「野跳ねる白猫」ノノ

＜紹介所＞

ノノ「じゃーん！」

主人公「あれ？ ノノのその服、新しく買ったのか？」

ノノ「仕立て屋をやってる、お友だちの猫族の子がくれたんだよ～。」

ノノ「今度主人公くんたちとピクニックに行くんだよ～って言ったら、あっという間に作ってくれちゃったの～。」

ノノ「えへへ、とっても素敵でしょ～？」

主人公「ああ、すごく似合ってるよ。」

メルク「とってもかわいいのですよ～！ ポーチの飾りもおしゃれなのです！」

ノノ「わーい！ ２人とも、ありがと～。」

「にゃ～。」

ノノ「ねこさんもありがと～！」

主人公「今の、野良猫か？ 紹介所の窓あたりから……、」

主人公「って、」

「にゃ～ん！」

「ちゅんちゅん。」

「きゅるる～。」

「ぷぅ～っ！」

主人公＆メルク「何かいっぱいいる！」

ノノ「わ～い！ みんなも来てくれたんだ～！」

ノノ「よ～し！ それじゃあみんなで、ピクニックにレッツゴ～！」

＜野原＞

ノノ「みんなはノノのお友だちなんだ～。今日はせっかくのピクニックだから、みんなのことも呼んじゃった。」

ノノ「２人に言うの、忘れてたよ～。ごめんなさ～い！」

主人公「そ、そうだったのか……。突然紹介所の窓いっぱいに押しかけてくるからびっくりしたけど……。」

メルク「みんな、ノノさんのお友だちだったのですね～。ノノさんに大人しくついてきているのも納得できるのですよ。」

ノノ「みんな、とってもいい子だし、優しいんだよ～！ ノノが王国に来たばっかりの時に、王国のことを教えてくれたこともあったんだ～。」

主人公「俺たちの仲間になってくれる前のことか。」

ノノ「うん！ もう結構、前のことになるかな～。」

ノノ「ノノのお友だちに、同じ猫族のシーラくんって子と隣村の狐族の、リルシェちゃんって子がいるんだけどね～。」

ノノ「シーラくんは、カラクリ……？ を勉強するために、リルシェちゃんはしっぽを鍛えるために、ノノより先に旅に出たんだ。」

ノノ「そんな２人を見たら、ノノもなんだか、遠くに行ってみたいな～って！」

メルク「なるほど、それで旅に出たのですね～。」

ノノ「うん！ でも、はじめはたくさんびっくりしたな～。猫族の村の外って、ノノの知らないことでいっぱいだったから。」

ノノ「たとえば、犬族さんのウルカ村に迷い込んじゃった時は、みんながノノのしっぽを珍しそうに見てて……。」

ノノ「そこでできたお友だちに聞いたら、犬族さんは、普通はしっぽで思ってることを示さないんだって～。」

ノノ「ノノ、その時まで全然知らなかったよ～。猫族とは正反対なんだもん！」

メルク「なるほど、そんなこともあったのですね。」

ノノ「う～ん、懐かしいな～。あの頃はまだ、しっぽでつるはしを持ち上げるのが精一杯だったんだよね～。」

主人公「１人で不安じゃなかったか？」

ノノ「ううん！ だって、ノノは１人じゃなかったもん。」

ノノ「旅に出る前は、ノノのお友達が遠くへ行っちゃって１人になっちゃったから、ちょっぴりさみしいな～って思ったりもしたけど……、」

ノノ「旅に出たら、どこへ行ってもいろんな動物さんたちがノノと友達になってくれたんだ～。だから、旅に出た後は毎日楽しかったよ！」

メルク「とっても楽しい旅路だったようで、よかったのですよ～。」

ノノ「うん！ ノノもまた、みんなと会えて嬉しいな～。最近、会えてなかったからね～。」

「わんわんわん！」

「ほー。」

「ちゅう！」

主人公「あれ！？ いつの間にか動物が増えてる！」

メルク「みゅふふ、この子たちもノノさんのお友だちなのですね～。」

ノノ「初対面だよ？」

メルク「違ったのですよ！」

ノノ「でも、これからお友だちになるよ！ みんな、よろしくね～！」

「わんっ！」

「ほーほー！」

「ちゅちゅっ！」

主人公「ノノの言う通りだな。」

「きゅっ。」

主人公「この子も……、」

ラビューン「きゅいぃっ！」

主人公「って、動物じゃなくてモンスター！？」

メルク「みゅわわっ！ お弁当の匂いにつられてきたのですよ！？」

「きゅいっ！」

ノノ「あ～っ！ ノノたちのお弁当が～！？」

＜森の中の花畑＞

ノノ「わあ～！」

主人公「すごい……。こっちにこんな場所があったなんて、知らなかったな。」

ラビューン「きゅいっ！ きゅい～。」

主人公「あっ、さっきのラビューンが……、って、弁当返してくれるのか？」

メルク「お腹が空いているわけではなかったのですよ？」

「ごろにゃ～。」

ノノ「んん？ ふむふむ……、」

ノノ「むむ、なるほど～！ この子はノノたちと一緒にご飯を食べたいんだって！」

ノノ「確かに、お弁当は１人で食べるよりみんなで食べた方が楽しいもんね～。旅とおんなじだね！」

ラビューン「きゅいっ！」

メルク「みゅみゅ、大正解のようなのですよ！ そういうことだったのですね～！」

ノノ「よ～し！ それじゃあ、ピクニック再開だ～！」

ラビューン「きゅい～！」

＜時間経過＞

ノノ「よ～し、それじゃあいくよ～！ ノノのしっぽたかいたかい、さーん、にー、いち……、」

ノノ「にゃーっ！」

「きゅいぃ～っ！」

「ぃぃぃ……、」

ラビューン「……ぃぃい～っ！」

ラビューン「きゅいっ！ きゅい～っ！」

ノノ「わ～い！」

メルク「ラ、ラビューンをあんなに軽々と……！」

主人公「これでもっと鍛えたらどうなるんだろう……。」

ノノ「えへへ、ノノのしっぽパワーは無限大だよ～。ノノのお友だちパワーも！」

「ちゅんちゅん！」

「わうわぅっ！」

「にゃ～ん！」

ラビューン「きゅい～っ！」

ノノ「えへへ、すっごくにぎやかで嬉しいな～。ノノ、旅に出て本当によかったな～！」