タルタル牛肉・エピソード
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タルタル牛肉のエピソード
情熱的で率直な、おしゃべりで明るい食霊で、父親式の気にかけをしてくる。魔導学院を卒業した優秀な科学研究生であり、今は地質観測所の所長。みんなを友達として扱うため、人受けがとてもいい。彼も仕事や仲間に対して同じようにまじめで義理堅く、いつも黙って多くのことを引き受けた。みんなが認める指導者である。また、ゲテモノ料理が大好きで、様々なゲテモノ料理にトライするのが趣味。
Ⅰ.初心
直近のデータと資料を整理し終え、私は凝り固まった腕を軽く振った。いつの間にか頭上の明かりが灯っており、窓の外がすっかり夜の闇に包まれていることに、ようやく気づいた。
モニターには未だ膨大なデータが並んでいる。私はこめかみを押さえ、意識をはっきりとさせようとした。その直後、控えめなノックの音が響く。
「所長、数日前に極雪原の調査へ向かった第三小隊が帰還しました。二名ほど負傷者が出てしまいましたが……」
フィンブルーベリーパイは一冊の資料を抱え、落ち着いた口調で報告する。だが、その言葉の中で私の耳が拾ったのは、穏やかではない一言だった。
「負傷だと?目的地周辺の安全は事前に確認済みだったはずだ、一体どうして……!」
私は慌てて席を立ち、一刻も早く状況を確認しに行こうとした。その時、見慣れた影が私の前に立ちはだかった――。
「落ち着いて、彼らの手当てなら、私とブルーベリーパイで済ませておいたわ。怪我も軽いものだから、確認に行くのは後でも大丈夫よ」「それより所長、あなたこそ何日もぶっ続けで働いているじゃない。いい加減、休む時間よ!」
パネトーネは語気を強め、一切の妥協を許さない構えだ。
「しかし……」
「何よ、私たちのことが信じられないの?信じられなくてもダメ!あなたは機械じゃないんだから、そんなに根を詰めて働いちゃ身体が持たないわ。それに、機械だってメンテナンスが必要でしょ?」
「ええ!パネ姉さんの言う通りです。所長は今、しっかり休むべきですよ。残りの仕事は私たちに任せてください!」
パネトーネとフィンブルーベリーパイの決然とした表情に、反論の余地はなかった。二人は私の返事を待たず、なかば強引に私を執務室から連れ出した。
ベッドに横たわり、カーテンの隙間から差し込む月光をぼんやりと眺める。
……全く眠れない。
連日の激務で頭はひどく重いのに、意識だけはやけに冴え渡っていた。
負傷した隊員たちは大丈夫だろうか……
そんなことを考えながら寝返りを打つと、壁に飾られた一枚の集合写真が目に留まった。
魔導学院の広い広場で、お揃いの制服を着た若者たちが、それぞれ満面の笑みを浮かべている。その中の一人として、私も写真に収まっていた。
これは……かつて探索隊に加わっていた頃の写真だ。記憶が止めどなく溢れ出し、それと共に拭い去れない後悔が込み上げてくる。
……
私の御侍は魔導学院の地理学教授だった。だから、私が彼の助手として各地を巡り、研究に励むようになったのは、ごく自然な流れだった。
最初こそ、複雑で難解な地理的概念には全くついていけなかったが。けれども、いざ自分の足でこの大陸に踏み出してみると、この世界ならではの広大さと息遣いを肌で感じることができた。
だから、実地調査もデータの整理も、決して退屈なものではなかった。とりわけ、かつて本の中で眺めるだけだった山々や川、海が、圧倒的な存在感を持って目の前に現れた時の感動は、言葉では言い表せないほどの奇跡だった。
そしてそれら調査の記録は、私たちが今どこにいるのかを示すだけでなく、時の流れの先に生きる人々にとっても欠かせない道標となる。
私は、自分が携わっているこの仕事が心底好きだった。自分の力がこの偉大な事業の一助となっていることを、いつも誇りに思っていた。
月日が流れるのは早いもので、御侍の背中を追って多くの場所を巡り、多くの人々と出会った。豊富な経験と実践を積んだ私は、やがて御侍の右腕として認められるようになった。
そして間もなく、私は邪神遺跡探索隊へと派遣されることになった。
その時、私はようやく悟ったのだ。たとえこの大陸が数え切れないほどの先人たちによって踏破されていたとしても、千変万化を繰り返すこの世界には、未だ人々の常識を覆すような秘密が数多く眠っているのだと。
Ⅱ
編集中
Ⅲ
編集中
Ⅳ
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Ⅴ
編集中
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