「燦黒なる顕心」ユリウス_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
100%
風属性
100%
光属性
130%
闇属性
110%
モデル
ストーリー
ユリウス「あ、主人公くん。前の件だけど、手配しておいたよ。」
主人公「えっ、ありがとう!仕事が忙しいのにごめんな。そうだ、お礼と言っちゃなんだけど……、」
ユリウス「チョコレート?」
主人公「よかったら、休憩する時にでも食べてくれ。あ、甘いもの、苦手じゃなかったよな?」
ユリウス「ううん、ありがとう!意外だってよく言われてるんだけど、甘いもの好きなんだ。だからすごくうれしいな、これを食べて仕事、頑張るよ。」
主人公「そんなに喜んでもらえるとなんだかあげた俺の方も嬉しくなってきたよ。あんまり根を詰めすぎない程度にな。」
(暗転)
主人公「ユリウス、まだ仕事してたのか。研究者さんの助手って大変だな……。」
ユリウス「あはは、楽ではないけどね。でもつらいわけじゃないよ、好きでやってることだから。」
主人公「やっぱり昔から研究とかが好きだったのか?」
ユリウス「ふふふ、むしろ子どもの頃は、実験も研究も何が楽しいんだろうって思ってたな。」
ユリウス「だけど両親がすごく期待してくれててね。僕は将来、きっとすごい科学者になるって。」
ユリウス「その期待に応えなくちゃって、楽しさもわからないまま勉強してたんだ。その頃は毎日がすごくつまらなかったなあ……。」
主人公「そうだったのか……。でも、今は好きってことは、何かきっかけがあったってことだよな?」
ユリウス「……学校に入った後、ある女の子に会ってね。入学が待ちきれなくて夜の学校に忍び込んだって言うから、ちょっとした実験をみせてあげたんだ。」
主人公「へえ……、」
ユリウス「そうしたら、きらきらした瞳で喜んでくれて……、知らないことを知るのは楽しいねって。」
ユリウス「ふふふ、僕って単純だよね。そんな彼女を見てたら、僕にもそんな風に思えてきたんだ。彼女がとてもきらきらしてたから。」
ユリウス「それで今までやってきたことを思い返したら、確かに楽しいと思えることもあったなって。」
ユリウス「研究のためじゃなく、科学者になるために勉強してたから、そんな視点で見たことがなかったんだ。」
主人公「いい出会いをしたんだな。その子とは学校でまた会えたのか?」
ユリウス「うん。彼女は僕のことを覚えてなくて、前とは様子も違ってたんだけど……。」
主人公「えっ?」
ユリウス「ああ、心配しないで。もうそのことは、ひとつの決着がついたから。ただ……、」
主人公「ただ?」
ユリウス「……ちょっと悔しくってね。彼女に昔の面影を取り戻させたのは僕じゃないから。」
ユリウス「僕は、ただ彼女の傍にいることしかできなかった。彼のように、離れることも、傷つけることも覚悟して、彼女の中に踏み込めなかったんだ。」
主人公「……。」
ユリウス「あっと……、ごめんね、こんな話。」
主人公「いや……、言って楽になるならいくらでも聞くよ。ユリウスって普段は自分のことはあんまり話さないしさ。」
ユリウス「……、」
ユリウス「じゃあ、ちょっとだけ聞いてもらってもいいかな。向こうじゃ、誰にも言えないことだから。」
主人公「もちろん。」
ユリウス「……ありがとう。」
ユリウス「……、僕は彼女が好きで、彼女は僕が好きだった。今、彼女は僕の恋人なんだ。」
主人公「えっ。そ、そうなのか。」
ユリウス「うん、そうなったのは最近のことだけどね。それは舞いあがるくらい嬉しいことなんだけど……、……どうして僕だったんだろうって思うことがたまにある。」
ユリウス「眠る彼女の肩に毛布を掛ける時、眠気覚ましのコーヒーを作る時、彼女に渡すための資料を作る時。」
ユリウス「僕は、彼女のためにこんなことしかできなかった。僕と同じように彼女を愛する、彼のようにはできなかった。」
ユリウス「……でも。それでも彼女は、彼じゃなくて僕を選んでくれた。それがたまに……、どうしようもなく不思議に感じるんだ。」
主人公「恋敵の方が選ばれるべきだって?」
ユリウス「そうだね、……ちょっと申し訳なさも感じる。」
ユリウス「……でも、わかってるんだ。僕もそうだったから。」
ユリウス「どういうわけだか、その人じゃなきゃいけないんだ。他にも素敵な人がいるってわかっていても。」
ユリウス「だから、こんなことを思うべきじゃない。わかってる、彼女にも彼にも失礼なことだ。」
ユリウス「僕は彼が願ってやまないものを手に入れた。」
ユリウス「だから、彼がうらやむほどに幸せになって、彼が一縷(いちる)の望みも抱けないほどに彼女を大切にしたい。」
ユリウス「でも、ふとした時に思ってしまうんだ。僕でよかったのかって。」
主人公「……そっか、それで誰にも言えないのか。」
ユリウス「君をていのいい吐き出し相手にしちゃってごめんね。でも、ありがとう。なんだか、ちょっとすっきりした。」
主人公「それならよかったよ。」
主人公「……、その、余計なことかもしれないけど。」
ユリウス「なんだい?」
主人公「……ユリウスはその子のためになにもできなかったって思ってるかもしれないけど。でも、それは簡単なことじゃないし……、」
主人公「ただそばにいてくれるだけのことが、本人も誰もきづかないところを助けてくれることだってあるよ。」
ユリウス「……、そう、かな。」
主人公「そうだよ、俺の経験談で悪いけど。」
ユリウス「……、」
ユリウス「ふふ、ありがとう。それなら、そうかもしれないね。そうだったら、いいなあ。」
備考
入手方法
Lv40以上の★2ユリウスがパーティに入っている状態で、エトアース出現クエストをクリアすると、一定の確率で進化