営業報告・これに思いを寄せる
酒呑童子が新しい盃を探しているようだ……
確認出来ている式神:蛍草、金魚姫、かぐや姫、大天狗、茨木童子
確認出来ている店:売店
《派遣式神》はアルコールの匂いを嗅いだ。見ると酒呑童子が売店に来ていた。「杯が壊れた。新しいのとそれに合う美酒が欲しい。」
《派遣式神》は店内で一番高い磁器の碗を取り出した。この碗は巨匠に焼かれたもので、表面には不思議な模様が描かれ、淡い金の光を帯びており、一目で最高の品だと分かる。しかし酒呑童子は首を横に振った。「俺が欲しいのはこれじゃない。」
《派遣式神》はまた杯を一組取り出した。この杯は天皇ご用達の貴重な品だという。しかし大江山の主は一目見て、嫌そうに手を振った。
《派遣式神》が何をすべきか迷っていると、酒呑童子の目線は商品棚に引き寄せられた。そこには、荒い筆使いで山水画が描かれた普通の湯のみがあった。「それにする」と酒呑童子が言った。