【白猫】ユーカレア・思い出
騎士の国のお姫様 ユーカレア・アインヴァッカ cv.照井春佳 騎士の国<ジルベスタ>の幼き姫君。 変顔は急に戻せない。 |
2019/05/31 |
ジルベスタ物語 Story
思い出1
<ジルベスタ王国>を舞台に繰り広げられた争乱から、しばらくたったある日――
おじゃましまーーーす! なのじゃー☆
ユーカ! おっひさー!
いらっしゃい、ユーカレアちゃん。
キャトラみたいに、ユーカでよい♪ 堅苦しいのは好かんからの☆
それじゃあユーカちゃん、あらためて飛行島へようこそ♪
ししし☆ それでよいよい♪
それにしても……ここが噂の飛行島か~~~♪
ヘヘーん。でっかいでしょ?
うむっ! 上を向いても空! 右を向いても空! 左を向いても空!
ここのところはずっと城にこもりっきりじゃから、気分が晴れ晴れするのじゃ~♪
アンタはもう、一国の女王様だもんね。
まいにちまいにちお勉強で、目がしばしばするのじゃ~……
ガフたちとも、ぜんぜん遊べておらぬし……
――がんばってるんだね。
ユーカは未熟じゃ。善き王となるためには、学ばねばならぬことが山ほどあるからの。
……あの動乱から、国はいまだ混迷しておる。
たいへんな騒ぎだったもんね……
うむ。貴族の反発は依然やまぬし、すぺての貧民街を救うにもまだ時間がかかる。
――そんな顔をするでない! ぜんっぜん、つらくなどないぞ!
どんなに険しくても、どんなに大変でも……ユーカが自分で選んだ道じゃ! 後悔などあるものか♪
アンタって子は……!
ししし☆ じゃが今日は息抜きの日じゃ♪
飛行島もジルベスタに接岸してもらったし、もしなにかあってもすぐ戻れるからの!
それなら安心だね。今日はゆっくりしていってね♪
くるしゅーない! というわけで、さっそくユーカをエスコートするがよい☆
まっかせなさい! 今日はもーイヤってほど飛行鳥をたんのーしてもらうわ!
きゃっほー☆
思い出2
――いくわよ、ユーカ!
負けんぞ、キャトラ――!
かんばって、キャトラ……!
にーらめっこしーましょ♪ わーらったーら負ーけよ♪ せーのー……ハイ!!
………………ぷっ。
……っ! あーはははははははは!!!
ししし♪ ユーカの勝ちー☆
ぎにゃー!! 今のなし今のなし!! アイリスが笑ったせいだもーん!!
ご、ごめんねキャトラ……つい……
キャトラは口ほどにもないのう♪
アタシはつられただけだもん~!!
言い訳が聞こえるのう♪ よーし、次は……お主じゃ! 主人公!!
アイリスはよわよわだったからの♪ あとはお主を残すのみじゃ!
負けないで、主人公……!
やっちゃいなさい、主人公!!
ではいくぞ!! にーらめっこしーましよ♪ わーらったーら負ーけよ♪ せーのー……ハイ!!
……っ!
駄目よアイリス! 主人公が負けちゃうわ……!
……っぷ、あははははははっ!! あーはははははははっ!!
ぷっ、ふふふ……卑怯じゃぞーーっ!!
主人公、ぜんぜん変な顔なんてしてなかったけど……
……ううん、違うわアイリス。
こと、にらめっこにおいては……揺るぎない真顔とゆーのは、凶悪な威力を発揮するのよ!
あはははははっ! ひー、ひー……!
ツボに入ってる……!
思い出3
はふぅ……鬼ごっこは結局、ユーカの負け越しかぁ! キャトラは足が速いのじゃな♪
そういうアンタもなかなかね! アタシに食らいつくなんて、そーとーなもんよ♪
ほれほれ、アイリスも主人公も、ちょっと走ったくらいでだらしがないぞ☆
さあさあ、まだまだ遊ぶぞ!次はケードロでもやろうかの♪
いいわね! 一緒に逃げるわよユーカ!
キャトラとユーカちゃんが組んだら勝ち目がないよ……
二人ともお疲れみたいね。それじゃ休憩がてら、のんびり影送りでも……
皆様、お邪魔いたします。
あら、カシスじゃない。ジルベスタ騎士団の。そっちのおじーちゃんは?
大臣でございます。ユーカレア様が、大変お世話になっております。
お二人とも、こんにちは♪
……むぅ。二人して、なんの用じゃ? 今日のユーカはオフなのじゃぞ。
……そうですね。ただし、宿題をしっかり終わらせたら、という条件付きでしたが。
お、終わらせたではないかー!
――では、引き出しの奥に隠されていたこの白紙の問題集はどういうことですかな?
アンタ……
ち、違うのじゃー! ユーカのせいじゃないー!
それはなんか……あれじゃ! 寝てる間に枕を返すとか、そういう類の珍妙な妖精が……!
ユーカレア様。
ユーカレア様が日々、寝る間も惜しんで公務に勉学に励んでおられることは、おそばにいるこの私が重々知っております。
な、なら、たまーにちょっぴりズルするくらい……
ですが! それとこれとは別問題でございます!
……だってぇ、どうがんばっても今日までに終わらなさそうだったんじゃもん……
だいたい、国を治める女王陛下ともあろうお方か、ズルをするなど言語道断!
……はんせいしてまぁす……
そもそもこの程度の問題、基本をしっかり理解していれば――
<大臣は、その場を行ったり来たりしながら、お説教を続ける……>
ガミガミガミガミ!
くどくどくどくど……
つらつらつらつら……
(大臣さんが背を向けたタイミングで変な顔を……!)
――と見せかけてからの、突然の振り返りですぞ!
ふぁっ!? 卑怯じゃぞ、大臣!!
女王にあるまじきそのお顔! 反省していただく必要がございますな!
バレたかっ☆ 逃げろ逃げろ~~~!
待ァちなされえ~~~い! お尻百叩きの刑ですぞ! 遊ぶのはそのあとです!!
なら捕まえてみせ~~い♪
<ユーカレアは、高い木のてっぺんに一瞬でよじ登った……>
ユーカレア様! お願いですから、降りてきてください……!
ふォォおおおおおお!!!
だ、大臣!そんなに叫んだら、また腰を悪く……!
す、すみません皆様……ユーカレア様を捕まえるの、手伝っていただけませんか……!
まっかせなさーい! ケードロだと思えばなんてことないわ!
思い出4
……お尻がピリピリするのじゃ~。
反省なさいな。
はふぅ……大臣たちと違って、ディーンは優しかったのぅ……
カレンはまあ、ちょっとカタブツじゃったが、なんだかんだ最後には味方になってくれたのぅ……
二人とは、あれから会ったりしてるの?
……んーん。会いたいのは山々じゃが、お互いに忙しい身じゃからな。
そうだね……
じゃが手紙はやり取りしておるぞ! 二人とも、相変わらず元気そうなのじゃ♪
威厳ある立派な女王になって、今度会うときに二人をびっくりさせるのじゃ☆
――大変だと思うけれど、ユーカちゃんならきっと大丈夫だと思う。がんばって……!
でも威厳ってゆーなら、もうちょっと大きくならないとね!
キャトラはなにを言っとるのじゃ? よーく見るがよい! ユーカはじゅうぶんおっきいぞ!
……言われてみれば、同年代の女の子と比べると背、高いかも……?
って!よく見なくても、その靴のおかげじゃないの! カカト高いし!
むぅ、バレたか!
ま、カッコいいけどさ。その靴、お気に入りなの?
ユーカの宝物じゃ♪ 母上の形見じゃからの!
あ……ごめん……
くるしゅーないぞ! 母上の話をするのは大好きじゃ♪
そっか……! じゃあさ、ユーカのお母さん、どんな人だったの?
格闘術の名家の出身での。小柄で病弱ではあったが、ものすごい使い手じゃった。
騎士の訓練にも独自の格闘術を取り入れて、戦い方の幅を広げた女傑なのじゃ♪
じゃあユーカちゃんの格闘術は、お母さん仕込みなんだね。
うむ! この靴も、母上か幼いころに愛用していた武具なのじゃ♪
そんなカカトで蹴られたら、すっごく痛そーだものねえ……
腕っぷしだけでなく、性格も勝ち気で、峯快じゃった。父上はいっつも尻に敷かれておったな!
五年前、病でこの世を去る瞬間までユーカと父上、そして国のことを、深く愛してくれていた……
強くて、厳しくて、優しかった。母上も、それに父上も……ユーカの誇りじゃ♪
――会いたいのう。
思い出5
「ふぁあ……
――って、あれ? ユーカ、いつの間に城に帰ってきて……?」
「どうしたのじゃ、ユーカ。呆けた顔をして」
「……え? あれ、母上……? どうして、ここに……?」
「母が娘の部屋にくるのか、そんなに変なことか?」
「い、いや……怖い夢を……見ていた気がするのじゃ……」
「怖い夢?」
「うむ……母上が……それに、父上も……死んでしまって……
ユーカの前から……いなくなってしまう……そんな、おそろしい夢じゃ……」
「馬鹿者め。大切なユーカを置いて、私が死ぬはずないじゃろうが」
「それもそうじゃな……! 母上、大好きなのじゃー♪」
「今日はやけに甘えてくるのう」
「ずっと一緒なのじゃ~♪ ぎゅー☆」
「うむ。ずっと一緒じゃ、ユーカ」
「うんっ! ねえ母上! 今夜は、ユーカと一緒に寝て――
あれ? 母上? 母上……!?」
――ふざけやがって。なにが、すべてを救う、だ――
――お前みたいな無力な子どもに、なにが背負えるってんだ――
「そんな言い方……! ユーカは必死に……女王として、がんばって……!」
――フザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナフザケルナ――
「でも……っ! ユ、ユーカは……この国を……ジルベスタを……!」
「…………」
「ち、父上……!? 助けて……!!
まって! いかないで、父上! 父上ぇ……!」
***
う……うぅう……父上……母上……
ユーカ、うなされてるわね……
……気丈に振る舞っていても、苦しかったんだと思う……
お母さんか死んでしまって、お父さんまでいなくなって、なのに、国を背負って……
……起こしてあげよっか。
……ううん、待って。ユーカちゃんは今、夢の中で……お父さんとお母さんに会っているんだと思う……だから――
思い出6 (友情覚醒)
この、光は……?
……あったかい……まるで……母上に抱かれているようじゃ……
「――ユーカレア」
「母上……」
「どうか、許してほしい。お主一人を残して、旅立った私たちを……
……こちらに来たいか? 私と、ロレンツのもとに――ユーカも、来たいか?」
「――いけない。
ユーカは、そっちにはいけない!!」
「……そうか」
「かわりに、誓うのじゃ――ユーカは立派な王になる!! そしてすべての民を幸福にする!!」
「それは長く、つらく、険しい、困難な辺となるじゃろう。覚悟はあるのじゃな?」
「最後まで貫き通してみせる! だってそれが……ユーカが選んだ道なのじゃ!」
「――さすが、私の自慢の娘じゃな」
「だから母上! ユーカと約束してほしい……
いつかこの身が果てて、ユーカの命か還ったら――
ご褒美に、ユーカを抱きしめてくれ!! おもいきり、力強く……!
「――うむ。約束じゃ」
「父上……」
「――託したよ、ユーカレア」
***
ユーカ……
大丈夫……?
……っ……うぅ…………
……いいの。泣いても……
――泣かぬっ!!
だって……誓った!! 立派な王になると! 父上と、母上に!!
だから、ユーカはもう泣かない! 泣いてる暇などあるものかー!!
アンタ……
……強いんだね。
我はジルベスタ王国女王――ユーカレア・アインヴァッカ!!
国と民と騎士――そのすべてを守る者なり!! なのじゃ!!!
覚醒絵・覚醒画像
険しき道を歩む姫君 ユーカレア・アインヴァッカ
その他