「咲き誇る慈我」ミルトニア_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
100%
風属性
100%
光属性
100%
闇属性
150%
モデル
ストーリー
主人公「真っ暗だな……。まさかこんな時間まで昼寝してたとは。」
メルク「昼寝どころじゃないのですよ。もう紹介所も静まり返って……、」
主人公「あれ、誰かいるな。」
ミルトニア「うーん、いないね。」
「うん、誰もいない。」
「おかしいなあ。ここには人がたくさんいるって聞いてたのに。」
「だから来たのにね、残念。」
メルク「あの~、誰かと出会いたいなら昼間に来た方がいいのです。こんな時間では誰もいないのですよ。」
ミルトニア「あれ、いた。」
主人公「いや、俺たちはちょっとした事故というか……。
なんにせよ、今から紹介所を出るところだったんだ。もう夜も遅いしな。」
ミルトニア「夜?」
「あ、そうだった。人間だもんね。時間を区切りたがる生き物。」
主人公「じ、時間を区切りたがる?」
ミルトニア「納得しちゃった、だから人がいないんだね。
ここにはたくさん人がいるって聞いてたのにおかしいなって思ってたの」
メルク「みゅ?そういえば他に誰かいないのですよ?
さっき話していたように聞こえたのですが……、」
ミルトニア「うん、私とね。」
主人公「自分と?」
ミルトニア「誰もいないと寂しいでしょ?だから自分と話してたの。」
主人公「な、なるほど。」
ミルトニア「あっ、そうだ。ねえねえ、せっかく会えたし聞いていい?グラジニオっていう人はここにいるのかな?」
主人公「グラジニオ?いや、いなかったと思うけど……。」
ミルトニア「ありゃー、そっかあ。」
メルク「その方を探しているのです?」
ミルトニア「そうなの、ちょっと興味あって。新入りの男の子が話してたんだ。お兄ちゃんなんだって、いいよね。」
主人公「ひとりっ子なのか?」
ミルトニア「ううん、違うよ。どうして?」
主人公「あ、いや、うらやましがってたから、お兄ちゃんがほしかったのかと思って。」
ミルトニア「あはは、それはねえ。
そのお兄ちゃんが、その子を引き止めたって言ってたから。
私の時は誰も引き止めなかったから、いいなあって。」
主人公「それはどういう……、」
ミルトニア「ふんふーん。」
メルク「みゅ?さっきから頭を触っているのですが、なにか違和感でもあるのですよ?」
ミルトニア「あはは、違うよ。これはねえ、頭をなでてるの。いいこだねーって。」
「誰も私を可愛がらないから、私が私を可愛がってあげてるの。ひとりでできるから手軽でお勧め!」
主人公「さ、寂しすぎる!」
ミルトニア「そうかなあ。すごく楽ちんでいいのに。ねっわたしちゃん。」
「ウン、カンタンデイイネー!」
「ほら。」
主人公「いや、いきなり裏声で演じられても……。」
ミルトニア「自分で自分をぎゅーってするのもお勧めだよ!」
主人公「もうやめて!俺が悲しいから!」
ミルトニア「あはは、そうなんだ。」
「でもねえ、引き止めないのは仕方ないことなの。これは光栄なお役目らしいから。
私にはよくわからないけど、そうなんだって。」
メルク「お役目?大事なものなのですよ?」
ミルトニア「そうみたい。でも、簡単な仕事だよ。
じょうろで水をあげるだけ。」
主人公「ってことは……、どこかの庭の世話とか?」
ミルトニア「ふふっ、そのとおり。
庭園のお世話をしてるの。神さまがいる大事なお庭なんだって。」
主人公「それって……、」
ミルトニア「さてとっと。
ここにはグラジニオって人はいないみたいだし
これからどうしよっかなあ。」
「あっ、そうだ。
キミたちはどうしてここにいるの?」
メルク「ええと、仲間を探しに来ていたのですよ。
旅を手伝ってくれる人を募集しているのです。」
ミルトニア「それなら私を連れてってくれないかな?
キミたちとなら、もしかしたらグラジニオって人も見つかるかもだし。」
主人公「それはいいけど……、」
ミルトニア「よかった!」
「それなら決まりだね。私はミルトニアだよ。
ふふっ、これからよろしくね。」
【森の中】
ミルトニア「ふんふーん。」
メルク「みゅっ、ちょっと待つのですよ!」
ミルトニア「なあに?」
メルク「とれたのです!頭にゴミがついてたのですよ~。」
ミルトニア「……。」
メルク「ミルトニアさん?」
ミルトニア「ううん。えーっと、ありがとう。」
メルク「どういたしましてなのですよ~!」
【岩場】
ノーズホーン「グルルルァ!」
メルク「みゅわー!逃げるのですよー!」
主人公「ミルトニア、こっちに隠れよう!」
ミルトニア「わっ!」
ノーズホーン「グルルゥ……?」
主人公「ククク、逃げに関して俺の右に出るものはいない。」
メルク「ツッコみたいのですが、確かに助かったのですよ……。」
ミルトニア「……。」
主人公「っと、悪い!ついひっぱちゃったな。大丈夫か?」
ミルトニア「うん、大丈夫。逃げなくても大丈夫だったけど。」
主人公「えっ」
メルク「ミルトニアさんに
まさかそこまでの戦闘能力があったとは……!」
【夜の森】
ミルトニア「あれ、はぐれちゃった。」
「……。」
「あの2人に引き止められたら、
庭園に戻れなくなっちゃうかも。」
「あはは、嘘つき。」
「なんてね、言ってみただけ。」
「だって本当は
引き止められても、引き止められなくても
どっちでもいいもんね。」
「うん。管理人になる前も、なった後も。
わからないもん。
引き止めたいのも、引き止められたいのも。」
「だからこそ管理人に選ばれたんだし。」
「でも、もしわかっちゃったら……、」
メルク「みゅっ、ミルトニアさん!」
主人公「こんなところにいたのか。
見つかってよかったよ。」
ミルトニア「本当に庭園に戻れなくなっちゃうかもね。」
備考