高須 らいむ
通常 | スケミン大暴走 |
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Illustrator:本条たたみ
名前 | 高須 らいむ(たかす らいむ) |
---|---|
年齢 | 15歳 |
職業 | スライム研究者 |
- 2021年5月13日追加
- PARADISE ep.IIIマップ2(PARADISE LOST時点で95マス/累計150マス)課題曲「おいでよ!高須らいむランド」クリアで入手。
イベントinclude:開催日(オリジナルNEW+)
- 専用スキル「スライムボール」を装備することで「高須 らいむ/スケミン大暴走」へと名前とグラフィックが変化する。
スライム好きが高じてスライム研究者となった少女。
ふとしたきっかけで運命的な出会いを果たした彼女は、とある野望を企てるのだった。
各EPISODEタイトル
CRYSTAL ep.VIキャラのSTORYの各EPISODEに倣い、ゲーム・漫画・ライトノベル作品の名称が元ネタになっている。
なお、CRYSTAL ep.VIの方はアダ○ト美少女ゲームが元ネタであったが、こちらの元ネタは一般向け作品のみ。
キャラクター名
美容外科『高須(たかす)クリニック』とスライムを掛け合わせたものと思われる。
EPISODE1での台詞「イエス、らいむ!(以下略)」はそのクリニックのキャッチコピーであり、CMでもよく耳にする『YES、高須クリニック』からか。
なお、関西地方でも大阪府大阪市北区にクリニックがある。
おいでよ!高須らいむランド(対応楽曲名)
漫画家・イラストレーターの水龍敬氏が原画を務める美少女ゲーム『おいでよ!水龍敬ランド』から?
言いたいことがあるんだよry
アイドルのライブのコールアンドレスポンスのガチ恋構文と呼ばれるもの。
ルーツは不明だが、地下アイドル界隈から広まったとされている。
恋はりんりん☆あーりんベルの譜面でそのまま流れてきたことは記憶に新しい。
世界を震撼させていた新種のウイルス
このキャラが登場した2021年5月13日現在、世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルスのことと思われる。
151種類の様々なスライムを捕獲し育て上げ、戦わせるというもの
任天堂の人気ゲームシリーズ『ポケットモンスター』シリーズ。初代でのポケモンの総数が151種類である。
ちなみに、最新作『ソード・シールド』時点で900種類以上にまで増えている。
わたし自身がスライムになることだ
週刊少年ジャンプで連載していた久保帯人による漫画作品『BLEACH』の主人公・黒崎一護のセリフ「俺自身が月牙になる事だ」から。
マモレナカッタ
『テイルズオブグレイセス』の主人公・アスベル・ラントが戦闘不能になった時のセリフ。
アズベルが敵の攻撃の標的となりやすく、このセリフが耳に残りやすかったことからネットミームとして広がった。
半角表記のマモレナカッタの方が多用される。
らいむはニチャァと笑みを浮かべる
なんJ発祥のスラングの一つで、「唾液を立てる音」「乾いた口で話す様子」の表現としてよく使われる。
普段人と話せないオタク感を出すために用いられるほか、自分の気に入らない発言などに対して語尾につけることでマウントを取るといった用法にも使われる。
まずは手始めにアキハバラに行ってやるだーっ!
『ジョジョの奇妙な冒険』の第一部『ファントムブラッド』のジョナサン・ジョースターの有名な誤植「何をするだァーッ!」から?
スライムボール、しょうぶを しかけてきた!、「いけ、スケミン! キミに決め」
いずれもポケットモンスターシリーズから。
スライムボールはモンスターボール
しょうぶを しかけてきた!はポケモンにおいてポケモントレーナーとのバトルの導入のメッセージ
キミに決めryは、アニメ『ポケットモンスター』シリーズにおける主人公・サトシのキメ台詞。
「残像です」
漫画『幽☆遊☆白書』の飛影のセリフ「残像だ」から。
スライムクエスト、イネの技(はやぶさ拭き、まじん拭き)
国民的RPG『ドラゴンクエスト』シリーズ。
スライムと言えば同シリーズに登場するものが日本においては最も有名であろう。
後者は同シリーズに登場する特技「はやぶさ斬り」「まじん斬り」
スケミンの技(のみこむ、からみつく、しめつける、くすぐる、みだれづき、だくりゅう)
いずれも『ポケットモンスター』シリーズにおけるポケモンの技。
G・スケミン、「未知なる世界へ、レディ・ゴーッ!!」
前者は機動武闘伝GガンダムのGガンダム、後者は最終話のサブタイトル「Gガンダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴー!!」から
「それがありえるかも」
アニメ『ご注文はうさぎですか?』の第1期OP『Daydream café』の歌詞。
スキル
RANK | スキル |
---|---|
1 | 判定掌握・零式 |
5 | |
10 | スライムボール |
15 |
include:共通スキル
スキルinclude:判定掌握・零式
- スライムボール [ABSOLUTE] ※専用スキル
- SLIDEに回数際限のないボーナスが入るが、SLIDEで1回でもMISSを出すと即死となる。
当然ながらSLIDEが多い譜面で有効となるが、強制終了のリスクも高まる。 - 宛城、炎上!!では10本を目指すことも可能なため、SLIDEでMISSを出さない前提となるが、Memoirs of CHUNITHMマップ6における課題曲の有効な攻略方法の一つとなる。
最終7ノーツ以外のMISSは許容される代わりに運ゲーとなるセミファイナルとどっちを取るかは人によるが、該当キャラを入手していない場合はこちらが選択肢として有効だろう。
GRADE | 効果 |
---|---|
初期値 | SLIDE成功時ボーナス +120 SLIDEでMISSを出すと強制終了 |
+1 | 〃 +125 〃 |
参考理論値:229500(10本+19500/30k) [条件:Yume no hajimari[MASTER]] | |
参考理論値:216500(8本+64500/26k) [条件:Fracture Ray[EXPERT]] |
GRADE | 5本 | 6本 | 7本 | 8本 | 9本 | 10本 |
---|---|---|---|---|---|---|
初期値 | 167 | 350 | 550 | 767 | 1000 | 1250 |
+1 | 160 | 336 | 528 | 736 | 960 | 1200 |
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル | |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル | |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル | |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | |
スキル | |||||
~50 | |||||
スキル | |||||
~100 | |||||
スキル |
STORY(EPISODE7まで)
※続きはこちらを参照
関西地方のとある郊外にある広大な敷地にそびえたつ屋敷。
その2階に奥に位置する薄暗い部屋の中で、高須らいむは偶然つけたテレビの画面を食い入るように見つめる。
そこに映っているのは、にわかに信じられない光景。
――アキハバラが、宙に浮いていた。
「おぉ!? アキハバラが空に浮いているのだ!」
しかし、画面はすぐに切り替わると、そこへジェット機や大きな飛行船から大量のパリピがパラシュートを広げて降下する映像が流れ始める。
パリピがアキハバラの街中を蹂躙し、オタクたちはそれに屈していくという阿鼻叫喚。
「きったないオタクどもはどうでもいいのだ! 外から! もっと外から眺めさせるのだ!」
数分オタクたちがうごめく光景が流れ続け、らいむの堪忍袋の緒が切れた。
怒りのままにテレビを消そうとリモコンに手を伸ばしたその時、らいむは目を見開く。
突如画面に現れた神々しい姿はまさに、
人界に舞い降りた――
「てっ、ててて天使っ!?」
風にたなびかせた黒いツインテール。
陽の光に照らされ光る白い柔肌。
そして、他に類を見ない見事なまでの絶壁。
まさに、らいむが考えるパーフェクトな出で立ち。
らいむの視線は一瞬で釘付けになっていた。
「イエス、らいむ! この絶世の美少女……いや、天使の情報を検索するのだ!」
『ちょっと何を言ってるかわからないです』
「だーかーらーこの天使なのだ!」
『天使、を検索しました』
「むがー!? 違うのだー! こっち! こっちの画像のやつ!」
らいむがそう言って、テレビ画面にスマホを向ける。
自動検索ツールがスマホの画面に天使の情報をズラリと並べていく。
その中には、ナースなどの様々なコスプレをした可愛らしい画像も多数。
この天使の名前は――
「鬼蝮ユリアたむ!! こんな逸材にわたしは今までどーして気付かなかったのだ! 一生の不覚!」
悔しさのあまり、らいむはその場で地団太を踏む。
その拍子に床に散らばっていた何かを踏んづけたらしい。
勢い余ったらいむはずっこけて、そのまま後頭部を床に強打した。
「あばっ、おぁ、くぅ~…ユリアたむ……にゅへ……なんと素晴らしい美貌! 絶壁! まさに真の美少女!」
起き上がったらいむは、鼻息を荒くしながら食い入るように画面を見つめる。
視線を逸らしたくなるようなドギツイオタクたちが、ユリアに力を送るかのように空へと手を掲げる。
そして、ユリアがドアップで映ると可愛くウインク。
「にゅふぉ~~っ! ツナ子! 今見た? わたしにウインクしたのだ! これは絶対わたしを見たのだ!」
『らいむちゃん、よかったツナね!』
彼女(彼かもしれない)はツナ子。
らいむの親友で、デスクに置いてあった遮光器土偶。
なお当然ただの土偶が喋る機能など用していないため、会話ではなく、らいむが裏声で喋っているだけである。
「あばばばば! 想いが溢れてくるぅー!
言いたいことがあるんだよ!
やっぱりユリアは可愛いよ!
好き好き大好きやっぱ好き!
やっと見つけた大天使!
わたしが生まれてきた理由!
それはユリアに出会うため!
わたしと一緒に人生歩もう!
世界で一番愛してる!
ア・イ・シ・テ・ルーーー!」
何かやり遂げたように、らいむは満足そうに汗をぬぐう。
「ハァ、ハァ……わたしも……明日を変えてみたくなったのだ」
次の瞬間――それを見計らったかのように、カメラに気付いたユリアが画面へ投げキッスをした。
体の良いファンサービスである。
だが、その姿に心を撃ち抜かれたらいむは、仰け反って体を痙攣させていた。
「にゃっふぁ~~~っ! ユリアた~むっ! 一生ついていくのだぁーっ!」
目にハートを浮かばせて、らいむは鼻息荒くテレビに抱き着くと画面にキスを繰り返す。
ユリアとのキスは、びりっと電気の味がした。
そりゃそうだ。
らいむはデスクに置いてある様々な美少女フィギュアを優しく、大事そうに撫でていた。
「にゅへへ……メイドユリアたむ、ナースユリアたむ、おぉ学生服ユリアたむも王道……」
今のらいむには、全ての女の子がユリアに見えている。
「だが……だがしかし!」
感情のままにデスクを叩くと、パソコンのスリープが解けて、モニターにユリアの画像が大量に表示された。
もちろん、その衣装は――
「大・天・使! そう、大天使ユリアたむが、原点にして頂点なのだ!」
だらしない表情を浮かべながらツナ子を手に取ると、頬を擦りつける。
ひんやり冷たい感触がらいむの熱を奪っていくが、それでも収まることを知らない。
「あぁ……もっといろんなユリアたむが見たい。ツナ子もそう思うよね?」
『ユリアたむはらいむちゃんにピッタリの女の子ツナ!』
「さっすがツナ子! わかってるのだ~!」
自分の欲求に抗うことなく、心の赴くまま素直に従うらいむは、その妄想を現実のものとしようと企んでいた。
「こうなれば『服溶かスライム』の研究を、急いで進めなければ!」
『らいむちゃんならきっとできるツナ!』
「ふっふっふー、ツナ子の応援があればー? 百人力なのだー!」
無駄に貯めてテンションイケイケのらいむが視線を向けた先には、色とりどりのゼリー状の物体が入れられた丸いフラスコが並んでいた。
それぞれ『Ver2.9』など、ラベルが貼られているそれは――スライムだった。
それは、自身の欲求を満たすためにらいむ自身が日夜研究を重ね、作り出したもの。
「スライムまみれのユリアたむ……ハァ……ハァ……たまらんのだ……!」
頭に思い描くのは、ユリアのあられもない姿。
スライムによって服が溶かされ、全身をヌルヌルのヌメヌメにされながら、羞恥に顔を赤く染め……。
「らいむちゃんこれ以上はやめてー! にゅへっへ、ユリアたむには優しくしてあげるのだー! きゃ~! なんてことになったらどーしよーツナ子ー!」
『とってもイエス! らいむ! だね!』
「にゅはははは!」
妄想が止まらないらいむは、ツナ子を手に上機嫌にクルクルと回ってみせる。
喜びは、大事な親友と分かち合わなければ。
ツナ子は幼い頃、父親からプレゼントされてから常に一緒に居た親友とも家族とも言える存在。
食事の時も、お風呂の時も、なんならトイレの時だって一緒に居た。
そう、ツナ子はわたしの――
「あ」
滑った。完全に滑った。滑ってしまった。
なんだよ、この床……昨日磨いたばっかりじゃねぇか。
「あーばーぁーっ!」
派手に転んだと同時に、ツナ子が手から旅立っていく。
「ツナ子ーっ!?」
伸ばした手は届かず、がちゃんと破砕音が悲しく響く。
それは、長年連れ添った大切な親友との別れだった。
「つ……ツナ子? 嘘だ……嘘なのだ……。ツナ子、ずっと一緒だって……言ったのに……ッ」
自分で壊したにも関わらず、酷い言い草である。
「うぅ……いたい……」
涙を貯めながら、八つ当たり気味に棚を殴っても、ツナ子は返ってこない。
だが、違うものが降ってきた。
そう、スライムの入ったフラスコだ。
バリンバリンとスライムが容器から溢れていき、まさかの大災害発生である。
「あばばばば……どうしてこんな……あれ?」
途方に暮れてその場にへたり込んだらいむは、信じられないものを目の当たりにしていた。
「おっ、おぉーっ! 服が溶けているのだ!?」
なんと、床に脱ぎっぱなしだった服が、スライムが飛び散った箇所だけ溶けているではないか。
「って、そうじゃないのだ!」
無我夢中でスライムをフラスコに詰めていく。
今着ている服までもが溶け始めているが、らいむは興奮に息を荒げた。
「おぉ……おぉ!! ほ、本当に溶けてるのだ! すごいすごい! いいぞ、くれてやる! 服なんぞ、いくらでもくれてやるのだーっ!」
床に散らばっていた数枚の服と、今着ていた服。
それらの犠牲の末、らいむは無事にスライムをフラスコに詰め終えていた。
「これで安心。うぅ、ツナ子……待たせたのだ……」
粉々になったツナ子を拾おうとするが、床のどこにも残骸は見当たらない。
「もしかして、スライムが溶かした? いやいや、それなら床に散らばってる他のものも溶かしているはず……となれば、スライムが取り込んだ!?」
フラスコの中に入っているスライムを眺め、ハッと目を見開いた。
「そうか……きっとツナ子が、行き詰まっていたわたしを助けてくれたのだ!」
ツナ子は古代オタクのテクノロジーを持ったアーティファクト。
不思議な力を持っていたとしても、おかしくはないのだ!
「この『服溶かスライム』で女の子を好き放題にして、スライムのすごさを全世界にアピールする! ツナ子ー、わたしはやってやるのだーっ!」
偶然にも求めていたものが転がり込んできて、願望の実現にまた一歩近づいた。
「さて、ユリアたむを堪能する前に……実験なのだ!」
ひどくだらしない笑みを浮かべたらいむは、とあるボタンを一押し。
「お呼びでしょうか、お嬢様」
次の瞬間、天井から家政婦のイネが現れた。
「どこから出て来てるのだ!?」
「家政婦ですので」
「答えになってないのだ!?」
「それにしてもお嬢様。いくらお屋敷の中で人目がないとはいえ、その格好はいささか開放的すぎるかと」
「あば?」
言われてらいむは自分の体に視線を落とすと、小刻みに震えて……。
「あ……あばば……あびゃぁーっ!?」
嬌声、いただきました(byイネ
高須家は有名な医者一家。
世界を震撼させていた新種のウイルスを撲滅させるワクチンや、様々な医療技術の開発など。
数多の実績を有しており、高須という名を知らない人間はこの世界では少ないだろう。
そんな高須家のひとり娘であるらいむは、生粋のお嬢様。
将来は両親と同じく医者になる。
誰もがそう信じて疑わなかったが、小学生の頃のある出来事が、らいむの人生を狂わせた。
「運動会、らいむがこけちゃったせいでリレービリになっちゃった」
「らいむってホントどんくさいよな~」
「お、たかすらいむって、スライムじゃん!」
「ホントだ、ザコにぴったりじゃん!」
「おーい、スライムー! おらおら!」
クラスメイトの男子生徒たちに、心無い言葉を言われてしまったのだ。
「わたしは、スライムなんかじゃない……ザコなんかじゃないのだ……」
初めはらいむも耐えていた。
しかし、クラスで毎日のように言われていれば話は別。
そのうち辛くなったらいむは、自宅に引きこもるようになってしまう。
心配した両親は、元気になるようにと様々なものを買い与えた。
可愛らしいぬいぐるみや衣服、アニメやゲームなど種類は様々。
そんな中で、らいむはとあるゲームと出会う。
それは、151種類の様々なスライムを捕獲し育て上げ、戦わせるというもの。
スライムのゲームなんて――そう考えていたらいむだが、ある時気まぐれでプレイすると、その魅力にハマってしまった。
「スライムたちが、こんなに輝いているなんて!」
スライムはやればできる子。
ゲームをプレイし続けてそう思うようになったらいむは、両親にスライムがメインの作品を集めるように願った。
変な趣味が生まれてしまったのかと心配になった両親だったが、娘には甘い。
らいむが望むまま、ゲームやオカルト雑誌を買い与えていった。
やがて、らいむは見目麗しい女の子たちを、スライムが好き勝手襲うゲームにたどり着く。
抵抗空しく、あられもない姿を晒す女の子たち。
その様を見て、らいむは気持ちの昂りを抑えられずにいた。
「にゅへ……スライムこそが最強! そして女の子の生まれたままの姿を……! 男なんて必要ないのだ!」
そしてらいむは、『スライムのすごさを証明する』ことと『女の子を好き勝手にする』という2つの欲望……もとい、夢を持つようになったのだ。
極めつけは両親が買い与えたオカルト雑誌『ヌー』。
『服溶かスライム』の記事を目の当たりにして、らいむの欲望は爆発した。
「『服溶かスライム』を作りあげ、スライムのすごさを世界中に知らしめてやるのだ! そして、わたしの欲望も満たせる! ツナ子、一緒にやってやるのだーっ!」
それにはさすがに両親も困惑したが、どこまでいっても娘に甘く、屋敷の中に研究施設を作ってしまう。
引きこもりが加速する中、身の回りの世話をしてくれていた家政婦のイネを振り回しながら、スライムの研究を進めていく。
幾度となくヌルヌルのヌメヌメになりながらも、らいむは諦めなかった。
なんとしても完成させるという強い信念。
それが奇跡を呼び起こし、そして……!
「これが念願の『服溶かスライム』なのだーっ!」
らいむはフラスコを天高く掲げた。
「それを飲めば身も心もスライムになれると」
「そう、わたし自身がスライムになることだ……って違う! それはちょっと心惹かれるけど!」
「そうですか。痛み入ります」
「……クールな反応なのだ」
「それでお嬢様、まさか裸体を見せたくて私を呼び出したのですか?」
「そのことは忘れるのだー! イネさんの裸は見たいけど!」
「目視一秒毎に慰謝料を三万円いただきます」
「妙にリアルな数字なのだ!? にゅっふっふ……そうやって余裕でいられるのも今のうちなのだ……! そおぉい!!」
らいむは、スライムを勢いよくイネへと投げつける。
しかしそれは容易く避けられてしまい、続けて第2第3のスライムを投げ飛ばす。
「服を溶かされ、羞恥に染まった表情(カオ)を見せるのだーっ!」
「人に物を投げてはいけません」
イネの手にはいつの間にかモップが握られていた。
それにより無情にも叩き返されたスライムは、らいむの鳩尾にジャストフィット。
「あばぶっ! な、何をするだーっ!? ゆるさないのだ!」
「自業自得です」
反応の薄いイネを前にして、らいむはがっくりと膝から崩れ落ちた。
「見られると思ったのに……イネさんの肌が……羞恥に染まる顔が……にゅへ……にゅふふふ……」
「勝手に想像しないでください」
「その冷たい視線もたまらない……ハァ、ハァ」
「他にご用がなければ、失礼します」
「あっ、待つのだイネさん! まだあるのだ!」
「では手短に」
「アキハバラに行く準備をお願いしたいのだ!」
「アキハバラ……でございますか」
それまでピクリとも動いていなかったイネの表情が、驚愕の色に染まる。
小学生の頃に家に引きこもってから、今の今まで外に出たがらなかったらいむ。
それが自分から外に出たいと言い出したのだから、驚くのも無理はない。
「かしこまりました。旦那様にご相談させていただきます」
「よろしく頼むのだー!」
そそくさと研究室から立ち去るイネを見送る。
「イネさんの驚いた顔、レア……にゅふふ~!」
隠しカメラで撮ったイネの表情を眺めながら、らいむはニチャァと笑みを浮かべた。
「アキハバラに行くだと!?」
らいむの父――高須慈文の着ていた白衣が言葉と共に弾け飛び、筋骨隆々の肉体があらわとなった。
「旦那様、今週これで25着目です」
「筋肉が抑えられぬのだ!」
全裸となった慈文は、鍛え上げられた筋肉を披露するかのようにポージング。
「ぬん! 何が不満だというのだ!」
「暑苦しいです」
「はぁ! 欲しいものはすぐに!」
「汗を飛ばさないでください」
「むぅ! 買い与えているというのに!」
「不快です」
「なぜだぁーっ!?」
「それはさておき、いかがなさいますか?」
「アキハバラが今どんな状態なのかわからんのだ! そんな場所に可愛いらいむを行かせるわけにはいかん!」
現在のアキハバラがどんな状況であるのかを知っているものはいない。
アキハバラはビワ湖に墜落した直後、結界が大陸全体を覆い、外の世界をシャットアウトしたからだ。
いくつもの機関が調査員を送っているが、未だわからないことだらけである。
「こうしてはおれん! らいむを説得しなければ! らいむー!」
慈文はワナワナと震えると、娘の名前を叫びながら研究室へと走る。
そんな慈文の姿を見て、イネは小さくため息をつくとゆっくりと後を追う。
「らいむ! 居るか!?」
「あばっ!? おとうさ……って、なんで全裸なのだ!? 近寄るな変態っ!」
父親の一糸まとわぬ姿を目の当たりにしてしまい、らいむは顔を引きつらせる。
「らいむよ、何か欲しいものがあるのか? あるなら素直に言ってくれていいんだぞ!」
「まずは服を着るのだーっ!?」
「仕方ありませんね」
そう言ってイネの姿がブレると、いつの間にか慈文はハート柄のパジャマを身に纏っていた。
「今のは何!?」
「旦那様はアキハバラ行きに反対だそうです」
「この流れで!? いや、反対ってどうして!」
「家に居れば退屈することはないだろう? 欲しいものだってなんでもお父さんが用意する。どうして今さら外に出ようとする?」
「わたしはアキハバラに行って、スライムがすごいってことを証明したいのだ!」
「らいむがそんなことをする必要はないだろう?」
「お父様のわからずや! こうなったら、まずはお父様にスライムのすごいところをわからせてやるのだ!」
フラスコからスライムを取り出すと、思い切り慈文に向かって投げ飛ばす。
しかし、慈文に当たったスライムは、服を溶かすことなく床にべちゃりと音を立てて落ちるだけだった。
「何をするんだらいむ!」
「どうして服が溶けないのだ!? も、もう一度!」
「いい加減にしなさい!」
「ひっ……!」
叱りつける声に、らいむの目からぽろぽろと涙が流れる。
「すまない、らいむ。泣かないでおくれ。お父さんはお前が心配なだけなのだ」
慈文は手を伸ばし、優しくらいむを撫でようとする。
しかし、らいむはそれを手で払いのけた。
「なっ……ら、らいむ……」
娘に拒絶されたことが心底悲しかったのだろう。
両目から涙を流し始めた。
だが、それでも慈文はらいむに手を伸ばし、両肩を強く掴んだ。
「スライムよりも面白そうなものを、お父さんが探してこようじゃないか!」
「あばばばば!?」
「それまで屋敷の中で大人しくしているのだ! いいな!」
「あばーっ!」
泣きながら何度もうなずく。
そんならいむを力強く抱きしめてから、慈文はイネを引き連れて研究室から去って行った。
残されたらいむは、転がったスライムを拾い上げるとその身に抱く。
触れた箇所の服が少しずつ溶けていった。
「うぅ……お父様はわからず屋なのだ……やっぱりわたし、外に出られないのかな……?」
あと少しで念願が叶う。
そう思っていたというのに、父親に拒まれてしまった。
自分の無力さが悔しくて、らいむはスライムに顔をうずめる。
とめどなく溢れるその涙が、胸に抱いたスライムへと吸い込まれていく。
いつしからいむは、そのまま寝息を立てていた。
今あったことをすべて忘れるようにと。
『らいむちゃん、いつでもわたしは傍に居るよ……』
どこからか聞こえてきた声。
そして、スライムが一瞬光を放つが、らいむがそれに気づくことはなかった。
カーテンが開く音が聞こえて、らいむは目を覚ます。
「んにゅ……なんなのだ? カーテンが開いて……」
窓に目をやると、そこには1体のスライムの姿。
「スライムが動いてるーっ!? しかも溶けかかってる!? スラァーイム!」
急いで窓まで走るらいむ。
手を伸ばすが……。
「あばーっ!? 溶けたーっ!?」
すぐさまカーテンを閉めると、らいむはポロポロと涙を流す。
「くっ、マモレナカッタ……」
よくわからない内に動き出し、よくわからない内に1体の生命が失われてしまった。
「お前の犠牲、忘れはしないのだ……!」
涙を拭い部屋に視線を戻す。
そこには、色とりどりのスライムが飛び跳ねていた。
「なんかいっぱい居るーっ!? わたしの涙を返すのだ! いや居てくれて嬉しいけど!」
混乱真っただ中のらいむは、さらに衝撃的な光景を目撃する。
なんということでしょう。
1体のスライムが飲みかけの牛乳を吸収すると、白く濁った部分をブリュンと切り離していたのだ!
「分裂したーっ!? えっ、増えるの!? だからこんなにたくさん……!」
試しにペットボトルの麦茶を1体に吸収させると、同じように分裂。
無限増殖である。
「それにしても、まるでわたしの考えがわかっているかのような動き……お手! お座り!」
数回呼び掛けてみると、スライムたちはらいむの思惑通りに動いた。
「すっ、すごい! 意のままに動くのだっ! よーし、次はスライムタワー!」
次々とスライムが重なり、天井に届きそうなタワーが作り上げられる。
しかし、すぐにバランスを崩し床に倒れると、べちゃりと残骸が広がった。
「意外と脆い!? あぁ、集めないと!」
モップを使って飛び散った残骸をかき集めると、見事復活。
安堵の息をついたらいむに、スライムたちは飛びついていく。
「あばばっ!?」
らいむは一瞬でスライムまみれになった。
しかし苦しくはなく、肌に直接当たるスライムたちはひんやり気持ちいい。
快楽に身を委ね、らいむは意識を手放そうとする。
「ハッ!? そんな場合じゃない! 全員、整列!」
らいむがそう叫ぶと、スライムたちはゆっくりと離れていく。
そして、隊列を作るように並ぶと、らいむを見上げるように待機した。
「あれ、1体だけ何か……?」
らいむのその言葉に反応し、1体のスライムがらいむの胸へと飛び込んだ。
その中には、ツナ子の頭が核のように浮いていた。
「そうか……ツナ子は……ずっとわたしを見守ってくれていたのだ……」
そう、らいむの想いが、スライムの中に眠るツナ子の意思を目覚めさせた……に違いない。
「よし、名前をつけてあげるのだ!」
床を飛び跳ねる数体のスライムを、らいむは嬉しそうに抱き上げる。
「決めた! キミたちは今日からスケミンなのだ!」
新たな名前を授かり、スケミンたちは喜びを全身で表すかのようにらいむに飛びかかった。
「あばっぷ!? こら止めるのだ~!」
ヌルヌルひんやりするスケミンたちに囲まれながら、らいむはニチャァと笑みを浮かべる。
「この子たちが居ればなんでも……そう、世界を手にすることだって夢じゃないのだ! お父様なんて関係ない! まずは手始めにアキハバラに行ってやるだーっ!」
こんな時でも噛んでしまい、最後まで締まらないらいむだった。
アキハバラへと向かう準備は、誰にも気づかれないように秘密裏に行われた。
「完成したのだ……スライムボール!」
意外と脆く、すぐ残骸に変わり果てるスケミンたち。
モンスターを育成するゲームから発想を得て、野球ボール程のそれを開発したのだった。
そしてもうひとつ、スケミンの力の及ばない防具を発明する。
何故慈文の服は溶けなかったのか。
それを解明するために、らいむはこっそり両親の服をくすねて実験をしていた。
その結果……。
「お父様の服は溶けないのに、わたしとお母様の服は溶ける……つまり、男には通用しないということなのだー!」
それさえわかれば後は簡単である。
慈文の服を防具代わりにしてしまえばいいのだ。
「名付けて、スケミンマント~!」
らいむがドヤ顔を披露すると、スケミンたちも飛び跳ねて喜びをあらわにする。
「もしもの時の奥の手も用意した。準備は整ったのだ……にゅへへ……待ってるのだユリアたむ……いざ、アキハバラへ!」
自分の荷物を大型のキャリーバッグに格納すると、らいむはそそくさと玄関へと向かう。
慈文やイネに見つかれば、何を言われるかわからない。
できるだけこっそりと出ていこうとしていた。
しかし、
「どこへ行かれるおつもりですか」
玄関に着くのと同時に、背後からイネが声をかけてきた。
「ちょ、ちょっとそこまで……」
「そうですか。ではお嬢様、これを」
「これはビワ湖までの経路! 助かったのだ!」
「痛み入ります。やはりアキハバラへ行くおつもりでしたか」
「しまったー!? バレたとなっては仕方がない! わたしをどうするつもりなのだ?」
「お嬢様が自ら出かけるのは喜ばしいこと。しかし、アキハバラへ行くようであれば全力で阻止するよう、旦那様から言いつけられております」
「お父様が!?」
「お戻りください、お嬢様」
「くっ……あっ、あれはなんなのだ!?」
明後日の方向を指差し、イネの気を逸らす。
その内に逃げようと走り出すが……。
「無駄ですわ、お嬢様」
しかし、イネに回り込まれてしまった。
「くっ、なんて早さなのだ! こうなったらいったん戻って……って、なんで後ろにもイネさんが!?」
前にも後ろにもイネの姿。
イネは小さく笑みを浮かべた。
「残像です」
「……やいやい」
ぷにぷに。
「今感触があったのだ!?」
「質量がありますので」
「人の限界を超えている!?」
覚悟を決めて、らいむは腰につけたスライムボールを握る。
「こんなところで止まれない! わたしは絶対にアキハバラへ行くのだ! そしてスライムの力を証明し、ユリアたむを……にゅへへ……」
らいむのだらしない顔……もとい固い決意にイネはため息をつくと、モップを構えた。
「仕方ありません。お嬢様、お覚悟はよろしくて?」
家政婦の イネが
しょうぶを しかけてきた!
「いけ、スケミン! キミに決め……あっ」
叫びながらスライムボールを投げる。
しかし、手からすっぽ抜けたそれは、壁に叩きつけられ床を転がる。
ボールから出てきたスケミンはプルプル震えてから、ぐしゃりと力なく潰れた。
「スケミーン!?」
「床を汚さないでください」
スケミンの残骸が雑巾で拭き取られ、バケツに叩きこまれる。
「まだなのだ! 第2第3のスケミンが……」
「お嬢様、戦う前にひとつ提案がございます」
「て、提案?」
「私が負ければ、スライムにやらしいことをされるのですよね?」
「当たり前なのだ! イネさんのあられもない姿を――」
「では私が勝ったら、お嬢様にやらしいことをさせていただきます。優しくしてさしあげますわ」
「そういう問題じゃないのだ!」
「まったく、わがままですね」
「呆れられている!? えぇい、イネさんの情報を丸裸にするのだ! スケウター! 装、着!」
丁寧にボールから出されたスケミン。
ゴーグルのような形になったスケミンを、らいむは装着する。
なんと、スケミンは相手の戦闘力をステータスとして表示できる能力をもっているのだ。
家政婦のイネ Lv.27
職業:家政婦
HP:1658/2175
MP:152/186
弱点:チャラ男、学生時代の思い出
ヌルヌルしたもの
『そのモップ捌きで、あらゆる汚れとチャラ男を
亡き者としてきたスゴウデの家政婦。
意外と押しに弱く、チョロい一面もあるため、
チャラ男に幾度となく泣かされた過去がある』
「ふふっ、お嬢様を好き勝手できる日を待ちわびていましたわ」
「そういうのはわたしを……スケミンたちを倒してから言うのだーっ!」
「必ずイネさんのあられもない姿を拝むのだ!」
らいむの声に、スケミンたちはやる気に体を震わせる。
「スケミンたちもイネさんに纏わりつきたいと言っている! わたしもしたい! やっちまえー!」
「私はそんなに安くはありませんよ」
モップで軽く薙ぎ払われ、残骸となるスケミンたち。
「だ、だけど! スケミンは何度でも蘇るのだ!」
にゅるりと元に戻り、再びイネに向かい飛び掛かる。
しかし、イネの素早い二連撃……はやぶさ拭きによりべちゃり。床に叩きつけられシミとなった。
そんな中で、激しく動くイネに向かってビデオカメラを構えていたらいむは、唇をかみしめる。
「くっ……スカートの中が見えると思っていたのに……早すぎて全然見えないのだ!?」
「時には自ら行動しなければなりませんよ、お嬢様」
いつの間にからいむに近づいていたイネは、勢いよくモップを振り上げる。
「あば~っ!?」
「ピンクと白のストライプですか。お可愛いこと」
「もう許さないのだ! 4体同時攻撃なのだ!」
イネに向かって、スケミンたちは四方から突撃。
確実に仕留めたと思い、らいむはニチャリと笑みを浮かべる。
しかし、次の瞬間にはスケミンたちは物言わぬゼリーとなって床に広がっていた。
「少し危ないところでした」
「ムチ! なんでそんなもの持ってるのだ!?」
「失礼ですね。誰がムチムチですか」
「そんなこと言ってないのだ!?」
「これは旦那様のお気に入り。良い声を上げてくれるのですよ」
「お父様ぁーっ!?」
「お嬢様も興味がおありで?」
「ぞぞぞー!? い、痛いのはヤなのだ!」
「では、ムチの快感をお教えしましょう」
「あばーっ!?」
咄嗟に目を閉じるらいむ。
しかし、一向に衝撃はやってこない。
おそるおそる目を開くと……。
「ほ~ら、ヘビですよ~」
「何をやってるのだー!?」
イネがうねうねとムチを揺らし、遊んでいた。
楽し気なそれに、スケミンたちも群がっていく。
「おっと、失礼いたしました。童心が蘇ってしまいました」
「イネさんはクールでカッコよくないとダメなのだ! そんなの解釈違いなのだー!」
「そして集まったところに、ズドンです」
マズイと思ったらいむがスケミンマントを広げると同時に、モップ大技のまじん拭きが放たれた。
ムチに群がるスケミンたちがぐちゃりと飛び散る。
「なんてえげつないことを……」
「お嬢様、防げていませんよ?」
「あばばっ!?」
マントを広げるのが遅かったのか、肩やスカートが少しだけ溶けていた。
イネもスケミンの残骸にまみれており、顔をしかめる。
「はぁ、気持ち悪いですね」
「気持ち……ハァ……ハァ……って、興奮してる場合じゃないのだ!」
キャリーバッグを開き、使えそうなものを探す。
イネはコツコツと足音を立て、らいむに近づいていた。
「お嬢様を好きにできる……こんな日を待っていました。いつも可愛らしく、内気なくせにやんちゃで……私を頼る時のあの目……あぁ、たまりません」
「あばーっ! 変態! 食べられるーっ!?」
「お嬢様のスライム和え……美味しそうですわ」
「何か、何か手は……!」
「もうお嬢様ただ1人。その身ひとつで何ができるというのです?」
「身ひとつでもやったらーなのだー!」
らいむはスケミンマントで体を覆うと、イネに向かって走り出す。
「イネさんはわたしを傷つけられない。つまり必勝法は、わたし自身が武器になることなのだ!」
「本当に甘いですわ、お嬢様」
「あば?」
気づけば、らいむは両手をムチで縛り上げられ、身動きが取れなくなっていた。
グイッと引き寄せられ、一気にイネとの距離が縮まる。
「さて、お嬢様の体……いただきますわ」
「あばばばば……なーんて、この瞬間を待っていたのだ! スケミン、『のみこむ』のだぁ!」
らいむのマントの下から1体のスケミンが飛び出す。
さすがのイネも避けることはできず、丸呑みにされてしまった。
形勢逆転。
ニタリと、ゲスい笑みを浮かべるらいむの口元によだれが滴る。
そんならいむを見て、イネはどこか期待するような表情を浮かべた。
「イネさん、勝負あったのだ」
「やるならひと思いに……」
「手加減はなしなのだ! スケミンたちよ、『からみつく』! 『しめつける』! 『くすぐる』! 『みだれづき』! トドメの『だくりゅう』なのだー!」
スケミンたちが触手のように体を伸ばすとイネに絡みつき、締め付けることで身動きを封じた。
動けなくなったイネの衣服は溶かされ、触手が腋や足の裏、わき腹を執拗に攻め立てる。
「あっ! ダメっ! おじょうっ! あんっ! そこっ! そんなっ!」
そして、スケミンが濁流となってイネを襲った!
「あっ……あぁぁぁ~~~っ!」
数々のスケミンワザに、イネはあられもない姿となった!
スケミンたちは2525の経験値をもらった!
家政婦の イネ
との しょうぶに 勝った!
「にゅふふふふ……いい映像が撮れたのだ。イネさんがあんなに乱れるなんて……」
「はぁ……はぁ……お見事でした、お嬢様」
イネがスケミンに襲われている瞬間。
それをビデオカメラに収めることができ、らいむは鼻息を荒くしながらうなずいた。
「しかし、私を倒したところで意味などありません」
「どういうことなのだ?」
「言うなれば私は中ボス。本番はこれからですよ」
「あば?」
「らぁいぃむぅ!」
その瞬間、天井が崩れ轟音が響く。
絶望を引き連れ、高須慈文が玄関へと降り立った。
※続きはこちらを参照
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112021年05月20日 15:17 ID:a1qh2b6oスライムボール+1と無強化でmemories炎上クリアリザルトです
スライドと終盤に気をつけること以外はかなり楽に届きました
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92021年05月17日 22:54 ID:bevq2otxにんてんどうほうむぶ は ようすをみている______________
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72021年05月15日 05:39 ID:sfbceyso毎度思うんだけどGUMINレーベルのエピソード担当って何をキメながら文章書いているんだろうか
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62021年05月15日 01:11 ID:r4bv0klvMemoirs of CHUNITHMマップの炎上の課題に対する選択肢となりうる
SLIDEさえ死ぬ気で繋げばそこまでの精度は必要としない