「優焔の煌宗」ユージア

メルク「主人公さん、ターゲット接近急なのですよ！」

主人公「よし、囮にひきつけてから確保だ！」

……あった、これさえあれば……！

主人公「確保～ッ！」

ユージア「き、君は主人公くん！」

主人公「観念してください、もう逃げられませんよ！」

ユージア「い、いやだ、許してくれ！これがないと、俺は……！」

主人公「はい、没収！」

ユージア「ああ～……。仕事道具が……、」

主人公「まったく、仕事中毒が過ぎて奥さんにバカンス代わりに俺たちの旅についていくよう言われたんでしょ！」

主人公「仕事のことは、 緊急のもの以外、全部忘れてください！」

メルク「ユージアさんのことはリュンリーさんからしっかり頼まれているのです！この旅では絶対に仕事道具を与えないようにと！」

ユージア「そこまで、リュンリー殿の手が回っていたとは……。」

主人公「それにしても、どうしてそこまで仕事をしたがるんですか？仕事が大好きってわけじゃ、ないんですよね？」

ユージア「まあ、嫌いと言うわけでもないが……、どちらかと言えばやりがいの方が近いから、好きという訳ではないな……。」

メルク「やりがいといっても、さすがに平均睡眠時間3時間で、朝から晩まで仕事尽くしなのはやりすぎなのですよ……。」

主人公「つらくないんですか？」

ユージア「……長になったばかりの頃に、膨大な仕事の量をつらく思わなかったと言えば、嘘になる。」

ユージア「だが、それを長年続けた結果……、」

ユージア「いつのまにか、仕事をしていないと落ち着かなくなり、寝ていても仕事のことが心配になって、夜中に目が覚めるように……。」

主人公「慣れって恐ろしい……。」

ユージア「うう、仕事……、仕事がしたい……。村は大丈夫なのか……、少しだけ、少しだけでいいから……、」

主人公「って、駄目ですよ！もうユージアさんひとりに村のことをすべて任せ切るのはやめようってことになったんじゃないんですか！」

ユージア「しかし、今の状態は私だけ仕事をしていないのでは……、」

主人公「それは、ユージアさんがそれでも仕事をしすぎるからですよ！」

主人公「その治療のために、今、仕事断ちをしてるんです！中毒が治れば、普通に仕事していいって、リュンリーさんも言ってたんですから。」

ユージア「うう……、シャオリンやリュンリーたちが私を心配してのことだとはわかっているが……、」

ユージア「お、落ち着かない……、仕事がしたい……。」

主人公「……わかりました。」

ユージア「主人公くん……！」

主人公「そういう時は、気分転換が必要ですよね！」

主人公「さあ、行きましょう！この町にはマッサージ屋さんから、温泉までなんでもそろってますよ！」

ユージア「ま、まさか、この町が合流地点だったのは……！」

メルク「みゅーみゅっみゅっみゅっ！」

メルク「そう、リュンリーさんとシャオリンさんがジャモさんから購入した、最新版観光ガイドで下調べした場所……！」

メルク「すべては初めから計画通りなのですよ！」

主人公「ふふふ、この町の住人にも全力でおもてなししてくれるように手が回っています……。」

主人公「さあ、行きましょう！リフレッシュの旅へ！」

ユージア「ち、違う！俺が求めてるのは、そっちじゃない～っ！」

主人公「連行！」

「あ～っ！」