「寡弾の傭兵」ガレス_include
属性補正
炎属性
91%
水属性
91%
風属性
91%
光属性
135%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
メルク「これから会う人はどんな人なのです?」
主人公「傭兵として働いてる人だな。護衛とかの依頼を受けてるみたいだったから、ダメもとで頼んでみたんだよ。」
メルク「どうしてダメ元なのです?」
主人公「あんまりお金がないから……。」
メルク「ああ……。」
メルク「で、でも引き受けてくれたのですよ?」
主人公「そうなんだよな。なんでだろう。」
メルク「もしかしたら困っている人を放っておけないタイプとか。」
主人公「それならきっと優しげな感じで……、」
ガレス「ガレスだ。お前たちが依頼者か?」
メルク&主人公「……。」
ガレス「おい?」
主人公「はっ!」
メルク「そ、そうなのです!私たちが依頼者なのです!」
ガレス「そうか。契約内容はこの書面の通りで問題ないか?」
主人公「ええと……、はい、問題ないです。」
ガレス「わかった。今後、この契約に沿って行動する。」
主人公「あ、ありがとうございます。」
ガレス「……?礼を言う必要はない。雇い主はお前たちだ。」
主人公「えっ、で、でも……。」
ガレス「では、一週間後の契約開始日にここでまた待機している。」
メルク「行ってしまったのですよ……。クールな方だったのです。」
主人公「そうだな……、あまりの眼光の鋭さに最初は硬直しちゃったし。誰に対してもあんな風なんだろうか。」
(場面切り替え・街中)
「にゃー!」
ガレス「飯だ、よく噛んで食べろ。」
ガレス「……そうがっつくな。」
ガレス「よく噛めと言ってるだろう。」
ガレス「……。」
ガレス「にゃー、にゃにゃにゃにゃ。」
「にゃー?」
ガレス「伝わらないか。猫の言葉は難解だな。」
ガレス「待っていろ。水をもってきてや……、」
ガレス「……!?」
メルク&主人公「……。」
ガレス「ちっ、俺としたことが。お前たち、ただの子どもじゃないな?俺の背後をとるとは、まさか……。」
主人公「いや、ただの子どもですよ!」
メルク「そ、そのー……、たぶんガレスさんが猫に夢中になってたから気づかなかったのですよ。」
ガレス「猫?知らないが。」
主人公「手に煮干しが……。」
ガレス「……。」
メルク「隠しても猫が寄ってきてるのですよ!」
ガレス「……。」
ガレス「どうしてここにいる。」
主人公「メ、メルクと散歩中に路地の間から低い声が聞こえてきたので何事かと思って覗いてみたら……。」
ガレス「……そうか。契約期間中だったことを幸運に思うんだな。」
主人公「ひえっ。」
メルク「ガ、ガレスさんは猫が好きなのですよ?」
ガレス「……。」
ガレス「……。」
ガレス「……。」
ガレス「……嫌いじゃない。」
主人公「好きなんだ……。」
メルク「好きなのですよ……。」
ガレス「……。」
主人公「なにも言ってないです。」
ガレス「……仕事は全うする。不安にさせるような真似をして悪かったな。任務中は気を抜かないことを誓おう。」
主人公「……、」
''「にゃー!」
メルク「みゅっ!猫が煮干しを欲しがってるのですよ!」
ガレス「……、」
メルク「え、ええと、私も魚をあげてみたいのですよ!ちょっともらってもいいのです?」
ガレス「……好きにしろ。」
メルク「ありがとうなのですよ~!」
ガレス「……。」
主人公「あの……、」
ガレス「なんだ?」
主人公「ガレスさんはどうして俺たちの依頼を受けてくれたんですか?そんなにいい報酬も払えないのに……。」
ガレス「……。」
主人公「あっ、いや、さらなる個人情報を聞き出そうとしてるわけじゃないんですけど!」
ガレス「お前たちにはやりたいことがあるだろう。」
主人公「え?ま、まあ……。」
ガレス「俺にはやりたいことがない。生きる理由もない。だから、目的のあるやつに雇われている。」
主人公「生きる理由がないって……、」
ガレス「清算すべきことはあるが、やりたいことでも生きる理由でもない。」
主人公「……その、猫が好きでもですか?」
ガレス「好きじゃない。嫌いじゃないだけだ。」
主人公「あ、はい。」
「にゃー。」
メルク「みゅ!煮干しがなくなったら、ささっといなくなったのですよ。ゲンキンな猫なのですよ……。」
ガレス「……猫はそういうものだ。」
メルク「でもちょっと寂しいのですよ。ガレスさんはそうは思わないのです?」
ガレス「……。」
ガレス「猫はそういうものだ。」
メルク「それはそうかもしれないのですが……。」
ガレス「俺はもう行く。」
主人公「あっ、ガレスさん!」
(暗転)
ガレス「……。」
「にゃー?」
ガレス「餌はもうないぞ。」
「にゃっ。」
ガレス「……振り向きもしないか。」
ガレス「(まるで、手に入らない女に貢物をする男のようだな。だが……)」
ガレス「(手に入れたところで、きっと俺の手にも余る代物だ)」
備考