「双刃の寡翼」トイフェル_include
属性補正
炎属性
71%
水属性
140%
風属性
100%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
トイフェル「……。」
主人公「あれ、トイフェル?」
メルク「トイフェルさん、何をしているのですよ?」
トイフェル「武器の手入れだ。」
主人公「ああ、よくひとりでなにかやってると思ってたけど、これだったんだな。」
トイフェル「空の国にいた頃からの日課なんだ。」
メルク「トイフェルさんは聖宮守護団の切り込み隊長だと聞いたのです。やっぱり武器を大切にしているのですね~!」
トイフェル「そうだな……。もともとはここまで大切にしていなかったが、団長補佐のお言葉を聞いてからは……。」
メルク「みゅ?どんな言葉だったのですよ?」
トイフェル「……。」
トイフェル「団長補佐は日ごろ、お忙しい方なのだが、たまの休日には持ち物の手入れをなさっている。」
トイフェル「それを俺が変わって差し上げようとしたら、これが自分の楽しみなのだと、断られたのだ。」
トイフェル「団長補佐がおっしゃるには、あの方はおじいさまが枢機卿であらせられるゆえ、欲しいものはおっしゃる前に揃えられていたそうだ。」
トイフェル「しかし、それはおじいさまの物であり、己の物ではない。だからこそ、市民からの差し入れや、花束、手紙、聖宮から贈った武器や制服のような」
トイフェル「枢機卿のお孫様としてではなく、聖宮守護団の団長補佐として得た物が嬉しいのだと。」
メルク「そうだったのですね~……。」
トイフェル「そのお言葉を聞いて俺も……、恐れ多くも、そのお気持ちがわかった。」
トイフェル「だから、俺も大事にしようと思ったのだ。この居場所で手に入れた物を。」
主人公「そっか……。」
メルク「トイフェルさんにとっても、聖宮守護団は大事な場所なのですね~。」
トイフェル「ああ。神と猊下……、そして守護団のためにこの身をささげるつもりだ。」
メルク「みゅ、それなのに私たちの仲間になってよかったのですよ?もしかしてなにかの任務とかだったりするのです?」
トイフェル「いや、今は休憩期間中だ。地上の民のことを知るため、空を降りてきたんだ。」
主人公「そうだったのか?」
トイフェル「団長補佐が地上の民のことを知る必要があるとおっしゃっていた。だから俺もそうしようと思ったんだ。」
メルク「そうだったのですね~……。」
主人公「それで、なにかわかったのか?」
トイフェル「そうだな……。紹介所のお姉さまは人使いが荒い。」
主人公「それはたしかに……、」
主人公「って、お姉さま?」
トイフェル「初対面の時に地上の民と呼びかけたら、そう呼べと言われた。」
主人公「そ、そうなんだ……。」
メルク「紹介所のお姉さんがここぞとばかりに自分の欲求を満たしているのですよ。」
トイフェル「だが、礼を言われたり、必要とされるのは相手が地上の民でも、とても嬉しいものだのだな。」
メルク「みゅ?私たちだってトイフェルさんを頼りにしているのですよ!いつも戦ってくれてありがとうなのですよ~!」
トイフェル「……。」
主人公「と、トイフェル!?いきなりほっぺたをつねってどうした!?」
トイフェル「幸せすぎないようにほほをつねってバランスをとっている。」
主人公「どういうこと!?」
トイフェル「聖宮守護団にいたときからしていることだ。気にしないでくれ。」
主人公「気にするよ!」
メルク「幸せすぎないようにって、どういうことなのですよ?」
トイフェル「……俺は他の者に比べて翼が小さい。本来なら聖宮守護団に入れるはずもなかった。」
トイフェル「だが、団長は翼が小さくとも、信仰と誓いがあるならばと俺の力を見込んでくださった。」
トイフェル「そして入団後は、しばらくしてから切り込み団長の座を任せていただいたり、団長補佐から励ましのお言葉までいただいた。」
トイフェル「本当なら、だれからも必要とされず、翼を負った償いさえも許されなかったはずの俺には身に余る幸せだ。」
トイフェル「だから、バランスをとっているんだ。こんなものでとりきれるはずもないんだがな。」
メルク「な、なるほど……。」
主人公「ええと、ほほをつねらなくても、トイフェルはいつもあんなに鍛錬も頑張ってるんだし、もう十分にバランスはとれてるんじゃ……、」
トイフェル「……。」
主人公「今の幸せポイントあった!?」
トイフェル「い、いつも見ててくれてありがとう。だが、俺をこれ以上幸せにしてどうするつもりだ……!」
主人公「そこもかー!」
メルク「し、幸せの許容量が低すぎるのですよ……。」
(場面変わって外)
トイフェル「今回の戦いも、無事に終えられたな。神よ、ご加護に感謝します。」
主人公「トイフェル!モンスターを引き付けてくれて本当に助かったよ!ありが……、」
トイフェル「……、」
主人公「……助かったよ。」
トイフェル「なによりだ。」
主人公「ぐっ、か、感謝し足りない!」
メルク「我慢なのですよ!あまり言ってはまたほっぺたをつねってしまうのです!」
主人公「くっ、モヤモヤする!いつか幸せの許容量が増えたときに伝えられるよう、今のありがとうを紙に書いておこう。」
メルク「すでに数か月分の紙がたまってるのです。その日が来るのはまだまだ先のようなのですよ~……。」
備考
ダイヤスカウト