「陽光の踊り子」ベイルージュ_include
属性補正
炎属性
90%
水属性
90%
風属性
90%
光属性
100%
闇属性
140%
モデル
ストーリー
ベイルージュ「ねえねえ、主人公!どうしてさっきからつまらない顔をしているの?」
ベイルージュ「もったいない。ああ、もったいないなあ!わたしをはやくそとにつれていってよ!」
ベイルージュ「ねえみなよ!窓からはさしこんできる、あたたかな日の光!あはは、さあ踊ろう! ほら、わたしと手をつないでさ!」
ベイルージュ「でも、主人公の手。わたしのとくらべて、すこしおおきすぎるかな。でも、だいじょうぶ。わたしの槌をにぎってごらん?」
ベイルージュ「あははは!みなよ、きみの手のひらにすっぽりおさまった。これでわたしと主人公はいっしょに踊れるね。」
ベイルージュ「さあ、いこう!飛んで跳ねて歌って踊って!日が暮れたら落ち葉をあつめて火を焚いて!」
ベイルージュ「また歌って踊るんだ!時間なんて、いくらあってもたりやしないな!」
主人公「……。」
ベイルージュ「なんだよ、やっぱりきみはつまらなそうだな。あ、わかった! お酒がないって?なるほど、そういいたいわけだ。」
ベイルージュ「もちろんあるよ。夜どおして飲んでも、まだこんなにたくさんのこってる、森のなかで自然に熟成されたとてもあまい果実酒なんだ。」
ベイルージュ「ああでもダメダメ。きみならひと口でカラッポだよ!そうだ、さっそく町で調達しよう。」
主人公「……。」
ベイルージュ「あ、またその顔!あはは、いつまで冗談やってるの?」
主人公「いや、そんなつもりはないんだけど。べつにつまらないとか思ってるわけでもなくて、なんていうか、ただちょっとつかれてるだけだから……。」
ベイルージュ「つかれたの?ねえねえ、どうして主人公?きのうはあんなにたのしんでたはずなのに。」
主人公「まあ、もちろんたのしかったよ。でも、おかげで睡眠不足だし。足もガタガタだし。声枯れてるし。食欲ないし。なんだか生きる気力も……、」
ベイルージュ「ああ、ヤダヤダ!ききたくない! ききたくな~い!」
ベイルージュ「きみはわたしよりも若いのに。どうしておじいさんみたいなことをいうのかな?わからないよ、体力なんてありあまってるはずなのに!」
主人公「そ、そうかもしれないけど。ベイルージュはあんまり足とかつかわないだろ?踊りとかいっても、ほとんど飛びまわってるだけ……、」
ベイルージュ「わたしだって翅のつけ根が痛かったもん!でも、もうなおった!二日酔いもなおった!枯れた声もなおった! ぜんぶぜんぶなおった!」
主人公「いくらなんでもはやすぎるだろ。まさか妖精って、みんなそういう体質なのか?」
ベイルージュ「どうかな、わからない。でも、オリビエはわたしとおんなじだよ。もしかしたら、そんなにめずらしくないのかも?」
主人公「へえ……。まあいいや、とりあえず俺は寝るから。いっしょにでかけるのはあとにしてくれ……。」
ベイルージュ「ええ~っ!?考えられないっ、きみはなんて怠惰な男なんだ!」
主人公「あと、わるいベイルージュ。宴もしばらくは中止に……、ぐう。」
ベイルージュ「認めない!そんなのわたしはぜったい認めないぞ~っ!」
ベイルージュ「って、もう寝てるの!?」
主人公「……。」
ベイルージュ「ううっ。わたしはなんてだらしない男についてきてしまったんだ!」
ベイルージュ「それにメルク、きみもいったいなにをしているの?さっきからそこで寝たふりをしているようだけど!」
メルク「みゅみゅっ!?気づかれたのですよ!?」
ベイルージュ「ふふん。わたしの目をごまかそうだなんてあまいんだからな!」
メルク「ベイルージュさんっ!い、いったん落ちついてほしいのですよ~!」
ベイルージュ「うるさ~いっ!わたしが酔いつぶれるまでつきあってもらうぞっ!」
メルク「みゅわわわっ!?」
(暗転)
主人公「ふああ……。」
主人公「おはよう、メルク。ずいぶん寝たつもりだったけど。まだ夕方にもなってなかったのか。」
メルク「……。」
主人公「あの、メルクさん……?ええっと、ずいぶん不機嫌そうですね。」
メルク「主人公さんには、私の苦労なんて知るよしもないのですねっ。」
主人公「いきなりそういわれても。苦労って、いったいなにが……、」
「すう、すう……。」
主人公「ベイルージュ……?もしかして、寝てるのか?」
メルク「ベイルージュさん。あれからずっとお酒を飲んでいたのですが。いましがた、ようやくねむってくれたのですよ。」
主人公「ああ、なるほど。わるい、迷惑かけたみたいだな。」
主人公「それにしてもベイルージュ。さっきまでの面影がまったくないというか……。」
メルク「みゅ。さすがに起こすわけにはいかないのです。目をさますまでは、ひとまずここにいるのですよ。」
主人公「そうだな……。今日はほかにもかたづけておきたい用事があったんだけど。」
主人公「ああ、いいか。ベイルージュのこんなすがた、あんまりみられるものでもないからな。」
「すう、すう……。」
備考
「陽炎の踊り手」オリビエの相棒