【白猫】ルカ(シェアハウス)・思い出
ルカ・フォルティス cv.茜屋日海夏 男気あふれる守護天使。 そのたくましい愛で人々を守る。 |
2017/04/29
思い出1
みなさん、おひさしぶりです!!
人々を守り、悪を退け、正しき心へと導く守護天使の――
ルカらーーーーい!!
らーーーーーーーい!!ルカです~♪
おひさしぶりです♪
その服……とってもオシャレですね。
ありがとうございます~。フンパツしちゃいましたよ!へへっ。
実はこのたび、女神さまから休暇をいただきまして!
そういえば、愛の女神に仕えてるんだったわね、〈男気天使〉さん?
……もうすっかり浸透しちゃいましたね、その二つ名……
素敵な名ですよ、ルカさん。もっと自信をもちましょう!
そ、そうですかね~?
とにかくですよ!そんなワケなので、このルカ・フォルティス、いま再びこの飛行島を――
守ったらーーーーーーい!!
いやダメでしょ。
へっ?
休暇中なら、ちゃんと休まないと。
そうですよ。ゆっくり羽を伸ばさないとですよ?
――文字どおり、ね。
う……そ、そうですよね……
……わかりました。お言葉に甘えまして、のんびりと伸ばします、羽……
でもまあ、どうしても助けが必要になったら、そのときは――
はいっ!!みなさんまとめて、わたしがガシッと守ったりますよ!
うふふ、頼もしいです。
では、のんびりするために……いえ!みなさまがのんびりするために……
飛行島をパトロールしたらーーい!
………………あとでよくいいきかせるわ……
ていうか飛べば!?
思い出2
日ごろの感謝をこめて、みなさんに握り飯ランチを――
つくったらい♪
ありがとうございます。よければ、お手伝いしましょうか?
いえ、大丈夫です!みなさんはみていてください!
わたしが魂こめてアツアツのメシを握るその生き様を――!
生き様――!
***
はい、炊きあがりましたっ!
握り飯をつくる時に一番気をつかうのって、実はお米を炊く時なんですよねー。
上手に炊きあげてしまえば、これもう勝ったも同然!
なるほど……!
適量のご飯を手のひらに乗せ、具……今回はシャケですね。それらをまとめて――
握ったらあぁぁあぁぁぁああぁい!
やたら力強いかけ声だけど――
握り方はとっても優しくて、軽い――!
のりを巻いたら、はい完成!さ、どんどん握りますよー!!
***
ルカさん、とってもおいしいです♪
お気に召していただけたようで、なによりです~♪
急に呼び出すとはいい度胸だな?何の用だ、クソ天使。
レインっ!遅いぞっ!
俺は魔獣どもをブチのめすのに忙しいんだ。……お?
ハハ、赤髪がいるじゃねぇか。よし、表出ろ。
その前に!レイン、わたしの握り飯をお食べ!
もが……!
どうだあ?うまいだろお?
……相変わらず強引だな、おめーはよ!
うまいといってしまえばいいじゃないかー。
フン、いつも通りだな。悪くはねえ。だが、まだまだ、だ。
おい、クソ天使――
――握り飯を、ナメんじゃねぇぞ?
……ったく。赤髪やるぞ!さっさと食え!
ぐ……ぐぬぬ……ぐぬぬぬぬ……
ル、ルカ――
いってくれるぜ、レイン……!
握り飯にゴールなし!わたしはまだまだ未熟者!
しからば命が続く限り――
なんぼだって握ったるんじゃーーーーい!
アツいわねえ……
…………いつも通り、ね……
思い出3
遠足、遠足♪たのしーなー♪
ほらほらみてください、みなさん!景色がとてもキレイですよ~!
走りまわると危ないわよー!
……っていうか、弁当箱めっちゃゆれてるけど!
大丈夫ですーー!握り飯ですからーー!
***
さささっ!ランチにしましょ~ね~!
……わあっ!アイリスさんが作ったお弁当、とっても美味しそうです~!
たくさん食べてくださいね。
ではでは、わたしの握り飯も――
あっ……!
<ルカの手からすべり落ちた握り飯は――>
あっ、ちょっ、ああっ……!
<山の斜面を、コロコロと転がりだした!>
ま……待ってくださーーーい!!
ルカさん!
***
<握り飯のスピードはグングンと増すばかりだ!>
握り飯さーーーん!待ってえーーーー!
――んんっ!?あれは!?
<握り飯の転がる先――一本の木の根元に、何故だかぽっかりと穴があいている!>
落ちる……握り飯さんが落ちちゃうーーーっ!
ナ……ナイスキャッチ!ありがとうございますー!!
…………この、感触……
どうしました?
<青年はキャッチしたルカの握り飯に何か感じ取ったらしい。
そのまま――ひとくち頬張った。>
あ……
……これは……
……あ。ごめんなさい、勝手に食べちゃって。
いえいえ。……お腹、減ってるんですか?まだたくさんありますから、よければ――
あ、あの!……お願いが、あるんです。
思い出4
<青年に案内され、彼の住む村へとやってきたルカ達。>
……それで、お願いとは?
一緒に、おにぎりを作ってほしいんです。
おにぎりを?どうして?
あなたのおにぎり……どこか、似てたんです。
似てた、というと?
僕が大好きだったおばあちゃんの、おにぎりに……
だった……亡くなられてしまったのですか?
しばらく前に。昔から、よく作ってくれてたんです。朝ご飯とか、遠足に行く時とか、ことあるごとに。
力をつけなきゃねって、大きいのを何個も握ってくれて。いつだって、本当においしくて……
つまり……その味を、再現したい、と?
……もう何度も挑戦してみたんですけど、全然うまくいかなくて。
もう一度だけ、食べてみたいんです。どうか、協力してくれませんか?
ルカ、どうする?
キャトラさん、お忘れですか?わたしは、守護天使。
守るのは、生きとし生けるものだけではありません――
す……すごい気迫……!
よろこんでお引き受けしましょう。
思い出の味を……守ったらーーーーーーーい!!
ありがとうございます……!
***
とはいえですよ!これは一筋縄ではいきませんぜ!
なにせ、〈おばあちゃんの握り飯〉ですからね……!
<なんとなく……わかる気がする!>
ではまず、そのおばあちゃんが使っていたお米を教えていただけますか?
〈マヤタガ〉っていうお米です。品種は〈どはじっこ〉。
さすがですね……!では、具は主に何を?
ウメボシと塩コンブ、シャケあたりが多かったですが、僕の好みに合わせて色々と替えてくれました。
臨機応変……!して、のりは!?
〈ママツシ〉産です。
安くもなく高くもない……!絶妙……!
うーん。さっぱりわからん。
これらの材料は全てそろってるんですが……
あら……?お米の〈どはじっこ〉って、確かいま、冷害の影響で入手が困難なのでは……?
ええ。ですが、マイさんという有名なお米マイスターの方に事情を説明したら、快く譲ってくださったんです。
ああ!あのマイさんですね!一度、握り飯トークをしたことがあります!
へえ、二人は知り合いだったのね。……想像はついたけど。
さて、となると……問題は作り方、ですね!
<ルカは勢いよく袖をまくる。>
では……始めましょう!!
思い出5
<思い出のおにぎりを再現せんと、ルカは奮闘していた。
自身がいつも作っている握り飯をベースに、米の炊き方や水の量、握り方などを少しづつ変えながら、何度も試行錯誤する。>
今後は少し強めに握ってみました。……どうですか?
…………さっきよりはだいぶ近いです。けど、なんか違うなあ……
……うーん……
お米は柔らかめ、かつふっくら。しかし、食べた時の歯ごたえはしっかりとしている。
……やはり給水時間がポイントなのでしょうか?……いえ、それは先ほどの段階で大体見当がついたはず……
……だとすると、やっぱり握り方に問題が?
……もぐもぐ……いまの段階でもチョーおいしいんだけどね。
けど、何かが足りないんです。言葉にするのが難しいんですけど……
うーん……行き詰まっちゃったわね。
ちょっと休憩にしましょうか。お茶でもいれますね。
ありがとうございます……
***
はあ……やっぱり、握り飯は難しいですね……
――おや?
<家の裏庭をブラブラと散歩していたルカの目に、ある物がとまった。>
これは……井戸、ですか……?
……最近まで、使われてたような形跡がありますね。
……最近まで?……まさか……
***
わかりましたぁ!!
井戸水ですよ!
……井戸水?
おばあちゃん、お米を炊く時に井戸水を使ってたんですよ!
使う水によって、お米の炊きあがり具合はガラリと違ってきますからね!
待ってください。確かにこの家では美味しい井戸水を汲むことができます。
けど、すごい深い井戸だから、一回汲むだけでもかなりな重労働なんです。だから、ほとんど使うことがなくて。
……ましてや、高齢のおばあちゃんには――
…………
とりあえず、作ってみましょう。きっと、間違いではないはずです。
***
……炊き上がりましたね。
<ルカはゆっくりと釜の蓋を開ける。……香ばしく豊かな香りが、台所に充満した。>
メッチャいいにおい!
こ、このにおいは……
さ、握りますよ……!
<まずはしゃもじで米を返す。まんべんなく空気が入るよう、全体的にしっかりと。
おばあちゃん風に、取る量は多めに。乗せた具はしっかりと広げる。
そうしたら、いつもより少しだけ強めに握る。その分、握る回数は最低限に。>
最後にのりを巻いたら――完成です!
さあ……食べてみてください!
思い出6 (友情覚醒)
<青年は、できあがったおにぎりを口に運ぶ。>
…………
<そのまま、二口、三口と、立て続けに頬張ってゆく……!>
もしかして、成功……!?
<やがて食べ終えた青年は……静かにかぶりを振った。>
ダメかぁ~……!
あと一歩、なんですけどね……
……どうやら、わたしにできるのは、ここまでのようですね。
えっ……
これ以上足りないものがあるとすれば……それは恐らく、わたしには補完できないものなんだと思います。
上手く言葉にはできないけど……なんとなく、そんな気がしました。
……僕も、そう思います。
……本当にごめんなさい。せっかく、ここまでしてくれたのに……
いいえ。……それに、きっとこれでよかったんだと思います。
だって……〈おばあちゃんの握り飯〉ですもの。
…………
<青年は、想像する。
誰よりも早く起きたおばあちゃんが、裏庭でせっせと縄をたぐる。
腰は曲がり、手は震えている。その表情はとても辛そうだ。
しかし――その手が止まることはない。
よっこいせ、よっこいせ、よっこいせ――
<一同は、そのおにぎりをたずさえ、再びピクニックへとやってきた――>
でもね、アタシ思ったのよ。
おばあちゃんだけのおにぎりがあるなら……ルカにはルカだけのおにぎりがあるってね。
わたしだけの……
そしてそれは多分、他の人には絶対に真似できないものなんだと思います。
……そうですね。きっとそういう事なんですよね。
……簡単なようで、難しかったな…………うふふ。わたしの握り飯、食べますか?
<弁当箱から握り飯を取り出したルカ。しかし、勢いあまって――>
あっ!?
<またもや手からすべり落ち――>
ああっ、えっ、うそ、あああっ!?
<またもや山の斜面をコロコロ転がりだした!>
ま……待ってくださーーーい!!
またかい!……主人公、助けてあげて!
<握り飯はものすごいスピードで坂を下ってゆく!>
握り飯さーーーん!止まってええええええ!!
――んんんっ!?あれはっ!?
<握り飯の転がる先――一本の木の根元に、何故だかぽっかりと穴があいている!>
また穴ああぁぁっ!?落ちる、落ちちゃうーーーっ!
ナ、ナイスキャッチ!ありがとうございます――って、レイン!?
赤髪の光が見えたと思ったら……何やってんだ、オメー。
そ、そっちこそ、なんでここに……?
はあはあ……アタシが呼んだのよ!おにぎりの件の助っ人としてね!ずいぶんと遅刻したみたいだけど!
何でわざわざ俺が手ぇ貸さなくちゃいけねーんだ。来てやっただけありがたいと思え。
……それよりも……こいつは、オメーが作ったのか?
<レインはキャッチしたルカの握り飯を、おもむろに頬張った。>
あ……
…………
ど……どう?
……クソ。まだまだだなって言おうと思ったんだけどな……
……ん?んん?あれ、いま、わたし、ほめられた?
不器用にほめられたわね。
ほめてねーよ。誰がクソ天使なんてほめるか。
やったああああああああ!!
だからほめてねーって!
そんなにわたしの握り飯が好きなんだなあ、レインは……しょうがないやつめ!
めんどくせえ。俺は帰るぞ。
さあさあ、一緒にピクニックだ!行くぞ登るぞ、ゴーゴーゴー!
話を聞けバカ!離せ、離せって……!ああクソ、わかったから引っ張るな――
…………これもまた……
おにぎりの思い出、ね。
守護天使の握り飯を……食らいやがれーーーー!!
白衣の天使
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