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茶熊版ツキミ・思い出

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茶熊版ツキミの思い出とボイス

思い出1

世界には、様々な神――
超常の存在がいる。


(※月の神がいる)


この月の神もその一柱。
だが、月を司る神は数多い。
この神は月の神族のなかでも
目立たぬ存在であった。


(※主人公が月の神に気づく)


月の神

ううむ、いかにしてあの娘を、

我が依代とするか――


月の神は――たまさか知り合った
ツキミを依代として信仰を集め、
より強い神になろうという
目論見を持っていた。


月の神

しかしあの娘――どこか妙だ。

周りのものは気づいておらぬのか。


月の神

あの儚さは……

どういうことなのだ。


…………


……


ツキミ

こんにちは。学生のだんご売り、

ツキミです♪


キャトラ

おだんごカモン!


ツキミ

はぁい。おだんごだよー。

気に入ってくれて、うれしいなあ。


アイリス

ありがとうございます、

ツキミさん。


キャトラ

なんかあの学園で

稼いでるらしいじゃない。


アイリス

キャトラったら!


ツキミ

ちゃりんちゃりんだよ~。


キャトラ

そんなに貯めてどうするの?


ツキミ

できるだけ、仕送りには

頼りたくないからねー。


キャトラ

おだんご屋さんでも

始めるのかと思ったわ?


ツキミ

お店をかまえるって、素敵だねえ。

ドロちゃんはどう?


ドロは草を食べている……


キャトラ

この子……マイペースね。


ツキミ

こう見えてみんなの話を

ちゃんと聞いてるんだよ?


キャトラ

…………


キャトラ

そうなの? にしても……

でかいわ。


キャトラ

ごはんも一杯食べるんだよ~。


キャトラ

うさぎって……飛ぶの?


ツキミ

この子はそういう種類なんだよ?


月の神

この生き物は、月うさぎ……!?


キャトラ

あら、月の神様じゃない。


月の神

どうして、地上にいるのだ……!


ツキミ

……神様、おだんごいかがですか?


月の神

我が依代よ――

お前は、何者なのだ――


……


…………


男は――剣を握り締める。


無数の傷と疲労。
にもかかわらず、頭は冴えていた。
虜囚の日々にも拘わらず、
剣技は衰えていない。


商人

聞いてるか? たった3年で、

島一つ買える金だぞ?


商人

お前や俺が3年働いても、
そんな金は作れやしねえ!
だったら誰だって――!


(※商人が切られ、倒れる)


どれだけ残っている――

どれだけ――


私の娘には――どれだけの時間が。

思い出2

巨大なうさぎがいる……


うさぎは黙々と
キャベツをたべている。


アイリス

ドロちゃん、よく食べるわね?


キャトラ

(へんな名前……)


…………


……


ツキミ

おだんごをお供えして、と。

……ぽんぽん。


ツキミ

お月様……静かな夜を

お守りください……


ツキミ

父さん……母さん……

私もすぐに――

そっちに行くからね?


ツキミ

あらら? おおきなうさぎさん……

まさか、月うさぎさん?


ドロはひくひく鼻を動かし、
ツキミの匂いを嗅いでいる。


ツキミ

月うさぎさん……お薬を探して

いるんだねえ。


ツキミ

でも私は……もう役立たずなの。

ごめんね。


ドロ

プー。


ドロは、おだんごに興味を示した。


ツキミ

それはお月様のお供え物だよー。


ツキミ

ほら、カブの葉っぱ。

お食べお食べー。


ドロは、カブの葉を食べた……


…………


……


キャトラ

お月様にお供えをしてたら、

飛んできちゃったの?


ツキミ

そうなんだよ~。

それいらい、なんとなくお友達。


ドロは、その辺にあった草をつみ、
首から下げた袋にいれた。


ツキミ

珍しい草を見つけたの?


キャトラ

この子何してるの?


ツキミ

月うさぎは、薬草を集めて

お薬をつくるんだよ~。


アイリス

不思議な習性ですね?


ツキミ

どんなお薬をつくるの?


ドロは、あらぬ方を見ている。


キャトラ

コミュニケーションとれてるの?


ツキミ

それはわからないけど、

仲良しだよ~。


ドロ

プー。

思い出3

ハルカがジョギングをしている!


ハルカ

はあ、はあ、はあ……


ツキミ

ハルカちゃん大丈夫?

おだんごたべる?


ハルカ

い、いらないわ……

ハア……


ツキミ

がんばるねぇ。


ハルカ

私は……
強くならなきゃ、いけないの!


ツキミ

そうなんだねえ。わかったよ。

じゃあこれから、私のお店を

手伝ってね?


ハルカ

え?


ツキミ

走り込みは大事だけど、

ハルカちゃんは白魔術士でしょ?


ハルカ

そうだけど。


ツキミ

だったら、手先の器用さと

集中力を身につけた方が、

戦力になると思うの。


…………


……


ツキミ

ハルカちゃん、上手よ~。

いいかんじいいかんじ。


ハルカ

おだんご~!! 丸くなれ~!!


ツキミ

平常心で丸くするんだよ~。


ハルカ

平常心ー!!


ツキミ

いいねえ気合入ってるねぇ。

でもそれはちょっと

平常心とちがうかなあ。


ハルカ

気合の平常心なのっ!


ツキミ

おだんごに集中だよ~。


ハルカ

ところであんたさ……どうして

いつもそんなに落ち着いてるわけ?


ツキミ

どうしてだろうねぇ。

ふふふ……


ハルカ

たまに目が笑ってないし。


ツキミ

あらら。


ハルカ

あんたって、一番怒らせちゃ

いけないタイプかもね。


ツキミ

あんまり自覚ないなあ~。


ツキミ

あっ、ドロちゃん!
そのキャベツどうしたの!
またドロボーしたのっ!?


ハルカ

……ドロボー……

まさかそれでドロちゃん!?


……


…………


キャトラ

帰りにツキミのおだんご、

買っていきましょ!


アイリス

そうね。


ツキミ

おいしいおだんご、いかがですか?


ハルカ

これだけ入ってなんと
10ゴールド! ってなんで
私も手伝ってるのよ!?


ツキミ

あとでおだちんあげるから~。

ふふふ~。


ハルカ

現物支給じゃないでしょうね。

まあ、それでもいいけど……


ハルカ

…………!!


ハルカ

ごめん、ちょっと用事!!


ツキミ

はぁーい。


ドロ

プープープー!


ツキミ

ハルカちゃんなら大丈夫。

でも、危なそうだったら、

応援してあげようね?

思い出4

ツキミ

おすすめしてくれた本、

面白かったよー。

ありがとね、カスミちゃん。


カスミ

そう。


ツキミ

カスミちゃん、何の本を

読んでいるの?


カスミ

……恋愛ものの小説。

重い内容だけど、軽い話。


ツキミ

……ねえ、カスミちゃん。


カスミ

何?


ツキミ

どうして……私を避けるのかな?


カスミ

別に……避けてないわ。


ツキミ

カスミちゃん。

私のこと、覚えてない?


カスミ

…………


ツキミ

私も、<清めの宮>で一緒に

お勉強をしてたんだよ?


カスミ

覚えてる。


ツキミ

だったら、どうして?


カスミ

――何をいっていいか、

わからなかったの。

……今もよ。


ツキミ

ありゃあ、そうだったんだねえ。


カスミ

どうしてあなたは……

いつも笑ってたの?

あんなことがあったのに……


ツキミ

泣いたり怒ったりするのに、

飽きちゃってねえ。


カスミ

そう……だったの……?


ツキミ

私もねえ、怖かったんだよー。

本当はね……でも、泣いたら

負けだなって思って。


カスミ

どうして巫女の修行なんか……

好きに生きればよかったのに。


ツキミ

うちは神様をお祀りする家だもの。

私だけ、お勤めをさぼっちゃ

だめでしょ?


カスミ

だからって……!


ツキミ

好きに生きるっていうのも、

難しいんだよ?


カスミ

そりゃ……そうかもだけど。


ツキミ

やりたいこと、いろいろ考えたの。

それで、おだんご屋さん。


カスミ

それで……よかったの?


ツキミ

うちの神社のおだんご、

みんなに食べてもらいたくって。


カスミ

神社で、おだんご……?


ツキミ

うちの神社は、参拝する人に

おだんごをふるまっていたの。

へんな神社でしょ?


ツキミ

おだんご屋兼神社なんだよ。

というわけで、おだんごどうぞー。


カスミ

あ、ありがとう……


ツキミ

……みんなには、内緒にしてね?


…………


……


男は、手当たり次第に
剣を振るった。ただ己の娘を
救うために――


心のゆるみなど、あろうはずが――


ツキミ……!!


ツキミ

父さん――!!


ツキミ

……父さん……

目を開けて、父さん……!!


ツキミ

私の寿命……

残りの寿命……

父さんにあげるね。


…………


……


月の神

――まさか――


月の神

あの娘は……<嫦娥の一族>――!


月の神

だとしたら、もはや……

我の不死の薬などでは、

到底救えぬ……


月の神

ええい、何を迷う――

我は神。人の子など――


月の神

人の……子など……





ツキミ

今日は……お月様がきれいだねえ。


ツキミ

私が学園に来たのって……

そうだ<清めの宮>が、

楽しかったからかも。


ツキミ

私……幸せだったなあ。


(※ツキミが倒れる)

思い出5

キャトラ

……どうして?

どうしてツキミが……?


アイリス

キャトラ……!


ツキミ

おやおや、目が覚めたら、

みんなが勢揃い。


キャトラ

ツキミ……!


ツキミ

キャトラちゃん、おなかすいた?

おだんごたべる?


アイリス

ツキミさん……

ツキミさんの……ソウルが……!


ソウルとは生命の力そのもの。
それが失われるということは――


ツキミ

……アイリスさん……

そっか、わかっちゃうんだねえ。


ドロは、袋から小さな紙包みを、
取り出し、ツキミに手渡す。


キャトラ

これって……


ツキミ

ありがとうねえドロちゃん。

でも、もう駄目なの。


ドロ

プー……


アイリス

これは……薬ですね。


ツキミ

そうみたいだねえ。

ドロちゃんががんばって

つくってくれたのね。


ドロ

プープー……


キャトラ

ツキミ、何か重い病気を……?


ツキミ

違うの。えっとね……

寿命がきちゃったみたい。


キャトラ

どういう……ことなのよ!


ツキミ

私の一族には、ちょっと変わった

力があってねえ。


キャトラ

何……?


ツキミ

自分の寿命を、他の人に

わけてあげることが

できるんだよー。


アイリス

…………それじゃあ……!!


ツキミ

そうなんだよ。私はいろんな人に

寿命をあげちゃったから、

もうお月様に帰らなきゃなの。


キャトラ

どうして……そんなことに……!


ツキミ

私だって嫌だったよ。

でも、父さんが人質に

とられちゃってね。


アイリス

…………


ツキミ

閉じ込められて……

寿命を少しづつ、

いろんな人に……


キャトラ

…………


ツキミ

そんな日が続いて……

ある日の夜――


ツキミ

父さんが、助けに来てくれたの。

でも父さん、私の目の前で、

命にかかわる怪我をしちゃってね。


ツキミ

私は父さんに、寿命をあげたの。


……


…………


男は――己に起こったことを
察する。


胸を貫いたはずの傷が無い。
男は娘を抱きかかえ、
砦を後にする。


言葉は無かった。


ただ月だけが――
親子を照らしていた。


……


…………


ツキミ

……みんなに、ご迷惑を

かけちゃうねえ。


ツキミ

この島は……お月様が近くに

感じられて、好きだったんだよ。


ツキミ

もう……眠くなっちゃった……

思い出6


(※主人公が光る)


ツキミ

ふぁああ……きらきらお月様。


ツキミ

きれいだねえ。……なんだか、

怖い気持ちがなくなって

きたみたいだよ。


ツキミ

この島に来れてよかった。

みんなとお友達になれて、

よかった……


キャトラ

ウソ……でしょ……


アイリス

ツキミ……さん……!


月の神

我は不死の薬を守る神。

だがそんな薬はもっていない。


月の神

不死への憧れから生まれた、
それだけの神だ――
だが!!


月の神

この光があれば――
我が神徳、如何なく振るえる!


(※月の神が光る)


ツキミ

神様……!!


月の神

お前たち<嫦娥の一族>の

苦しみを作り出したのは、

この我だ――


月の神

己の寿命をもって、愛するものを

救いたい、そんな願いを、

叶えたつもりだった。


月の神

だがその力を受け継いだ子孫が、

これほどに苦しんでいるとは――


ツキミ

私は……後悔してません。


月の神

我が力は、<月の女神>には

遠く及ばぬ、だが、我が身を

供物とすれば――


ツキミ

だめっ……!! そんな……!!


(※月の神が光る)


月の神

残されし権能をもって、
汝の命をつなぐ!!


ツキミ

やめて……もう……

誰かを見送るのは嫌……!


月の神

止めるな我が依代。幾千年の

時を経て、ようやく神らしいことが

できるのだ――


ツキミ

……どうして……!


月の神

社に……団子でも供えて

くれれば、それでいい。


(※月の神が消える)


ツキミ

…………


ツキミは静かに祈りをささげる。
頬に一筋、銀の滴が伝った。


…………


……


ツキミ

おだんごー。

おいしいおだんごでーす。


ハルカ

ひと串もらうわ。


ツキミ

あらハルカちゃん。どーぞ。


カスミ

私にもくれる?


ツキミ

どうぞどうぞー。


ハルカ

この神棚、どうしたの?


ツキミ

お世話になった方なんだよ。


ドロ

プー。


ツキミ

今日はいっぱい売れたねえ。

よーし、ドロちゃんにも

キャベツを買ってあげるよー。


ハルカ

……なんか、元気になったわね。

どうしたの?


カスミ

あっていいんじゃない?

そういうことも……


ツキミ

お月様……わたしは元気です。


……


…………


静かな夜に、月が登る。
生まれたばかりの三日月が。


月下の佳人はうさぎと飛ぶ。
夢見るような、夜の空を――

思い出7

ドロ

プー。


キャトラ

あらドロじゃないの。

お腹空いたのかしら。


ツキミ

ドロちゃんは、キャトラちゃんに

遊んでほしいんだねぇ。


アイリス

大きいのに、甘えん坊さんなのね。


ドロ

プー。


ツキミ

ドロちゃん、わたしとも

遊んでくれるの?


ツキミ

よしよし~。


キャトラ

ねぇ、ツキミ……アタシ、アンタが

元気で、ほんとに……


アイリス

私も……本当によかった……!


ツキミ

ご心配をかけたねぇ。

でもわたしは大丈夫。


ツキミ

これからもみんなのために、

いーっぱいおだんご

作るからね~。

思い出8

(※主人公が光る)


淡い光が、ツキミを取り巻いた。
それは月の光――


ツキミ

ふふふ。そうなんだよ~。


ツキミ

やさしい月の神様は、

わたしと一緒にいるの……


ツキミ

みんながお月様におだんごを

お供えすれば、いつか神様に

戻れるかもしれないって。


ツキミ

みんながくれた命で……

私は、生きてるんだねえ。


ドロ

プー!


ツキミ

よしよし……


ツキミ

今年もみんなで、

お月見しようね~。

ボイス

状態ボイス
キャラ詳細画面お団子食べよ
Lvアップお月さまお守りください
スキルかしこまり~
AS1皆のお月さま
AS2お い で ま せ
交代時(入)参りましたっ
交代時(出)ど~ぞ良しなに~
クエスト開始時眩く煌くお月さま
クエスト中放置ドロちゃんもうちょっと頑張ってね
クエストクリア時静かな夜におやすみなさい
戦闘不能時ごめん・・ねぇ
タウン1優しく撫でてあげてね
タウン2ドロちゃん?そのお野菜どうしたのかな?
タウン3私もドロちゃんも地獄耳なの
タウン4いらっしゃいませ~
タウン5お団子作らなきゃ
攻撃1えいっ
攻撃2とぉ
被ダメ1にゃぁ
被ダメ2わぁ
被ダメ3ふぉ
協力待機 手を振るorお辞儀いらっしゃいませ~
協力待機 バンザイお団子ど~ぞ
協力中 土下座&頭を抱える申し訳ありません
温泉スベスベお肌♪

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同時期登場キャラ

私立茶熊学園2016 ~文化祭、出没注意!~ イクラ組 2016/3/25

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コメント (茶熊版ツキミ・思い出)
  • 総コメント数30
  • 最終投稿日時 2016年12月12日 18:54
    • 冒険者さん
    30
    2016年12月12日 18:54 ID:bq3pq3fq

    この思い出がダントツで泣ける

    まさか白猫で泣くとは思わなかったぞ

    • 冒険者さん
    29
    2016年05月05日 16:18 ID:e9ilczcy

    あかん、魔ツキミ持ってて竜(兎?)ツキミ持ってないから思い出見に来たけどもうこれじゃ魔ツキミペロさせられない…

    • 冒険者さん
    28
    2016年04月19日 09:03 ID:mlaxz866

    タウン2のセリフのトーンマジすこ

    • 冒険者さん
    27
    2016年04月13日 12:05 ID:hpw0ct2e

    >>1

    情報ありがとうございます。思い出を編集しました。

    • Googleで番号を検索すればOK
    26
    2016年04月12日 20:36 ID:mglbzwv7

    思い出の後に見ておきたいスレ

    『思い出で○○とかいきなり言われて「?」ってなったひとのためにちょっとした解説』

    →No.95436130

    • 冒険者さん
    25
    2016年04月10日 00:17 ID:fa2vwu0b

    >>22

    カスミ:私にもくれる?

    ツキミ:どうぞどうぞー。

    ハルカ:この神棚、どうしたの?

    ツキミ:お世話になった方なんだよ。

    ドロ:プー。

    ツキミ:今日はいっぱい売れたねえ。よーし、ドロちゃんにもキャベツを買ってあげるよー。

    ハルカ:…なんか元気になったわね。どうしたの?

    カスミ:あっていいんじゃない?そういうことも……

    ツキミ:お月様……私は元気です。

    ―静かな夜に、月が登る。生まれたばかるの三日月が。月下の佳人はうさぎと飛ぶ。夢見るような、夜の空を―

    • 冒険者さん
    24
    2016年04月10日 00:15 ID:fa2vwu0b

    >>22

    ツキミ:……どうして……!

    月の神:社に……団子でも供えてくれれば、それでいい。

    (月の神輝いて消える)

    ツキミ:………

    ―ツキミは静かに祈りをささげる。頬に一筋、銀の滴が伝った。

    ツキミ:おだんごー。おいしいおだんごでーす。

    ハルカ:ひと串もらうわ。

    ツキミ:あらハルカちゃん。どーぞ

    • 冒険者さん
    23
    2016年04月10日 00:14 ID:fa2vwu0b

    >>22

    ツキミ:神様……!

    月の神:お前たち<嫦娥の一族>の苦しみを作り出したのは、この我だ―

        己の寿命をもって、愛するものを救いたい。そんな願いを叶えたつもりだった。

        だがその力を受け継いだ子孫が、これほどに苦しんでいるとは――

    ツキミ:私は……後悔してません。

    月の神:我が力は、<月の女神>には遠く及ばぬ。だが、我が身を供物とすれば――

    ツキミ:だめっ…!!そんな……!!

    月の神:残されし権能をもって、汝の命をつなぐ!!

    ツキミ:やめて…もう…誰かを見送るのは嫌…!

    月の神:止めるな我が依代。幾千年の時を経て、ようやく神らしいことができるのだ―

    • 冒険者さん
    22
    2016年04月10日 00:13 ID:fa2vwu0b

    >>1

    ―主人公がルーンで照らす

    ツキミ:ふぁああ……きらきらお月様。きれいだねえ。

        ……なんだか、怖い気持ちがなくなってきたみたいだよ。

        この島に来れてよかった。みんなとお友達になれて、よかった……

    キャトラ:ウソ……でしょ……

    アイリス:ツキミ……さん……!

    月の神:我は不死の薬を守る神。だがそんな薬はもっていない。

        不死への憧れから生まれた、それだけの神だ――

        だが!!

        この光があれば――我が神徳、如何なく振るえる!

    ―驚く三人

    • 冒険者さん
    21
    2016年04月10日 00:12 ID:fa2vwu0b

    >>18

    キャトラ:……

    ツキミ:そんな日が続いて…ある日の夜―父さんが助けに来てくれたの。

        でも父さん、私の目の前で命にかかわる怪我をしちゃってね。私は父さんに、寿命をあげたの。

    ―男は己に起こった事を察する。胸を貫いたはずの傷が無い。

    男は娘を抱きかかえ、砦をあとにする。言葉は無かった。ただ月だけが――親子を照らしていた。

    ツキミ:みんなに、ご迷惑をかけちゃうねえ。この島は……お月様が近くに感じられて、好きだったんだよ。

        もう……眠くなっちゃった……

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