浪花東星斑・誕生祝い

最終更新日時 : 2022/05/04 16:07

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最終更新者：皮蛋納豆丼

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朝の空気は予想以上に冷たかった。

ドアを開けると、一陣の風が吹き込んできて、思わず身震いした。

？？？

「相変わらず、世話が焼けますね。」

声のする方を見ると、予想通り、赤い服を着た郎教授だった。少し眉をひそめ、足早に目の前までやってくる。

浪花東星斑

「いいえ。」

教授はやれやれといった様子でため息をつきながらも、暖かく柔らかい絹のスカーフを首に巻いてくれた。

【選択肢】

・これは誕生日プレゼント？

・ありがとう

選択肢

これは誕生日プレゼント？

浪花東星斑

「そうですと言えば、また私がケチだと文句を言うでしょう？」

「ただの絹ですよ。まぁ、もらってください。」

ありがとう

浪花東星斑

「ただの絹です。それで暖かくなれるのでしたら、何枚でも差し上げますよ。」

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浪花東星斑

「そんなところに立っていないで、もう少し暖かいところで話しましょう。」

郎教授に引っ張られ、餐庁に入った。

席に着くと、郎教授から猫の額ほどの小さい瓶を渡された。

浪花東星斑

「はい、これは昨日、君のために作った誕生日プレゼントです。世界に一つしかない、例えば数字の中にある小数点のように、唯一無二の品ですよ。」

その貴重な贈り物を手に取り、細かく観察してみた。管状のガラスに、青色の溶液と、半透明の白い結晶が入っている。

浪花東星斑

「これはウェザーボトル、あるいは「ストームボトル」とも呼ばれる物です。19世紀の気象学者はこれを使って天気を予測したと、航海記録にも記されています。」

【選択肢】

・本当に天気を予測できるの？2

浪花東星斑

「もう今では使われない、古い手段に過ぎません。予測もあまり正確ではありませんでした。」

「ウェザーボトルは、中にある樟脳（しょうのう）を溶液へに溶かすことで天気を予測します。気温によって瓶によって瓶にできる結晶の形が変わるんですよ。」

「天気の予測は不正確ですが、気温が測れることは確かです。まぁ、装飾品だと思ってくれれば結構です。あるいは、君は普段からボケっとしがちですから、これを見て気候に合わせた服を選ぶとよいでしょう。」

手に持ったウェザーボトルを眺め、溶液の中の結晶を観察しようとした。しかし、水色の溶液を通して最初に見えてたのは、郎教授のニコニコした瞳だった。

浪花東星斑

「お誕生日おめでとう。」

郎教授は手を伸ばし、優しく頭を撫でてくれた。

浪花東星斑

「私の心の中で、君はずっと一番光り輝く小さな北極星ですよ。君が何歳になっても、それは変わりません。」

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