に戦い方を教わったんだ。」
ベネデット「……その人にはこの性格のせいで、なんども迷惑をかけた。」
ベネデット「村にモンスターが襲ってきた時に、ついかっとなってひとりで特攻を仕掛けて、深追いしそうになったのを体を張って止められたり……。」
ベネデット「それで、いつまでも今のままじゃ、いつか後悔することになると言われて、旅に出されたんだ。」
メルク「そんないきさつが……。」
主人公「それで、紹介所のお姉さんがベネデットさんを俺たちに紹介した理由はなんだったんですか?」
紹介所のお姉さん「癒術士を遠ざけるより、むしろ一緒に旅をした方が、抑えなきゃって気持ちが強く働いて、うまくいきそうだと思ったのよね。」
紹介所のお姉さん「ベネデットくんて根はすごくやさしいから。」
ベネデット「……そんなことは。」
紹介所のお姉さん「ふふふ、実は師匠さんから手紙が届いてたのよ。あなたをお願いねって。」
ベネデット「えっ!?」
紹介所のお姉さん「あなたは怒りっぽいんじゃなくて、少し優しすぎて、一生懸命になりすぎてるだけだとあったわ。私もそう思うの。」
ベネデット「……。」
主人公「一緒に旅をしてみましょうよ、ベネデットさん!」
メルク「そうなのです!いざとなれば、師匠さんのように体を張って止めるのです!主人公さんが!」
主人公「そう、俺が……、」
主人公「って、止めようとして足に縋(すが)り付いてる光景しか想像できない……!」
メルク「しかも、そのままベネデットさんは進んでいくのですよ……。」
主人公「脂肪をつけて重しになるべき……?」
メルク「そこは筋肉をつけてほしかったのですよ。」
主人公「もうあきらめるよ、筋肉は……。」
ベネデット「やはり俺は……。」
メルク「主人公さんが筋肉をあきらめるから!」
主人公「えっ、す、すみません!俺、ベネデットさんを止められるくらい筋トレ頑張りますから!」
ベネデット「……。」
主人公「今、無理そうって思いましたよね!?」
ベネデット「そ、そんなことはない。」
主人公「震え声で言われても!」
メルク「ベネデットさんの優しさが思わぬところで発揮されたのですよ。」
主人公「今じゃない……。」
紹介所のお姉さん「大丈夫よ、主人公くん!あなたが身につけるべきは筋肉じゃなくて……、」
紹介所のお姉さん「肺活量よ!」
主人公「あの、その手に持っているものは……?」
紹介所のお姉さん「吹き矢よ。」
メルク「ま、まさか……。」
紹介所のお姉さん「そう、このしびれ薬の塗られた吹き矢で、いざという時は後ろからエイッてやるの!」
主人公「ベネデットさんを猛獣扱い!?」
メルク「もう、失礼なのですよ。やさしいベネデットさんだってさすがに……。」
ベネデット「これは、まさかあの人が……?」
メルク「どうして感極まってるのですよ!?」
紹介所のお姉さん「その通りよ。これはベネデットくんの師匠さんから送られてきたの。」
ベネデット「……実の息子ではない俺をここまで。ありがとうございます。」
ベネデット「……主人公、メルク。どうかこれを受け取ってほしい。これからよろしく頼む。」
主人公「ベ、ベネデットさんがそれでいいなら……。」
メルク「なんだかもう、感動したらいいのか、驚けばいいのか、わからないのですよ。」
主人公「俺も……。」
主人公「でも、ベネデットさんが嬉しそうだからもうなんでもいいや!」
メルク「……、」
メルク「なのですね!」
備考
入手方法