「天を戴く傲鬼」たいてんき_include
属性補正
炎属性
90%
水属性
90%
風属性
90%
光属性
140%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
たいてんき「ふむ、ここが紹介所とやらか。ここでおぬしらの旅の供を見つけるのじゃな。」
主人公「供じゃなくて仲間な。」
たいてんき「なんじゃ、癒術士もたいしたことないのう!おぬしらの癒術とやらは他の者には使えぬのであろう?ならば、その力を以て者共を平伏させればよいものを。」
主人公「いや、癒術士はそういうのじゃないから!」
たいてんき「まあよい。それで、次はどこへゆくのじゃ?」
メルク「みゅ、これでこのあたりはだいたい案内し終わったのですよ!」
たいてんき「おお、そうか!大儀であった、褒めて遣わす。」
主人公「たとえ癒術士が世界にひとりだけでも、俺にはその尊大さは真似できないな……。」
たいてんき「しかし、これが王国か……。なかなか面妖なところじゃな。わしを見ても、誰も騒がぬし平伏せぬとは。」
主人公「そりゃまあ……、そこまで珍しくないからなあ。紹介所には動物の耳や角や翼が生えてる人たちも来るし。」
メルク「そうした人が他の国にはたくさんいると知っているので、王国の人たちは、そんなに驚いたりしないのですよ。」
たいてんき「鬼と呼ばれる者がおらぬとは聞いておったが、なるほどのう。ならばわしに平伏する者がおらぬのもうなずける……、」
たいてんき「などと言うとでも思ったか!この戴天鬼じゃぞ!?ただの鬼ではない、百鬼の頭領となる鬼じゃぞ!?」
たいてんき「くっ、見る目のない阿呆どもめ!このわしが直々にその目を覚まさせてやるわ!」
メルク「みゅわーっ!それは受付カウンターなのです!乗ると紹介所のお姉さんに怒られるのですよー!」
たいてんき「ええい、ひかえおろう!紹介所のおばさんだかなんだか知らぬが老若男女、わしに平伏すのじゃ!」
''「だれがおばさんですって?」
メルク・主人公「あ。」
紹介所のお姉さん「たいてんきちゃんだったかしら?まずはそこから降りましょうね。」
たいてんき「い、いやじゃ!なぜこのわしがおぬしごときの言うことを聞かねばなら……、」
紹介所のお姉さん「降りましょうね?」
たいてんき「……。」
たいてんき「……はい。」
紹介所のお姉さん「素直でよろしい。」
たいてんき「くっ、なぜかこやつには逆らえぬ……。」
紹介所のお姉さん「それにしても、どうしてこんなところに立ってたの?ここは受付をする場所なのよ?」
たいてんき「決まっておろう!このわしの偉大さで皆を畏れ、平伏させ、鬼の中の鬼、戴天鬼の名を知らしめるためじゃ!」
紹介所のお姉さん「それで受付の台に仁王立ちしていたと。」
たいてんき「そ、そうじゃ……!」
主人公「あ、あの、紹介所のお姉さん……、いや、お姉さま!」
メルク「たいてんきさんには私たちから注意しておくのです!なので、なにとぞ寛大な処置を……!」
紹介所のお姉さん「そうねえ……。それじゃあ、私が修行をしてあげる!」
メルク・たいてんき・主人公「え?」
紹介所のお姉さん「よく考えてみて?たいてんきちゃんが皆に構ってもらえないのは、ひとえにカリスマがないからよ!」
たいてんき「か、かりすま!?」
紹介所のお姉さん「そう、そのカリスマを身に着ければ、受付の台に立たなくても皆がたいてんきちゃんを構ってくれるわ!」
たいてんき「な……、」
たいてんき「なるほどのう!」
主人公「そこ納得するの!?」
たいてんき「つまり、ただでさえ偉大なわしがさらに進化を遂げるということじゃな?よかろう、おぬしの修行に付き合ってやろうぞ!」
メルク「ど、どうしたのですよ、たいてんきさん!もしやなにか拾い食いでもしたので……、」
たいてんき「おぬしらはわしをなんだと思っておるのじゃ!」
たいてんき「ふん、わしはいずれ百鬼を率いる鬼じゃぞ?忠臣の進言を聞き入れる器あってこそではないか。」
主人公「す、すごい。たいてんきが至極まっとうなことを!」
たいてんき「わしがまっさきに天誅を下さねばならぬのはおぬしらのようじゃな。」
たいてんき「まあよい、今に見ておれ。修行を乗り越えたわしの姿に平伏さずにはいられぬであろうからのう!」
たいてんき「ではさっそくはじめようではないか、わが僕(しもべ)よ!」
紹介所のお姉さん「誰が僕ですって?」
たいてんき「……はじめようではないか、お姉さんよ!」
(場面切替)
たいてんき「って、なんでじゃー!」
紹介所のお姉さん「あら、なにが?」
たいてんき「掃除洗濯料理に荷物運びと民家の修理!これのどこが、かりすまの修行なのじゃー!」
主人公「修行開始から数日たって気づくのか……。」
メルク「でも、たいてんきさんって意外となんでもできるのですね~。繕い物も料理も、紹介所の人たちに好評なのですよ!」
たいてんき「たわけっ!わしは者共を畏れさせ、平伏させるために……、」
紹介所のお姉さん「あっ、そうそう!村のみんなからお礼の手紙とお菓子を預かってるわよ。大人気ね、たいてんちゃん!」
たいてんき「なぬっ、貢ぎ物とな!」
主人公「いや、完全に子どもへのお駄賃……、」
たいてんき「かーっかっかっか!ようやくわしの偉大さが分かったようじゃな!よき心構えぞ!」
紹介所のお姉さん「ふふふ、よかった!」
紹介所のお姉さん「あっと、いけない!次のお仕事があるんだった!それじゃあまたあとでね、たいてんちゃん!」
たいてんき「……。」
たいてんき「ということにしておいてやろう、此度はな。」
メルク・主人公「えっ。」
たいてんき「……よき国じゃ。おぬしらが供をつけずともよい理由が分かった。」
メルク・主人公「……。」
たいてんき「さて、貢ぎ物の菓子でも食うかのう!かように物を貢がれるのは、しずめき以外では初めてなのじゃ。」
(場面切替)
たいてんき「これ、主人公!この国の菓子は口に合わん!おぬしにすべてくれてやる!」
主人公「さっきのしんみりムードの後でよく言えたな!?」
備考