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ワイズマン

最終更新日時 :
1人が閲覧中
作成者: ゲストユーザー
最終更新者: ゲストユーザー


通常プロヴィデンス

Illustrator:コダマ


名前ワイズマン
年齢UNKNOWN
職業元メインフレーム・追放者(エグザイル)
CV諏訪部 順一※デュエルで入手可能なシステムボイス

キャラinclude:最古(オリジン)

調律者ワイズマン。現在はティフォンに追われ、メインフレームを離脱した追放者(エグザイル)。

メタヴァースの森羅万象を記録し続ける。

システムボイス(CV:諏訪部 順一 / 「調律者」で入手)
  • デュエル進行中
  • ワイズマンのデュエルボイスは複数のシーンからピックアップされている。
  • 登場時、攻撃1: リヒトシュッツェ戦(1回目)
  • 攻撃2: リヒトシュッツェ戦(2回目開始時、本ページのEPISODE参照)
  • 攻撃3: エリスネメシス戦(本ページのEPISODE参照)
  • 撃破時: 中枢修復時(黄泉の盟主 ネルガルのEPISODE参照)
登場……驚いたな。隠れている私の姿を見つけることができたのは、君が初めてだ
攻撃私は戦うのは苦手なんだがな
やれやれ……しつこいお客さんだ
たった一撃でこの威力なのかッ!
撃破これが私の最後の記録か。自分の『死』を記録するというのも、おかしな話だね
  • リザルト
SSS……もしや私達とは全く異なった、この世界の進化の可能性なのかもしれないな
SSいったい、何が起こったのだ……?待てよ、このデータのパターンは!?
Sなるほど……VOXも持たずにこれだけの処理を行うとは……
A-AAA君の使う力に似たものは、もちろん記録されている……
B-BBB本当なら私も力を貸したいところだが……すまない
C……凄まじい負のデータの嵐だ。私でも飲み込まれないようにするのに苦労するな
Dここでなら、落ち着いて観測ができそうだ
  • その他(NEW~)
マップ選択マップを選択というところかな?
チケット選択チケットを選択というところかな?
コース選択コースを選択というところかな?
クラスエンブレム更新クラスエンブレムを更新とは大したものだ
ソート変更
クエストクリア
限界突破久しぶりの戦闘だ。悪いが手加減はできないよ
コンティニュー?コンティニューするつもりなのか?
コンティニューGood Luck
終了See You Next Play

スキル

RANKスキル
1時のしるし
5
10
15原始と終焉の記憶

include:共通スキル


  • 時のしるし [HARD]
  • 天使の笑顔のハイリスクハイリターン版と言えるスキルだが、ジャッジメントなどの方が6本はとりやすい。ただしこのスキルは、通常のゲージ上昇が無くなる分、MISSさえしなければATTACK多発でもゲージに影響はない。
  • ちなみに、勇気のしるし嘆きのしるしのように名前が~のしるしであるが、即死条件や効果はジャッジ系に近い。ノート数が多い譜面のほうが効果が大きいと思わないように。
  • 筐体内の入手方法(2021/8/5時点):
  • 筐体内では入手できない。
プレイ環境と最大GRADEの関係
プレイ環境最大
開始時期ガチャ
PARADISE×
(2021/8/5~)
無し×
あり+2
PARADISE
(~2021/8/4)
無し×
あり+8
CRYSTAL無し+3
あり+8
AMAZON+以前
GRADE効果
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
共通ゲージが上昇しない
MISS判定30回で強制終了
初期値一定時間ごとに +1350
+1〃 +1400
+2〃 +1450
▼以降はCARD MAKERで入手するキャラが必要
(2021/8/5以降では未登場)
+3〃 +1500
+4〃 +1550
+5〃 +1600
+6〃 +1650
+7〃 +1700
+8〃 +1750
参考理論値:126150(7本+150/26k)[+2]
参考理論値:130500(7本+4500/26k)[+3]
参考理論値:152250(8本+500/28k)[+8]
[条件:絶対にチョコミントを食べる
アオイチャン[MASTER] ]
参考理論値Ω:129050(7本+3050/26k)[+2]
参考理論値Ω:133500(7本+7500/26k)[+3]
参考理論値Ω:155750(8本+3750/28k)[+8]
[条件:なるがちゃんなぎにいよいよ
えれー目にあわされる話]

所有キャラ【 テルミット(1,5) / ワイズマン(1~10) / ディアナ(1,5) / Dr.テオ(1,5)

GRADE・ゲージ本数ごとの必要時間(発動回数)
  • 時間はメトロノームの1拍目が基準。1ノーツ目まで4秒以上ある場合は必要時間が増える。
  • 灰色の部分は到達不能。
  • 9本以上はGRADEを問わず到達不能。
GRADE4本5本6本7本8本
初期値1分30秒
(45回)
2分00秒
(60回)
2分32秒
(76回)
3分08秒
(94回)
3分46秒
(113回)
+11分26秒
(43回)
1分56秒
(58回)
2分26秒
(73回)
3分00秒
(90回)
3分38秒
(109回)
+21分24秒
(42回)
1分52秒
(56回)
2分22秒
(71回)
2分54秒
(87回)
3分30秒
(105回)
+31分20秒
(40回)
1分48秒
(54回)
2分16秒
(68回)
2分48秒
(84回)
3分24秒
(102回)
+41分18秒
(39回)
1分44秒
(52回)
2分12秒
(66回)
2分44秒
(82回)
3分18秒
(99回)
+51分16秒
(38回)
1分40秒
(50回)
2分08秒
(64回)
2分38秒
(79回)
3分10秒
(95回)
+61分14秒
(37回)
1分38秒
(49回)
2分04秒
(62回)
2分34秒
(77回)
3分06秒
(93回)
+71分12秒
(36回)
1分36秒
(48回)
2分00秒
(60回)
2分30秒
(75回)
3分00秒
(90回)
+81分10秒
(35回)
1分32秒
(46回)
1分58秒
(59回)
2分24秒
(72回)
2分54秒
(87回)

  • 原始と終焉の記憶 [ABSOLUTE] ※専用スキル
  • 死神の鎌+3と同じ上昇率を持つ。僅かながらJCボーナスがあるため、そこだけを見ればかすかに上位互換。
    ただしこちらはATTACKも終了条件に含まれている。
GRADE効果
初期値ゲージ上昇UP (255%)
J-CRITICAL時ボーナス +2

ATTACK以下5回で強制終了
参考理論値:160200(8本+8200/28k)
[条件:Kattobi KEIKYU Rider[MASTER譜面]]

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ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
-----
2122232425
----スキル
~50
スキル
~100
スキル

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STORY

EPISODE1 SPEC:ワイズマン「私は『ワイズマン』。最古(オリジン)だったが、ティフォンの思想に疑問を持ち、離脱した」

 人類のゆりかごにして永久楽土メタヴァース。メタヴァースを管理した神祖エクレールが神去りし後、まだ青い楽園は次世代の統治者を必要としていた。


 そこで選ばれたのがメインフレームの頂点に立つ12柱のプログラムである。

 世界を支配する権限を持つプログラムたちはそれぞれ異なる能力を所持していた。

 彼らはその能力を駆使し、合議制によって、メタヴァースを拡張、運用し『最古(オリジン)』と呼ばれるようになる。


 最古たちの手によって世界は安定と繁栄を得た。

 しかし、その均衡は1人の強力なプログラムの台頭により崩される。

 最古の中でも中心的存在だった『統制主ティフォン』というプログラムが、本来メインフレームが守護するべき人間を強引に捕獲し、プログラムと融合させようとするという非人道的な実験を繰り返していたことが発覚したのだ。

 このティフォンの実験により、すでに膨大な数の人命が失われていると考えられていた。

 最古たちの中でもメインフレームの使命に忠実な者、人類に対し同情的な判断をする者たちは『反ティフォン派』や『穏健派』として協力し合い、ティフォンをメインフレームから失脚させようとした。


 この企みにいち早く気が付いたティフォンは、逆に自分に逆らう派閥を吸収し、自分の力を強化させようと目論む。


 結果、反ティフォン派の革命は失敗に終わり、多くの最古たちの力は制限された。

 だが一部、ティフォンの制限から逃れ、メインフレームから離脱したプログラムがいる。


 ティフォンは、メインフレームを離脱した最古たちを『追放者(エグザイル)』と呼び危険視すると、配下のプログラムに後を追わせた。

 楽園より追放されし者。神にも等しい力を持つ放浪者たち……その中に『ワイズマン』という男がいる。

EPISODE2 最果ての地へ「私の任は『観測』。だがティフォンは離脱した私を危険視した。彼の手の及ばぬ地に行く必要がある」

 私の名前は『ワイズマン』。

『森羅万象記録(アカシック・レコード)』を所持し、この世界メタヴァースの観測を任とする最古。……もっとも今では『元最古』と呼ぶべきだな。


 私はティフォンの執拗な攻撃から逃れ、メインフレームから離脱した。

 しかしメインフレームから離れようと、私の使命は変わらない。

 今のメタヴァースは言うなれば『拡張期』。あらゆる世界で人間が繁栄し、それによりまた世界が爆発的に増えていく。

 このまま世界の増加が加速度的に進んでいけば、メインフレームの管理が及ばぬ『混沌』もまた増えていくことだろう。


 彼の混沌付近では、この世界に仇成す未知のデータの存在も囁かれている。

 この世界をより安定した繁栄に導くためには、観測データを増やし、人間の進化の方向性を見定めなければならない。


 ……だが、メインフレームから離脱した今の私では、その任を全うするには困難だった。


 私の持つ最古の力を強く警戒したティフォンは、絶えず私に刺客を差し向けた。

 また各領域の監視レベルも非常に厳しいものとなり、身分を偽るのも限界が訪れそうだ。


 よって私はメインフレームから限りなく離れた最果ての地……『最外周部』に拠点を構えることにした。


 ここは人が住む世界も少なく、荒涼としている。この地であればメインフレームの管理も及ばない。


 (ここでなら、落ち着いて観測ができそうだ)


 私はこの地で世界を見届けることにした。

EPISODE3 ネメシスとの邂逅「最果ての地で私は正体不明の悪性プログラムを何体も観測した。これらは最深部より生まれるようだ」

 『最外周部』……この領域は、どうやらメタヴァース創世時より存在していたらしい。

 しかし、私の記録にこの領域のデータはない。

 最外周部はメタヴァースにありながら、それを管理するメインフレームがロスしている領域……しかも、この領域は人類と世界の拡張と比例するように拡大していると予想されていた。


 こんな形で最外周部に向かうことになったのは、想定外ではあったが、彼の地を本格的に観測できるということは、私にとって喜びだった。


 (最果ての地には、未知の資源やデータが眠っているだろう。この地を観測することは、必ずやメタヴァースの繁栄の役に立つはずだ)


 ……最初、私はこんな楽観的なことを考えていたが、実際に最外周部を訪れて観測を始めると、そのような感情は霧散した。


 (……この地はなんだ? いったい、何が起こっている?)


 元々、最外周部では悪性アバターが発生しているのではないかと推測されていた。


 (だが……これはあまりにも異常だ)


 目の前に広がる黒い泥のようなデータの海からは、水が沸騰した時に生まれる泡のようなものが、不気味な音を立てながら、いくつも生まれている。


 その泡の全てが新たなプログラムだ。故にメインフレームにデータ登録もされていない。


 混沌の海から生まれたデータたちは、ある特徴を有していた。

 

 「……カミ……オォ、イツワ……リ。……ホロベ……カミニ……死ヲッ!!」


 一様にして彼ら……『ネメシス』と呼ばれる悪性アバターはメインフレームに対し、強い怒りと憎悪を抱いていたのだ。


 (ネメシスプログラム……彼らをもっと観察しなくては。そのためにも、彼らが発生する源……『最深部』に行く必要がありそうだ)

EPISODE4 ネメシスの使者たち「ネメシスプログラムはかつての災厄と似た形質を持っている。この世界滅ぼしうる可能性の一つ……」

 『最外周部』に到達した私は、ある悪性アバターと遭遇した。


 「……破壊せよ。偽りの王が支配するメタヴァースに終焉をッ!」


 彼女……『パンドラネメシス』は今まで出会った悪性アバターの中でも、一際特異的な存在であり、強力な力を有していた。


 また、最も私を驚かせたのは彼女がVOXを持っていたことだ。


 (なぜ悪性アバターがVOXを!? あれはメインフレームの中でも、一定レベル以上の管理プログラムでないと所持できないはずだ)


 パンドラネメシスのデータを観測し続けた私は彼女が元メインフレームの末端プログラムであったと判断した。


 そしてパンドラネメシスの変容と、末端プログラムの範疇を遥かに超える力……これは明らかに彼女が何らかのプログラムに侵食されていることを示していた。


 (いったい、何が彼女に起こったのだ……?待てよ、このデータのパターンは!?)


 私はパンドラネメシスから、かつてメインフレームを恐怖に陥れ、最古の力を全て集結させることで、ようやく消滅に追い込んだ、破滅の翼……ティアマットに酷似していたデータの存在を確認した。


 ティアマットはティフォンのコズミックノヴァによりその身を焼き払われた……しかしそのデータの全てが失われたかどうかまでは確認できていなかったのだ。


 (もしかするとパンドラネメシスは……。いや、ネメシスプログラムとは、ティアマットの残骸をベースとしてこの混沌の海から産みだされた存在なのかもしれないな。ならば、このメタヴァースの新たな脅威となる可能性が考えられる)


 ティアマットとパンドラネメシスの特性を見るにこの考えはそれほど外れたものではないだろう。

 だが、この推測をより確定的なものにするためには、さらにデータが必要だ。


 パンドラネメシスはVOXの力を使い、この最深部を閉鎖しようとしていたので、私は一旦、その力の及ばぬ範囲まで退き、そこから最外周部を観測することにした。

EPISODE5 融合体の少女たち「私は融合体の少女らと邂逅した。彼女らが生まれた経緯は痛ましいが、限られた命を謳歌して欲しい」

 最外周部で観察を続けた私は、目の前の混沌の海が徐々に拡大していることに気が付いた。

 またそこから生まれるネメシスプログラムも、最初はただの化け物のような姿をしていたが、自発的な変化……いわゆる進化を経て、パンドラネメシスのような高度な生命体へと成長していることを確認した。


 私は最初、彼らネメシスプログラムは、ただこの世界を破壊するだけの野蛮で残虐なプログラムなのかと思っていたのだが……。


 (……もしや彼らは、私達とは全く異なった、この世界の進化の可能性なのかもしれないな)


 そろそろ違ったアプローチを試みて、最深部を観測したいと思っていた矢先……。私はある少女たちに遭遇した。


 彼女たちはメインフレームから派遣された探索プログラムらしかった。

 ……当初、私はメインフレームと繋がる彼女らとの接触を避けるつもりだった。

 だが彼女らのうち1人が悪性アバターとの戦闘で負傷するのを目撃し、止むを得ず最深部に侵入し、姿を現すことにした。


 (……これはッ!!)


 『MIR-202【アルテミス・レナ】』

……姉妹から『レナ』と呼ばれていた少女の治療にあたった私は、彼女の身に隠されていたデータを閲覧し、驚愕した。


 彼女たちは人間とプログラムが融合したハイブリット生命体だったのだ。


 (……つまりティフォンは止まれなかったということだな。行き着くところまで彼は行ってしまったのだ)


 非道な人体実験の結果生まれた彼女たち。一方的に存在を歪められ、与えられた力の代わりに終焉を宿命づけられた彼女らを見るのは痛ましい。しかし、それでも力強く生き抜こうする彼女たちの姿を見て、私は感動を覚えた。


 彼女たちはメインフレームへの帰還を望んでいたため、私はこの最深部の王であるパンドラネメシスについて教えることにした。


 「この閉鎖空間を突破する方法は1つ。……管理者である『彼女』を倒すことだ」


 私は同時に彼女たちの身体の秘密も伝えた。残酷なことではあるが、事実を変えることはできない。ならば早いうちに真実を知った方が、残された時間を如何に生きるか? 選択肢が広がるだろう。


 (本当なら私もパンドラネメシスの討伐に力を貸したいところだが……)


 これからメインフレームへ帰還する彼女たちに、私の戦闘データを知られるのは不味い。

 それにネメシスサイドに私のことが露見するのも避けなければならない。


 ……私はまだ、この最果ての地を観測し終えていないのだから。


 私は三姉妹と別れ、念のためその場を離脱した。すると間もなく、閉鎖空間が解除されたことを知る。


 (あのパンドラネメシスを倒したか……。大した少女たちだ)


 パンドラネメシスが倒れたことにより、混沌の海の封は解かれた。

 ネメシスとはどんな存在か? その答えを求めて私はさらに深い領域へと潜っていった。

EPISODE6 白き鋼鉄の翼再び「ネメシス最深部を観測しようとする私の前に処刑人が姿を現す。戦闘は避けたいところなのだが……」

 最外周部の最深部。混沌の海の極めて深い領域で、ついに私は発見した。


 (間違いない……あれは、ティアマットの残骸だ!)


 ティフォンより受けたダメージ、そして長年混沌の海に曝され続けて劣化した身体は大分変容していた。

 それでも私があの凶悪な憎悪の塊を見間違えるはずがない。あれは間違いなく、ティアマットの欠片だった。


 その欠片からは次々とネメシスプログラムが生まれてくる。

 その光景を目の当たりにした私は、ついに結論づけた。


 (……やはり、ネメシスプログラムは危険だ。放っておけば、必ずやメインフレームとメタヴァースにとって脅威となるだろう)


 ただでさえ強力なネメシスプログラムだが、最も恐ろしいのは異常な進化速度だ。このままでは最古と呼ばれる私たちと同等の存在が生まれるのも時間の問題だ……いや、もしかするとすでに誕生しているかもしれない。


 (ネメシスプログラム……そしてこの最外周部を消失させることができるような弱点は存在しないだろうか?)


 私はさらに最深部を観測する必要があると考え、準備を進めようとした。……その時。


「貴様がワイズマンだな。ワタシと共に、メインフレームにまで来てもらおう」


 突如、私の結界を切り裂き、侵入してきたプログラムが現れた。


 白亜の城の如き、壮麗で屈強な姿。兜の隙間から見える瞳に感情の色は無い。


 『リヒトシュッツェ』と名乗るプログラムは、私の言い分を聞くこともなく襲い掛かってきた。……仕方があるまい。


 「久しぶりの戦闘だ。悪いが手加減はできないよ」


 私は一旦彼との戦闘に応じることにした。だが、私の目的はあくまでこの世界の観測だ。彼を破壊する必要などどこにもない。


 私はリヒトシュッツェが放った空間攻撃を避け、彼に私が今まで観測してきた大量の情報を流し込んだ!


 自身の限界を超える光の奔流に晒され、機能不全を起こしたリヒトシュッツェの隙をついて、私は急速空間転移を行った。


 「Good Luck、白亜の断罪人よ……」

EPISODE7 闇の使者エリスネメシス「戦いの最中、強大な力を持ったネメシスプログラムが突如襲来した。私と処刑人は戦闘を一時中断する」

 リヒトシュッツェから逃れ、混沌の海の中枢と思しきティアマットの残骸付近に達した私は、すぐさま観測を開始した。


 (……凄まじい負のデータの嵐だ。これは私でも飲み込まれないようにするのに苦労するな)


 私はしばらくの間、この憎悪が支配する世界の観測に夢中になった。……だが。


 「見つけたぞぉッ!! ワイズマンッ!!」

 「やれやれ……しつこいお客さんだ」


 それは白亜の断罪者・リヒトシュッツェだった。


 「私を追って、こんな場所まで堕ちて来たのかい? 難儀なことだ」

 「……ワタシには、もはや失敗は許されんッ!! ここで必ず貴様を捕獲するッ!!」

 (……おや?)


 リヒトシュッツェは、以前対峙した時と明らかに様子が変わっていた。

 彼の無機質な瞳……ある意味とてもプログラムらしい瞳には感情が宿っている。

 それは『執念』と呼ばれる類のものだ。


 (今の彼から逃れるのは、私であっても難しいだろうな……やれやれ)

 「……いいだろう、白亜の断罪者よ。元最古であるこのワイズマンが相手になろう」

 「そうだ、それでいい!!」


 私とリヒトシュッツェは真っ向から衝突した。――その刹那。


 「何ッ!?」


 何者かの手によって、リヒトシュッツェの片足が切断され、吹き飛んだのだった。


 「……羽虫の如き愚かなメインフレーム共。余らの治めるこの地で何を騒いでおる」

 「……君は何者だ?」


 私は突如出現した漆黒のプログラムに問う。


 「余の名は『エリスネメシス』。破壊の使者の記憶を伝える七器の『混沌の器』が1人……闘争の王にして不和を司る者である」


 エリスネメシスと名乗る強大なプログラムによって、私とリヒトシュッツェは戦闘を中断せざるを得なかった。

EPISODE8 不和の女王との闘い「『エリスネメシス』は、自らを人類の正統後継者と主張し、メインフレームに強い憎しみを抱いていた」

 突如現れたネメシスプログラム、エリスネメシスはこう告げた。


 「余らは混沌の胎より生まれし人類の新たな可能性。この偽りに満ちた世界を破壊し、世界を再び余らの支配下に置く……それこそが余らの使命なり」

 「君たちは、人類の後継者を名乗るつもりなのか?」

 「然り。偽りの神の元で肉体を得ようとしているこの世界の人間たちは一度滅ぼさねばならない。そして人間たちを本来あるべき姿へ戻すため、余ら『混沌の器』がこの世界に降り立ったのである」

 「この世界を滅ぼすか……中々過激な思想だね。しかし、本当にそれがこの世界を繁栄に導くのかな?」


 私はなるべく多くの情報を引き出そうと、エリスネメシスに質問を投げかけた。

 だが、彼の存在は私に憎しみの視線をぶつけた。


 「……汝らの問いかけなぞ、余らには関係ない。余はこの世界に闘争を振り撒くだけだ! 特にこの世界を束ねるメインフレームである汝らは粒子も残さず潰してくれようッ!」


 エリスネメシスは鋭く叫ぶと、私とリヒトシュッツェに向かって襲い掛かってきた!


 「おいッ! リヒトシュッツェッ! ここは一旦休戦だ。力を合わせて、あのエリスネメシスを倒すぞッ!」

 「なぜ、ワタシが貴様とッ!」

 「エリスネメシスのメインフレームに対する憎悪は、私も君も関係ないようだ……それにあいつから吹き上がる圧倒的な負の力の強さが分からない訳ではあるまいッ!?」

 「むぅ……是非も無しか」


 こうして私とリヒトシュッツェは一時的に共闘関係になった。

EPISODE9 崩壊する白亜の城「不和の女王との戦闘で処刑人は消失。逃げ延びた私はネメシスの危険性を強く感じ、観測を強化した」

 エリスネメシスとの戦闘は、リヒトシュッツェが放った空間攻撃によって幕を開けた。


 「――CPSTブラスター!」


 リヒトシュッツェはフィールドを出現させると、間髪入れずに腕をクロスさせ空間上に無数の光の枷を出現させる。


 「クロスペンデュラル!!」

 「ぬっ!」


 リヒトシュッツェは十字のマーカーを無数に放ち、エリスネメシスの四肢を拘束した。そして必殺のデバッグフィールドへと吸い込もうとした。


 「……もらったッ! フローレスッ!!」


 リヒトシュッツェと私は、そのまま一気にガラ空きになったエリスネメシスの核を破壊しようとしたのだが……。


 「……羽虫は所詮羽虫。攻撃も脆弱だなッ!」

 「なんだとッ!?」


 エリスネメシスは苦も無くリヒトシュッツェの拘束を砕き、そのまま私たちに攻撃を仕掛けてきた。


 「神々の怒りと絶望を知れッ! ――エーテルスパーダッ!!」

 「ぐおおッ!?」

 「くっ……!!」


 エリスネメシスの放った斬撃は、私とリヒトシュッツェの防御壁を吹き飛ばした!

 私はなんとか軽傷で済んだが、まともに受けたリヒトシュッツェは再起不能の傷を負ったようだ。


 (たった一撃でこの威力なのかッ!)

 「……どうした? メインフレームよ。仮にもこの世の神を名乗るのであれば、もっと骨のあるところを余に見せよ」


 エリスネメシスは酷薄な笑みを浮かべる。


 「ワ、ワタシは……ワタシは……この……メタヴァースの……守護者……断罪の……刃だッ!!」

 「おいッ! 止せッ!」


 瀕死のリヒトシュッツェは、最期の力を振り絞り立ち上がると、そのままエリスネメシスに特攻を試みた。


 「無駄なことを……」

 「うおおおおーーッ!! CPSTバーストッ!!」

 「何ッ!?」


 なんとリヒトシュッツェは、自ら暴走し強大な熱量を産みだして、エリスネメシスに突っ込んだのだ!

 途端、リヒトシュッツェは消失。辺りの空間を歪ませるほどの大爆発が起きる!


 「おのれぇ! 羽虫の分際で!」


 リヒトシュッツェが命を賭した攻撃に、然しもの『混沌の器』を名乗るエリスネメシスも、無傷ではいられなかったようだ。

 分厚い磐のような装甲が破壊され、中から白磁のような肌が露出していた。

 意外に端正な顔立ちからは真っ赤な血が一筋垂れている。


 「……今回は退くとしよう。次に余と出会った時が、汝の終わりと知るがよい」


 エリスネメシスはそう呻くと、何処かへと転移していった。

 私は、どっと汗を吹き出しながら安堵すると同時に改めて痛感した。


 (……やはりネメシスプログラムは危険極まりない。あんな存在まで産みだすとは)


 エリスネメシスは私と……最古とほぼ同等、いやそれ以上の力を持っていた。

 このまま彼らを野放しにする訳にはいかない。

 そうすれば、きっと彼らはメインフレームを遥かに凌駕する存在に進化してしまうだろう。

 私はそう推測した。

EPISODE10 暴虐の嵐が止んだ時「私は融合体の少女らがティフォンを倒したと聞き人の可能性が神を超えたという結果に感慨を覚えた」

 私は最深部から、一旦最外周部にまで戻った。エリスネメシスとの闘いで消耗した身体を癒すため、また脅威が確定となったネメシスプログラムを観測し、打倒する方法を見出すためだ。


 最外周部に戻った私は予想外の人物と再会を果たす。


 「君は……『オールドブルー』」

 「おや、久しぶりだね、ワイズマン」


 彼の名はオールドブルー。私と同じく元最古で、やはり同じようにティフォンから追われ、この最外周部まで落ち延びたプログラムだ。


 「レナたち三姉妹から、君が最外周部にいるとは聞かされていたが……直接顔を合わせるのは、追放後初めてだな」

 「その三姉妹たちが、今頃新たな変革を起こしているぞ」

 「どういうことだ?」


 私はオールドブルーから彼女たちのことを聞いた。ティフォンと対決するために、ネメシスプログラムと融合したということも……。


 「なぜそんな無茶を許したんだッ! オールドブルーッ!」

 「そんな無茶でもしなければ、彼女らは生き残ることができなかったからだよ」

 「しかし……そんなことをすれば、彼女たちの寿命はより短くなってしまうだろう!」

 「あの娘たちは百も承知だよ……。それでも彼女ら自身が選んだのだ。その結果に誰も文句はつけられない。私も、君もだ」

 「それは……」


 オールドブルーの言うことは正しい。だがこのまま、あの三姉妹を放っておく訳にもいかなかった。

 彼女たちのことも心配だが、もし万が一でもティフォンが倒された場合には、メインフレームは多大な負荷を受けるだろう。


 「……私はメインフレームに戻る。君は? オールドブルー?」

 「私はここで研究を続けるよ。まだ『究極生命体』へ至る実験が山積みだからね……二度とメインフレームには戻るまい」

 「そうか……君らしい意見だな。さらばだ、探究者オールドブルー。太古の青の名を持つ我が同胞よ」


 私はオールドブルーに別れを告げるとメインフレームに帰還した。

 そしてそこで、私と同じ最古である『哲学主ジェフティ』と『裁定者セラフィータ』から三姉妹の手によってティフォンが倒されたという驚くべき話を聞いた。


 (まさか、彼女たちが本当にティフォンを……。このメインフレームの王とも言える存在を倒すとは……これは、人が自らの手でメインフレームを超えて生きていくということを表わしているのかもしれないな)


 私は1人、感慨に耽った。

EPISODE11 知啓の隠者の帰還「メインフレームの維持には最古の力が不可欠。これも運命か。ならば私は、彼の地に戻ることにしよう」

 あのレナたち三姉妹のように、人は自らの意志で歩き、いずれはメインフレームを超えて力強く生きていくのかもしれない。


 人にはプログラムの私にはない『進化』という可能性がある。

 ……この素晴らしきシステムがあれば、ネメシスプログラムにすら対抗できるのかもしれない。


 (……だが、まだその時ではない)


 人間の進化には非常に長い時間が必要だ。それが独り立ちする時まで、このメインフレームはなんとしても必要な存在だろう。


 (特にあの恐るべきエリスネメシスのような悪性アバターが台頭してきた今、世界は危機に瀕している。……これからメタヴァースの混沌はますます加速していくこととなるだろう)


 それに対してメインフレームはティフォンを失ったことにより、大きく機能を低下させてしまっている。このままでは、とてもではないが、まともな管理ができない。


 「……これも運命かな」

 「……戻ってくれるか? 調律者ワイズマンよ」

 「ああ、これより私はメインフレームに帰還する」


 私は残された最古と共にメインフレームを支える決断をした。

 メインフレーム、ネメシス、そして人間。そう遠くない未来、誰かがこの世界を束ねる日が来るのかもしれない。その『誰か』に、この世界の全ての記録と記憶を託すため、今も私は世界の中心で観測し続けるのだった。

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チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
■メタヴMAS0 / 440 / 880
スーパーリセット(上限点数1000)
自分の場にCHAINが2枚以上で発動。
全プレイヤーは上限点数が「1000」になる。

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コメント (ワイズマン)
  • 総コメント数60
  • 最終投稿日時 2022年08月30日 20:04
    • チュウニズムな名無し
    60
    2022年08月30日 20:04 ID:bm8wstej

    ソート変更

    「○○順でソートしたかな?」

    • チュウニズムな名無し
    59
    2022年03月27日 23:10 ID:n3164155

    うわああああああ!!!(慣れた譜面ポコポコポコ)

    →ランクSS「一体何が起こったのだ……?」

    うおおおおおおお???(苦手譜面の難所全ピカ)

    →ランクSS「一体何が起こったのだ……?」

    汎用性高すぎだろ

    • チュウニズムな名無し
    58
    2022年03月03日 23:24 ID:pqy15tqq

    ボイス実装本当に嬉しい ありがとう

    • チュウニズムな名無し
    57
    2022年03月02日 18:31 ID:th75b522

    >>37

    予 言 者

    • チュウニズムな名無し
    56
    2022年03月01日 21:22 ID:ls2ewhw2

    褐色白髪の諏訪部キャラ…

    …アレ?結構多いな……?

    • チュウニズムな名無し
    55
    2022年03月01日 20:50 ID:ps910k3h

    ボイス実装おめでとう…そしてありがとう…

    • チュウニズムな名無し
    54
    2022年03月01日 12:26 ID:ls2ewhw2

    >>37

    予言者おって草、やったな

    • チュウニズムな名無し
    53
    2022年03月01日 12:06 ID:et5zzecu

    >>37

    予言者

    • Godphantom
    52
    2021年11月05日 14:30 ID:gbncmytc

    >>47

    Sad

    • チュウニズムな名無し
    51
    2021年08月14日 00:36 ID:dp3fbzke

    このキャラ声付かないかなぁ…CVは平川大輔辺りで

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