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天香白冀・誕生祝い

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誕生日パーティーの後、天香白冀が謎めいた様子で私をある場所に呼んだ。

何か話があるみたい……


天香白冀

「○○、貴方が……前に私にくれたあの古いお香の書籍だが、内容が細かく、とても勉強になった」

「……」

【選択肢】

・大したことじゃない。他に用事がなければ先に失礼するよ

・何か言いたいことでもあるの?

選択肢

大したことじゃない。他に用事がなければ先に失礼するよ

「○○!ちょっと待て……」

「あの……貴方に渡したい物がある」

何か言いたいことでもあるの?

「人の心を見透かすことができるのも、一つの天賦の才だな」

「そうだな。貴方に渡したい物がある」

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天香白冀は袖の中からきれいな香箱を取り出した。

箱を開ける前からすでにさわやかな香りが漂っている。


天香白冀

「知り合ってから今まで、貴方のためにお香を作ったことはなかった。

 貴方が持つ香りは十分独特で……つまり……その……」

「うん。それで貴方に似合うもので、且つ本来持つ体の香りを覆わないようにお香を調合したい。

 だが、何度か試してみた結果、できあがったものはいつも何かが欠けていた」

「くれた書籍の中に、ある不思議なお香を見つけて、突然ひらめいたんだ。

 そして、なんとか貴方の誕生日の前にこの香膏が完成した」

「さあ試してみて。どう、この匂いは気に入った?」

【選択肢】

・香箱を開けてにおってみた

・香膏を塗ってみた

選択肢

香箱を開けてにおってみた

「そんな風に練り香水の匂いを嗅ぐと、濃すぎて逆に本来の香りが分らなくなる」

「体に塗ったほうがより適度な香りになる」

香膏を塗ってみた

「うまく塗れなければ、練り香水本来の香りを完全に発揮させることはできない」

「使い方を教えよう」

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天香白冀が練り香水を私の耳の後ろと腕に塗り、そっと円を描くと練香水が溶け、香りがふわりと立ち込めた。

彼の表情は険しく真剣で、丹念にお香を作っている時と変わらない。


天香白冀

「わかったか?これからこのように使えば、香りを長引かせることができる」

「誕生日おめでとう、○○」


私は練り香水を丁寧にしまった。

顔を上げると天香白冀の耳がうっすら赤くなっていて、まだ何か言いたいそうだ。


天香白冀

「今の貴方は……とてもいい匂いがする」


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コメント (天香白冀・誕生祝い)
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