【白猫】マール(茶熊)・思い出
バスケ部の幼い天使 マール・アスピシャス バスケ部にあらわれた幸運のシューター。 学園のみんなへも幸せをシュートする。 |
私立茶熊学園2016 Story
思い出1
まてまて~!
あ、主人公!ボール拾ってー!
ありがと~!
ねぇ、マール。アンタ、その格好……バスケ部にでも入ったの?
うん、そーだよ。ほら、みてみてユニフォーム!かっこいいでしょー!
はい、よく似合ってます。
でっしょー!えへへ~!
もしかしてだけど、ユニフォームを着たくて、入部したんじゃないわよね?
そんなわけないじゃん!ふつーに勧誘されたんだよ。
そうなの?
たまたま体育館に行ったら、バスケ部が練習してたんだよ。
それで見てたら『やってみる?』って、誘ってくれたんだ。
ふ~ん。なかなか青春してるじゃない。
バスケしたことなかったのに、気にしないでいいよって言ってくれたの。
それで、ためしにシュートしたら、バンバン入って、みんなびっくりしてたよ。
……あ~、まあ、アンタならそうでしょうね……
たくさん褒めてもらったよ。それで『ぜひ入部して』ってお願いされたんだよね。
なるほど……それで入部したのね。
うん!おもしろかったし、みんなもよろこんでハッピーだからね!
それじゃ、まだ部活あるし、いくねー。
はいはい、がんばんなさい。
……大丈夫かな?
まあ、楽しそうだったし、少し様子をみましょ。
思い出2
シューート!!
<マールが適当に投げたボールが、綺麗にゴールネットを通過する。>
……あ~、これは良くないわねえぇ。
お前たちもそう思うか……
アンタも見に来たのね。
マールから『バスケ部に入った』と聞いてな……
あ、ガレア!今のみてたー?あれ一回入ると、三点なんだって!
バスケはね、遠くから入れると、得点が多いんだよ!……どう?
マール……よく聞け。お前が今しているのはバスケットボールではない。
え、バスケだよ?もしかしてガレア見てなかったの?
見ていたから言っている。バスケではないと。
えー!違うよ!バスケだよ。あたし、ちゃんとシュートしたよ!
違う。お前のは、ただ運まかせに、ボールを投げただけだ。バスケをしているのではない。
だってゴールに入ったし、得点してるよ?
ルール上、得点となっただけだ。マール、バスケはスポーツだ。運でするものではない。
そんなの言われても、よくわかんないよ!ちゃんと説明して!
ただ投げて得点するだけなら、アンタ、コートの端からでもできるでしょ。
それは……できると思うけど……
ならボールは投げ合えばすむわね。攻めとか守りとか必要なし!
だけどそれ、もうバスケじゃないわ。ただの玉入れよ。
バスケもボール入れるし……同じじゃないの?
バスケは、ただの玉入れではない。
ひとつのボールをめぐり、互いに磨いた技と知識をぶつけ合い競うスポーツだ。
い、意外に語るわね、アンタ……
マール。お前のやり方では、すぐにバスケはつまらなくなる。
そしてそれは、お前だけではない、チームにとっても不幸なことだ。
あたしがみんなを不幸にするの?じゃ、じゃあ、どうすればいいの?
運に頼るのを止めるんだ。そしてみなと同じ立場で、同じ目線で、一緒に努力してみろ。
それができれば、お前もバスケを本当に楽しむことが出来るだろう。
…………
マールさん……?
うん……わかった。
え、ホントに?
ほ、ほんとはあんまりわかってないけど、みんなを不幸にできないでしょ!
それにあたしもバスケ、楽しみたいから、やってみる!
……ああ。頑張ってみろ。
うん!まかせといて!
……これで上手くいくといいわね。
苦労もまた、成長に必要だろう。
マールにとっていい経験になれば、それでいい。
アンタ、完全にマールの保護者ね。
思い出3
う~ん……う~ん……
どうしたのマール?
えっとさ、ガレアがラッキー使ってたらダメっていったでしょ?
いってましたね。
それで、使わないようにしようと思ったんだけど……それってどうやればいいの?
どうやればって……アンタ、いつもラッキー配ってるじゃない。それを止めればいいんじゃないの?
でもあたし、自分にラッキー使ってないし。
……そういやそうだったわね。
キャトラは、
どうしたらできると思う?
さ、さあ?とりあえず、いろいろ試してみたら?
たとえば?
えっと……気合い入れるとか?幸運にならないように!
それ、よくわかんないんだけど……
いいからやってみなさい!こうよ!たぁー!
たー。
とぉ一!
とぉー。
もっと気合い入れてっ!はい!
え~?じゃあ……
よっ!ほやっ!てやー!
よっ!ほやっ!てやー!
ねえ、ねえ!次は?
次もなにも……エシリア、アンタなにしてんのよ?
マールがヘンなおどりしてたから、楽しそ~だな~って思って、やってみただけだよ?
それで、なんのおどりなの?タコ?
これはおどりじゃなくて、ラッキーを使わない練習なのよ。
へ~。
ねぇ、エシリアちゃん。これであたし、ラッキーじゃなくなってると思う?
ん~、エシリアはマールのヘンなおどり見て、楽しかったし、ラッキーだと思うけど?
えー!じゃー、やっぱり失敗してるよ!なんでぇ~?
さ~?でもラッキーのがいいと思うな~。
それはそうなんだけど……
なら、このままでいいよ。それより続きやろ。さっきのおもしろかったし!
う~ん……じゃあ、今はいっか!うんうん。じゃあ、いくよ~。
おー!
……うん。これは先が長いわ。
思い出4
むぅ~~……
そうとう悩んでるわね……ミケンにシワがよりまくってんじゃない。
だって、全然上手にできないんだもん!
だからって、イライラしても仕方ないでしょ。もうちょっと気楽にやんなさい。
こういう時は焦らずに、気持ちを落ち着けた方が、うまくいくと思いますよ。
まあまあ、イライラしないで、おだんごいかがですか?
……もらっていいの?
いいですよ。おなかが空いてると、よけいにイライラしますから。
それにリラックスするなら、やっぱりお茶とおだんごがー番!
ありがと!いただきま一す!
あ、アタシもー!
どうぞ、めしあがれ~。
もう……キャトラったら……
はあ~まったりするわねぇ~。
ほんとだね~。
まったりするなら、動物を触るのもいいですよ。
あ、それ聞いたことあるわ。<猫>を撫でたりすると癒されるのよ!
へー、そうなんだ。
よかったら、もふもふいかがですか?
<ツキミが手招きすると、大きなウサギがよってきた。>
でか!うさぎでかっ!!
あ、でも……すごくもふもふよ!
ほんとだ~。ああ~すっごいもふもふ~。しあわせ~。
プー♪
ほんとね~……って、幸せになってちゃだめでしょ。
そうなんだけどぉ~、これはむりだよ~。
このしあわせは手放せないよ~。また、今度……今度がんばる~。
思い出5
……はぁ……もう、なんで出来ないのかなあ……
……マールさん……
こんなにいっぱい考えて、いろいろ試したのにさ……やんなるよね……
気持ちはわかるわよ。アンタ、なんだかんだ言って、諦めずにがんばってるもんね。
だって、ガレアがあんなこというから……がんばるしかないじゃん。
あたしはさ、ちゃんとガレアに認められたいもん。
マールさんは本当にガレアさんと、仲がいいですね。
もちろんだよ。あたしガレアのパートナーだから!
…………だけど……だけどさ……
……もしかしたらさ……あたしには無理なのかもしれないよね……
そんなことないですよ……
ううん。あたしたって、自分がダメダメなの知ってるし。でもさ……
でも、こんなの……やったことないんだもん!
それにラッキーを届ける天使が、ラッキーつかったらダメなんて難しいよ!
ちょ、ちょっと落ち着きなさいって。
うぅ~……
上手くいかなすぎて、いっぱいいっぱいなのね……
やっぱりあたし……みんなとバスケするの、あきらめた方がいいのかもね。
あたしは楽しかったけど、みんなが不幸になるのは、いやだもん……
マール……
だけどもうちょっとだけ……みんなとバスケしたかったなぁ……
思い出6 (友情覚醒)
あ……主人公……
マール!アンタが本当にみんなとバスケしたいなら、ここであきらめちゃダメよ!
でも……あたし、全然上手にできないし……
もう一度やってみましょう?
私たちもマールさんにバスケットを楽しんでほしいですから……いくらでも協力しますよ。
……みんな……わかった。
あたし、もうー回やってみる!ううん、できるまでやるよ!
よく言ったわ!アタシたちも付き合うから、がんばんなさい!
よーし……やるぞー!
<マールが勢いで投げたボールは、ゴールリングに嫌われ、外へとはじき飛ばされた。>
あ、あれ?
……今、入らなかったわよね?
……入ってもおかしくないのに、どうして……
マール!もうー回よ!今度はもっと近くから!
え?あ、うん!じゃあ、ドリブルシュートで……
とぅ!
<ドリブルで近づいたマールは、小さくジャンプしシュートするが、ボールはゴール下にぶつかり――>
ったあっ!!
<――マールのおでこへ、跳ね返ってきた。>
マールさん?!
うぅ~おでこ痛いよぉ……
ちょっと赤くなってますね……今、治してあげます。
マールがここまで盛大に失敗……これ、ラッキーを抑えられてるんじゃないの?
……え……あ、そうだね!あたしできたんだ!やった一!!
本当なら、喜ぶ事じゃないけどね。ラッキーじゃなくなったわけだし。
いいの!あたし、こっちの方が嬉しいし!
……あ。もしかして、それで幸運が抑えられるようになったのかも……
どういうこと?
マールさんがバスケを出来ない事、それがマールさんを含めた、私たち全員の一番の不幸だから……
なるほど。それで抑えられるようになったってことね。
みんなとバスケできるなら、理由なんかどうでもいいよ♪
それより、早くバスケしよ!
たくさん我慢した分、たくさん楽しむんだからね!
笑顔のハッピージュータ― マール・アスピシャス
その他