白川 虎之助
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【スキル一覧(~PARADISE LOST)】【マップ一覧】
※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。
- このページに記載されているすべてのスキルの効果は、CHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです(限界突破の証系を除き、NEW以降で入手・使用できません)。
- 専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター(いわゆるトランスフォーム対応キャラ)は、RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。
通常 | 不協和音狂想曲 |
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Illustrator:小玉 有起
名前 | 白川 虎之助(しらかわ とらのすけ) |
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年齢 | 18歳 |
職業 | ジーニアス・ロック・ミュージシャン |
特技 | ありとあらゆる楽器を演奏できる |
- 2017年6月22日追加
- AIR ep.VIマップ3完走で入手。<終了済>
- 入手方法:2019/6/6~7/3開催の「「幸せを願う、白のマリアージュ」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2019/9/5~10/2開催の「「愚民たちよ、萌えに燃えろ……アイドル大運動会!」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2020/2/6~3/4開催の「「So Close, Yet So Far Away」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2020/10/1~11/11開催の「「バトルメタヴァース大運動会」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2021/8/5~9/1開催の「「失った仲間へ。それは、償いか。決意か。」ガチャ」<終了済>
- 専用スキル「ジーニアスオーケストラ」を装備することで「白川 虎之助/不協和音狂想曲」へと名前とグラフィックが変化する。
- 対応楽曲は「覚醒楽奏メタフィクション」。
最近ライブハウスを沸かせている若者。
世界最強のバンドマンを自称する彼なのだが……?
スキル
- 判定掌握 [MANIAC]
※高確率でスコアにマイナスの影響を与えます。 - 判定難化スキル初の汎用スキル。
グングニル等のような「極端に」に比べれば判定難化はまだ優しく、ゲージ増加量も申し分無い。
しかしハッキリ体感できるほどJUSTICE以下が増え、結果としてそこまでゲージが伸びないので総合的にはやや微妙。
使い込めばATTACKはある程度抑えられる……かもしれない。相当な精度を求められるが、理論値上はゲージ8本まで可能。判定掌握(したとはいっていない)
なお、ExTAPも判定難化の影響を受けるので注意。ダメージノーツの判定には影響しない。
※ExTAPでJUSTICE判定やATTACK判定が出るようにはなりません。 - 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
- PARADISE ep.IIIマップ4(PARADISE LOST時点で累計500マス)クリア
プレイ環境 | 最大 | |
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開始時期 | ガチャ | |
PARADISE× (2021/8/5~) | 無し | +1 |
あり | +5 | |
PARADISE (~2021/8/4) | 無し | +3 |
あり | +9 | |
CRYSTAL | 無し | +3 |
あり | +9 | |
AMAZON | 無し | +3 |
あり | +9 | |
STAR+以前 |
GRADE | 効果 | |
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共通 | TAPの判定が非常に厳しくなる | |
初期値 | ゲージ上昇UP (225%) | |
+1 | 〃 (235%) | |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 | ||
+2 | 〃 (245%) | |
+3 | 〃 (255%) | |
+4 | 〃 (265%) | |
+5 | 〃 (275%) | |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 (2021/8/5以降では未登場) | ||
+6 | 〃 (277%) | |
+7 | 〃 (279%) | |
+8 | 〃 (281%?) | |
+9 | 〃 (283%) | |
理論値:141000(7本+15000/26k)[+1] | ||
理論値:153000(8本+1000/28k)[+3] | ||
理論値:165000(8本+13000/28k)[+5] | ||
理論値:169800(8本+17800/28k)[+9] |
所有キャラ【 鬼蝮 ユリア / 白川 虎之助(1,5) / 天稲荷 コテツ(1,5) / リー・メイメイ(1,5) 】
AIRバージョンからTAPに限らずゲージ上昇率が適用されるようになり、ゲージ上昇率も増加した。所有キャラも増加した。
初期値 | TAPのゲージ上昇UP(225%) TAPの判定が非常に厳しくなる |
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GRADE UP | TAPのゲージ上昇UP 5%増加(最大240%) |
- ジーニアスオーケストラ [ABSOLUTE] ※専用スキル
※スコアにマイナスの影響を受ける可能性があります。 - 判定難化が追加されたオーバージャッジ。
- 8本狙いの選択肢が増えた昨今、あえて難化のリスクを背負う必要はないかと思われる。分類が[ABSOLUTE]である以上、難化スキルを使うメリットの一つである[MANIAC]のマップボーナスの恩恵にも預かれない。
- また、汎用スキルで、まったく同じ上昇率で判定難化のない黄泉の門(筐体入手可)や、期間限定ではあるが同じような効果で、2分の1の確率で終了時ボーナスのつくバリカン音頭が登場してしまい、さらに肩身が狭くなった。
- 現状では、別グラフィックを見る為、または「厳しくなる」効果のあるスキルでより多くの上昇率を得たい時のみのスキルであると言えるか。
- 今のところ、「厳しくなる」系のスキルでこの上昇率を上回るものは遊戯の神のみ。しかもあちらはMISS1回で終了する。
- ジーニアス(genius)とは、英語で「天才」を意味する。
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | ゲージ上昇UP (270%) TAPの判定が厳しくなる MISS判定10回で強制終了 |
+1 | 〃 (280%) 〃 〃 |
理論値:168000(8本+16000/28k) |
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル | |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル | |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル | |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | |
- | - | - | - | - | |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | |
- | - | - | - | スキル | |
~50 | |||||
スキル | |||||
~100 | |||||
スキル |
STORY
『白川 虎之助』……この街でこの名を知らないものはいない。
『音を統べるものが全てを制する』と言われるこの世界、『ミュージシャン』は野心溢れる若者たちにとって憧れの職業となった。
この身1つで世界を手中に収めることができる……。
そんな夢を見た若者は、路上ライブや、毎夜LIVEハウスで己の力を誇示している。
虎之助もまた、そんな若者の1人だ。
いつの間にかこの街に流れ着いていた彼は、その圧倒的な音でLIVEハウスの観客を沸かせるようになっていた。
売り出されたチケットは即SOLD OUT。
長年老舗LIVEハウスを支えてきた店員はこう言う。
「こんなのは、あの『バーニッシュ』がインディーズだったとき以来だね」
熱狂的なファンたちを前に今日も虎之助は叫ぶ。
「OK! オレのギターにひれ伏しなッ!俺が音を統べる神……白川 虎之助だぜッ!」
ある日、虎之助がふと街頭テレビを見上げると、そこには人気絶頂のハードロックユニットの世界LIVEツアー開催決定を知らせる映像が映し出されていた。
(フンッ! バーニッシュね……あんな軽い音で満足しちまうなんて、世の中には哀れなヤツが多いんだな)
そんなことを考えながら歩いていると、複数の男たちが虎之助に声をかけてきた。
「……虎之助さん、どうかうちのLIVEハウスでその超絶テクニックを披露してくれませんか?」
LIVEハウスの店長に己の腕を絶賛され、悪い気はしなかった虎之助だが、彼のLIVEハウスの名前を聞いて態度を一変させる。
「ああん? ……そんな小せえ箱でオレの力が収まると思ってんのかよ! ……俺を満足させたきゃ、それにふさわしい箱を用意しな……そうだな、せめて『S-Age』ぐらいの箱なら、出演してやってもいいぜ」
「なっ!? そ、それはあのバーニッシュがデビューした時のLIVEハウスじゃねえか!」
「はッ! バーニッシュ? 確かに今、ちっとは売れてるみてーだがな……大したことねーよ、あんなヤツ」
「ふ、ふざけやがって!」
血の気の多い男たちは虎之助の傍若無人な態度に怒りを露わにして、襲い掛かってきた。だが……。
「ククク……いいぜ? お前たちにとっておきのレクイエムをプレゼントしてやるよ!」
虎之助の圧倒的な旋律の前に、男たちは己の無力を思い知らされて、地面に口づけする羽目になるのだった。
(ククク……こうやっていつかバーニッシュはオレの足元にひれ伏すことになるのさッ!)
虎之助は飢えていた。既にこの街は全部食い尽くし、自分が求めるものはない。
(……そろそろ違うシマに移るかな)
そんなことを考えていたある日、彼の元に1通の招待状が届く。
「あん……?『WELCOME TO THE KOB』だと……?」
闇色をしたカードに血よりも深い赤い文字で綴られた招待状を読んで、虎之助は考えた。
(『KOB』……『KING OF BAND』!風の噂で聞いたことがあるぜ、なんでも世界中から腕利きのバンドマンたちが集められて、お互いのテクを披露する……そして世界最強のバンドマンを決めるっていう大会じゃねえか!)
表の世界で華々しく活躍しているバンドマンも、裏で己の力の限りを尽くすバンドマンも、等しく闘いあい、全ての力をぶつけ合うサバイバルフェス。
まさに『己が最強である』と世に知らしめようとしている虎之助には、うってつけの音の祭典であった。
自分を闘いへと誘うカードを握りしめ、虎之助は凶暴な笑みを浮かべる。
「ククク……待っていたぜ。世界がオレの前に跪き、オレの音に溺れるこの時をなッ!」
虎之助は一つの疑問を感じていた。街から街へと渡す生活をしている自分の居場所を特定するのは困難だ。
そこに一体誰がこんな招待状を送ってきたというのか?
「差出人は……『G』? ……心当たりはねえな。だが関係ねえ! 俺が最強だってこと、KOBに参加する愚か者ども全員に教えてやるぜッ!」
意気揚々と参加した『KOB』だったが……参加者は虎之助の想像を遥かに超える超人的なバンドマンばかりだった。
息つく暇もない激しいバトル、容赦のない音の応酬、そして……無残に散っていく敗者たち。
そう『KOB』とは世界中の優秀なバンドマンたちを次々と葬り、自身のバンドのみを『最強』にしようとする闇の音楽プロデューサーによって仕組まれた地獄の祭典だったのだ。
バトルに負けて海の藻屑となっていく参加者たちを見て、虎之助は動揺する。
(くっ……だが、オレはこんなところで負けるわけにはいかねえ! 俺は世界最強なんだッ!)
もはや虎之助を支えているのは『己が最強である』という矜持だけだった。
だが……そんな矜持も、他を寄せ付けない闇のプロデューサーのテクニックの前に紙切れのように吹き飛んだ。
「ぐわッ!?」
「ククク……多少は使える音遣いだと思ったが……。所詮、音遣いを支配する私の前ではムシケラ同然だったな」
虎之助は、闇のプロデューサーから繰り出される殺戮の旋律≪ジェノサイドビート≫ を前に、自分の死を意識した。
(クソッ! ヤ、ヤラれちまう!?)
だが彼は意外な人物に救われる。
「おい! 大丈夫か!?」
「なッ!? お、お前は……バーニッシュ!?」
……絶体絶命の危機に陥った虎之助を救ったのは、あのバーニッシュだったのだ。
突如現れたバーニッシュに虎之助は激しく動揺した。
「バーニッシュ!? なんでオレを……そうか! 宿敵であるオレが死んだら、寝覚めが悪いってことか」
「はぁ? 宿敵? 何のことだ? 俺たち、今日初めて会ったはずだろう?」
「なっ……!?」
過去、虎之助とバーニッシュは対バンをしたことがある。だが音楽界の絶対王者として君臨していたバーニッシュは、虎之助のことなど全く覚えていなかった。
激しいショックとバトルの消耗で動けなくなった虎之助を置いて、バーニッシュは闇のプロデューサーを葬り去る。そして爆発炎上する豪華客船から虎之助を庇い、無事に地上に戻るとバーニッシュは一言告げた。
「……お前、誰だか知らねえけど……あんな腕前で『KOB』に参加しようなんて、無謀過ぎるぜ」
……それから虎之助の失墜が始まる。
バーニッシュによって引き裂かれた心、そして砕かれた矜持では、以前のように鋭い音を出せなくなってしまっていた。
ファンは去り、『格下』と侮っていたバンドやLIVEハウスから今の虎之助は恰好の嘲笑の的だった。
「虎之助はもうだめだなー。やっぱり時代はバーニッシュだよ」
「お、でも最近『煉獄の男』ってヤツもイケてるんだぜ。ヤツのチケットは、速攻で完売さ」
……そんな街の声を聴き、嫉妬と憎悪、そして音楽への執着心で虎之助の心は掻き乱れた。
(くそッ! くそッ! バーニッシュッ!……俺だって……もっと高みを目指せるはずなんだ!)
……虎之助の音楽はもはや地に落ちていた。
かつてはLIVEハウスから出演依頼が殺到したが、今では演奏を断られ、街角でギターを掻き鳴らせば『うるさい』と追われる日々。
街に彼の居場所はどこにもなかった。虎之助は生ける屍のように徘徊するようになる。
虎之助はその日も裏路地を彷徨っていた。
「……どうして誰もオレの音を認めないッ!?これもバーニッシュのせいだッ!」
尽きることのないバーニッシュへの憎しみだけが彼の身体を動かしていた。
そんな虎之助の背後にゆらりと黒い影が近づく。
「……お前が虎之助か?」
男は漆黒より濃厚な闇を纏い、炎よりも紅い瞳をしていた。そう……例えるならば『煉獄』のような男だった。
「虎之助よ、お前が望むなら、さらなる『力』を与えてやろう。今まで誰も奏でたことのないような、素晴らしい音を奏でることができる力を」
「……そんなことが本当に可能なのか!?」
「ああ。だがそのためには代償が必要だ。人にある5つの感覚、すなわち
『視覚』『聴覚』『触覚』『味覚』『嗅覚』……
この感覚を代償に、お前に力を授けてやる。……どうだ?」
「さらなる力……それさえあれば、俺はバーニッシュを……ああッ! 力をくれッ!!」
……虎之助は躊躇することなく、男との悪魔のような取引に応じた。
煉獄のような男と取引をすると、虎之助は自分の身体に力が満ちるのを感じた。
いまだかつてない充足感、失われた栄光を取り戻したという満足感。
「はぁ……これだぁ。これが、オレの新たな力ッ!」
いつの間にか煉獄のような男は姿を消していた。だが、力に酔いしれる虎之助には関係がなかった。
「……あれ? オワコンの虎之助じゃね?何でまだこの街にいんだよ」
街の若者たちが虎之助にちょっかいをかけてくる。
彼らは明らかに選択を間違えていた。
……今の虎之助は飢餓で爆発寸前の肉食獣なのだ。
「……丁度いい、チューニングに付き合ってくれよ」
あっという間に自分を見下していた若者を葬り去ると、虎之助は勝利の咆哮を上げる。
「は、ははははははーーッ! そうだ! これがオレの力なんだ! オレは誰よりも強いんだあぁーーッ!」
……虎之助の名は瞬く間に広まっていった。
以前とまるで違う彼の音、そしてありとあらゆる楽器を全て完璧に奏でることができるという、プレイスタイルは多くの人間を魅了したが、同時に恐れられるようにもなっていた。
『あれは人間の奏でられる音ではない。まるで悪魔のような音だ』と。
だが、他の人間が何と言おうと関係ない。虎之助はバーニッシュさえ倒せればそれでいいと考えていた。
……そう、強まる力と引き換えに、どんどん五感は衰えていったが、それでも虎之助は幸福だったのだ。
「フッ、フフッ、ク、クハハッ! 今なら……あの男を、バーニッシュをオレに跪かせることができる!」
虎之助はその瞬間を考えるだけで、触覚を失っているのにも関わらず、背筋がゾクゾクと震えるのが分かった。
突如、センセーショナルなニュースが虎之助の元に入る。LIVEツアー中にバーニッシュが謎の失踪を遂げたというのだ。
バーニッシュの失踪を聞いた虎之助は居ても立っても居られず、彼のユニットがいるという楽屋に乗り込んだ。
この頃には虎之助の目は光をほぼ失い、耳もよく聞こえない状態だったが、彼はバーニッシュへの執念だけで楽屋まで辿り着いたのだ。
そこにはやはりバーニッシュの姿はなく、代わりに、謎の男が虎之助を待っていた。
「……久しぶりだな」
「……テメエ、誰だ?」
「フッ。そうか……視覚をお前は失っていたのだな」
「まさか……お前、あのときの!?」
それはかつて虎之助に力を与えた煉獄のような男だった……。
「新たな力、見事に使いこなしているようだが……お前、ここに現れたということは、バーニッシュに挑みに来たというのか?」
「当然だッ! オレはあいつを屈服させるためだけに生きているんだからなッ!」
「ククッ……お前では、バーニッシュには届かんよ」
「……なんだと!?」
男の言葉に虎之助は激怒した。
煉獄のような男の言葉で激情にかられた虎之助は、憎しみを音に乗せて攻撃する。
しかし、その音の刃はあっさりと男のギターの音で掻き消されてしまった。
「そ、そんなッ……オレの音が負けるなんてッ! くそッ! オ、オレは……最強だ。バーニッシュを倒して、最強になる男なのにッ! こ、こんな……ッ!」
絶望に捕らわれた虎之助は光を失った瞳から涙を零して慟哭した。そんな虎之助をさらに男は突き放す。
「……言っただろう? 今のお前ではバーニッシュには届かんと」
「く、くそッ……! もっと力が! 力が欲しい!……なあ、あんた! あの時みたいにオレに力をくれ! 今のオレがバーニッシュに届かないというのならッ! あいつを圧倒して屈服させる力をくれよぉーーッ!」
「……だが、お前はすでに五感を失っている。代償として支払えるものが何もない」
「金でも命でもなんでもいい! なんでも渡す! 力をくれッ! 誰にも負けない力をッ!」
虎之助の叫びに、男の紅い瞳が揺らめく。
「……なんでもと言ったな? では……貴様の『魂』をもらおうか」
「『魂』……だと?」
「ああ。それによって、お前は人間ではなくなる……異形の者になるのだ」
「……構わない。それでバーニッシュを超えられるのなら……『魂』なんて、喜んで売ってやるよ!」
「契約成立だな」
……男はこの世すべての闇を塗り固めたような不吉な笑みを浮かべて、虎之助の手を取った。
男の手を取った瞬間……虎之助は自分の細胞の1つ1つが沸騰するような感覚を味わった。
「こ、これは……ッ!」
失われた視界は極彩色のスペクトルに満たされ、聞こえないはずの耳にはエモーショナルな旋律が鳴り響く。
絶望で空になった心は快楽の奔流に飲まれ、日常を掻き消す圧倒的な音階が虎之助の中に注がれていった。
「はあああぁぁーーッ! オレは間違いない最強だッ! 神にも等しい万能、そうオレが……オレこそがG.O.Dだぁああああーーッ!」
段々と虎之助の脳内は混沌(カオス)によって侵されていく。
体中の感覚が覚醒していくにつれて、大事な『何か』がこぼれ落ちていく……それはいつかひっそりと大事に奏でられるはずだった音楽が、記される前に五線譜から滑り落ちていくような哀しみに似ていた。
まるで極彩色の悪夢に、自分が食われていくような痛み……自分が自分以外のものになり変わっていく悍ましさ……忌々しさ……。
だが虎之助は心底満たされていた。
「あははははははははーーッ! バーニッシュッ! バーニッシュッ! これでお前を跪かせてやるッ! 待っていろよッ! 地獄だろうと煉獄だろうと必ずお前を探し出してオレの音で侵食してやるッ! ヒッ、ハッ、ヒヒ……ヒャハハハハハァァーーッ!!」
……虎之助は最後まで笑いながら、自分自身の世界が狂気に包まれていくのを見届けたのだった……。
覚醒した虎之助は、以前までの彼ではなくなっていた。意識は混沌(カオス)によって支配され、今までの記憶もない。
感情を失った今の彼には喜びも哀しみも……野望を叶える心すら失っていた。
今の虎之助が発する言葉はただ1つ。
「……バーニッシュ」。
彼は既に人間ではない。バーニッシュを求め彷徨う幽鬼へと変わり果てていた。
そんな彼の姿を見て、満足そうに微笑むと男は問いかける。
「……ククク。かつて虎之助だった者よ……バーニッシュに会いたいか?」
「……バーニッシュ」
「よかろう……ならば、その階段を降りていくがいい」
いつの間にか、楽屋には先ほどまで存在しなかった階段が現れていた。
階段は深く、暗闇に包まれている。
常人では恐らく、近づくことすら敵わぬ瘴気が噴き出している暗闇へと、虎之助は男に促されるままにおぼつかない足取りで進んでいく。
いつ辿り着くか分からぬ地の底で出会うだろう男の姿だけを狂おしいほどに求めて……。
「……バーニッシュ」
……その瞳は煉獄のような暗い炎を宿していた。
チュウニズム大戦
レーベル | 難易度 | スコア | |
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スキル名/効果/備考 | |||
◆ジェネ | MASTER | 0 / 460 / 920 | |
テクニカルブースト(MASチェイン) | |||
自分と次のプレイヤーは、出すカードがMASで COMBOした時、CHAINとなる。 |
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チュウニズムな名無し
312019年06月03日 21:18 ID:k4bgd27vよーーーやっとガチャ実装……!
休んでいる間にマップ消えた悲しい人、今ここで大歓喜
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デュエリストな名無し
302018年12月14日 15:06 ID:relryes5来歴および末路が完全にGO骨塚さんのそれ
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チュウニズムな名無し
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チュウニズムな名無し
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チュウニズムな名無し
272018年02月28日 23:34 ID:sipqlkys警察官「あのー、大丈夫ですか?」
虎之助「……バーニッシュ」
警察官「(2本指を立てて)これ何本に見える?」
虎之助「……バーニッシュ」
警察官「(トランシーバーを出して)〇〇地区にて錯乱状態の若者を発見。直ちに保護します」
虎之助「……バーニッシュ」
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チュウニズムな名無し
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チュウニズムな名無し
252017年08月06日 21:37 ID:ogkh054z平然と音楽で人殺される世界
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チュウニズムな名無し
242017年08月04日 23:19 ID:fcqlnl9c「幽鬼」に反応した決闘者仲間は誰かいないか
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チュウニズムな名無し
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チュウニズムな名無し
222017年07月04日 00:42 ID:oryfw81uGoDサントラの絵を見るとGODが必死そうなのに対してバーニッシュは余裕そうなんだよね
バーニッシュに勝てるやつはそういないと予想