「誓約の焔円陣」フラールルゥ_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
58%
風属性
175%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
フラールルゥ「……。」
メルク「みゅ?フラールルゥさん、何をしてるのですよ?」
主人公「その手に持ってるのって、魔法陣を描くときに使ってたペンですよね。」
フラールルゥ「やあ、2人とも。ご覧の通り、魔法具の手入れをしているのさ。これがなければ私はろくに魔法も使えないからね。」
メルク「そうなのです!?」
主人公「ということは、なにか特別なペンなんですか?」
フラールルゥ「ああ、私が作り出したものだ。」
主人公「フラールルゥさんが!?」
メルク「やっぱりあれだけのすごい魔法を使うには、それなりのすごい道具が必要ということなのですよ!いったいそのペンにどんな力があるのです!?」
フラールルゥ「聞いて驚くといい。」
メルク&主人公「ごくっ。」
フラールルゥ「なんと、綺麗に字が書ける。」
主人公「綺麗に!」
メルク「字が!?」
主人公「なんてすごいんだ!」
メルク「ものすごいので……、」
主人公「……。」
フラールルゥ「どうかしたかね?もっとこの素晴らしい発明を褒め称えてくれてもかまわないのだよ?」
主人公「いや、すごいのは確かなんですけど……。」
メルク「思ってたのと違う方向性のすごさなのですよ。」
主人公「字が綺麗にかけるのと、魔法を使うのがどう関係あるんですか?」
フラールルゥ「字が綺麗であることが重要……、というよりかは、字が汚くない方が重要だな。」
フラールルゥ「魔法陣は指示書のようなものだ。そこに書かれた通りに魔力は動く。」
フラールルゥ「ゆえに、魔法文字が汚いと本来の意図通りに魔力が動かなかったり、魔法の効力がとても弱くなったりする。」
主人公「な、なるほどー。だからそのペンには字が綺麗になるっていう効果が……、ん?」
メルク「ということは、もしかしてフラールルゥさんは……、」
フラールルゥ「字が下手すぎて魔法に不具合が起きること数知れず。人は私のことをこう呼ぶ。読めぬ魔法陣、学問都市のミッシング・ミー二ングと……!」
メルク「意味すら分からないほど汚い文字なのですよ!?」
主人公「たしかにそれならフラールルゥさんにとっては大発明だな……。大事に手入れしてるのもうなずける。」
フラールルゥ「ああ。それに……、」
フラールルゥ「これは私とステラくんの思い出の象徴なのさ。このペンを開発しようと思ったのも、ステラくんがいたからなんだ。」
主人公「そうだったんですか?」
フラールルゥ「聞くも涙、語るも涙の懐かしい日々だよ。」
メルク「2人にそんな過去が……。」
主人公「いったい何があったんですか?」
フラールルゥ「そう……、あれはまだステラくんが学問都市にいた頃。」
フラールルゥ「……あまりに私の字が汚くて、提出した論文が解読不能で承認されなかった。」
メルク「って、やっぱり字が汚い話なのですよ!」
主人公「でも別の意味で悲しい……。」
フラールルゥ「なんど書き直してもどうにもならなかったので、ステラくんに代筆してもらうことにした。」
フラールルゥ「私が論文を読み上げて、ステラくんがそれを書き写すという作業だ。それはとてもつらい共同作業だった……。」
フラールルゥ「論文の量が膨大だった上に締め切り直前。当然のように、元気の水をがぶ飲みしながらの三日に渡る徹夜となり」
フラールルゥ「余裕のなさからか、ぎすぎすした音が2人の間に聞こえるようだった。そして、破たんが訪れた……。」
主人公「ぎすぎすって、まさか喧嘩に?」
フラールルゥ「ステラくんが腱鞘炎になった。」
主人公「……。」
フラールルゥ「文字を書きすぎるなど、体の一部を酷使するとその部分がひどく傷むようになる症状で……、」
主人公「いや、それはわかってますよ!なんだったんですか、さっきのぎすぎすって!」
フラールルゥ「ステラくんの手から発されていた音だったのかもしれない。」
主人公「もう勘弁してくれっていう、ステラの心の悲鳴でもあったんじゃ……。」
フラールルゥ「そうだったかもしれない。」
フラールルゥ「ステラくんに回復魔法をかけながら、私はステラくんに言った。」
フラールルゥ「必ずキミの協力を無駄にはしないと。ステラくんは強くうなずいた。」
メルク「お、おお、なんだか熱い展開になってきたような!」
フラールルゥ「私は魔法をかけ終えてすぐ机に向かい、そして翌日……、」
フラールルゥ「魔道具・自動筆記ペンを完成させた。ペンを同時に数本走らせ、論文は10分で完成した。」
フラールルゥ「ステラくんは静かに目元をぬぐっていた。私も少し目頭が熱くなった気がした。どうして3日も徹夜する前に思いつかなかったのだろうと。」
主人公「涙ってそういう意味!?」
フラールルゥ「今、使っているこのペンはそうして作った自動筆記ペンを魔法陣用に改良したものでね。」
フラールルゥ「このペンを見ると思いだす。ステラくんと机に向かったあの3日間を……。」
主人公「聞いてて複雑な気持ちになる話でしたね……。」
メルク「でもなんだか、今のしっかり者のステラさんにもそんな風な時代があったと知れてよかったのですよ。」
主人公「ステラは知られたくなかったような気がする。」
フラールルゥ「ま、なにはともかく私にとっては大事な思い出さ。私に3日も付き合って徹夜してくれたのはステラくんくらいだった。」
フラールルゥ「さて、手入れも終わったことだし……、」
???「きゃあああっ!」
主人公「なんだ!?」
フラールルゥ「暴れモンスターのようだ!ここは私が魔法で足止めを……、」
フラールルゥ「しようと思ったが……。」
主人公「こ、これは……、」
メルク「へにゃへにゃした魔法陣が息も絶え絶えに火花を出そうとしてるのですよ。」
主人公「なんだか見ててかわいそうになってきた……。」
フラールルゥ「……わかったかね。魔道具を発動し忘れるとこうなる。」
主人公「自動筆記ペンを発明できてほんとによかったですね。」
フラールルゥ「心からそう思う。」
備考
関連ユニット
画像 | ページ名 |
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「真実の追跡者」ステラ |