「忠僕の料理人」レノル_include
属性補正
炎属性
87%
水属性
87%
風属性
87%
光属性
100%
闇属性
165%
モデル
ストーリー
レノル「……。」
メルク「みゅ?レノルさん、浮かない顔をしてどうしたのですよ。」
レノル「ああ、メルクさん。それに主人公さんも。」
主人公「なにか困ったことでもあるんですか?」
レノル「私の主人であるエルシュカ嬢がここさいきんはどうもごきげんななめのようで。いったいどうしたものかと、ひとり悩んでおりました。」
メルク「なるほど……。ええっと、レノルさんの手元にあるのは……、」
レノル「まだ編んでいる途中ではありますが、いちおうお嬢のためのマフラーです。」
メルク「手編みとは凝っているのです。きっとよろこんでくれると思うのですよ~!」
レノル「あはは、ありがとうございます。とはいえ使ってもらえるかどうか……。こごえるような寒空のしたであろうと、いつもなにくわぬ顔で遊びまわっておりますから。」
主人公「ちなみにそのご主人さんの機嫌が悪いことに、レノルさんはなにか心あたりがあるんですか?」
レノル「ええ、多少は。私のつかえている家では、屋敷に住まう者総出で雪合戦をするのが恒例行事となっておりまして。」
主人公「雪合戦を……?」
レノル「以前までは私も参加しておりましたが、本職の料理人をめざすようになってからは、あまり顔をだせなくなってしまいました。いまの仕事を優先するために、雪合戦をおろそかにしていることがお嬢にとってはつまらないのかもしれませんね。」
メルク「みゅう……。」
レノル「あとはまあわかりやすい話ですが、お嬢は自身より背丈のある者をみると、きげんをそこねる傾向にありまして。むかしは身長もたいしてかわりませんでしたが、やはりこの年になれば差もひろがってきますからね。」
主人公「なんだかけっこうおてんばな人みたいですね。でも、そういうことならしかたないと思いますけど。」
メルク「……。みゅふふ。レノルさんのご主人さんの気持ち、私には手にとるようにわかるのですよ。」
レノル「お嬢の気持ちを……?よければ、きかせてほしいのですが。」
メルク「ずばり!『仕事にばっかりかまけてないで、わたくしにもかまってほしいですの』なのですよ!」
レノル「はあ、そうなんでしょうか。」
メルク「その反応はなんなのですよ~!もうちょっと乙女心を理解してほしいのですよっ。」
レノル「お嬢はおさないころからの友人ではありますが、私を救っていただいたかけがえのない恩人であり、私が生涯をかけて尽くすべき主人ですから。」
メルク「レノルさんは、今後も屋敷をはなれるつもりはないのです?」
レノル「ええ、もちろんです。家柄に恥じぬ料理人となるべく、日夜研鑽を積んでおります。」
メルク「みゅ……。レノルさんは相手のことを考えてはいても、レノルさん自身のことはあまり話さないので、もしかしたら誤解されているのかもしれないのですよ。いつか屋敷をはなれてひとりだちしようとしているとか。そう思われていてもおかしくないのです……!」
レノル「なるほど。将来の話なんて、こどものとき以来しておりませんでした。」
主人公「へえ、むかしはそんなこともあったんですね。レノルさんはどうして料理人になろうとしてるんですか?」
レノル「それは……、屋敷に迎えられてから、お嬢にはじめて褒めてもらえたのが、夕食にこしらえたシチューだったんです。もともと屋敷の従者だった私の仕事は、もちろん炊事にかぎったものではありませんでしたが。あたたかいシチューを用意して待つあいだだけは、お嬢をよろこばせられるたしかな自信がありました。」
メルク「みゅふふ。レノルさんの行動はぜんぶ、ご主人さんが動機になっているのですね~。」
レノル「ええ、いわれてみれば。いつも目のまえの仕事に手いっぱいで、自身のことをふりかえる余裕もありませんでした。」
メルク「あんがい、ただのすれちがいだったりするのかもしれないのですよ。」
レノル「あはは、ありがとうございます。こんどお嬢に会ったときは、すこしだけ私の話をしてみようと思います。そうしたら、おたがいに気づきあえることもあるでしょうから。」
備考
「照雪のメイド」グウェニー、「温情の銃士」クローシェと共に「褒照の雪砲士」エルシュカに仕えている
入手方法
ダイヤスカウト