ネルネ&ツムネ
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※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。
- このページに記載されているすべてのスキルの効果は、CHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです(限界突破の証系を除き、NEW以降で入手・使用できません)。
- 専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター(いわゆるトランスフォーム対応キャラ)は、RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。
Illustrator:夢ノ内
名前 | ネルネ&ツムネ |
---|---|
年齢 | ネルネ(3歳)&ツムネ(7歳) |
職業 | お天気キャスター |
趣味 | 漫画鑑賞(ネルネ)&雨の日のお散歩(ツムネ) |
- 2018年10月25日追加
- AMAZON ep.Iマップ6完走で入手。<終了済>
- 入手方法:2021/5/13~6/9開催の「「大きな魚がお空を泳ぐでしょう」ガチャ」<終了済>
- 入手方法:2022/3/3~2022/4/13開催の「「可愛さ指数は3000倍!?」ガチャ」<終了済>
- 晴天確定は装備できない。
- 対応楽曲は「Seagull」。
お天気キャスターの先輩と後輩。
ネルネ&ツムネ【 通常 / 幸せの五月晴れ 】
カエルの方が後輩のネルネ、カタツムリの方が先輩のツムネ。
スキル
- エクスプロージョン [TARGET]
- ExTAP(黄TAP)にボーナスが発生する。
ExTAPが少ない曲では効果が薄いため、譜面傾向を知っていなければならない。詳細はこちらを参照。
使い勝手が良いとは言えないが、初期値でも5本到達可能(50回消費)。+2からはゲージ6本(105回消費)まで到達可能になる。 - 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
- 筐体内では入手できない。
- AIRバージョンで仕様変更はされていない。所持者は増えた。
プレイ環境 | 最大 | |
---|---|---|
開始時期 | ガチャ | |
PARADISE× (2021/8/5~) | 無し | × |
あり | +1 | |
PARADISE (~2021/8/4) | 無し | × |
あり | +7 | |
CRYSTAL | 無し | +3 |
あり | +7 | |
AMAZON | 無し | +3 |
あり | +7 | |
STAR+以前 |
GRADE | 効果 | |
---|---|---|
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 | ||
初期値 | ExTAP(黄TAP)成功時にボーナス +400 (90回=36000) | |
+1 | 〃(100回=40000) | |
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要 (2021/8/5以降では未登場) | ||
+2 | 〃(110回=44000) | |
+3 | 〃(120回=48000) | |
+4 | 〃(130回=52000) | |
+5 | 〃(140回=56000) | |
+6 | 〃(150回=60000) | |
+7 | 〃(160回=64000) | |
理論値:100000(5本+20000/22k)[+1] | ||
理論値:108000(6本+6000/24k)[+3] | ||
理論値:124000(6本+22000/24k)[+7] |
所有キャラ【 リリィ(1,5) / 黄金井 竜子(1,5) / ネルネ&ツムネ 】
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル | |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル | |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル | |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | |
スキル | |||||
~50 | |||||
スキル | |||||
~100 | |||||
スキル |
STORY
ここはしゃべる動物と人間が仲良く生活している不思議な世界『グンマ県』。
このグンマ県のサファリ市でも、大勢の動物たちが毎日楽しく暮らしています。
グンマ県には、有名なお天気キャスターが二人います。
一人は安定した予報と愉快なキャラが視聴者に大ウケのベテランキャスターの『ツムネ』。
もう一人はうっかり者で、ドがつくほど天然の駆け出しキャスターの『ネルネ』。
二人は先輩後輩の関係であり、先輩であるツムネが指導役としてネルネの面倒を見ていました。
「もう、アンタ! また妙なミスしたわね! 今日の最高温度は60度じゃなくて、24度! 60度は湿度! ちょっと考えたらわかるでしょ!」
「あはは。確かにそんな温度だったら干からびちゃいますね」
「まったく、アンタって子は……」
このようなやり取りは日常的に行われており、ツムネはいつまで経っても成長しないネルネに頭を抱えていました。
そんな悩める先輩をよそに、ネルネは一切悪びれた様子を見せません。
そしてある日のこと。
いつも通りミスを犯してツムネに説教を受けたネルネ。彼は一切反省の色を見せずに、呑気に鼻歌交じりでお家に帰る途中でした。
(さてさて、今日のごはんはなにを食べようかな? パンがいいかな? お米がいいかなあ……。パンタくんのお店のメロンパンもいいなあ……)
そんなことを考えながら前を見ずに歩いていたためでしょうか?
ネルネはうっかりと何かに蹴つまずいてしまいました。
「うわっ!? こんなところに『石ころ』を置くなんて悪い人もいたもんだなぁ……。……まぁいいかぁ、さぁてごはんごはん!」
ネルネは自身が蹴飛ばしたものに見向きもせず、歩み出します。
その後ろ姿を、蹴飛ばされた『石ころ』がじぃっと睨みつけていることに気がつかずに……。
数日後――。
厳しい冷え込みの中、グンマ県特有の『空っ風』が吹き荒び始めました。そこで県民に注意喚起と天気予報を届けるため、ツムネとネルネは打ち合わせをしていました。
「先輩。明日は土砂降りになるんですよね」
「違うわ。全然違うわよ、ネルネ……。明日は乾燥注意! ……空っ風も強くなって、肌荒れと手洗いうがいに気をつけなきゃいけない一日になるはずよ」
「なるほどー。肌荒れ注意ですねー。先輩に任せておけば問題なしですねぇ。あはは」
「これぐらい自分で予測できるようになりなさい! ほら、ちゃんと今言ったことメモして!」
「はーい」
気だるげな返事をして、ネルネはツムネに言われた予報をメモし始めます。
(ええぇとぉ。明日は――あ、確かマンガの発売日だった。えへへ、楽しみだなぁ。きっとルンルンな一日になるんだろうなぁ)
「よぉし、書けたぁ。そろそろ収録のお時間なんで、行ってきますね~」
「ほ、本当に……大丈夫なのかしら……」
嫌な予感を覚えるツムネですが、その予感は最悪なことに的中してしまいます。
なんと、ツムネは本番中に信じられない予報をしてしまったのです。
「ええぇとぉ。明日はそうですねぇ。ルンルン気分になれるような、楽しい一日が過ごせますよ~。お天気もルンルンです~」
翌日。
ネルネの大雑把な予報は当然の如く外れてしまい、凄まじいクレームがテレビ局に殺到していました。でもネルネは悪びれもせず笑っています。
「メモ通りに読み上げたんですけどね。変なこと書いちゃってたみたいです~。あ、そろそろボク上がりますね。マンガ買いに行かなきゃいけないんで」
「ちょ、待ちなさい!! ネルネ~~~!!」
先輩の怒声に一切動じず、ツムネはテレビ局を去って行きました。
その後、目的のマンガを購入したツムネは、全然反省していませんでした。
「ゆっくり読むぞ~ウキウキだぁ~」
ツムネの頭からはもう、失敗してしまったことなんて抜け落ちていました。そんなお間抜けな頭目掛けて、強風に運ばれた看板が突如として飛んできます。
「あいたぁっ!! ええぇ……ウキウキ気分が台無しだよぅ」
痛めた頭をさすりながら、ツムネはお家に帰ります。その背後には数日前、彼が蹴飛ばした『石ころ』が転がっていました……。
それからしばらく経ったとある冬の日。
ネルネはアカギ山の向こう側で大雪が降りそうな気配を察知し、さらに平野のタカサキやフジオカではカラッとしたお天気になりそうだと、予測しました。
そのことをツムネはネルネに伝えたのですが……。
「ふんふん。なるほどですよ。流石は先輩です~」
「……本当に理解できたの?」
「バッチリです~! それじゃあ早速収録に行って来ますね~」
ヘラヘラと笑いながらスタジオに走って行くネルネに、ツムネは再び、嫌な予感覚えました。そしてその予感は、再び的中してしまいます。
「ええぇと。明日のグンマ県は全体的にカラっとしたお天気になりますよぉ!」
ネルネはツムネの話を『カラッとしたお天気』という部分しか聞いていなかったのです。
案の定、ネルネのいい加減な予報は外れてしまい、大雪が降り始めてしまいました。
ネルネの予報を信じた視聴者からクレームが殺到し、テレビ局は混乱を極めました。
しかし、事の原因であるネルネは謝罪もせずに姿を眩ませています。
「ネルネ~~~!! どこ行ったの! 早く出てきなさ~~~い!」
建物が揺れるほどの怒声をツムネがあげますがネルネは出てきません。それもそのはずです。その時、彼は外で雪遊びをしていたのですから。
「あはは。またやっちゃった。でも落ち込んでる暇なんてもったいないよねぇ。こんなに雪が降ってるんだもん。遊ばなきゃ損だよ」
上機嫌で雪だるまを作るネルネですが凍った地面に足を取られ、盛大に転んでしまいます。
「あいててて……むぅ、おかしいなぁ。最近、怪我しちゃうこと多い気が……。まぁ、いっかぁ。雪だるま、雪だるま~」
再び雪遊びをし始めるネルネ。ですが彼は気がついていませんでした。
すぐ側でいつの日か蹴飛ばした『石ころ』が転がっていたということに……。
ある日の収録のことです。ネルネは何を思ったのか、収録中に突然シャボン玉を吹き始めました。
困惑するスタッフ一同と、様子を見守っていたツムネにネルネはウィンクをします。
「えへへ、今日はいつもと変わって、パフォーマンスしながら天気予報しちゃいますよ~」
「ネルネ……アンタ……」
ツムネはネルネの姿に感動しました。
近頃、天気予報が外れてばかりいるのでツムネとネルネの天気予報は視聴率が落ちていました。
それに対し、ネルネはようやく責任を感じ、なんとか貢献しようと諸々試行錯誤していたのでしょう。
努力する方向性は違えど、少しの成長をネルネからツムネは感じ取ったのでした。しかしその感動はすぐに消え失せてしまいます……。
「ほらほら! 見てください! シャボン玉が渦巻いて、綺麗じゃないですかぁ? えへへ、もしかしたらこんな感じで今日は竜巻がおきちゃうかも~? なんちゃって~」
シャボン玉を吹くネルネがそう言いかけた瞬間、本当に彼のすぐ側に、それも両脇に一個ずつ、巨大な竜巻が発生しました。
「な、なんてことっ! みんな逃げて! 早く!」
突然の出来事に混乱しつつもツムネは的確な避難指示をし、スタッフたちの安全を確保しました。
なんとか全員無傷で竜巻から逃すことに成功し、ツムネは胸を撫で下ろしたのですが、ネルネの姿が見えないことに気がつきます。
慌てて竜巻の方を確認すると、なんとネルネは竜巻の渦に巻き込まれていました。
「うぉぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「に、二個の竜巻の間に生じる真空状態の圧倒的破壊空間はまさに歯車的嵐の小宇宙……! って、そんなこと言ってる場合じゃない! ネルネーーー!!」
竜巻に巻き込まれて錐揉み状態になったネルネを助けるため、ツムネは駆け出します。
その近くで、『石ころ』が怪しく輝いていました。
冬の冷え込みが弱まり、花々が芽吹く穏やかな気候になり始めたある日。
花粉が飛び交い始めたことを視聴者に伝えるため、ツムネとネルネは外で収録をしていました。
「今年はですねぇ。例年よりもいーっぱい、花粉が飛び交うと思うんですよぉ。ですから、花粉症の皆さんはマスクを外さないようにして、気を付けてくださいね」
これまでとは違って、まともな予報をするネルネ。スタッフ一同とツムネは、今度こそ無事にネルネが予報をしてくれたと胸を撫で下ろします。
ですが――。
「しかしですねぇ、皆さん。花粉ってみたことありますか? 見たことない人もいると思いましたので、はい! こちら用意してみました~」
突然、ネルネは杉の木の枝を取り出したのです。
「あ、あの子また変なことしようとしてっ!!」
ツムネが止めに入ろうとしましたが、間に合いません。
ネルネは無邪気に枝を振り回し、花粉をスタジオ中に蔓延させました。
「ほらほら、見てください。これが花粉なんですよ~」
「はーくしょんっ! はーくっしょんっ! こらっ! や、やめなさい、ネルネ! スタッフのみんなもアタシも、花粉症なんだから!」
「大丈夫ですよ~。僕は花粉症じゃないんで~」
「アンタのことなんて聞いて――ハークションッ! は、はやく、早くやめなさ~~~い!!」
「ええ、よかれと思ったのに……。わかりましたすぐにやめ――ハクションっ! あ、あれ? ハクションっ! お、おかしいな、ボクも花粉症になっちゃった?」
枝を持ちながら大げさにネルネはくしゃみをします。その勢いのせいで、さらに枝から花粉が舞い、その場にいる全員が涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしていくのでした。
そして月日が流れ、グンマ県に梅雨が訪れました。
ジメジメとしたどうにも鬱屈とした日々が続く中、県民たちは皆うんざりとしていましたがカエルのネルネは上機嫌でした。
「いやぁ、これだけ雨が降れば水が溜まって、ミズサワうどんがたくさん茹でれちゃいますね! このままずぅっと雨が続けばいいのにー!」
なんてことを収録中に口走ってしまう始末です。
そして能天気な彼の発言は県民からひんしゅくを買ってしまいます。
いつものようにテレビ局にネルネへのクレームが殺到する中、ツムネはため息交じりに説教をしていました。
「アンタね。ほんといい加減にしなさいよ……。なんてこと本番中に言うのよ……」
「だって本当にそう思ったんですよ~。先輩だって雨好きでしょう?」
「そりゃ……カタツムリだもの。嫌いじゃないわ。でもね、ネルネ。この県に住んでる人がみんなカエルやカタツムリってわけじゃないのよ? もっと配慮しなさいよ」
「う~ん。それでもやっぱり雨は続いてほしいですね~。雨だと気分が良くなるので~」
「な、なんて自分本位なヤツなの……」
ツムネはほとほと呆れた様子を見せますが、ネルネはヘラヘラと笑うばかりでやはり反省した様子は見せません。
しかししばらくして、あれだけ雨を喜ばしく思っていたネルネの表情がどんよりと曇り始めました。
「ど、どうして……。1ヶ月も雨が降ってるんですか……?」
「知らないわよ……アンタが適当なこと言うからじゃないの……?」
いい加減な予報をしてからずっと、雨が降り続けていたのです。
いくらカエルと言えど、ネルネは流石にうんざりし始めていました。
「ああ、もうっ! 雨なんかもう二度と見たくないっ! さっさとやんじゃえ!」
そうネルネが叫ぶと、近くできらりと『石ころ』が輝きました……。
「ああ、もうっ! 雨なんかもう二度と見たくないっ! さっさとやんじゃえ!」
そうネルネが叫ぶと、近くできらりと『石ころ』が輝きました。
すると突如として雨が降りやみ、どんより雲が姿を消して太陽が顔を出したのです。
「ええ? 天変地異にも程があるわよ。なにがおきてるの……?」
突然の出来事にツムネは疑問を覚えます。ですが、ネルネは意にも介さず、スキップをしていました。
「そーんなことどうでもいいじゃないですか先輩♪ ほらほら、雨が止んだんですよ! お日様さんさんこんにちわですよ~♪」
「アンタ、本当に能天気ね。でも確かに救われたかも……」
と、思ったのも束の間でした。なんと今度は日照りが1ヶ月の間、続いたのです。
雨が降ることなくじりじりと肌を焼く猛暑が続き、カエルとカタツムリのネルネとツムネは体力をごっそりと持っていかれてしまいます。
「はぁはぁ……雨なんか二度と見たくないって、確かに言ったけど……こんなに暑い日が続くと、干からびちゃいますよ~~~!」
「うぅぅぅ。なんで予報はいつも外すのに、いい加減なこというと、その通りになるのよ! 思い返せば竜巻の時だってそうだったわ! きっとアンタがあることないこと言うから、こんなことになってるのよ! 何とかしなさいよ!」
「ええ、それじゃあ、またあることないこと言ってみます~お日様なんてもう見たくなーい! 早くどんより曇って、梅雨になっちゃえ~~~!」
ネルネはそう叫ぶが、天気は一向に変わりません。
強烈な日差しの中、徐々にネルネとツムネは干からび始めてしまいました……。
強烈な日差しの中、ネルネは適当な予報を口にし続けました。
でも、一向に天気が崩れることはなく、ネルネとツムネは肩をがっくりと落としてしまいます。
「どうして、こう……アンタの予報って当たってほしい時に当たらないの? 全部全部、最悪な形にしかならないじゃない」
「そ、そんなこといわれても……はぁ……。暑くて頭がぼんやりしてきちゃいました……」
あまりの暑さに二人はフラフラです。すると、二人は身体に何か冷たいものが当たったことに気がつきました。
「こ、これってもしかして……雨!? 雨よ、ネルネ! ほら、雨が降ってきたわ!」
「ほ、本当ですか!? わぁいやったぁ! これでなんとか干物にならずに済む……」
と、大喜びして笑いあう二人ですが、その笑顔はすぐに消え去ります。
なぜなら降り始めていた雨は雹へと変わり始め、二人の身体を叩き始めたからです。
「いた、いたたた! 雹なんて、いらないですよーーー! なんとかしてください、先輩~~~!」
「あ、アタシにどうにかできるわけないじゃな――」
ツムネの叫びは、轟音によって遮られます。なんと、二人の目の前に、巨岩と見紛うばかりの大粒の雹が落ちてきたのです。
それも一つや二つではありません。まるで流星群のように二人めがけて大量に降り注いできました。
「ひゃぁぁぁぁっ! せ、先輩~~~!!」
「に、にに、逃げるわよ!!」
慌てて二人は雹から逃げだしたのでした。
ネルネとツムネは必死に、降り注ぐ巨大な雹から逃げ出していました。
ですが、しばらく走っていると突然、雹が止みます。
「た、助かった……?」
ツムネがぽつりと呟いた瞬間、今度は轟音と共に雷が降り注ぎ始めました。
「こ、今度は雷~~~!! どうなってのよ~~~!!」
確かにグンマ県は元から『雷と空っ風、義理人情』という言葉があるくらい雷の多い地域です。
だが、今ネルネたちを襲っている雷はそんな生易しいものではありませんでした。明らかな指向性をもっており、逃げるネルネとツムネに向かって落ちてきます。
「なんなのこの雷! 異常気象ってレベルじゃあないわよっ!!」
「でもでも、これぐらいなら避雷針を用意すれば避けられそうですね。200回ぐらい躱すといいことあると思うんですけど、どう思います、先輩?」
「知らないわよ! なぁにこんな時も能天気なこと言ってんのっ! ほら、もっと早く走りなさい!」
こうして二人が逃げ続けて数時間後、ようやく雷は収まりました。
「さ、流石におかしいわ……。アンタと関わってるとろくなことにならないにもほどがある!! 天気予報も大外れ、それどころか天気に命を狙われてる気すらするっ!! ねぇ、アンタ、なにかしたんじゃないの?」
「ええ、なにかって……。なんにもしてないですよ~……。って、あれ? これ……」
すると、ネルネは近くに『石ころ』が落ちてることに気がつきました。
「あれれ。なんでこんなところにあの時、蹴飛ばした『石ころ』が……」
ネルネはそう呟きながら『石ころ』を拾い上げます。すると、それを見たツムネは顔を青くしました。
「あ、アンタ、そ、それ……」
「え、この『石ころ』がどうかしたんですか?」
「『石ころ』だなんてとんでもないっ! そ、それは……天気の神様の頭じゃないっ!!」
「ええっ!? こ、これが天気の神様!?」
「アンタさっき蹴飛ばしたって言ってたわよね。な、なんて不敬なことを……許せない……。ツムネはアンタを許さない……! アンタ、自分が悪いことしたと気づいていない……! もっともやっちゃいけないことだ……」
ツムネは静かに怒りを言葉にこめ、ネルネを睨み付けるのでした。
その後、ツムネにこっぴどくネルネは叱られました。ですが、ネルネはどうも半信半疑でした。
「本当にそれって神様なんですか? 信じられないなぁ。首だけだし」
「アンタが蹴飛ばしたから、首だけとれちゃったんでしょう!? ほら、さっさと元の場所に戻しに行くわよ! そしてそこでちゃんと謝りなさい! いいわね!」
「えぇ……もう、わかりましたよ~」
不満げながらも頷いたネルネは、ツムネと共に天気の神様に謝りに行こうとします。
しかし、どうも外の様子がおかしいようです。なんと信じられないことに台風が発生しており、天気が大荒れとなっていたのでした。
「た、たた、台風!? そんなバカなっ! こんな予報なかったはずよ!」
「というか、この台風、ボクたちの周りにだけ起きてませんか?」
二人は恐る恐る辺りを見渡しました。すると、予測通り、少し向こうの空は晴天であり、天気が大荒れなのは二人の周辺だけでした。
「こ、こんなの、やっぱり祟りよ! 祟りに違いないわっ! ほらすぐに謝りに行くわよ!」
「は、はい……!」
流石に事の重大さを理解したのでしょう。いつもよりも深刻そうな面持ちでネルネは頷きます。
そして二人は傘を刺し、激しい雨風に煽られながらも歩き出そうとしました。
ですが、突如として暴風が吹き荒れ、ネルネとツムネは空の彼方に吹き飛ばされてしまいます。
「いやぁぁぁぁぁっ!!」
「ひゃぁぁぁぁぁっ!! ご、ごめんなさぁぁぁぁい!! 神様ぁぁぁぁ! 許してぇぇぇぇ!!」
あまりの出来事にネルネは心の底から謝罪の言葉を叫びました。
すると、ぴたりと嵐が止み、二人は近くの田んぼに落下してしまいます。
「あだっ……!」」
大荒れの天気から解放された安心感と、落下による衝撃で二人は意識を失ってしまいました。
そしてしばらく時間が経ち――。
「あ、あれ……ここは……?」
ネルネは病室で眼を覚ましました。騒ぎを聞きつけたテレビ局のスタッフが、ネルネとツムネを救出していたのです。
ほっと一息つくネルネは、枕元に神様の像の頭が置かれていることに気がつきました。
「ひ、ひぃっ! す、すぐに元に戻します! 神様、ごめんなさぁぁぁぁい!」
怯えたように絶叫したネルネはすぐさま神様の像の頭を持ち出して病室を飛び出します。
そして神様の像が元あった場所へと辿り着くと、首の欠けた神様の像に頭を乗せました。すると不思議なことに頭はぴたりと像にくっつきました。
「ごめんなさい。本当にごめんなさい。これからは真面目に頑張ります。神様ごめんなさい」
ネルネは謝罪の言葉を口にしながら、必死に像をピカピカに磨き上げました。
そしてしばらくすると、どんよりと曇っていた空が晴れ、一筋の光がネルネを包み込みます。
ネルネがふと神様を見ると神様はにこやかに微笑んでいるように見えました。
「ゆ、許して……くれたんですか……? ああ、ありがとうございます! ありがとうございます! 神様ぁ!」
ネルネは泣きながら神様の像に頭を下げました。
こうしてようやくネルネは天気の神様から許されたのです。
天気の神に許しを得たからでしょうか? ネルネの予報の確率がぐんと上がりました。
的確な予報に視聴者も大満足! ネルネはすっかりみんなに認められ、人気者のお天気キャスターとなっていました。
順調に成長するネルネに、先輩のツムネは感極まった様子を見せています。
「能天気でいい加減なあの子が……。ぐす、こんなに立派になっちゃって……」
「これも全部、先輩のおかげですよ。これからもよろしくお願い致しますね、先輩♪」
「ふふふ、こちらこそ」
「さて、僕はそろそろ失礼しますね」
「あら、お出かけ?」
「えへへ、ボーナスが出たので車を買ったんです。ひとっ走りいってこようかと思って」
「あら、よかったわね。気を付けるのよ」
「はーい♪」
元気に返事をし、ネルネはテレビ局を出ます。そして高級車に乗り、ドライブに出掛けました。調子に乗ったネルネのテンションは上ってきます。
「リアサイドについているRのバッジは不敗神話のRだよ♪ 僕のRについて来れるかな?」
……などと言いながら、田んぼ沿いの県道を走っていました。
「ふふふ、風が心地いいなぁ。ちゃんと頑張ってれば、こんな車も買えちゃうんだ。お天気キャスター、もっともっと頑張っちゃお~♪」
と、鼻歌交じりに運転をしていたネルネですが途中、車を何かに擦ってしまいます。
「あれれ? 何かに当ったような……。まぁ、気のせいだよねー!」
能天気に笑ったネルネは車を走らせ、その場を去ってしまいました。
彼は気がついていなかったのです。
車に擦ってしまったのが、恐ろしい顔で睨む『石ころ』だったということに……。
……ここから、ネルネの波乱万丈のお天気予報人生の第二幕が始まるのですが、それはまた別のお話です。
チュウニズム大戦
レーベル | 難易度 | スコア | |
---|---|---|---|
スキル名/効果/備考 | |||
♠アニマ | ADVANCED | 0 / 220 / 440 | |
カウンタードライブ(状態選択権) | |||
効果でMISS時発動。このカードを COMBO/CHAIN/MISSのいずれかにする。 |
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チュウニズムな名無し
82019年07月27日 01:24 ID:lauibg1fサントラにて、他のキャラクターよりもかなり小さいことが発覚。とくにツムネはもしかしたらチュウニキャラ最小かもしれない。
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チュウニズムな名無し
72018年10月30日 20:06 ID:ktxqj1ewそのふたつの拳に生じる真空状態の圧倒的破壊空間は、まさに歯車的砂嵐の小宇宙!
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チュウニズムな名無し
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チュウニズムな名無し
52018年10月29日 12:18 ID:d83njgctエピ9の雷200回回避ってFF10の雷平原だよね
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チュウニズムな名無し
42018年10月29日 12:00 ID:l8qfzrnyカタツムリって言われるまで魔法少女がよく持ってるステッキにしか見えんかった
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チュウニズムな名無し
32018年10月28日 22:00 ID:nc1kgplo漫画喫茶ゲラゲラ
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チュウニズムな名無し
22018年10月27日 14:17 ID:rbh6ww49アㅤナㅤルㅤ地ㅤ獄ㅤ賞
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チュウニズムな名無し
12018年10月27日 01:39 ID:k6lv5vf7下半身裸なんですが大丈夫なんですかねぇ?