「石路走る焔弾」ラッドストー_include
属性補正
炎属性
100%
水属性
71%
風属性
140%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
主人公「あれ、ここで待ち合わせって聞いてたのに、ラッドストーさんがいないな……。」
「おじさん、エレキの国から来たのー?」
「すげー、サングラスかっこいいー!」
「貸して、貸してー!」
「いや、これはだな……。」
主人公「ん? あそこで子どもたちに囲まれてるのは……、」
村の子供「なんでダメなのー?」
村の子供「大切にするからー!」
ラッドストー「わかったわかった、ほら。」
村の子供&村の子供「ひえっ……。」
ラッドストー「うおっと、いかんいかん! また顔つきが怖くなっちまってたか……。すまん、怒ってるわけじゃないんだが仕事柄……、」
村の子供「こ、怖くないよ!」
村の子供「い、いや、怖いけど! でもモンスターと一緒で見た目で判断しちゃだめだから……!」
村の子供「うん! サングラス貸してくれたし、今は怖い顔してないし。」
ラッドストー「おお、そ、そうか。」
村の子供「おじさん、サングラスちょっと貸してね!」
村の子供「町を一回りしたら返すから!」
ラッドストー「おう、いいぞ。」
「わーい、ありがとー!」
「町のみんなに見せびらかそうぜ!」
ラッドストー「……。」
主人公「ラッドストーさん!」
ラッドストー「主人公! すまん、遅れちまったな。」
主人公「いえ、一部始終を見てたので。お久しぶりです、ディベールテスマーではお世話になりました。」
ラッドストー「世話か。むしろそれは俺のセリフかもしれんな。」
ラッドストー「情けないことだが、ゲートでモンスターに囲まれた時、癒術士の力があったからこそ、早く戦いが終わったし、取り返しのつかないことにならずにすんだんだ。」
ラッドストー「ま、変わらず元気そうでなによりだ。」
主人公「ラッドストーさんこそ……、と言いたいところですけど、前はサングラスなんてかけてなかったですよね?」
ラッドストー「ああ、実はアメトリンにもらったんだ。」
主人公「呼び捨て!?」
ラッドストー「おう、あいつも真剣に刑事を目指す身だ。もう子ども扱いはできんからな。」
主人公「アメトリンさんが刑事?」
ラッドストー「そうか、まだ聞いてなかったんだな。あの後、しばらくたって刑事になる方法を聞かれたんだ。町や人々を守る仕事につきたいからって言ってな。」
主人公「そうだったんですか……。もうアメシストさんのために劇場で働き続ける必要もないですもんね。」
ラッドストー「そうだな……。まあ、それで手続きや試験のことを教えたんだが、その時のお礼としてサングラスをくれたんだよ。」
主人公「さすがアメトリンさんですね……、さっきちらっと見ただけでしたけど似合ってましたよ。すごくかっこよかったです!」
ラッドストー「そ、そうか……、ありがとさん。」
ラッドストー「だが、確かにさすがアメトリンだな。さっきもサングラスをかけていたら子どもたちに怯えられずにすんだ。」
主人公「あ、もしかして仕事柄、つい怖い顔をしちゃうこと、気にしてたんですか……?」
ラッドストー「気にするってほどでもないが……、まあ、むやみに怖がらせちまうのもな。」
ラッドストー「だがなあ、特にアメトリンに言った覚えはないんだ。それなのに気づけばある日、お礼として渡されてな。」
主人公「おお……、アメトリンさんって気がきく人なんですね。情に厚い人なんだろうとは思ってましたけど……、」
ラッドストー「ああ、カルセちゃんのことも気にかけてくれてたしな。あいつはきっといい刑事になる。俺も初心を思い出させてもらった。」
ラッドストー「っと、そうだ。あの時は悪かったな、主人公。」
主人公「え? 謝られるようなことなんて……、」
ラッドストー「滑り箱で移住を勧めただろう? 外は危険だからって。」
主人公「それは……、心配してくれてのことだったじゃないですか。」
ラッドストー「そうなんだがな。ただ、アメトリンが好きな町や人を守るために刑事になりたいっていうのを聞いて……、」
ラッドストー「俺たちにとって外の世界は閉ざすべき危険なところでも、お前さんたちにとっては愛着のある故郷なんだと気づかされたんだ。」
主人公「そうだったんですか……。」
ラッドストー「俺が少しの間とはいえ、こうしてお前さんと待ち合わせをして、一緒に旅をしようと思ったのもそれが理由だ。」
ラッドストー「ディベールテスマーの時も、実際に足を踏み入れるまで俺は危険な街だとしか思っちゃいなかった。本当はいろんな考えを持つやつらが暮らしていたのにな。」
ラッドストー「だから、今度は自分から知りに行こうと思ったんだ。」
ラッドストー「俺が危険だからと移住を勧め、カルセちゃんやアメシストが憧れた、お前さんたちの住む外の世界をな。」
主人公「ラッドストーさん……、」
ラッドストー「というわけでだな、これからよろしく頼むぞ、主人公。」
主人公「はい!」
主人公「あ、そういえばせっかく国の外に出たんだし、カルセとは会わないんですか?」
ラッドストー「会わん。」
主人公「えっ、どうして……。」
ラッドストー「俺が旅をするのもそこまで長くはない間だしな。それに……、」
ラッドストー「カルセちゃんは戻ってくると言って、外に出て行った。それなら、追いかけずにただ帰りを待っていてやるのが、俺のすべきことだ。」
主人公「そうか……、そうですよね。」
ラッドストー「ま、だがいつかはカルセちゃんにあちこちを案内してもらうのもいいかもしれんな。なんせ……、」
村の子供「おじさーん! サングラスありがとうー!」
村の子供「これ、花冠やるよ! きっとちょっとは怖くなくなるから!」
ラッドストー「すでにこの世界が、俺が思っていたような危険なだけの場所じゃないってことを知っちまったからな。」
備考