茶熊版ミラ・思い出

茶熊版ミラの思い出とボイス

思い出1

ミラ

信徒のみんなっ！！

デビルお待たせしたわ！！

園芸部部長のミラ様よ！

キャトラ

はいはい。

ミラ

なによう。扱い冷たいじゃない。

もっと何してるのとか

あんた何とか、聞いてきなさいよ！

キャトラ

わかったわよ。

えーと、園芸部ってなにする部活？

ミラ

いい質問ね！　もやしを植えて

育てて、収穫するのが

あたしの園芸部よ！

キャトラ

だからそれはもやし部よ！

アイリス

でも、もやしってそんなに安く

手に入るんですか？

ミラ

そうね？　じつはもやしの種になる

お豆なんだけどさー。

ミラ

『豆の島』ってところで、

一年中とれるらしいのよね。

だからもやしって安いの。

キャトラ

そんな島があるんだ……

ミラ

そこには豆のルーンってのが

あるらしいわね。

キャトラ

正直、予想できたわ。

ミラ

その島で育つもやしのおかげで、

世界中の船乗りが助かってるの。

キャトラ

どうして？

ミラ

海の上では、野菜に含まれる

栄養分が不足するんだって。

だからもやしを食べるそうよ。

アイリス

だからいろんな島に、もやしが

売ってるんですね。

ミラ

おかげでこのあたしも、

大いに助かってるってわけ。

キャトラ

いつの間にか、

まさかのもやし博士ね。

キャトラ

ところで……あんたのもってる

それなんだけど。

ミラ

ああ、これ？　まだ試作品

なんだけどさ。

ミラ

幸せを呼ぶマスコット、

もやし君よ。

もやしがモチーフなの。

キャトラ

その子……幸せ呼べるの？

なんか、すべてをあきらめた

顔をしてるけど。

もやし君

ヒヒッ！

キャトラ

う、動いた！？

ミラ

ああ、そのへんに浮かんでた

魂を入れてみたの。

かわいいでしょ？

もやし君

ヒャヒーッ！

キャトラ

……夢に出そう。

ミラ

カワイイじゃない。

もやしのもやしっぽさ

があらわれて……

ミラ

あ、あれ？

なんか、立ちくらみが……

アイリス

どうしたんですか、ミラさん？

ミラ

……大丈夫、ちょっと寝不足かも。

キャトラ

そんなに忙しかったっけ？

ミラ

忙しいっての。脱走した

危険な悪魔を

追っかけたり、大活躍よ。

ミラ

に、しても……なんか変ねえ？

思い出2

ミラ

今日は、あんたの意見を

聞かせてもらいたいのよ。

ソフィ

はい。ミラ様の考えた

キャラクターの、

プロデュースですね？

キャトラ

ミラ様ねえ……

そういえば、ソフィは誰でも

様づけだったわ。

ミラ

あんたたちも、様づけでいいのよ？

ま、それはいいわ。

ソフィ

この子がもやし君ですか……

うーん……

キャトラ

悩んでるわ。やっぱり

相当問題があるみたいね。

ソフィ

この子は、

１００人兄弟の長男ですね！

アイリス

そうなんですか！？

ミラ

そうなの～？

ソフィ

百人で、温泉を経営しております。

この子は番頭さんです。

ミラ

相変わらず、想像力が

たくましいわね。

ソフィ

このようなバックストーリーが

あれば、感情移入しやすく

なりますね。

ミラ

百人兄弟か……吸血鬼もやしとか

ドラゴンもやしとか、

バリエーション増やせそうね！

ソフィ

ご当地もやし君なども

いいですね。　飛行島限定とか！

ミラ

おお、なんか売れそう！

キャトラ

って、売ってどうするのよ。

ミラ

きまってるわ。この子を使って

布教するんだから！

見てなさい！

ソフィ

ライバルキャラがいても

いいかもしれませんね。

ミラ

ライバルねえ。

……じゃあ、煮干しかな。

煮干し君ってどう？

キャトラ

なんで煮干し？

ミラ

安いからね。

キャトラ

なるほど……ちなみにアタシ

煮干しの方が好きだわ。

ソフィ

煮干し君は、もやし君の

友達のほうがいいのでは？

なんだか気があいそうです。

ミラ

でも煮干し買うと、もやし

買えないのよ。だからライバル。

アイリス

難しいんですね。

ミラ

あたしも、

できたら一緒に買いたいわ。

でもゴハン代は限られている。

永遠のライバルだわね。

キャトラ

そういう意味だったのね。

ジョバンニ

こんにちは、みなさん。

テーマソングのご依頼と

伺いましたが？

ミラ

ああ、そうそう。

この、もやし君のテーマソングを

作曲してほしいのよ～

ソフィ

高名なタクティモニス様に

作曲いただけるなら、

間違いなしですね。

キャトラ

たくてぃも……あっ、

ジョバンニの名前か。

有名なのよねアンタ。

ジョバンニ

僕なんか、まだまだですよ。

……では。

ジョバンニはタクトを振った。
空気が振動し、音が奏でられる。

ジョバンニ

こんな曲はどうでしょうか。

(ほのぼのした曲)

ミラ

なるほどね～こうきたか……

でも、こうじゃないのよね～

ジョバンニ

では、こんなのはどうですか？

(陽気な曲)

ミラ

あー、こっちかも～

でもさっきの方がいいかな～

ジョバンニ

やっぱりこっちですか！

(ボス戦の曲)

ミラ

おおっいいわねえ！

でも、もやしって感じしないかも。

アイリス

ミラさんって顔が広いんですね。

ミラ

まあね～なんといってもあたし、

人望があるからっ！！

(一瞬ミラの視界が暗くなる)

ミラ

あ、あれ？

ソフィ

どうしました、ミラ様？

ジョバンニ

ミラさん、どうしたんですか？

キャトラ

また寝不足なの？

ミラ

……おっかしいなあ。

昨日とかよく寝たはずなのに？

思い出3

宿屋の厨房で、
ミラが料理をしている。

ミラ

ふーんふふふーん、

ふーんふふーんっと……

キャトラ

今日はミラがお昼を？

アイリス

ミラさん、お料理できるんですね？

ミラ

まーね。自炊してるしさー。

キャトラ

でも、

みんなの分も作ってくれるって

珍しいわね？

ミラ

今日は、あの子が来るからね。

アイリス

あの子？

ルーシー

シスター！

ルーシーは、ミラに抱き付いた。

ミラ

こら、甘えん坊ね。

ルーシー

ぎゅーなのだー。

ミラ

ほら、もやし炒め作ったから。

ルーシー

わーい！

キャトラ

……はー……

アイリス

とっても、なかよしなんですね。

キャトラ

ねえミラ。もしかしたら、

あんたが追っていた悪魔って。

ミラ

ルーシーのことよ？

ミラ

この子は悪魔への憎しみや

復讐の願いで育つ新種だから、

悪魔の国では危惧視されてたの。

ミラ

でもあたしは、

こんなチビを捕まえておくなんて、

あんまりだと思った。

(主人公とアイリスが嬉しそうにする)

ミラ

何よその顔は。

ほら、あんたたちも

食べるでしょ？

キャトラ

あ、もやしがシャキシャキしてる。

シンプルでいいわね。

アイリス

おいしいです、ミラさん。

ルーシー

ルーシーは、シスターのごはん

好きなのだ。

キャトラ

そういえば、ルーシーが来るの

わかってたみたいだけど

何で？

ミラ

この子の手かせが、

あたしにこの子の

居場所を教えてくれるの。

ルーシー

どこでもいっしょなのだ。

でもイタズラしてもすぐ

見つかっちゃうのだ。

ミラ

そーよ。この前も町でモンスターと

オニゴッコはじめちゃって。

ルーシー

あれは、ルーシー

悪くないのだー！

…………

……

リアム

……この島にいたのか。

あいつが――

リアム

待ってやがれよ！

白い聖女！！　てめえはこの

俺があの世に送ってやる！

思い出4

ミラ

さー、今日も布教にいってくると

しますかね～。

ミラ

オリジナル教典に、もやし君っと。

あとは……

リアム

おい、てめえか……

白い聖女ってのは。

ミラ

あら？　ようやくその呼び名が

定着したようね？　そうよ！

このあたしが聖女ミラ様よ！

リアム

……そうか。

じゃあ、くたばれ！！

ミラ

え？　ちょ、ちょっとおー！！

なにすんのー！！

キャトラ

り、リアム！？

アイリス

リアムさん、いつもと様子が

違う……！

(リアムの一撃を誰かが受け止める)

マウリツィオ

待て！

キャトラ

マウリツィオ、あんたまで！？

リアム

止めるな神父！

こいつが、すべての元凶だ！

この、白い聖女が！！

マウリツィオ

早まるな、マクラレン！

ミラ

ひー、滅っせられる！

って、あれ？　神父のやつ

止めてくれてる？

マウリツィオ

当初は俺も、こいつが元凶かと

疑っていた。

マウリツィオ

だが違うのだ。

……おいフェンリエッタ。

お前の教典を見せてやれ。

ミラ

な、なによう～？

ほら、勝手に見なさいよ。もう。

リアム

……んん？　こりゃ……

なんだこの教えは？

マウリツィオ

フェンリエッタの教えは、

やつらのそれとは違う。

これが証拠だ。

ミラ

どういうことなのよぅ。

意味がわからないんだけど！

リアム

この俺は……ガキのころに

『罪の教団』っていう、奴らに

捕まっていた。

リアム

俺や、同じ境遇のガキたちは、

奴隷のように扱われ、教団の

掟を叩きこまれた。

リアム

で、教団が崇拝していたのが、

教祖である『白い聖女』だ。

ミラ

えっ！？　あたし！？

……いや、そんなわけないわね。

ってことはパクリ？

リアム

こっちが聞きたいぜ！

キャトラ

じゃあ、別人ってこと？

マウリツィオは、一つの
ブローチを取り出した。

マウリツィオ

話はここからだ。

見ろ、これが罪の教団の

シンボルだ。

キャトラ

なになに……？

あれ、この形って！

ミラ

あ、あたしのペンダント！？

マウリツィオ

お前、ペンダントを

どこで手に入れた。

ミラ

……こ、これ？

あれ、そういえばあたし、

いつからこれを……？

マウリツィオ

覚えてないのか。

だったらそれでもいい。

リアム

しらを切ってる訳でも

なさそうだな。……フン。

マウリツィオ

白い聖女の所業は文字通り

悪魔そのもの。俺はこいつを滅する。

マウリツィオ

お前と、いかなる関係が

あろうともな。それだけを

伝えに来た。

リアム

つきあうぜ、神父。

俺もこいつだけは許せねえ！

ミラは、
ペンダントを握り締めた……

ミラ

……あ、あたしが……

もう一人いるっていうの？

思い出5

ミラ

まったく、パクリなんて失礼千万ね。

ミラ

にしてもあたし、このペンダントを

どこで……あれ？

ミラは違和感を感じ、
自分の手を見た。
ペンダントを握る手は、
透けている。

ミラ

え……？　ええっ……！？

ミラ

どうして、どうしてよっ！？

少しは信仰が集まって……

力が戻ってるはずなのに！

ミラ

どうしてあたしが消えるのよっ！！

ルーシー

シスター、ご本読んでなのだー

ミラ

うっ……うっ……

うううっ……

ルーシー

シスター、どうしたのだ？

ミラ

せっかく……

せっかくここまでやってきたのに

こんなのってないわ！

…………

……

ミラ

数日前からね。

……なんか立ちくらみしたり……

悪魔の力が

急速に失われてるっぽいの。

キャトラ

原因はわからないの？

ミラ

さっぱり……

最近調子よかったから、

無理してたのかも……

ルーシーは、ミラに抱き付いた。

ルーシー

シスター……

アイリス

悪魔の国に帰ったりしたら、

なんとかなるんじゃ

ありませんか？

ミラ

気を使ってくれてありがと。

でも、それでどうにかなるなら、

こっちで布教してないもの。

キャトラ

そうよね……

ミラ

……ちょっと前だったら、

怖さなんか感じなかったのに。

今はダメねえ。

アイリス

怖く……なかったんですか？

ミラ

昔のあたし、召喚されて

願いをかなえるだけの

存在だったからねえ。

ミラ

あたしら悪魔って、人間の

悪魔への感情を力に

変えるじゃんさ。

ミラ

願いにこめられた感情を

受け取るうちに、なんかあたしも

変わってたのかも。

キャトラ

アンタ……

ミラ

ルーシー、あたしが消えちゃっても、

一人でもがんばんなさいよ。

ルーシー

嫌なのだ！！

ずっといっしょなのだ！！

ルーシー

ううっ……

うああああーっ！！

ミラ

あんた……

ミラ

あたしだって……

消えたくないっ……！

消えたくないよっ……！

思い出6

(主人公が光る)

ミラ

ふふふ、なんか……

久しぶりねえ。ありがと、

主人公。

キャトラ

だ、だめなのっ！？

……ミラの体が！

アイリス

消えかけて……！

ミラ

キャトラ、そういえばあんたに

いわれたわねー。

信じてくれる人を探せってさ。

ミラ

あたし、わかるんだよ。

悪魔のあたしも、たくさんの人に

信じてもらえたって……

ルーシー

シスター！

？？？

贄共の思慕が、

それほど心地よいか。

ミラ

え？　あ、あんた、誰？

？？？

其の方の捧げし力、

少しは足しになった。

だが――

？？？

忌むべき子を飼いならし、

あまつさえ贄共を助力する。

其の方の振舞い、目に余る

？？？

消えよ。

ミラ

あーっ！！

ミラ

……い、いやっ……

こんな……こんな終わりなんて！

ミラ

消えたくない……

消えたく……ない……！

その時、ミラの手の中で、
ルーンが再び光り輝いた。

ミラ

えっ、ええっ！？　あっ！！

そうか、この光って……

あたしの心だったわ！

？？？

ぬぅ……！？

ミラ

デビル、底力ぁー！！

ミラ

みんなに信じてもらって、

あたしは変わった……！

ミラ

あたしは『あたし』。

あんたの人形じゃないわ。

お生憎様！

？？？

……其の方、抗うか。

ミラ

ええそうよ！

みんなの信仰！！

返してもらいましょうか！！

ルーシー

シスター……！！

あっ！！

みんな見るのだ！！

キャトラ

……ミラの体が、戻ってきた！

ミラ

ちっ、逃しちゃったか。

さっすが古き悪魔。年の功ね。

ミラ

まっいーか。

悪魔パワーもどっちゃったし♪

アイリス

ミラさん、無事なんですか、

よかった！

キャトラ

いったいどうなってたの？

ミラ

知らない間に、信仰の力を

横取りされてたのよ。あたしより

古株の悪魔にねえ。

ミラ

でもあたし、信徒のみんなの

おかげで強くなってたから、

その支配を抜けられたってわけ。

ルーシー

シスター！！

ミラ

おーよしよし。……あんたにも

心配かけたわねー。

ミラ

あ、あたしちょっくら

出かけて来るわ～

キャトラ

どこにいくの？

ミラ

力を横取りしてたやつを

ぶっ飛ばしにいくの。

白い聖女は、二人もいらないわ。

ミラ

ふふふ～あたしの名を借りての

悪行、思い知らせて

あげるんだから！

キャトラ

すごい！　ミラったらなんか

かっこいい！

アイリス

私たちにも、できることが

あったら、いってくださいね！

ミラ

ふふふっ！！

ひさびさにカッコいいでしょっ！！

どう？　あたし輝いてる！？

ミラ

ははははははっ！！

ふあはっ～。

キャトラ

ど、どーしたのよっ！？

ミラ

ここここ腰がぬけた～

よかった！

よかった消えなくて！

ミラ

あたし、あたしここにいるわー！！

思い出7

ミラ

あんたたちも、おめでたいわよね。

あたし悪魔よ？

キャトラ

悪魔が制服着て学校来る？

ミラ

場合によるのよ。

キャトラ

学校でもやしを栽培してるしさ。

ミラ

悪魔的でしょ？

身の毛もよだつじゃない？

アイリス

とっても、ミラさんらしいです。

ミラ

あたしらしい、ねえ……

まっ、悪魔らしくよりは、

あたしらしく、かな。

ミラ

よし、あたし決めたわ！

アイリス

何をですか？

ミラ

あたしらしく、やってみるわ。

見てなさいよ！

思い出8

ミラ

あーっはっはっはっ！
悪魔の力がみなぎるわぁ！

ミラ

なーんてね？

ミラ

ちょーっち気にしてたのよ。

なんか最近、

悪魔らしくないってさー

ミラ

でも、それも含めてあたしよね！

ミラ

というわけで明日からまた
ビラを配るわよ！

ミラ

何よー！　手伝いなさいよー！！

ボイス

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