「朔月鏡の白兵」ユエ
「朔月鏡の白兵」ユエの基本データ
出身 | 少数民族の国 |
---|---|
年齢 | 23歳 |
性別 | 男 |
レアリティ | ★4 |
属性 | 炎 |
成長タイプ | 晩成 |
武器 | 暗器械 |
武器種別 | 斬撃 |
同時攻撃数 | 2体 |
攻撃段数 |
初期体力 | 初期攻撃力 |
---|---|
2,250 | 2,930 |
最大体力 | 最大攻撃力 |
4,725 | 6,153 |
覚醒体力 | 覚醒攻撃力 |
7,800 | 10,203 |
スキル進化体力 | スキル進化攻撃力 |
8,277 | 10,743 |
移動速度 | 攻撃間隔 |
53 | 2.54 |
リーチ | タフネス |
95 | 46 |
DPS | 総合DPS |
2422 | 4845 |
覚醒DPS | 覚醒総合DPS |
4,017 | 8,034 |
スキル進化DPS | スキル進化総合DPS |
4,230 | 8,459 |
スキル1 | リストリクション |
---|---|
8〜12%の確率で3〜10秒間、相手に移動不可状態と被ダメージ上昇状態を与える(最大20秒まで蓄積。残り時間に応じて被ダメージ最大10%アップ。残り時間はフィクセイトルーンの効果と合算)。 |
追加日 | 2020.02.29 |
---|---|
3月新ユニット追加フェス2020 |
属性補正
炎属性
100%
水属性
67%
風属性
150%
光属性
100%
闇属性
100%
モデル
ストーリー
<紹介所・夕>
紹介所のお姉さん「今日は何だか静かな日ねぇ。まあ確かに、たまには人が少ない日もあるけど。」
紹介所のお姉さん「……?これ、煙管よね。誰かの忘れ物かしら……、」
紹介所のお姉さん「雨?」
紹介所のお姉さん「でも、夕陽が出てるわ。」
ユエ「通り雨か。」
紹介所のお姉さん「ユエさん。どうしてここに?」
ユエ「煙管を……、」
ユエ「……、」
ユエ「吸いに来た。」
紹介所のお姉さん「ここは喫煙所じゃないんだけど……、まあ、いいわよ。今は子供もいないし。」
ユエ「ありがたい。」
紹介所のお姉さん「あら?その煙管、ユエさんのものだったのね。」
ユエ「ああ。」
ユエ「これはある時……、」
ユエ「……。」
ユエ「押し付けられたものだ。」
紹介所のお姉さん「そ、そうなの。」
ユエ「以前ある男から得物を譲り受けたところ、この煙管まで私の荷物に入れられていた。」
ユエ「送り返そうかと思ったが、一度借りて使った手前突き返すのも不義理かと思い、手元に置いている。それで吸うようになった。」
紹介所のお姉さん「煙管、捨てなかったのね。」
ユエ「貰い受けたものだからな。あの工匠は、それを見越してこうしたような気もするが。」
紹介所のお姉さん「ユエさんって、どうして煙管を吸うの?」
ユエ「これと言って理由はない。」
ユエ「だが、雨の日は自然と手が伸びる気がする。体が冷えて、古傷が痛むからだろうな。」
紹介所のお姉さん「煙管を吸うと、体が温まるのかしら。」
ユエ「そのようなことはない。」
紹介所のお姉さん「じゃ、気休めね。」
ユエ「そうだ。気が休まるだけでもありがたいと思う。」
紹介所のお姉さん「こんな日も、昔の傷が痛んだりする?」
ユエ「この程度では痛まない。」
紹介所のお姉さん「そう。よかった。」
ユエ「以前よりずいぶん良くなった。」
ユエ「昔、月の涙でできた薬を飲んだことがある。」
紹介所のお姉さん「月の涙?」
ユエ「月も時には涙を流すという。」
紹介所のお姉さん「初耳だわ、そんな話。でも確かに、そんなことがあっちゃいけないなんておかしいな話はないわよね。」
紹介所のお姉さん「月の涙でできた薬、ね。一体どんな味がするのかしら。」
ユエ「分からん。何とも味がしなかった。」
ユエ「私はものの味に疎いようだ。だが、実際の風味はどうあれあれはそう味わうものではないかもしれません。」
ユエ「あの薬はひどく冷めたかったのだ。私はそれを飲んだ時、謝った氷柱でも飲み干したような気になった。」
紹介所のお姉さん「文字通り、肝が冷えたのかしら。」
ユエ「その通りだろうな。だがよく効いた。飲んだ時こそぞっとしたが、すぐに体が温まってきた。」
ユエ「それで、……眠ってしまった。呆れるほど短絡なことだが。」
紹介所のお姉さん「でも、仕方がないんじゃないのかしら?効き目の強い薬ほど、体への負担は大きいっていうから。」
ユエ「そうだな。それに私も、気が抜けていたのだと思う。」
ユエ「眠いと言って倒れてもいいのだとどこかで思っていたのだろう。」
紹介所のお姉さん「どうして?」
ユエ「傍に薬をくれた女がいた。」
紹介所のお姉さん「なるほどね。」
ユエ「……、眠りに落ちる前後のことは、あまりよく、覚えていないのだが。」
ユエ「私は確かその女に、すまにが布団を貸してほしい、手を借りられるのであれば包帯を替えてほしい、などと言ったのだ。」
ユエ「あの女は目に見えてうろたえていた。」
紹介所のお姉さん「あら。」
ユエ「目の前の男が、薬を飲んで倒れそうになり、その上あれこれと注文を付けてきたのだから、狼狽しても仕方がなかったのだ。」
ユエ「私もそのことに気づいて、今の頼みは忘れてくれてよいのでただ、傍にいて私を見ていてくれないかと言った。」
ユエ「それも、手前勝手な頼みだということに変わりはなかったのだが……、」
ユエ「次に目を覚ました時には、私は布団を肩まで被っていたし包帯も新しいものに替わっていた。」
紹介所のお姉さん「いい人ね。」
ユエ「ああ。」
ユエ「……。」
ユエ「私がこの傷は古傷だと言い忘れたために、あの女は私が眠っている間、傷が一向に消えないと不安に思っていたようでな。」
ユエ「これは古傷だから完全に治ることはないのだと、眠りに落ちる前に伝えてやればよかった。」
紹介所のお姉さん「確かに、そんなに大切なことを言わなかったのは、ちょっと不親切だったかもしれないわ。」
紹介所のお姉さん「古傷だって言いそびれた代わりに、あの時薬をくれてありがとう、って後で言ってあげたらどうかしら。」
ユエ「そうだな。」
ユエ「あの薬はよく効いた。口にしたのはあれきりだが、今でも私を癒してくれているのだろう。」
紹介所のお姉さん「ユエさん、私に言っても意味ないわよ。」
ユエ「それはそうだな。」
紹介所のお姉さん「分かっているなら、どうして今言ったの?」
ユエ「その気になったからだ。」
紹介所のお姉さん「……、そう?」
紹介所のお姉さん「でも、そんなによく効く薬だったのに、ユエさんは一度しかもらわなかったのね。」
紹介所のお姉さん「その後は、傷が痛むときはどうしたの?」
ユエ「別の薬を飲んだ。それでも痛む時は、仕方がないので傷を押さえてあまり動かんようにしていた。」
ユエ「今考えると、そうしなくてもよかったと思う。」
ユエ「雨の日に一人だと思うのならば、雨が遣るのを待つ間に、煙管に火を灯すなり、誰かと他愛もない話をするなりしてもよかった。」
ユエ「雨が降る日は傷が痛むのだと言った時、それは火が恋しい日だなと、言われたことがあるが。」
ユエ「もしそうであるなら、私も埋火のような温かさをどこかに求めてもよかったのだろうな。」
紹介所のお姉さん「気づかなかったのね。」
ユエ「気づかなかったし、思いつきもしなかった。師の元を離れて以後、傷の痛みを一人で耐えることに慣れてしまっていたから。」
ユエ「今は、そのようにせずともよいのだと分かるし、道理として納得するだけでなく、腑に落ちたような気がする。」
紹介所のお姉さん「一度甘えた経験があるからかもね。ユエさんのいう女の人に。」
紹介所のお姉さん「……ユエさんは、その人からもう一度月の涙の薬をもらいたいとは思わないのね。もっと治りがよくなるかもしれないのに。」
ユエ「なくても、生きてゆけるからな。」
ユエ「傷が痛むときの過ごし方も、傍に誰もいない時の生き方も、私は既に知っている。」
ユエ「だから……、」
主人公「あっ、ユエさん!ここにいたんですね。」
紹介所のお姉さん「主人公くん、メルクちゃん。」
紹介所のお姉さん「ユエさん、もしかして二人に何も言わずに出てきたの?」
ユエ「煙管を探しに行くとは言った。」
紹介所のお姉さん「そう。これからは、忘れ物には気を付けてね?」
ユエ「忘れ物?」
紹介所のお姉さん「違うの?」
ユエ「煙管は昨日まで懐に入れていたし、私は今日、先刻までここへは足を運んでいなかった。」
紹介所のお姉さん「……でも、煙管はここにあったわ。もしかして、盗まれたとか?」
ユエ「傭兵が物盗りに気づかんと思うか。」
紹介所のお姉さん「じゃあ、一体……、」
ユエ「そうだな。」
ユエ「ここであれば、急な雨を避けて煙を吸えると私に示してくれたのかもしれん。」
ユエ「雨天には水の気が強くなり、それに縁ある気の力も増すのだと以前会った祈祷師も言っていたしな。」
紹介所のお姉さん「……、」
ユエ「熱に中てられると融けそうな女だったから、吸うのは控えるべきかと思っていたが。」
ユエ「要らん世話だったようだ。」
メルク「ユエさんは、ここで煙管を吸っていたのです?」
ユエ「煙管を探すついでにな。それから世間話をしていた。」
主人公「話してる途中だったみたいですね。邪魔しちゃいましたか?」
ユエ「いや、構わん。言いそびれたことと言っても、一つだけだ。」
ユエ「私は、傍に誰もいなくても生きてゆけると。」
ユエ「だから、そんな私の傍にそれでもあの女が在り続けてくれるのだとすれば、それは幸福と言うのだろうな。」
備考
関連ユニット
画像 | ユニット名 |
---|---|
「償聖の道士」シャオシェン | |
「朔月虹の白蓮」フーディエ | |
「水月夜の白煙」リシ |
ユニット検索 | |||||
---|---|---|---|---|---|
新着ユニット一覧 | |||||
リセマラおすすめユニット一覧 | |||||
レアリティ別 | |||||
★5 | ★4 | ★3 | ★2 | ★1 | |
属性別 | |||||
炎 | 水 | 風 | 光 | 闇 | |
武器種別 | |||||
斬撃 | 突撃 | 打撃 | 弓矢 | 魔法 | |
銃弾 | 回復 | ||||
出身別 | |||||
王国 | 妖精の国 | 機械の国 | 和の国 | 空の国 | |
西部の国 | エレキの国 | 魔法の国 | 恐竜の国 | 砂漠の国 | |
死者の国 | 少数民族の国 | 動物の国 | 常夏の国 | 植物の国 | |
科学の国 | お菓子の国 | 雪の国 | |||
コラボユニット |
※ ステータスの項目名でよくわからない場合は「ユニットページについて」を参照してください。
※ 画像やステータスなど掲載の無い場合は情報提供してくださると助かります。ストーリーはネタバレ配慮のため、コメント欄へ直接書き込まず返信から投稿してください。
当Wikiは、Happy Elements株式会社「メルクストーリア - 癒術士と鈴のしらべ - 」「メルクストーリア - 癒術士と鐘の音色 - 」の画像や文章データを利用しております。
該当コンテンツの転載・配布等は禁止しております。
©Happy Elements K.K
-
-
さすらいの癒術師さん
-
-
さすらいの癒術師さん
143年まえ ID:brp15hjgユエ:要らん世話だったようだ。
メルク:ユエさんは、ここで煙管を吸っていたのです?
ユエ:煙管を探すついでにな。それから世間話をしていた。
主人公:話してる途中だったみたいですね。邪魔しちゃいましたか?
ユエ:いや、構わん。言いそびれたことと言っても、一つだけだ。
ユエ:私は、傍に誰もいなくても生きてゆけると。
ユエ:だから、そんな私の傍にそれでもあの女が在り続けてくれるのだとすれば、それは幸福と言うのだろうな。
-
-
さすらいの癒術師さん
133年まえ ID:brp15hjgユエ:煙管は昨日まで懐に入れていたし、私は今日、先刻までここへは足を運んでいなかった。
紹介所のお姉さん:……でも、煙管はここにあったわ。もしかして、盗まれたとか?
ユエ:傭兵が物盗りに気づかんと思うか。
紹介所のお姉さん:じゃあ、一体……、
ユエ:そうだな。
ユエ:ここであれば、急な雨を避けて煙を吸えると私に示してくれたのかもしれん。
ユエ:雨天には水の気が強くなり、それに縁ある気の力も増すのだと以前会った祈祷師も言っていたしな。
紹介所のお姉さん:……、
ユエ:熱に中てられると融けそうな女だったから、吸うのは控えるべきかと思っていたが。
-
-
さすらいの癒術師さん
123年まえ ID:brp15hjg紹介所のお姉さん:……ユエさんは、その人からもう一度月の涙の薬をもらいたいとは思わないのね。もっと治りがよくなるかもしれないのに。
ユエ:なくても、生きてゆけるからな。
ユエ:傷が痛むときの過ごし方も、傍に誰もいない時の生き方も、私は既に知っている。
ユエ:だから……、
主人公:あっ、ユエさん!ここにいたんですね。
紹介所のお姉さん:主人公くん、メルクちゃん。
紹介所のお姉さん:ユエさん、もしかして二人に何も言わずに出てきたの?
ユエ:煙管を探しに行くとは言った。
紹介所のお姉さん:そう。これからは、忘れ物には気を付けてね?
ユエ:忘れ物?
紹介所のお姉さん:違うの?
-
-
さすらいの癒術師さん
113年まえ ID:brp15hjgユエ:雨が降る日は傷が痛むのだと言った時、それは火が恋しい日だなと、言われたことがあるが。
ユエ:もしそうであるなら、私も埋火のような温かさをどこかに求めてもよかったのだろうな。
紹介所のお姉さん:気づかなかったのね。
ユエ:気づかなかったし、思いつきもしなかった。師の元を離れて以後、傷の痛みを一人で耐えることに慣れてしまっていたから。
ユエ:今は、そのようにせずともよいのだと分かるし、道理として納得するだけでなく、腑に落ちたような気がする。
紹介所のお姉さん:一度甘えた経験があるからかもね。ユエさんのいう女の人に。
-
-
さすらいの癒術師さん
103年まえ ID:brp15hjgユエ:それはそうだな。
紹介所のお姉さん:分かっているなら、どうして今言ったの?
ユエ:その気になったからだ。
紹介所のお姉さん:……、そう?
紹介所のお姉さん:でも、そんなによく効く薬だったのに、ユエさんは一度しかもらわなかったのね。
紹介所のお姉さん:その後は、傷が痛むときはどうしたの?
ユエ:別の薬を飲んだ。それでも痛む時は、仕方がないので傷を押さえてあまり動かんようにしていた。
ユエ:今考えると、そうしなくてもよかったと思う。
ユエ:雨の日に一人だと思うのならば、雨が遣るのを待つ間に、煙管に火を灯すなり、誰かと他愛もない話をするなりしてもよかった。
-
-
さすらいの癒術師さん
93年まえ ID:brp15hjgユエ:私がこの傷は古傷だと言い忘れたために、あの女は私が眠っている間、傷が一向に消えないと不安に思っていたようでな。
ユエ:これは古傷だから完全に治ることはないのだと、眠りに落ちる前に伝えてやればよかった。
紹介所のお姉さん:確かに、そんなに大切なことを言わなかったのは、ちょっと不親切だったかもしれないわ。
紹介所のお姉さん:古傷だって言いそびれた代わりに、あの時薬をくれてありがとう、って後で言ってあげたらどうかしら。
ユエ:そうだな。
ユエ:あの薬はよく効いた。口にしたのはあれきりだが、今でも私を癒してくれているのだろう。
紹介所のお姉さん:ユエさん、私に言っても意味ないわよ。
-
-
さすらいの癒術師さん
83年まえ ID:brp15hjgユエ:あの女は目に見えてうろたえていた。
紹介所のお姉さん:あら。
ユエ:目の前の男が、薬を飲んで倒れそうになり、その上あれこれと注文を付けてきたのだから、狼狽しても仕方がなかったのだ。
ユエ:私もそのことに気づいて、今の頼みは忘れてくれてよいのでただ、傍にいて私を見ていてくれないかと言った。
ユエ:それも、手前勝手な頼みだということに変わりはなかったのだが……、
ユエ:次に目を覚ました時には、私は布団を肩まで被っていたし包帯も新しいものに替わっていた。
紹介所のお姉さん:いい人ね。
ユエ:ああ。
ユエ:……。
-
-
さすらいの癒術師さん
73年まえ ID:brp15hjgユエ:それで、……眠ってしまあった。呆れるほど短絡なことだが。
紹介所のお姉さん:でも、仕方がないんじゃないのかしら?効き目の強い薬ほど、体への負担は大きいっていうから。
ユエ:そうだな。それに私も、気が抜けていたのだと思う。
ユエ:眠いと言って倒れてもいいのだとどこかで思っていたのだろう。
紹介所のお姉さん:どうして?
ユエ:傍に薬をくれた女がいた。
紹介所のお姉さん:なるほどね。
ユエ:……、眠りに落ちる前後のことは、あまりよく、覚えていないのだが。
ユエ:私は確かその女に、すまにが布団を貸してほしい、手を借りられるのであれば包帯を替えてほしい、などと言ったのだ。
-
-
さすらいの癒術師さん
63年まえ ID:brp15hjg紹介所のお姉さん:初耳だわ、そんな話。でも確かに、そんなことがあっちゃいけないなんておかしいな話はないわよね。
紹介所のお姉さん:月の涙でできた薬、ね。一体どんな味がするのかしら。
ユエ:分からん。何とも味がしなかった。
ユエ:私はものの味に疎いようだ。だが、実際の風味はどうあれあれはそう味わうものではないかもしれません。
ユエ:あの薬はひどく冷めたかったのだ。私はそれを飲んだ時、謝った氷柱でも飲み干したような気になった。
紹介所のお姉さん:文字通り、肝が冷えたのかしら。
ユエ:その通りだろうな。だがよく効いた。飲んだ時こそぞっとしたが、すぐに体が温まってきた。