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行楽の日・ストーリー

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作成者: 時雨
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行楽の日

プロローグ


バー


ビーフステーキ:クソーー!!なんでまた負けたんだ?赤ワイン、サイコロに小細工しただろう!

赤ワイン:負けたときは素直に受け入れると言ったのはだれだ?酒の力で強気になるな……どうした?負けたから逃げるのか?

ビーフステーキ:この野郎!!誰が逃げるって?続けるぞ!

赤ワイン:よく考えろよ、また負け続けたらどうなるか。俺様の1か月分の酒代は半端じゃないぞ。

ビーフステーキ:……うるさい!わかってるーーさっさとやれ!


 酔っ払いで7割、焦りで3割の影響で赤みがかった目の前の人物の頬を見ながら、赤ワインは手にした木製のカップを落ち着いた様子で揺らす。少し間を置いてからゆっくりとカップを開けると、隣でジュースを飲んでいたジンジャーブレッドも好奇な視線を投げかけてきた。


ジンジャーブレッド:あちゃー……ビーフステーキ、本当に、あんたは運が無いやつだな。

ビーフステーキ:……?

赤ワイン:その通り……残念だが、またお前の負・け・だ。

ビーフステーキ:なにっ……?!!

赤ワイン:では約束通り、俺様のことをお前はなんと呼ぶんだ……?

ビーフステーキ:お前ーーこの野郎!!黙れーー


 パリンーー投げられたワイングラスは赤ワインの肩越しに、見慣れたブーツの足元で軽い音を立てて割れた。


エッグノッグ:フフ、貴方たちはやっぱり変わりませんね、相変わらず……仲の良いこと。

ビーフステーキ:お、エッグノッグと……ウェリントン?見間違いじゃねえよな、ウェリントンみたいな頭の固いやつがまさか酒を飲みにバーに遊びに来るなんて!

ビーフ・ウェリントン:……わかった。

赤ワイン:馬鹿、お前の「心の声」がもう少し大きかったら、バーにいる全員に聞こえてたぞ。

赤ワインエッグノッグ、ウェリントン、久しぶりだな。その様子からすると、特別な用があって俺たちに会いに来たんだな?

エッグノッグ:いい推測ですね、実はカナン傭兵隊に頼みたいことがあるのです……

ビーフステーキ:聖剣騎士団!

赤ワイン:……黙らないのなら、さっきの賭けの罰ゲームをやってもらおうか。さぁ、俺様のことを呼んでみろ……

ビーフステーキ:やなこった!フン……

エッグノッグ:ハハ、貴方たちまたケンカですか?

ジンジャーブレッド:彼らに構わないで……よかった、新しい任務があるのなら、こんな所で小学生男子たちのケンカを聞かなくて済むよ!エッグノッグ、今回はどんな任務なの?

エッグノッグ:知っての通り、間もなく王都で春のセレモニーが行われる。ローストターキーが大勢の護衛兵へ事前に現地に到着し準備とリハーサルを行うよう早くから命じたのです。

ビーフステーキ:え、人手が足りないから、騎士団に助けてほしいっていうの?

エッグノッグ:王城の中の手配は万全ですが、王城の外の日常パトロールは確かに人手不足なので、今後数日は貴方たちにご面倒をおかけすることになります。

ビーフステーキ:そういうことなら、問題ない!パトロールなんてあたしたちに騎士団にとっては、ちょっと刺激的なピクニックみたいなもんだ。安心して任せな!

エッグノッグ:ええ……そうだ、ウェリントンはずっと軍隊にいて、さまざまな事情に精通しています、今回の任務は彼も協力してくれますよ。

ビーフステーキ:おい、ウェリントン、よろしく〜。もっと早く私たちの騎士団に入ればよかったのに!

ビーフ・ウェリントン:わたしは軍人だ。陛下の命により借り出されただけで、個人的に非公式の組織に参加することはできない。

ビーフステーキ:はいはい、相変わらず生真面目だねえ、本当つまんねぇやつ。

エッグノッグ:ハハ……大事な話も終わったし、せっかくだから一杯やりませんか。ウェリントン、確かここの果実酒はなかなかうまいんですよね。

ジンジャーブレッド:そのとーり!マスター、1番いい果実酒を2壺ちょうだい!


 静かな夜に星が瞬き、灯油ランプが明るく揺らめいていた。一行はテーブルに集まり、時が経つのを忘れて、共に笑い杯を交わした。


ストーリー1-2


早朝

郊外


 朝靄が城の郊外の静かな森を覆う中、巡回チームはウェリントンに続き泥だらけの小道を抜けていく、道中チームはやけに静まり返った様子であった。


ビーフ・ウェリントン:着いたぞ。巡回場所が点在しているから、これからみんな分かれて行動する必要がある、巡回が終わったらまたここに集合とする。

ジンジャーブレッド:ラジャー!おい……ビーフステーキ、あんたどこに行くつもり?

ビーフステーキ:分かれて行動するんだろう?じゃあお先に!

ジンジャーブレッド:……わかった。

ジンジャーブレッド:変ね……ビーフステーキのやつさっきからおかしいな。

赤ワイン:寝起きで機嫌が悪いんだろ、あんなバカに構うな。

ジンジャーブレッド:賭けのことで怒ってるんじゃない?ふう……やりすぎたんじゃないの?昨晩あいつが酔ってたからって、あんたのことをああいうさ……あんな風に呼ばせるなんて、クク……

ビーフ・ウェリントン:ご主人様。

ジンジャーブレッド:プ……そう、ご主人様……あんたたちがそんなデカい賭けをするなんてな!

赤ワイン:あいつが賭けをするなら負けたときは素直に受け入れると言ったんだ。俺はあいつに強要してないぞ……けど、お前たちもあいつの前でこの件には触れるな、覚えていないことにしとけ。

ジンジャーブレッド:わかってるよ。あたしだってあいつが暴れ狂うのは勘弁だ……よし、時間も少ない、あたしたちも分かれて巡回しよう!


 皆は手分けして別々に出発し、早春の暖かい日差しが静かな田園地帯に穏やかに注がれ、花々が草原を点々と色どり、村々には炊煙がもくもくと立ち上っていた。

 単独で巡回していたビーフ・ウェリントンは歩く速度を落とし、暫くぶりに胸をなでおろしたが、それも束の間、不穏な騒々しい声が前方の花園から聞こえてきた。


老婆:……お願い、どうか私のベラを助けておくれ……

老婆:あの子はきっと……きっと街で悪い人に出会ってしまったんだわ、私のベラ……

ピザ:おっと、婆さん、助けてやりたいのは山々だが……オレたち道に迷っちまって、アンタの言う街へ……どうやって行くのか全く分からねえんだ。

老婆:私のベラ……きっと悪い人に出会ってしまったのよ、どうか助けて……

チーズ:お婆ちゃん、街までどう行くのか教えてくれない?街に着いたら、チーズちゃんたちがベラを探してあげるよ。

老婆:私のベラを……お願いだから助けて……

チーズ:これはダメだね……お婆ちゃんだいぶショックを受けたみたい。チーズちゃんたちの話が耳に入らないのね……

カッサータ:うん……困ったなあ、道を聞こうと思っただけなのに、厄介なことになっちまったようだ。

ピザ:……わかった。

ビーフ・ウェリントン:きみたちは……異郷人だな。

ピザ:わあっ!い、一体いつオレの後ろに!え……その格好からすると、あんたは皇室の軍人?

ビーフ・ウェリントン:ああ、わたしはビーフ・ウェリントン。ここはわたしに任せろ。


 ビーフ・ウェリントンは彼らに向けて頷き、老婆の前にやってきて、腰を少し折り、優しく声をかけた。


ビーフ・ウェリントン:お婆さん、わたしがベラの助けになる、だから協力してくれ。

老婆:ベラ……私のベラ……

ビーフ・ウェリントン:ベラがいつ街に入ったのか、そして彼女がなにをしに行ったのか、覚えているか?

老婆:ベラはいい子でね、家で花を植えて、毎日街に行って花を売っていたの…でも3日前に街に行ってから……ずっと帰ってこないの、どうかあの子を助けておくれ……

ビーフ・ウェリントン:わかった、安心してくれ、わたしが必ずベラを見つけ出してみせる。


―――

⋯⋯わかった。

・え、それで終わり?

・なんでかわからないけど、彼は頼りになるような気がするなあ。

・婆さん本当に落ち着いたみたいだぞ……

―――


ビーフ・ウェリントン:そうだ、きみたちは道に迷ったのか?ついでに送って行ってやろう。

ピザ:助かるよ!王城の春のセレモニーに参加するつもりだったんだけど、同じところをぐるぐる回って、道が見つからなくて。

ビーフ・ウェリントン:ああ、でもきみたちはまずわたしと一緒にある場所へ行くぞ。わたしは傭兵団の他のメンバーと合流しなければならない。

チーズ:傭兵団……?もしかしてカナン傭兵団のこと?聖剣騎士団?ジンジャーブレッドを知っているの?

ビーフ・ウェリントン:……その通り。

ピザ:わあ、それは良かった、また懐かしい顔と再会できそうだ!


ストーリー1-4


 暫くぶりにみんなが集まった後、彼らは喜び挨拶を交わしたが、街へ行き失踪した少女を探し出す事が頭から離れず、急いで戻って行った。


ジンジャーブレッド:この数日は春のセレモニーが催される。花売りの少女たちは普段よりも増えるよね。でもあたしたちはベラの外見すら知らない……どうすれば彼女を見つけられる?

チーズ:お婆ちゃんが呟いていたわ、ベラはピンクのスカートを好んでいたって……これも一つの手掛かりになるよね。

ビーフ・ウェリントン:婆さんはこうも言っていた。ベラは毎日街で自分が植えた花を売っているって、彼女の家の花壇を見たことがあるが、たくさんチューリップが植えられていた。

ピザ:うわあ、よく覚えてるなあ……なんでオレは何も覚えていないんだろう。

チーズ:自分の記憶力が悪いっていう自覚があるなら、それだけですごくありがたいことだよ……

ピザ:……わかった。

カッサータ:大丈夫だ、記憶力が悪くても、直感は鋭いだろ。落ちこむな。


 微笑んで手を上げピザの頭をくしゃくしゃにするカッサータを見て、ジンジャーブレッドは静かにチーズの方へ移動した。


ジンジャーブレッド:ねえ……チーズ、あんたの仲間、あんまり頭が良く無いみたいね?以前に失踪したこともあるって聞くし……あんた、苦労が絶えないんじゃない?

チーズ:ふふふ……あなただって楽じゃないでしょ?


 ジンジャーブレッドはくるりと頭を向け、一時は落ち着いたもののまたお互いの脚を踏み始めた赤ワインビーフステーキを見た。


ジンジャーブレッド:はあ……

ビーフステーキ:おいジンジャーブレッド、なにをグチグチ言ってんだ?

ジンジャーブレッド:なんでもない……ピンクのスカートで、チューリップを売っている女の子……うん、だいぶターゲットがはっきりしたね!これからどうしようか、やっぱり二手に分かれて探そうか?

ビーフ・ウェリントン:なら先にバーに行こう。

ビーフステーキ:え?こんな時にバーに行くのかよ!ウェリントン、夕べ飲み足りなかった?普段そんなに飲まないだろう。


―――

⋯⋯わかった。

・情報を仕入れに行くんだ。

・あのバーは王城で最も情報が集まるところだ。

・バーのマスターなら何か知ってるかもしれない。

―――


赤ワイン:ウェリントンの言うことは一理ある。あのバーは王城の中心にあり、毎日各方面の客を接待している。マスターは多くの重要な情報を握っていると前に聞いたこともある……もしかすると本当に信用できる情報が聞けるかもしれない。

ビーフステーキ:本当かよ……なん回もあそこに飲みに行ってるが、あのマスターどこも変わったところなんかないぜ?

赤ワイン:単純なやつ。

ビーフステーキ:おい!赤ワイン!なんだって?やるのか?!

ジンジャーブレッド:どうやら仲直りしたようだね。予想よりもだいぶ早かった……

ピザ:なるほど、ケンカしているのが平常運転ってことか……

カッサータ:……わかった。

カッサータ:お前はすべてを覚えている必要はないんだ……


バー


バーのマスター:私になにか用かい?酒を飲みたいなら、ここにはプロのバーテンダーがいるよ。私のバーテンダーとしての腕は彼らに敵わなくてね。

ビーフ・ウェリントン:マスター、ある人のことについて聞きたいんだが。

バーのマスター:お客さん、情報が欲しいって話なら、別料金になるよ。

ビーフステーキ:おいおい、マスター!情報を聞くだけで金を取るのかよ。毎日のように飲みに来てるんだぜ。バーにはだいぶ金を使ってるんだぞ。

バーのマスター:ああ、お客さん、情報はお酒よりも価値があることの方が多くてね。

ビーフ・ウェリントン:金は払わなくはない。役立つ情報をきみがくれるってことならな。

バーのマスター:フフ、どうぞなんでも聞いてくれ。力になるぜ。

ビーフ・ウェリントン:ベラっていう花売りの少女を知ってるか?ピンクのスカートで、自分で育てたチューリップを売っている。

バーのマスター:ベラ……チューリップ……

バーのマスター:そうだ、数日前にバーでチューリップを売っていたあの子か。はつらつとした子だった、覚えている。

バーのマスター:あの日バーは盛況で、あの子が持っていた花も全て売れた。しばらくするとマントの男が彼女と少し会話をして、程なくして彼らは一緒にバーから出て行った。

ジンジャーブレッド:マントの男……何か引っかかる。

ビーフステーキ:バーで、女の子を連れて出て行った……もしかしてブラッディマリーのことじゃ?

赤ワイン:……わかった。


 皆がそれぞれに考えを巡らせていると、突然悲鳴が沈黙を破り、細い残像がバーの間をすばやくすり抜け、一瞬で奥のキッチンの木製ドアの隙間に消えるのが見えた。


ピザ:……!?


ストーリー1-6


ビーフステーキ:あれは一体何だ?蛇……?

バーのマスター:ここ数日の雨に紛れて、どこからかこっそり入ったんだな…安心してくれ、こいつらに毒は無いから。

ビーフステーキ:おい、ピザ?大丈夫か……?顔が真っ青になってるぞ。

チーズピザ……

ピザ:オレは大丈夫、だけど……この事件はそんなに単純じゃない……絶対に、絶対にあいつと関係がある!

カッサータ:失踪した少女、謎の男、それに蛇……確かに嫌な予感がするな。

ビーフ・ウェリントン:まさか、あの男を知ってるのか……?

カッサータ:……もしあれが本当の毒蛇だとしたら、あいつの手口だと、恐らくベラだけではないだろう……

ピザ:クソ!あいつはきっとまたあの「恐ろしいこと」をやっているんだ……今度は絶対に捕まえてやる……!

赤ワイン:そういうことなら……治安署に行って尋ねた方がいいと思うぞ、最近街で少女の失踪事件があったとしたら、記録が残っているだろう。

ビーフ・ウェリントン:ああ、さっき保安官に声をかけた。関連するファイルをすぐにバーに届けてくれるだろう。

ビーフステーキ:え?!ウェリントン、いつの間にそんなことを?全然気付かなかったぞ?

ビーフ・ウェリントン:町に行く途中でブルーノに会ったから、ついでに彼に頼んでおいた。きみたちは目の前で夢中で喋っていたから、気づかなかったのだろう。

ビーフステーキ:ブルーノ?お前の昔の御侍の息子じゃないか。そういえば、随分長いこと見ていないな……

赤ワイン:フフ……さすがウェリントン、とっくに全て手配していたようだな、どこかの体がデカいだけで頭は単純なやつとは全然違うぜ。

ビーフステーキ:おい、どういう意味だ?誰のことを言ってるんだ?

赤ワイン:野蛮人め、そんなに近くでギャーギャー騒ぐな。


―――

⋯⋯わかった。

・静かにしろ。

・……わかった。

・また始まったな……

―――


 バーの木製ドアにかかったベルが軽く鳴り、一行は音のする方向を振り向くと、保安官の制服を着たブルーノがドアを押して入ってくる。騒々しくジャンケンをしていた酔っぱらいたちは怯えてすぐに黙りこんだ。


ビーフステーキ:ブルーノ、お前がまさか本当に保安官になったとは思ってなかったぜ!随分長いこと剣術の練習に来ないなと話してたんだ。

ブルーノ:フフ、ビーフステーキ、久しぶりだな……そうだ、ウェリントン、君が必要なファイルを整理しておいたよ。

ビーフ・ウェリントン:ああ、手を煩わせたな。

ブルーノ:奇妙なことだが、最近報告された少女失踪事件を注意深く読んでみたが…事件はここ数日に集中しているが、一見関連性はないように見える。


 ブルーノはそう言いながら羊皮紙のファイルを手に広げ、みんなの前で一言一句読みあげた。


ビーフ・ウェリントン:これだけ?本当に繋がりはなさそうだな。ありふれた失踪事件だ……

ピザ:チューリップ……チューリップ……そうだ!これらの事件はみんなチューリップと関係している!

チーズ:ほんとだ……ミア、失踪した場所は、王城のチューリップ公園……エルサ、失踪時に着ていた白いドレスには、チューリップの模様があった……

チーズ:それにチューリップ売りのベラ、この女の子たちの失踪はすべてチューリップと関係しているよ!

ビーフステーキ:……本当だな。ただ、どうしてチューリップなんだ?もしかして裏にはなにかの陰謀があるんじゃ?

カッサータ:あいつはいつも危険な行動をしてきた、どんな陰謀であっても、あいつなら実行するだろう。

ブルーノ:……犯人の動機はまだ明らかではないが、治安署は人員を派遣して巡回を強化し、チューリップに関連する場所や人々に注意を払うよ。

ビーフ・ウェリントン:ああ、明日はフラワーカーパレードが開催される。なにがあっても、セレモニーが順調に行われるように……あいつが王都で罪を犯し続けることが許されてはならない。


ストーリー2-2


翌日

王城の大通り


 白い鳩が混雑した広場の上空をすくうように飛び、皇室のオーケストラが祝賀の歌を演奏する。あちこちから歓声が上がる中、花をたくさん積んだフラワーカーがゆっくりと通りを巡っていた。


ピザ:これが噂に聞くフラワーカーパレードか、さすが賑わってるな。

ビーフステーキ:もちろん、春のセレモニーはオットー国で最大の祭りの1つだからな。こんなパレードが3日3晩続くんだ!

ビーフ・ウェリントン:気を付けろ、フラワーカーがこっちにくるぞ。

ピザ:あれ……?なんで音楽が変わったんだろう?


 弦が急に甲高い音を立て、巨大なフラワーカーの上から幸運を象徴する花が絶え間なく投げられ、春の贈り物を奪おうと祝う群衆が次々と押し寄せた。


ピザ:おい、ちょっとちょっと待ってよ。そんなに押さないでってば……

ピザ:ひゃあーー痛っ、脚が!


 人波に流されたピザの足元がよろめき、そのまま前方に突っ込んだ。無意識のうちに手をかざし目の前の人の袖をつかみ、少しだけ狼狽えながらも身体を安定させた。


ピザ:……あ、ご、ごめんなさいーー

ピザ:……!?

ウイスキー:フフ、こんな所で会うとはな。

ピザ:お前は!

ウイスキー:私が現れて興奮してるようだね。一目見ただけでこんなに力強く引っ張るなんて。


―――

⋯⋯わかった。

・お前……今回は逃げられると思うなよ!

・今日こそ、はっきりけりをつけてやるぜ!

・おかしなワザを仕掛けようなんて考えるなよ!!

―――


ウイスキー:君がいるからといってどうにかなるものではないよ……フフ、今日のところの思い出話はここまでだな。


 ウイスキーが手を振り上げると、ピザがしっかりと握っていた手によりマントの半分が引き裂かれ、振り返るとすぐ、残りの人々によって形成された鉄壁に阻まれた。


カッサータ:……おっとどこへ行く気だ?

ウイスキー:まったく面倒な……どうやら今回はたくさん助っ人を連れてきたようだな。

ビーフステーキ:フン、正義の味方じゃないってのは一目見りゃわかるぜ。早くあの女の子たちを引き渡すんだ!

ウイスキー:??

ピザ:とぼけるな、あの失踪した少女たち、それにチューリップ……お前また毒薬を作るだの……人体実験をしようだのと企てているんだろ?!

ウイスキー:少女、チューリップ?フフ、私にはそんな変な趣味はないよ……濡れ衣を着せられても困るな。

ピザ:お前……っ!

ビーフステーキ:無駄話はよせ、渡さないっていうんなら、まずは一発殴ってやらねーとな!

ビーフ・ウェリントン:待てーーまずは取り押さえて治安署で尋問しよう。ここは市民がたくさんいる……

ウイスキー:フフ……その通り、ここにはたくさんの民衆がいる。


 ウイスキーは唇に毒蛇のような不気味な笑みを浮かべ、手の中にあるペンダントのような小さなガラス瓶をいじっている。


ウイスキー:さあて、もしこの小さな瓶を割ったらどうなると思う?量は多くないけれど、中の毒は一瞬で揮発するよ……

ビーフステーキ:……野郎!脅す気か?!

ウイスキー:脅すだなんて、もしあなたたちが私をこらしめたいのなら、この毒ガスの瓶は必然的に壊れるよ…今日のセレモニーはこの王都の何万人もの人々にとってとんだ祭典になるね。

ビーフ・ウェリントン:……やれるならやってみろ?

ウイスキー:フフ、果たして私は、どうするかな?

ビーフステーキ:そんなガラス瓶で、誰がびびるって?私はムダ話の多い野郎が一番嫌いなんだ。まったく腹立たしい奴め!

ピザビーフステーキ、やめて!このまま行かせるんだ……

ビーフステーキ:……奴にびびってるのか!今あいつを逃がしたら、この先捕まえるのは難しくなるぞ!

カッサータピザ……正気か?

ピザ:民衆に罪はない、あいつを追うな……

ウイスキー:やっぱり、旧友は私のことをよくわかってるねえ……フフ、ではまた会おうじゃないか。

ピザ:……わかった。


ストーリー2-4


ビーフステーキ:なんだよ、こんな簡単にあいつを逃がすなんてよ?!

ピザ:次こそ……オレがこの手で絶対にあいつを捕まえてやる。

赤ワイン:見たところあいつは万全の準備をしてきたようだ。確かに今回は分が悪いな。


―――

⋯⋯わかった。

・ああ、今回は多くの民衆のことを配慮しないといけない。

・確かに厄介な奴だな……

・こういう状況だから、彼はわたしたちが反撃できないことをわかっていた。

―――


ビーフ・ウェリントン:しかも俺たちに確実な証拠が無い。あいつを捕まえるのは確かに不適切だ。

ブルーノ:ふうーーやっと見つけた!

ビーフ・ウェリントン:ブルーノ?どうして来たんだ?

ブルーノ:良い報せだよ、あの行方不明の少女たちが見つかったんだ!

ビーフ・ウェリントン:いつ?どこで?

ブルーノ:彼女たちが郊外で倒れているところを、偶然通りかかった遊牧民が見つけて、治安署に通報したんだ……ただ犯人はまだ捕まっていない、既に応援の人を派遣した。

ビーフ・ウェリントン:俺たちも一緒に行こう。


午後

郊外


 一行が通報のあった場所へ駆けつけたとき、弱った様子の少女たちが医者から簡単な治療を受けており、そしてそのうちのひとりであるピンクのスカートを纏った少女が、混乱と不安が混じった表情で手に空の花籠を握りしめていた。


チーズ:ベラ……君がベラだよね?

ベラ:あ……あなたたちは誰?なんで私の名前を知ってるの……

チーズ:よかった、大丈夫だよ。お婆ちゃんもやっと安心できる……

ベラ:……おばあちゃん?私のおばあちゃんを知ってるのね!様子は?

ベラ:おばあちゃんは年を取って、頭もぼんやりしちゃって、自分の身の回りのことができないの……私は治安署に行って取り調べを受けないといけないから、すぐ家に帰れなくて……おばあちゃんは大丈夫?

ビーフ・ウェリントン:お婆さんは元気だよ、あの日わたしたちはたくさん食料を置いていったんだ。

ジンジャーブレッド:そう!安心して。ウェリントンが他の人に何度かお婆さんの様子を見に行かせたんだ。毎日あんたの名前を呟いていること以外は、普段と変わらない様子だよ。

ベラ:よかった……本当にありがとうございます……あの日あんなに簡単にあの男の話を信じなければ、おばあちゃんに心配かけなかったのに。

ビーフ・ウェリントン:あの男?きみを連れ去った人のこと?

ベラ:はい……あの日私はバーでお花を売っていて、あの男が私に声をかけて来たんです……撮影のモデルになってほしい、そうすればたっぷり報酬をくれるって。

ベラ:彼についてバーを出た後、彼がたくさんの女の子に声をかけていたことを知ったの。彼は、私たちを連れて撮影をするって……

ビーフステーキ:撮影モデル?変態野郎め!その男は眼鏡をかけた、茶髪の男だったか?

ベラ:ううん……違うわ、彼の顔をこっそり見たけど、髪はピンクで……顔は、割とキリっとした感じだった……

ベラ:ああーー私のせいよ、彼の見た目がよかったからって着いていくんじゃなかった。治安署まで出動させたなんて、本当に情けない……

チーズ:……本当に今回はウイスキーじゃないのか?

ビーフステーキ:もしあいつじゃなかったとしても、市民の命をぞんざいに扱って威嚇するなんてまともなやつじゃない……それに少女たちを誘拐したあのピンク頭の変態、みんな許さねぇ!

ビーフ・ウェリントン:……ベラ、その男がきみたちをここに連れてきた後、なにが起こったか覚えているか?

ベラ:覚えているのはあの時……彼はここに絶好の撮影場所があると言いながら、カメラの調整をしていたの……その後、突然奇妙な音が聞こえた。

ベラ:彼がなにかを踏んでしまって、黒い霧が地面から立ち込めて。私は意識を失ったの……起きてから見えたのは治安署の人だった。

ジンジャーブレッド:黒い霧?それってもしかして……

ビーフ・ウェリントン:確か……この近くでよく堕神が平民を襲う事件が起きている。恐らくこの件と関係が……まず捜査してみよう。


ストーリー2-6


 暖かい日差しが静かな山々とせせらぎの小川を覆い、そよ風が春の花の香りと混ざり合っている。しかしその穏やかさをよそに、みんなは草むらの周りの痕跡を探索することに集中していた。


ピザ:待て……見ろ、あの木の茂み、何かが動いている!

チーズ:ん?あれはピンクの花じゃ……ちがう!あれは……ビンクの布切れ?

ジンジャーブレッド:服かマントが破れて落ちたようね……行ってみよう!


 一行が木の茂みに近づくと、気を失い地面に倒れている青年がはっきりと見え、彼が身に着けているマントはなぜかボロボロで、ピンクの髪も少し乱れていた。


ビーフステーキ:……ピンク頭の変態!やっと捕まえたぞ、とっとと立て!

パルマハム:うう……変態だと?君たちは一体……

ビーフステーキ:気に食わないやつだな。気を付けないと殴るぞ!

パルマハム:君たちは、ご、強盗?待て……俺は金を持って無いからーーもし本当に手を出すなら、顔は殴らないでくれ!

ビーフ・ウェリントンビーフステーキ……やめろ!

パルマハム:ケホ……まったく野蛮だなあ。あの堕神たちよりよっぽど厄介だ……

ビーフステーキ:おい、どういう意味だ?あの汚い奴らと私を比べるっていうのか?


 話が終わる前に、一行の後ろから突然低い轟音が響き、かすかに黒い霧がすぐに押し寄せた。


パルマハム:ああ……面倒なやつらだ。どうやらまだ片付いていないようだ。

ビーフステーキ:堕神……?!


―――

⋯⋯わかった。

・お客様がいらっしゃったようだね……みんな、戦闘準備だ!

・ヤツの弱点を攻めるぞ!

・堕神の位置に注意して、みんな気を付けろ!

―――


 数回の攻防の後、堕神は一行の力により撃退された。


赤ワイン:おかしいな、この堕神たちはどうやらダメージを受けていたようだ、戦闘力がだいぶ削られていた。

ビーフ・ウェリントン:その通りだな……しかも、奴らの攻撃のターゲットは、どうやらただひとりのようだ……

パルマハム:ん?みんなどうして俺を見てるんだ?へへん、もしかして俺の姿があまりにも眩しすぎて、堕神に狙われちゃったのかな〜

ビーフ・ウェリントン:……わかった。

ビーフ・ウェリントン:この堕神たち……それにきみがこの間誘拐した少女、一体どういうことなんだ?本当のことを話さないのなら、わたしたちと一緒に治安署へ来てもらうことになる。

パルマハム:女の子を誘拐?そんなことはしてないよ、何人かの女の子に声をかけて撮影のモデルになってもらっただけだよ……

ビーフステーキ:女の子を連れてこんな荒れ地で撮影?!

パルマハム:荒れ地だなんて……こんな絶好の撮影場所なかなか見つからないよ。

パルマハム:ただここにこんなにたくさん堕神が隠れていると思わなかったから、可愛いモデルちゃんたちを守るために、俺が犠牲になって堕神を引き離したのさ。

パルマハム:残念だなあ……俺の春限定チューリップをテーマにした撮影が、こんな風に台無しになるなんて。

ジンジャーブレッド:つまり……チューリップ、失踪した少女……全て、全てあんたがやろうとしたチューリップがテーマの撮影ってこと?あたしたちの推理はなんだったんだ……

ビーフ・ウェリントン:……いずれにせよ、きみはわたしと一緒に治安署に来るんだ。きみとあの女の子の取り調べが終わったら、すべての真相が明らかになる。

ビーフステーキ:聞こえただろう?行くぞ!

パルマハム:もう少しケガ人に優しくできないのか、俺はついさっきあの厄介な堕神たちと2回戦ったんだぞ。

ビーフステーキ:ケガ人?顔に傷一つないってのに、大袈裟なやつだ!

パルマハム:フン、俺の大事な顔を傷つけさせる訳ないじゃないか。俺の体の傷をチェックするっていうなら、抵抗しないよ、どうぞお好きに〜

ビーフステーキ:……やらないよ!


ビーフ・ウェリントン√宝箱


王宮

オットー帝国


 王城全体が熱烈なセレモニーの雰囲気に浸っている中、遠方から来た客人を歓迎するために、宮殿のテーブルにはお祝いのごちそうがいっぱいに並べられ、ところどころ春を象徴する生花が飾られていた。


ローストターキーピザ、これはみんなオットー帝国伝統のセレモニーのご馳走だぞ、口に合うとよいが。

ピザ:お招きいただきありがとう、どのお料理もとても美味しいよ。

エッグノッグ:ふふ、どういたしまして。そういえば、数日前に解決した少女失踪事件、あなたたちに大いに助けて貰いましたね。

ピザ:たいしたことない!幸いなことに最終的にはみんな無事で、あのパルマも本当の悪人ではなかったし、なんとかすべて円満に解決したよ。

エッグノッグ:今回はただの誤解から起こった事件でした……だけど春のセレモニーのような大事な祭日に、そのような事件を起こすことが、考えられない結果につながる可能性があります。

ローストターキー:間違いない、しかも郊外の堕神による傷害事件の発端も明らかになった。まさかあんなところに隠れた古代遺跡があっただなんて!

エッグノッグ:ええ、あの堕神たちがなにを守ってるのかわかりませんが……フフ、これは考古学者が頭を抱えるでしょうね。さぁ、みなさんごちそうを召し上がってください~

ローストターキーピザ、あの料理をぜひ食べてくれ。皇室のシェフが手作りした得意料理だぞ!

ピザ:うん……ぜひ。


 ピザは一口食べると、表情がだんだん曇っていった。傍らにいたチーズカッサータは顔を見合わせ、ただ黙っている。


ローストターキー:どうした?不味かった?

ピザ:い……いや、この味、どこか懐かしくて、故郷が少し恋しくなって。

ローストターキー:え……?ピザは昔家で、こんなのを食べていたの?

ピザ:うん……けど、それはずっと昔のことだ。

ピザ:いや、やっぱりよく覚えてないや。もしかするとこんなの食べたこと無いのかもしれない……

ローストターキー:……わかった。

カッサータピザ……もし食べられなかったら、一緒に外でも少し歩こうか。

ピザ:大丈夫だ……

エッグノッグ:フフ、忘れるところでした。今日の午後は最後のフラワーカーパレードがあります。ローストターキーと見に行く約束をしていましたが、みんなで見に行きましょう。

ローストターキー:はあ、約束?一体いつ……えおい、エッグノッグ、余を嵌めてどうするんだ?

チーズ:最後のフラワーカーパレード?チーズちゃん見に行きたい!ピザカッサータ、どうする?

カッサータ:最後ってことなら、そりゃあ行かないとな、ピザ、一緒に行くよな?


 仲間たちの温かく優しい視線が徐々に過去の痛い記憶を覆い隠すと、ピザはナイフとフォークを置き、二人に心の底から優しい笑顔を向けたーー


ピザ:よし……一緒に行こう。


その一方ーー


 太鼓の音は郊外にまで届いた。明るい月光と木々の薄暗い影の下で、茶色い人影が、黒い霧が隠れている遺跡の横に立っていた。


ウイスキー:まぁ……稀有な力ではあるが、私にはあまり役に立たない……

ウイスキー:それに今後誰がこの力を手にするかわからないからな……ふふ、時が来たら、この力を得る人であろうと、力そのものであろうと、私に感謝するよう覚えておくんだな。


 その姿はすぐに月の下に姿を消した。そして、地面の亀裂は以前よりもひび割れているように見え、濃い黒い霧が、絶えず流れ出ていた……


ピザ√宝箱


夕暮れ

郊外


ビーフステーキ:ウェリントンーーウェリントンーーどこにいるんだ?あいつ、一体どこへ行きやがったんだ?

赤ワイン:ここ数日郊外に出て行ってるのを見たってブルーノが言っていたから、恐らくこの近くにいるだろう。

ビーフステーキ:ウェリントンーー!!!

ビーフ・ウェリントン:わたしになにか用か。

ビーフステーキ:うわあーーびっくりした!こんな草むらに隠れてなにをやってんだ?

ビーフ・ウェリントン:ここで日光浴をしていた。

ビーフステーキ:日光浴?もうすぐ日が沈むってのに……あとその格好……またどうしたってんだ?お前がこんな格好してるところ、見たこと無いぞ。

ビーフ・ウェリントン:軍服は息苦しい、普段着の方が楽だ。

ビーフステーキ:そうだな、はじめは見慣れなかったが、なかなか似合っているじゃないか。そうだ!戻ったら一緒に酒を飲もうって言ってたのに、どうして毎日姿が見えないんだ?

ビーフ・ウェリントン:この期間は難しいだろう、春のセレモニーが終わってからにしよう……

ビーフステーキ:また私たちを放っておくつもりか?


 その時、そう遠くないところから人の声が聞こえ、見慣れた若い青年が熱心に両手を振ってこちらに呼びかけた。


パルマハム:みなさんお揃いで〜また会ったね。

ビーフステーキ:また貴方かよ?変態カメラマン。

パルマハム:おいおい、なんだよ?この間の誤解は解けたじゃないか。俺はれっきとしたカメラマンなんだ!決して変態ではない!

キャラメルマキアート:あら、パルマ、彼らが貴方を治安署送りにした人たちですか?

パルマハム:誤解と言ったじゃないか、誤解だって!へへ……今はちょうど光の加減もばっちりだ、景色もいいし、みんなの写真を撮ってやろうか?

キャラメルマキアート:道中ずっと撮影していたのに、まだ足りないのです?もうすぐ暗くなるのに、私たちまだ遺跡に辿り着いていません!

パルマハム:わかったよ〜まったく残念だなあ。俺の相方はご意向があるようで〜次回までお預けだな。

パルマハム:そうだウェリントン、この間撮ってあげた写真はもうすぐ仕上がるから、明日持ってきてやるよ。今日は「見張り」の邪魔はしないでおくね〜

ビーフ・ウェリントン:……わかった。

ビーフステーキ:見張り?なんの見張りだ?

パルマハム:え、ウェリントンが毎日ここに来ていたのは、遺跡の堕神を監視して、郊外の民を守るためじゃなかったのか……

パルマハム:ほら見ろよ、彼は子供たちが怖がらないように、わざわざ軍服から今着てる服に着替えたんだ。

ビーフ・ウェリントン:もういいだろ……早く行けよ。キャラメルマキアートのやつ遠くへ行っちまったぞ。

パルマハム:あ、マキアート、ひとりでそんなに早く歩いてどうするんだい?待ってくれよーー

ビーフステーキ:……口数の多いやつだ、やっと行ったぜ。おい……ウェリントン、あいつが言ってたことは本当なのか?

ビーフ・ウェリントン:ああ……遺跡の力はまだはっきりと調べられていない。それになんだか地面の亀裂が大きくなっている気がする。もしかするとまた堕神が戻ってくるかもしれない。

赤ワイン:はは、そういうことだったのか……わざわざ服まで着替えるなんて、ウェリントンにも優しい心があるとは思わなかったぜ。

ビーフ・ウェリントン:……わかった。

ビーフステーキ:はは、お前みたいなやつでも顔が真っ赤になるんだな!

ビーフ・ウェリントン:わたしは……

赤ワイン:わかった、次にこういうことがあったら俺たちにも声をかけるんだぞ。「見張り」だろうが日光浴だろうが、こんな天気の良い日にひとりでいるなんて勿体ないじゃないか。

ビーフステーキ:フ、赤ワイン、お前みたいなやつが私と同じこと考えるなんてな。

赤ワイン:なに笑ってんだよ、お前みたいなバカと同じ考えだなんて別に嬉しいことじゃないぞ。

ビーフステーキ:お前*&@¥#*%&¥……


 再び賑やかな声が響き、ウェリントンは少しも口を挟むことはできなかったが、楽しそうに言い合う二人と、その後ろからこちらに向かって歩いて来る見慣れた複数の人影を見ていた……


ビーフ・ウェリントン:たまにはこういうのも、まあ悪くはないな……フ……



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