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龍鳳配・物語

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最終更新者:皮蛋納豆丼

一 仲直り・一

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

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龍鳳配の寝室に来ると、彼は重苦しい表情でアルバムをめくっていた。


来客が来たのを見て、彼は何気なく足を組んだ。


龍鳳配

「……」


【選択肢】

・あなたは……裴龍?

・裴鳳、アルバムを見てるの?

選択肢

あなたは……裴龍?

龍鳳配

「フッ、俺とアイツを見分けることすらできないのか?」

「よく見ろ。俺は裴鳳だ。」


裴鳳、アルバムを見てるの?

龍鳳配

「……フッ。」

「何か問題でも?裴龍は見ていいのに俺はダメなのか?」


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龍鳳配

「まぁ、よい。ちょうど聞きたいことがあるぞ。」

「このアルバムを見たんだけど、

 お前、小っちゃい頃、アイツとどんなところに行ったんだ?」


【選択肢】

・児童公園

・映画館

選択肢

児童公園

龍鳳配

「チビどものために作られた楽園か。本当にすばらしい……いや、面白い場所だぞ。」


映画館

龍鳳配

「みんな一緒に家族で……

 いや、愛憎入り混じる映画を見るとは、本当に面白い場所だぞ。」


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龍鳳配

「……ゴホン、なにじろじろ見てんだよ。」

「決まったぞ、そこへ連れてってくれ。

 後、写真に写ってたチビども一緒に呼んでくれよ。」


数日後――


龍鳳配

「〇〇、待って。」


農場を通りかかると、天喜秤に足止めされた。


龍鳳配

「最近、アイツは俺の体で何か変なことでもしたのか?

 あのチビどもが――「遊んでくれてありがとう」って

 わけが分からない手紙を寄こしやがって、まったく、ばかばかしい。」

「お前も知ってるだろ、俺とアイツは二魂一体なんだ。

 だから――俺が知りたいのはアイツが俺を装って何をやったのかってことさ。」


【選択肢】

・私たちと一緒に遊んだのはあなたじゃないのか?

・もしかして……裴龍があなたを偽装したのか?

選択肢

私たちと一緒に遊んだのはあなたじゃないのか?

裴鳳

「遊ぶ?」

「ハハッ……まんまに遊ばれてんだな、このチビどもが!」


もしかして……裴龍があなたを偽装したのか?

裴鳳

「ハハッ……!」

「〇〇、怒ったのか?激怒したのか?

 あのウソつき野郎がお前たちを騙したってのも事実だしな。」

「何をそんなに驚いてんだ?」


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裴鳳

「俺みたいな「悪人」だけがアイツを装って悪事を働き、

 「善人」だったアイツが俺になりすましてお前たちを騙さないと思っても?」

「俺の思った通りだな、お前は――ぼんやりしていて騙されて、いいように使われる愚か者だ。」

「なぜアイツがそんなことをしたのかって?

 アイツをよく知ってて、いつも仲がいいんじゃないのか?

 俺に聞く必要がある?」

「まあいい……そんなすがりつくような顔をするな、

 そんな技はアイツにしか通用しないぞ。

 今日は気分がいいから、理由でも教えてやろう。」

「長年経っても、アイツはずっと変わらないな。

 昔からそうだった……バカなことを――」



後漢末


「裴氷人が悪霊に取りつかれてんだ。

早くあいつを殴ろう!悪霊を退散させるのだ!」


「フッ――!なぜこんなことを?」


「私はあの人じゃない……!あの人じゃないのに……私はいったい何

者なんだ……?」



龍鳳配は目を覚ますと、自分が林の中で横たわっているのに気づいた。

服はイバラのトゲで破れ、わらじも長い道のりを歩いて穴が開いていた。


腕を動こうとしたが、知らない傷を引っ張ったせいで、思わずうめき声が出た。

その時、林に冷たい風が吹き渡った。風の音は腹から鳴る「グーグー」という音と合奏していた。


龍鳳配

「ハァ……また空腹、この疲労さにこの寒さ、そして今の傷……

 あの人、また何かをしてしまったんだろうか?」

「もしかして町でいたずらでもして、相手に「仕返し」されたんだろうか……」

「しかし、困ったものだね。

 今回はわざわざ町から離れて、森の奥に隠れていたんだから。

 きっと悔しがっているんだね……」


彼は木にもたれて立ち上がり、星や月の明かりを頼りに町へ戻ろうとした。

しかし、月明かりが照らす場所まで来ると、袖口が濡れていることに気づいた。

顔のほこりや涙をふくのに使われたようだった。


龍鳳配

「……」

「あの人も可哀そうに見えますからね……」


龍鳳配

「うっ……暖かい……これは、寝床……」

「ん?!俺……森の奥にいるはずだったが?

 体の傷も……手当てされてる……」


しばらく心の葛藤はあったが、龍鳳配はついに暖かい寝床から起きた。

いい香りにつられて食卓の前まで来ると、ほかほかの胡餅が置いてあった。

そばにはきれいな筆跡の手紙が置いてある。


龍鳳配

「どういうことなんだ、これ?」


お腹すいたせいか、彼は胡餅を取りがつがつと食い始めた。

その後、何気なく手紙を手に取り読み始めた。


「もう一人の『僕』へ。起きたら胡餅を食べてから手紙を読むこと。あなたの空腹を心配して、寝る前に何個の胡餅を食べました。しかしそれは僕の口に入ったもので、あなたが味わったことにはなりませんからね。」

「胡餅が好物でしょう?僕が目覚めるたびに家の中で胡餅の粉が見つかるからね。今後、もし食べたいというのなら、直に僕に言ってくれれば、作ってあげれるし、もしくは財布を残して、買い方を教えてあげますよ」

「そうすれば、誰もあなたを餅泥棒扱いすることはないから」


龍鳳配

「チッ、くどくどと。」


彼はそのままページをめくり、続きを読んだ――


「あなたと仲良く付き合いたい。どんな経緯で現れたにしろ、あなたは僕と同様、龍鳳配から化霊した食魂なんですから。今後、僕はこの名前を使わず、「裴龍」と名乗りましょう。あなたの名前は「裴鳳」というのはどうでしょうか?


裴鳳

「裴鳳?俺の名前は「裴鳳」?

 これが俺の名前?フッ……まさかこの俺でも名前ができたとはな?」

「町の人が言ってた。お前はお人好しで、大善人だったらしいな。フッ、いい名前を持ってんじゃねぇか。あの諸葛軍師が名づけてくれたんだって?お前はかっこいい名前を持ってんのに、俺は「悪霊」だの、「妖怪」だのと呼ばれる……

「お前がもとの名前を捨て、「裴龍」って名前に変えたことに免じて、

 「裴鳳」って名前は妥協できねぇわけじゃねぇな。

 まぁ、少しは公平に扱ってくれたじゃねぇか。」


裴鳳はまた胡餅を取り、食べながら裴龍が彼のために準備した暖かい布団に横たわった。いい気分のおかけで、彼はその手紙を何回も読んで、中に書いた「人」としての一般常識をしっかり頭に入った。


人付き合いや商売など、裴鳳にとってどれでも新鮮で面白かった。

昔の裴鳳は、知らないうちに表に出て、

また知らないままで裴龍の考えに従って行動していたことがあった。


彼の個人意識が持ち始めた時には、何も知らないままで生きていた。

一人で、いろんな物事とぶつかりながらこの世で歩んでいた。


だが今夜、未来に対する興奮と期待で胸がいっぱいになり、

裴鳳は深夜まで眠れなかった。


裴鳳

「その後、アイツは人に会うたび自分に双子の兄弟がいると紹介し、

 俺の名前で街の人々に善行を施した。」

「人々は次第に俺のことを受け入れてくれた。アイツはこんなことでバッカみたいに喜んでいたな。だがアイツは知らなかった。あの人たちはアイツの顔に免じて俺を受け入れたことを。」

「お人好しのアイツの顔を立てて、たちがわるい「弟」を容認した。フッ……」


【選択肢】

・あなたも昔の日々が懐かしいんだろう

・少なくとも彼はあなたに人間のぬくもりを感じさせたじゃないのか

選択肢

あなたも昔の日々が懐かしいんだろう

裴鳳

「……」

「俺のことをよく理解してるような顔はやめろ。」


彼は手にした天喜秤をいじりながら、面白そうに笑った。


裴鳳

「俺の心をむやみにつかもうとするな。

 俺はアイツみたいなバカじゃねぇ。

 感情を操ることなど、お前は俺の相手にならないからな。」


少なくとも彼はあなたに人間のぬくもりを感じさせたじゃないのか

裴鳳

「……」

「ほう、同情してくれるのか?」


彼は手にした天喜秤をいじりながら、面白そうに笑った。


「もしかして……この「悪人」の俺に対してわずかな憐憫と親近感がわいたのは、

 お前の本心ではなく、俺が天喜秤で操ったかもしれねぇな。」


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裴鳳

「安定且つ太平の時世では、アイツのようなお人好しが必要とされてるな。

 俺はアイツの影でしかなれない。アイツの……影の下で生きることしかできない。」

「だが、この世は諸行無常で平和の日々がいつまでも続けるわけがない。

 そんなある日、あの臆病者は逃げることを選んだ。

 俺の……庇護の下で生きることをしたんだ。」



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二 仲直り・二

◆主人公【男性】の場合◆

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蜀が降伏すると、成都は混乱に陥った。

兵士が入城して略奪が始まり、家屋は焼き払われ、無数の死傷者が出た。


一部の人々は運よく逃げ出し、あわてて城外へ脱出した。

道中は混乱によって離散した家族であふれていた。

子供の泣き声、男のうめき声、女のすすり泣き。かなり悲惨だったようだな。


おばさん

「裴氷人、引き返してはいけません。城内は危険です!」


裴龍

「しかし、あなたの夫と息子はまだ見つからないんです!」


おばさん

「見つからなければ……もうあきらめるしかありませんわ。」


裴龍

「私の紹介であなたたちの縁を結びました。その後は子を産み育てて、一家が幸せで円満だったところをこの目で見てきたんです!見殺しにしろと言われて、できるわけがないでしょう!!」


おばさん

「妻離子散、親子が生離死別というのはこの途中でたくさん見てきたんでしょう。

 いくらなんでも、ぜんぶは救えないと分かっているのに。」


裴龍

「俺……」


おばさん

「ご厚意には感謝しています。家族全員が生き残されなくても、1人だけでも、生きていたら……」


おばさんは片手で娘を抱え、もう片方の手は涙をぬぐった。

裴龍に別れを告げないうちに、おばさんは逃亡してきた人波に押し流された。


裴龍

「クッ……!?」


火に閉じ込められた男の子を救うため、裴龍は火の海に飛び込んだが、崩れ落ちた梁に体を押しつぶされた。無数の家が崩壊するのを見て、温厚と賞賛され、無数の夫婦の縁を結んだ媒酌人は、危機を前にして何の役にも立たなかった!


彼は自分が弱いことを恨み、自分の無能を悔しんでいた。こんな時に、勇猛でたくましく、勇敢で恐れ知らずなもう一人の自分が立ち上がって大暴れすれば、みんなは救えるのではないか?


裴龍

「裴鳳……お願い、出てきてください!みんなを……助けてください。」

「ここのみんな、何の罪もない……

 なぜ、なぜ神は円満な家族をことごとく壊すのでしょうか?」

「みんなを救うことができたら……この体はあなたにあげましょう……

 永遠にあげてもいい……ううっ……うっ……!」


裴龍は悲痛のあまり気絶した。彼の衣装から2本の龍鳳模様のロウソクが落ちると、劉と鳳凰の雲形態と化して裴龍の体を圧しかかった梁をぶち壊した。次の瞬間、武勇と度胸を持つ裴鳳がよみがえった。


彼は重いものを持ち上げてそばに投げ捨てると、

火の海の中から立ち上がり、手で濃い煙を払った。


裴鳳

「ゴホゴホ――」

「裴龍のヤツ、何をそんなにうろたえて――えっ?!」


目の前は満身創痍、耳もとで子供の泣く声、

地面には指で書いた血書が残していて、裴鳳はゾッとした。


裴鳳

「あのバカ者、俺の血でこんなモノ書きやがって。

 「みんなを助けてください」って?

 フッ、このお人好しめ。なんもできないくせに……」

「俺がわざわざこの体で城外へ逃げ出したのに、

 戻ってアイツらと一緒に死にてぇのか!

 なら、その望み叶えてやるさ!」

「おいそこのガキ――泣くな。俺の方に乗りかかろう。

 俺たちはこの包囲を突破して、ほかの人にも連れ出すんだ!」


火の海の中で、人々は武器を持って勇敢に戦う裴鳳を見ると鼓舞され、

わずかな希望にすがって裴鳳の後に続いた。

彼らは裴鳳とともに反乱軍に抵抗し、必死に包囲を突破した……」


数日後、裴鳳はわずかに生き残った民を率いて、山林に身を隠した。人々はしばらく休むと、相次いで裴鳳に感謝を伝えた。そして、この仇を討ち、反乱軍を追い払ってふるさとを再建してほしいと、みんなは彼に願った。


これまでほとんど認めてもらえなかった裴鳳は、戦いで傷だらけだったが、

思わず笑みがこぼれた。そして人々の願いをかなえるような考えでも芽生えた……


しかし、彼はふと思い出した――


裴鳳

「チッ、人を救い、助け、避難所を建てる……アイツがやりたいことじゃねぇかよ。

 俺がなぜ彼に協力してやらなければならねぇんだ?」

「さっきひらめいた考え、きっとアイツの影響に間違いない。」

「おい、裴龍。危機は乗り越えたんだから、出てきていいぞ!

 もうこれ以上手伝ってあげねぇからな!

 疲れるし、つまらねぇし……」

「むっ、どうして出てこないんだよ?」


これまでは一人の人格が体を支配したくなかった時に、

もう一人の人格は出てきて体を体をコントロールするはず。

だがなぜさっき彼が意識を放り出し、体が乗っ取られなかったのか。


裴鳳

「……?!唯一考えられるのは――アイツはわざと隠れて出てこない!」


1か月後、林の中に「攻めてよし、守ってよし」の小さな塢壁が建てられた。

人々は裴鳳を塢主とし、裴鳳もみんなの期待を裏切らず、

彼らを率いて塢壁を攻め落とそうとする反乱軍を防いだ。


しかし、この1か月、裴龍はどうしても現れなかった……


裴鳳

「フン!この腰抜けめ。どういうつもりだ?

 亀になっていつまでも甲羅に隠れて出てこないのか?」

「いい度胸だ!出てこないなら、二度と出てくるな!」

「今後、この体今後一切お前とは関係なく、俺のモノになるんだ!」

「お前は……」

「いつまでも隠れてるがいい!

 同じ体を使ってるから、おとなしく言うことを聞き、

 俺の道を邪魔しなければ、一生お前のことを守ってやるよ。」


「ガチャーーン」

裴鳳は怒りに任せて酒壺を地面にたたきつけた。

酒が壺の中から流れ出して水鏡ができた。

鏡に映ったその顔は、裴龍でもあり裴鳳自身でもあった……


前はこの顔を見るたび、彼は自分ではなく裴龍だと感じていた。だが今回、彼はついに鏡の中に自分を見た気がする。やっとアイツの影にはならなかったのに、なぜか、知らない孤独感が心にわき起こった。


裴鳳

「物語は終わりだ。みんなが言ってた「姻縁仙君」が、

 昔はどれほど無能だったのか、わかっただろう。

 ハハッ、アイツはお前たちが思った通りスゴイヤツなんかじゃねぇぞ!」


いきなり、子どもが後ろから強烈な勢いで抱きついてきた。

振り向くと、水中メガネをつけたホウちゃんだった。


鳳人童女

「くうそうのわかさま~!泳ぎに行ってもいい?

 ホウちゃんとリュウくん、それにかにみそ湯包のお兄ちゃんも準備できてるよ!」


塢鳳

「〇〇、どうした?」


鳳人童女

「えっ?塢主さまはホウちゃんたちとの約束、忘れちゃったの?」

「くうそうのわかさまはきっと忘れてないよね。

 早く塢主さまに教えてあげてよーー」


裴鳳

「約束したのは俺になりすました裴龍だ。俺なんかじゃないぞ。

 何で俺がお前たちに付き合わなきゃいけねぇんだ?」


【選択肢】

・カッコいい水中メガネを買ったよ

・ステキな水着を買った

選択肢

カッコいい水中メガネを買ったよ

裴鳳

「鳳凰の模様の水中メガネ?この俺に?フッ……」

「龍邪、正直に言ってくれ。

 どうせコイツ、裴龍にも同じような龍の模様の水中メガネを買ったんだろ」


龍人童子

「ええ、ぼくとホウちゃん、それにかにみそ湯包のお兄ちゃんも用意してあるよ。

 水中メガネのシールは唯一無二で、

 あのかっこいいお兄ちゃんが貼ってくれたんですよ!」


ステキな水着を買った

裴鳳

「鳳凰の模様の水着?

 わざわざ俺に買ってくれた?フッ……」

「鳳煞、正直に言ってくれ。

 どうせコイツ、裴龍にも同じような龍の模様の水中メガネを買ったんだろ」


鳳人童女

「そうだよ!ホウちゃんにはヒヨコ模様の水着で、リュウくんには魚模様の水着、かにみそ湯包のお兄ちゃんには蟹模様の水着を買ってくれたの。くうそうのわかさまっていい人なんだよ。みんなが好きそうな柄を買ってくれたんだから。」


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裴鳳

「〇〇、私は最近新しい言葉を覚えたんだな。

 「一視同仁(いっしどうじん)」ってのは、お前のようなヤツのことだろう。

 誰にも偏らず、俺と裴龍のこともさ。」


龍人童子

「塢主さま、かっこいいお兄ちゃんが言ってたよ。プールで団体チケットを買うと割引があるんですって。大人1人で1.2メートル以下の子供がタダになるんですよ。一緒に来てくれたら、ぼくとホウちゃんは無料になるんです。」

「かにみそ湯包のお兄ちゃんは子供料金だから、

 半額の上にさらに2割引きなんですよ!」

「安心してくだだい。

 そろばんで計算したんです。

 塢主さまが一緒来れば、絶対~絶対~損しませんから!」


裴鳳

「俺が金の損得を気にすると思っても?

 俺はただお前たちみたいなガキと「ままごと」をするほど暇じゃねぇんだ。」


かにみそ湯包

「……」


かにみそ湯包は浮き輪を抱えてみんなのそばに立っていた。

裴鳳を見る表情が最初の期待から、だんだんイライラしてきたように見えた。」


かにみそ湯包

「こないだおまえから男なら水が苦手なのを克服しろって手紙をもらったんだけど。」

「だがおまえの話はアテにならない。

 おまえこそ、男らしくないから、おれに指図する資格はない。」


裴鳳

「ん……?おい、ガキ、どこへ行くつもりだ?」


かにみそ湯包

「おれがどこへ行こうと、おまえなんかには関係ないだろ?

 おまえより泳ぎがうまいカ仔煎に教えてもらうんだ。

 おれを止める資格など、おまえにはないぞ。」


裴鳳

「ハハッ、笑わせるな。俺が男らしくないって?」


裴鳳は天喜秤でかにみそ湯包のフードを引っかけて、立ち去るのを制止した。


裴鳳

「今日は、「男らしい」ってのはどんなもんか、たっぷり教えてやるよ。」



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三 仲直り・三

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

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現代のテーマパークでは、大人子どももさまざまな服を着ている。

王女や王子に仮装した人もいれば、天使や精霊に仮装した人もいる。

あと、古代の御曹司や御令嬢に仮装した人もいる。


5人が「奇抜な服装」でその中を歩いても、それほど目立ってはいなかった。


鳳人童女

「リュウくん、あのお姉ちゃん背中に羽が生えてるよ。飛べるのかな?

 あっちのお兄ちゃんは、頭にネズミの耳が生えてる。ネズミの妖精なのかな?」


龍人童子

「もう、あの羽や耳はみんなニセモノですよ。かっこいいお兄ちゃんが言ってたことを忘れないでね。ここは九重天じゃないから、みんなの前で飛ぶのは禁止ですよ。正体がバレてしまいますから。」


鳳人童女

「飛ぶのが禁止なんて……歩き疲れてホウちゃんの足が折れたよ。

 ああ~……もう動けない。

 へへっ……くうそうのわかさま、抱っこしてよ?」


【選択肢】

・ホウちゃんを抱っこする

・遠回しに断る

選択肢

ホウちゃんを抱っこする

ホウちゃんを抱っこしようとすると、急に裴鳳に割り込まれた。


遠回しに断る

裴鳳

「ハハッ、見ろ。そんな小細工は〇〇には通用しないぞ。

 騙せるのはアイツのようなバカだけだ。」

「飛べば翼が痛いだの、歩けば足が痛いだの。

 ずっと子どものフリをしてたからな、貧弱になってたじゃないか!」


鳳人童女

「いたた、ほんとに痛いんだってば……くうそうのわかさま、抱っこしてよ~」


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裴鳳

「コイツはお前らの浮き輪と水着を持ってたのが見えねぇのか?

 お前みたいな「ハンドアクセサリー」をぶら下げる余裕はねぇぞ。」

「まぁ、今俺の手は空いてるけど。」


鳳人童女

「あっ、え……遠慮……するよ!」


裴鳳

「ハハ、遠慮するなよ。

 さっきまで、ジェットコースターでも乗りたいんじゃねぇのか?

 今から体験させてやるよ~」


裴鳳はヒヨコを持つように、

ホウちゃんを放り投げたり、またその手で受け止めたりして……


鳳人童女

「ゼエゼエ……ス、ス、ストップ!

 太白金星の仙人おじいちゃんが見えてきたよ――目が回って星がグルグル!」


裴鳳

「ハハハ――んじゃ、抱っこは、まだされたいのか?

 おお、黙ったままだな。なら、おとなしく俺の方に乗りかかろ。」


裴鳳はホウちゃんを背中に乗せ、彼女の頭をポンとたたいた。

みんなは引き続きプールエリアに向かった。


鳳人童女

「わ~プールだよ!!」

「リュウくん!あそこに滑り台があるよ。

 どっちが速いか、競争しよう!」


龍人童子

「やめようよ。ぼくは龍なんだから、きっとぼくの方が速いに決まってます。

 かにみそ湯包のお兄ちゃんも水に入ったら、一緒に遊びましょう。」


リュウくんとホウちゃんの呼び声を聞くと、かにみそ湯包は浮き輪をギュッとつかんだ。それからプールに向かって足を踏み出したが、思わず引き返した。行ったり来たりする様子だと、どうやらまだ勇気が必要そうだ。


突然、かにみそ湯包は誰かに押された――


かにみそ湯包

「あっ……!!」


裴鳳

「おい、逃げるなんて腰抜けのすることだ。お前は腰抜けか?それとも男か?」


かにみそ湯包

「水……うっ……おれ、腰抜けじゃない。おれは一人前の男になるぞ!」


裴鳳は水中でもがいているかにみそ湯包の手をつかむと、プールサイドに連れて行った。だが裴鳳はすぐに彼の手を放さず、しっかりと握って、キックのコツを教えてあげた。


鳳人童女

「フフッ、ホウちゃんとリュウくんも手伝うよ!

 足はこうやって蹴ると、水に浮かぶんだよ~

 とうちゃんも、昔そういうふうに教えてくれたの!」


龍人童子

「蟹のお兄ちゃんが泳げるようになったら、一緒にウォータースライダーで遊ぼう……」


みんなに励まされ、かにみそ湯包はだんだん怖くなくなってきた。

上下に足を蹴り、水中運動に適応していった。


指導の過程で、裴鳳は最近裴龍がかにみそ湯包を気にかけていることもわかった。プレゼントをたくさん贈り、水恐怖症の克服を励まし、さらには裴鳳の姿で面倒を見ることもあった。


かにみそ湯包

「おれにそんなことをしてくれた理由は、ちゃんと知ってるぞ。

 だが過去のことは、川の水のように流されたんだ。

 おれは気にしていないのに、おまえも気にする必要はないさ。」

「〇〇も言ったはずだ。今の空桑の日々を大切にすれば十分だ!」


裴鳳

「……」

「〇〇、お前のその言葉、俺なんかじゃなくアイツに言うべきじゃねぇのか?」

「アイツはこんなバカなことまでして、きっと心細いに違いない。孫劉夫婦の離婚、孫夫人の身投げ、お前の過去も……アイツはすべて自分に責任があると思ってただろ。だが、情勢や人心はアイツ1人で左右できるもんじゃねぇのにな。」

「アイツはお人好しで、何でも自分で背負おうとするからな。

 フッ、愚かな偽善者だ……」


今回のプール遊びが終わって、みんなは空桑に戻った。


夜になり、再び龍鳳配を訪ねると、彼はパソコンのモニターの前に座り、マウスをクリックしながら、時々笑みを浮かべていた。


龍鳳配

「来ましたね。とりあえずここに座って、お茶を用意しますから。」

「リュウくんとホウちゃんはもう中で眠っていますから、静かに話しましょう。」


裴龍

「ゴホン……どうして黙っていますか?

 お、怒っているんでしょうか?

 こないだはすみませんでした。でも今回は本当に私です。裴龍ですよ。」

「今日、あなたと子供たちも、裴鳳と遊んで楽しかったのですか?

 いい写真が撮れましたか?」


【選択肢】

・今回のできごとで、昔のことを思い出した

・今日聞いた話をあなたに話したい

選択肢

今回のできごとで、昔のことを思い出した

裴龍

「何ですって?

 リュウくんとホウちゃんがプールで悪ガキたちにいじめられました?!」

「それで彼らは……えっ?

 裴鳳に連れられて、いじめっ子たちにいたずらをやり返した?」

「えっ……ハァ、ハハッ……本当にあの人のやり方らしいですね。

 何もなければいいんですが。」

「あの人、普段から「極悪非道」を装っていますが、

 心はきっと優しいだと信じています。」


今日聞いた話をあなたに話したい

かにみそ湯包が今日言っていたことを裴龍に伝えた。


裴龍

「ハァ……彼の言うとおりです。

 裴鳳には過去の恨みを捨ててほしいのですが、

 私の心に罪悪感は……いまだにそれを手放すことができませんでした。」

「私たちは、ちゃんと考えなければなりませんね。」

「ん?まだなにかあるんでしょうか?」


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裴龍

「あなたが……子供のころに遊園地でチンピラたちに絡まれた時、

 「私」があの人たちを追い払った件でしょうか?」

「そうですね。あなたの知っている通り、私たちは二魂一体なんです。

 よく思い出してみたら、その時の「私」は空桑で魂力の滋養が与えられ、

 あの人の魂も次第に回復したかもしれませんね。」

「当時、あなたを虐めたのはあのチンピラだったのに。犯人が裴鳳だと私は誤解してね。あの人の性格ですと自己弁護すら面倒だと思っているでしょうね。二度とこんなことが起こさないように、私は空桑を離れることにしたんです。」

「……」

「昔、空桑に残した日記やアルバムを見たんですが、おそらく、写真にわざとスペースを作ったのは裴鳳のために空けておいたものだと、最近うすうす思うようになりました。」

「私は、ずっと彼を家族だと思っています。昔ながらも、これからもそうしたいと。しかし、その間にはいろいろありましてね、様々な誤解が生まれてしまいました。」

「写真の空白を裴鳳の姿を埋めたいので、

 最近では麻婆豆腐にパソコンを教えていただいているんです。

 まぁ、簡単な画像の貼り付けになるんですが。」

「あなたに連れてってくれた同じ場所で、彼が遊んでいる写真を撮れば、

 パソコンで画像編集して、完全なファミリーアルバムは出来上がりますね。」

「しかし……私のこの願いは、あの人も願っているかどうか……」


【選択肢】

・自分で彼に聞いてみたらどうだ

・彼が返事してくれるまで待ちましょうか

選択肢

自分で彼に聞いてみたらどうだ

裴龍

「手紙を書いて彼に聞く……という意味でしょうか?」


彼が返事してくれるまで待ちましょうか

裴龍

「またご冗談を。私と彼は同じ体を共有していますよ。

 彼の声など、聞くことができませんから……

 そういうことじゃないですか?」


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裴龍

「なるほど、録画の設備を準備してくれていたんですね。さすが空桑の若様、よく考えてくれましたね。なぜ私は思いつかなかったんでしょう。ビデオでメッセージを録画していれば、人格を変えても、対面交流は実現できるんですね。」


ビデオカメラで、さっき裴龍が伝えたいことを一から撮りたいと思うが、カメラを前にしたせいか、彼は一言でも緊張しているように見える。話し方はぎこちなかったが、真剣な表情はまったく偽りがなかった。


動画を裴鳳に見せると、彼はもちろん裴龍のことをあざ笑った。

ただその笑い声の中に、裴龍に対する態度がずいぶん緩和した気がする。


裴鳳

「ブハハハーー」

「撮影するのに、何をグズグズしてるんだ、アイツ?

 相変わらずごちゃごちゃめんどくせーだな。」

「そうだ、〇〇。俺たちはまったく同じ姿だが、

 アイツよりも100倍カッコよく撮ってくれねぇとな。」

「ほう?それは難しいだと?

 アイツが書いた講談本で、お前は万能の空桑の若様だったんだぞ。

 なんでもできるはずだ。」


その後、裴鳳と裴龍は空桑のみんなと一緒にあちこちで遊んで写真を撮った。

ステキな写真をたくさん作ったので、

新しいファミリーアルバムもでき上がった。



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