「雷晶の術士」エルネス_include
属性補正
炎属性
86%
水属性
86%
風属性
86%
光属性
100%
闇属性
175%
モデル
ストーリー
主人公「どうしたんだよ、エルネス。こんなところで会うなんてめずらしいな。」
エルネス「主人公……。いや、たまたま近場に寄ったから。」
メルク「だ、大丈夫なのですよ?エルネスさん、足元がふらふらなのです。」
エルネス「ああ、うん。ゴメン、いつものことだから気にしないで……。」
主人公「ということは、また鍛錬か?そこまで無茶しなくてもいいと思うけど。」
エルネス「ダメだよ。」
エルネス「ぼくは、根が臆病で。どうしようもない、いくじなしだから。」
エルネス「だれも傷つけることのないように。もっと、もっと、つよくならないと……。」
主人公「エ、エルネス……?ええっと、なにかあったのか。今日はいつにもまして余裕がないというか……。」
エルネス「ないよ、なにもね。勇気もなければ、実力もない……。そう、ぼくにはなにもないんだ……。」
メルク「みゅ、エルネスさんっ!?だ、だれもそんなことはいってないのですよー!」
エルネス「ごめん……。」
エルネス「ぼくの勝手な思いこみで、きみたちを不安にさせてしまったようだ。ああ、ダメだね……、ぼくはまた、ひとを傷つけて……、」
主人公「ないからっ!?さすがの俺でもそのくらいで傷つかないって!」
エルネス「ふふ……。」
エルネス「よかった。きみたちが、ぼくよりもたくましいひとたちで……。」
メルク「あの、まえから気になっていたのですが。エルネスさんはどうしてつよくなりたいのですよ……?」
エルネス「メルクはかわってるね。このぼくなんかに質問を投げかけてくるなんて。」
メルク「そ、そんなに卑屈にならなくても……。なにもおかしなことはないと思うのですよ。」
エルネス「きみがそういうなら……。まあ……、あまりいいはなしではないんだけど……。」
エルネス「ぼくには、ちいさいころからつきあいのある姉妹がいてね。」
エルネス「姉のレイに、妹のヨランダ。ふたりは、いつもぼくと遊んでくれていた。」
エルネス「レイはめずらしい体質をもっていた。感情がたかぶれば、自然と放電してしまうんだ。」
エルネス「当時のぼくは、レイの電気がこわくて。彼女がそばにくると、決まって距離をとった。」
エルネス「ヨランダの背に隠れたりね。レイはなにもいわなかったけど、やっぱりしょんぼりしていたよ。」
エルネス「ただふれるだけで相手を傷つけてしまうかもしれない。それは本人にとって、とてもつらいことのはずなのに。」
エルネス「レイはやさしくて、あかるいひとだから。ぜんぜん気にしていなかったと、そういってくれるけど。」
エルネス「ぼくは、きらいなんだ。たいせつなひとをないがしろにした、弱虫な自分が。」
エルネス「ヨランダはいまでもときどき、そのときのことをもちだしてからかってくるけどね。なさけないぼくのためを思って、笑いばなしにしようと。」
メルク「なるほど。それでエルネスさんは毎日欠かさず鍛錬を……。」
エルネス「ああ、うん。こうしてきみたちについていく決意をしたのも、ほんとうに、ただつよくなりたかっただけなんだ。」
エルネス「ゴメンね……。」
主人公「いや、そこはエルネスが決めることだし。だれがどんな目的をもっていても、俺はべつにいいと思う。」
エルネス「よかった。」
エルネス「レイとヨランダは、身も心もたくましくて。ぼくなんかではもう、手のとどかないところにいるけど。」
エルネス「ぼくもいつか、追いつきたいんだ……。ふたりを守ってあげられるくらい、つよくなりたい。」
エルネス「そうしたらようやくぼくも胸をはって、ふたりのとなりにたつことができると思うから……。」
備考